童話の闇~Dark Parables~   作:アリス・リリス

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第五話~邪悪な魔女との最終決戦~そして、目覚め~

目を開くと、墓所にいた。

 

「みんな…大丈夫かしら…」

 

転移する前に見た魔女の姿が目に浮かんできた。

 

「…セーラみたいに…なってないよね…」

 

すぐに頭を振って嫌なイメージを振り払い、魔女の言葉を思い出した。

 

 

欠けていた墓標を嵌め込むと、

 

ゴゴゴ…

 

地中から地下へ繋がる階段が現れた。

 

リエルカは、ゆっくりと階段を降りた。

 

地下には門があった。

門の脇にはランタンがあり、白薔薇と黒薔薇の模様が浮かんでいた。

 

リエルカが蜜を振りかけると、

 

ゴゴゴ…

 

奥へと通じる道が開かれた。

 

 

「この奥にローズが…」

 

一歩ずつ、足を踏み出した。

 

しばらく歩くと、小さな部屋にたどり着いた。

 

部屋の片隅には小さな機械が置かれていた。

そして、天蓋のあるベッドがあった。

レースが覆っていた。

 

 

リエルカは、レースを指で拭うと、そこには眠る美しい女性がいた。

 

「助けを求めていたあの霊と同じだわ…」

 

 

リエルカは、再びレースを閉ざした。

次に小さな機械に向かった。

 

「ローズポーション…。魔女に貰ったこの2つの薔薇を入れればいいのね」

 

リエルカは、薔薇を機械に入れた。

 

しばらくすると、機械が開き、ボトルが現れた。

 

 

「フフフ…ここまでご苦労様…。あとは、この私に全てを任せなさい…」

 

 

声がした方向を見た。

そこには、ホンファの姿があった。

 

「ホンファ、どうして…?」

「なんとか命を繋ぎ止めたのよ…。さあ、それを渡して…」

 

 

ホンファの目を見たリエルカの目が人形のような目になっていた。

 

操られるかのように一歩一歩ホンファに向かって歩いた。

 

 

「リエルカ…だめよ!それは、ロザンダよ!」

 

リエルカの耳には誰かの声が届いていた。

それでもリエルカは、止まらなかった。

 

 

「リエルカ、ダメ!」

 

フッと、リエルカの動きが止まった。

 

「どうしたの?さあ、早く」

 

ホンファがポーションに手を伸ばした。

 

 

リエルカは、ホンファの手を押さえた。

 

 

「…じゃない…」

「!?」

 

リエルカは、大きな声で再び言った。

 

「あなたは、ホンファじゃない!」

 

すると、ホンファの顔が歪んだ。

 

「知られてしまったか…」

 

 

ホンファの姿が溶けるように消え、ロザンダの姿が現れた。

 

「もう少しで、ローズの体が手に入るところだったのに…。どこまでも邪魔をするのね!」

 

ロザンダの顔がニヤリと笑った。

 

「でも、いい。お前の体を乗っ取り、ローズを目覚めさせる。そして、ローズの体を(うつわ)にこの世界を滅ぼすために復活してやる!」

 

ロザンダの手から黒魔法が放たれた。

 

(もう…ダメ…)

 

リエルカは、目をつむった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なぜだ!?なぜ、効かない!?」

 

苛立ったようなロザンダの声でリエルカの目は開いた。

 

リエルカの指が熱くなっているのに気づいた。

そこは、セーラが手当した場所。

 

(セーラの魔力が流れてくる。セーラの魔法が…使える!)

 

 

リエルカは、指を差し出した。

 

「ロザンダ!今こそ、お前が完全に死ぬときよ!」

 

「おのれ…」

 

リエルカの指から全てを浄化する光が

ロザンダの杖から全てを闇に染める魔法が

放たれた。

 

両者は、均衡していたが、次第にリエルカが押され始めた。

 

 

(そんな…。いえ、諦めない、諦めるわけにはいかない!)

 

強く念じたとき、光がロザンダを飲み込んだ。

 

「そんな…この小娘に…倒され…」

 

ロザンダの姿は消えた。

 

 

「終わったの?全て…」

 

リエルカには立つのも限界だった。

 

ふらふらしながら、ローズの体に近寄り、ローズポーションを口にふくませた。

 

 

ローズの顔が次第に赤みを帯び、

 

「ありがとうございました、リエルカさん。あのロザンダを倒し、私が目覚めたおかげで、もう二度と復活することはありません。セーラ」

 

「はい、ローズ様」

「セーラさん!大丈夫なの?」

「ええ、リエルカ。ありがとう、あなたのおかげよ」

「セーラ、リエルカさんを送ってあげなさい」

「わかりました、いらっしゃい、リエルカ」

「さようなら!」

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