父さん「よし、急いで避難するぞっ!」
母さん、明久、玲 「了解」
それにしても、何て運が悪いのでしょう・・・遊園地に世間を騒がせてる連続殺人犯が
出てくるなんて・・・
私達は急いで園内にある避難所に向かう・・・しかし・・・
父さん「クソッ・・・何て人の数だ・・・これじゃ、なかなか前に進めないな・・」
母さん「仕方ないわ・・今日は休日だもの・・・混んでてもしょうがないわ・・・」
父さん「だが、命に関わることだ・・・こんな状態で誰か怪我したらどうするんだ!?」
父さん母さんは不安そうに言い合う
父さん母さんだけでなく、周りも
「早く前行けー!」
「こんなチンタラしてたら前進めないじゃねえかよっ!」
「刺されるのはごめんだぜ」
と不安を装っていた
当然、私も不安です・・・
なぜなら今ここ一か所に人が集まってる・・これでは殺人犯に狙われやすくなるだけ・・・
かと言って迂闊にこの園内を出るのも危険・・・
となると、殺人犯がこの場に来るのも時間の問題だ・・・
不安が一層高まる
「ギャアあああああああああああああああああああああっ!」
向こうから悲鳴が聞こえる・・・ なんと人が刺されていた・・・
何と殺人犯がこの人ごみの中に既に紛れ込んでいたのだ
殺人犯1「お前らバカだろ・・・こんな大勢いたら狙われやすくなることくらいわかるだろう?」
殺人犯2「お前ら皆殺しだ」
殺人犯3「俺ら無差別に斬ってくからさあ・・・当たったらゴメンな~?」
殺人犯が三人もいるなんて・・・最悪だ・・・
「うわあああああああああああああああああああああああああああ」
「きゃあああああああああああああああああああああああああああ」
「に・・・・逃げろおおおおおおおおおおっ!」
皆一斉に逃げ出す
その一斉に逃げ出す中でも殺人犯3人組は10人ほどナイフで斬りつけた
父さん「母さん、玲、明久!人気がいないとこに行くぞっ!人がいるとこじゃ狙いの的だ!」
母さん「そ・・・そうね・・・」
明久「う・・・うん」
「は・・・ハイ・・・わかりました・・・」
私達4人は必至に走り出す・・・
走る最中で2、3人くらい死体を発見した・・・
ここは本当に遊園地になのでしょうか・・・? 地獄にいるのでないかと勘違いしてしまう
ほどだ・・・
父さん「ハア・・ハア・・・この中に隠れてれば何とか大丈夫だろ・・・」
母さん「大丈夫かしら・・・ここまで来なきゃいいけど・・・」
親でさえこの状態だ・・・するとアキ君は
明久「ねえ、父さん、母さん・・・ホントに大丈夫?僕たち・・死んだりしない・・?」
すると父さんは心を打たれるかのように
父さん「バカ野郎ッ・・誰がお前を死なせたりするかっ! たった一人の・・・大切な息子だ
・・・あんな奴らに殺されてたまるかっ!」
父さんはアキ君をギュっと抱きしめる・・・「絶対守ってやる・・」と心の中で誓うかのように
母さんも父さんと同じ気持ちをしてたのか、目が光ってるように見えた・・・
するとアキ君は
明久「父さん・・・ちょっ・・・臭いんだけど・・・」
暗い雰囲気を思いっきり壊すようなセリフだった・・・
すると父さんは表情を変えて
「ハハハ・・走ってちょっと汗掻いちゃったな・・・」
私と母さんはクスクスと笑う・・・
暗い空気の中に光が灯った感覚だった
そう思った瞬間・・・
少女「・・お母さん・・・どこ~?」
少女は泣きながら両親を探してる姿が見えた・・その姿を見てアキ君は
明久「ねえ、あの女の子もこっちに連れてきた方がいいんじゃない?あんなとこに居たら
見つかっちゃうよ・・僕、連れてきていい?」
母さん「ダメよっ・・今迂闊に飛び出しちゃ・・・」
父さん「そうだ・・ここに居なさい・・・」
アキ君は父さん、母さんに言われたのか一瞬納得したように見えた・・
しかし・・・
明久「やっぱ僕行ってくる!放っとくことなんて出来ないよっ!」
そういってアキ君は飛び出す
父さん「バカッ! 犯人が出てきたらどうするんだっ?」
明久「すぐ戻るよっ!」
明久「君、どうしたの?ここに居ると危ないよ?」
少女「でもお父さんとお母さんとハグれて・・・」
明久「とりあえず、犯人に見つからない場所に行こう?」
そう言ってアキ君が手を差しのばそうとしたとき・・・
犯人2「人、見ーっつけた・・・」
犯人3「おーおー・・二人ともガキじゃねえか・・・」
マズい・・・犯人に見つかった・・・
「お父さん、お母さんっ!」
父さん「クソッ」
心臓の音が激しくなった
☆☆☆
ま・・・マズイ・・・犯人は包丁を持ってる・・・この娘を連れてどうやって逃げよう・・・?
僕、吉井明久は悩む
「クソッ」
少女の手を引っ張って全力で走る・・・が
僕の速力を物ともしない様に殺人犯は
殺人犯3「遅えっ!」
ドガッ
思いっきり蹴られる
殺人犯2「おいおい・・・逃げんなよ・・・どうせすぐ追いつかれんだからよ・・・」
二人の殺人犯がジリジリと近づいてくる・・・
蹴られた衝撃で起き上がれない・・・
殺人犯2「あばよ」
ビュッ 殺人犯は僕らに刃物を振り落そうとする・・・
やられる・・・・
そう思った瞬間・・・・
ザシュッ
斬られた音がした・・・でも斬られたのは僕じゃない・・・じゃあ誰が・・・?
顔を下に向けていた僕は顔を上げる・・・
・・・・・・・ウソだろ・・・・・・・・
父さん「オウ・・・明久・・・無事か・・・? 」
斬られたのは父さんだった・・・
どうして・・・
殺人犯2「ハハハッ、次こそガキの方に・・・」
殺人犯が再び刃物で斬ろうとする・・・
父さん「ぐっ・・・」
ドキャッ
母さん「ここは絶対通さないわ・・・」
母さんまで・・・・
殺人犯3「なにやってんだ・・ちゃんとガキを狙っ・・・」
ガッ
犯人が刃物を振ろうとするのを 見知らぬ男が犯人の腕をつかんで止める
「警察だ・・・おとなしく投降しろ」
殺人犯「クソッ・・・」
た・・・助かったのか・・・?
僕は膝をガクンと落とす
☆☆☆
父さん、母さんは急いで近くの病院に搬送される
父さん、母さんは部屋が少ないせいなのか、同じ病室に入れられた
もう夜中の二時くらいだった・・・
「ゴメン、父さん、母さん・・・僕のせいで・・・」
そうだ・・・僕が飛び出さなきゃ父さん母さんはこんなことにはならなかった・・・
父さん「気にするな・・・お前が生きているのならそれでいい」
・・・何だソレ・・・
納得行かない・・・
「何でそんなことが言えんだよっ! はっきり言えよっ・・・僕のせいで・・・痛い目に
合ってるって・・傷つかずにすんだって・・・」
すると母さんは
母さん「それ以上・・変・・なこと・・・言うと・・引っぱたくわよ・・・」
父さん「俺達はお前を助けたくて助けたんだ・・・お前のせいになんてするものかっ・・」
二人とも何言ってるか全然分かんないよ・・・
どう考えても僕のせいじゃないかっ!
僕がこんなことしなければ、今頃は・・・・
すると、父さんは
父さん「明久・・・親ってのはな・・・子供の為なら、鬼にでも天使にもなれる・・・
もちろん死ぬこともな・・・」
「っ・・・・・!」
父さん「お前にはまだわからないか・・・でもいつか分かってくれ・・・
お前のせいで死んだんじゃない・・・
お前を守るために死んだんだと・・・」
「な・・・何言ってんだよ・・・死ぬ・・・? ふざけんなよ・・・」
父さん「もうお前の姿もほとんど見えない・・・
意識も・・・もう・・・・」
明久「そん・・・・な」
嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だっ!
嘘って言ってくれよ・・・・
父さん「玲・・・明久を・・・まかせたぞ・・・」
玲「は・・・ハイっ・・」
姉さんは泣きながら返事をする
・・・・・・・そして・・・・・・・
父さん「もう一度・・・明久と・・・玲と旅行に・・・いきたかっ・・・た・・」
「・・・・っ・・・!?・・・・」
玲「お父さんっ・・・お父さん!」
・・・・とても・・安らかな顔だった・・・
翌日、父さんの跡を追うかのように母さんも死んだ
母さん「明久、玲・・・・あなたは・・・私たちの・・大切な宝よ・・・
あなたたちは・・・生き・・・」
・・・「生きて」と言おうとしたのだろう・・・
けど、言い終わらない内に逝ってしまった・・・
もう、あの日から7年たった・・・
けど、未だに父さんと母さんの死が忘れられない
忘れた日なんて1日もない
僕はあの日封印したハズの感情が込み上げるのを感じる
でもそれを必死にこらえながら、僕は夜の道を歩く
☆☆☆
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
玲「・・・というわけです・・・」
優子「そんなことがあったなんて・・・」
雄二「そんな過去があったら普通ヘコむだろ・・・」
玲「あの子は優しい子です・・・あれ以来、姉の私にも弱みを見せませんから・・・
あの子はおそらく人に心配をかけたくないんでしょうね・・・
自分の弱みを見せて、それを他人が同情し、そして他人がそれを悲しむのが
あの子にとって一番辛いことなんです・・・」
秀吉「辛いとき 支えてくれる友達がいると嬉しいと思うのじゃが・・・」
玲「でも、あの子は辛くても笑顔を絶やさないんです・・・でも、皆さん
これからも今まで通り接してあげてくださいね・・・」
雄二「了解だ」
ムッツリーニ「了解」
美波「ハイ」
姫路「わかりました」
優子・・・・・・・・・・・・・・
私は吉井君の過去を聞いて何処か心が痛かった・・・
彼はずっと辛いのを我慢して笑顔を見せてたのだろうか・・・?
私は何故か辛くなった