ピリリリリリッ
「んー・・・・・」
バキャッ
僕、吉井 明久は部屋中鳴り響く、目覚まし時計の音を止めた(目覚まし時計を割った)。
今日の僕は一段と気合が入っていた。
それは当然、一年の最後に行われる振り分け試験があるからだ。
この試験の結果により、クラス決めが行われれ、成績の高い順にA,B,C,D,E,Fクラス
という振り分けになっている。
普段、赤点が日常の僕だが、10問に一問は解ける自信がある。
そのため、Fクラスなんていうゴミの掃き溜めみたいな教室に行くことはないと自分の中で断言
できた。 せいぜいDクラスといったとこか……。
「さーて、今日の朝食は・・・」
水、塩
皆、僕の食生活を見るとドン引きするが、何がおかしいのだろう?
慣れれば美味しいのに…
皆には塩と水の素晴らしさが分からないのだろうか?
僕は朝食を済ませ、急いで着替え、家を飛び出した。
そして歩道を歩く中、見覚えのある姿があった。
あ、あれは僕たち男子のオアシス、木下 秀吉 じゃないか!
彼本人は男と主張するが、あんな可愛い顔をして男のハズがない!
おそらく、それは戸籍上の話であって、生物学的には女に違いない!
ん!?
よく見ると、秀吉に似ていたが、少し違和感があった。
前髪の分け方、普段より気が強そうなカンジがあった。
そういえば前に秀吉が双子の姉がいるとか言ってたっけ?
じゃあ、アレが姉の木下優子さん
姉妹そろって美人とは・・・。
僕が彼女に見惚れてたその瞬間・・・
ゴオオオオオオオオッ!!
横断歩道を渡ろうとする彼女にトラックが突っ込んできた。
「きゃあああああああっ!」
彼女は絶叫した。
マズイ!助けなきゃ! ダッ!
無意識に僕の体は飛び出していた。
間に合え! 間に合ってくれ!!
バンッ! 僕は彼女が轢かれないよう、突き飛ばした。
「きゃ!」 ドンッ! 木下さんの体が地面につく音がした。
何とか彼女の危険は避けられたみたいだ。
後は僕が逃げ切れば・・・
逃げ切れば・・・
そう思った時には既に遅かった・・・。
バンッ!!
一瞬の出来事だった・・・。
状況をよく判断できないが、どうやらトラックに轢かれたみたいだ・・・・
自分の手を見たら血で真っ赤だった。
あまりの予想外さに 何故だか笑いたくなってきた。
「おい、しっかりしろ!」
「誰か救急車を!」
周りの…声が聞こえる。 なのに何故…
「 ……君、……し……君っ」
一番 僕の身近にいて、悲痛に叫ぶ彼女の声が聞こえない!?
「き…の…した…さ…」
言い終わらないうちに、目の前が真っ暗になった。