借りモノの英雄譚   作:とらまる@

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1︰出逢い

 

  遠坂 凛

 

ーー曰く、「冬木の管理者・遠坂の六代目継承者」

 

ーー曰く、「五大元素使い(アベレージ・ワン)

 

ーー曰く、「うっか凛」

 

ーー曰く、「あかいあくま」

 

 

 宝石にストックした自身の魔力を解放して魔弾や治療等に使用する「宝石魔術」を専門とし、初等呪術「ガンド」を得意とし他にも様々な魔術や接近戦での八極拳をも使う超一級の魔術師だ。

 

 そして、ゲームを原作としアニメや漫画、映画等と広く知られる作品「Fateシリーズ」の登場人物である。

 

 「Fateシリーズ」は昔からゲームやアニメ、近年配信されたアプリまである程度やり込んでいる為、内容はある程度覚えている。しかしまさか、その世界に喚ばれ登場キャラクターを前にするとは思ってもいなかった。

 

 ...なるほど。つまり俺は彼女、遠坂凛に召喚されたという事になるのか。

 あの英霊 エミヤの代わりに。

 ならばクラスはアーチャーになるのだろう。だが俺自身、弓術はもちろんアーチャーに関する能力や特技なんて1つも持ち合わせて無いんだがなぁ...。

 

「私がアナタのマスターかですって?むしろ聞きたいのはこっちの方よ!アナタ本当にサーヴァントなの...?」

 

「あぁ、サーヴァント召喚の儀においてキミが俺を呼び出したのだろう、それならば間違いない筈だ。それにキミからは俺のサーヴァントとしてのステータスが見れるのだろう?サーヴァント、アーチャーだ。宜しく頼むぞ、凛」

 

 サーヴァント召喚において呼び出されたのならば、この俺もサーヴァントということになるだろう。まぁベースはただの人間だけど。違う事といえば、この世界(Fate)を知っているという事くらいか。

 

 そして俺の記憶が確かならば、マスター特権の1つに自身のサーヴァントのパラメーターやステータスがある程度分かる、といったものがある。

 正直俺も自分の能力がどういったものか全く把握出来ていない為、確認したい現状だ。聖杯戦争のサーヴァントとして喚ばれたからにはある程度のチカラが無ければ直ぐにBAD ENDでDEAD ENDが待っているのだから。

 

 しかし自分の詳細を他人に見られて伝えられるというのはかなりドキドキするものだなー。スキルや宝具は何があるんだろうか。かっこいいスキルや宝具あるかなぁ。

 だが、そんな高揚感から返ってきた答えは実に呆気なくも儚いものであった。

 

「なによ...これ。クラス名には何も書かれていないし、ステータスだって殆ど最低ラインじゃない!ハズレもハズレ、大ハズレだわ!あぁ~終わったわ..私の聖杯戦争...」

 

 なん…だと…!?最低ラインのステータスにクラス名すら無いだって?こういうのは何かすごい能力とかとんでもないステータスで無双するのがお約束なんじゃないのかよ!

 あぁ..!そういえばさっき床に叩き落とされた時、めちゃくちゃ痛かったしな!耐久Eだ、たぶん!

 

「はぁ〜どうしよう...。こんなサーヴァントだか何だか分からないような奴とじゃ絶対に勝ち抜け出来そうにないし、悔しいけど恥を偲んで綺礼の教会に匿ってもらうしかないかしら...」

 

 凛が口にした綺礼という言葉にハッとした。

 

 

 ーー言峰綺礼

 

 Fateシリーズの黒幕といっても過言ではない人物だ。仮に凛が聖杯戦争をリタイアし、言峰の教会に匿われたのならどうなる?

 恐らく衛宮士郎はランサーに心臓を刺されそのまま助かることはない。仮にセイバーの召喚に成功したとしても、半人前の彼1人ならば間違いなく闘い半ばで死を迎えるだろう。

 あとはもう悪い事しか思いつかない。凛だって言峰の手に落ちるかもしれないし、あの聖杯を使えば再び大惨事が待っている筈だ。

 それはマズい!そんなことでこの大好きだった世界を終らせてたまるか!

 

 ならば、道は1つしか残っていない。

 

 俺はその場に座り込む凛の手を掴み、立ち上がらせ言い放った。

 

「キミはそんなに諦めの良い女だったか?クラスがない?ステータスが低い?それがどうした!俺はキミの剣となり、盾となろう!前を向け!闘え、凛!」

 

 こう啖呵をきった後であるが、少し恥ずかしさが込み上げてくる。こんな事を恥ずかしげも無くサラッと言ってのけるアニメや漫画の主人公はやっぱり凄いと今更感心する。

  だがどうやら、そのおかげで本来の負けん気を取り戻した様だ。俺も見る彼女の瞳に再び火が灯るのを感じた。

 

「まさか出逢って間もないサーヴァントにここまで言われるとは思わなかったわ。でもそうね、遠坂の後継者がこんな事でつまづいてたまるもんですか!こうなったら燃えてきた!何がなんでも勝ち残ってやるわ!」

 

 ーーあぁ、そうだ。これが俺の知る、何度も画面越しに観ていた、遠坂凛の姿だ。

 

「そうと決まれば、改めて自己紹介すふわ。私は遠坂 凛、貴方のマスターよ」

 

「俺は佐久間 武月(サクマ ムツキ)。クラス名もないサーヴァントだが宜しく頼む、マスター。名前は好きに呼んでくれればいい」

 

 ここにまた一組、第5次聖杯戦争に参戦するマスターとサーヴァントが生まれた。

 

「そうね..なら、ムツキと呼ばせてもらうわ。ところでムツキ、自己紹介する前から私の名前を知っていたみたいだけどどうしてかしら?」

 

「え!いや、その...直感というか、凛とした顔立ちしているなぁと感じて..なぁ、えぇと」

 

 我ながら下手すぎる言い訳である。

 

「ふーん...まぁいいわ。後々聞いていく事にするから。今日はもう疲れちゃった。明日からは忙しくなるわよ、ムツキ」

 

「おう、任せておけ!」

 

 

 ーーこの日、この時から遠坂凛と佐久間武月の聖杯戦争が始まった。

 

 それが如何に困難な道だと知らずにも。

 

 

 

   ◇◆◇◆   ◇◆◇◆

 

サーヴァントステータス

 

【クラス】■■■■■■

 

【マスター】遠坂 凛

 

【真名】佐久間 武月

 

【性別】男性

 

【身長・体重】175cm・67kg

 

【属性】中立・善

 

【ステータス】筋力E 耐久E 敏捷D 魔力E 幸運B 宝具??

 

【クラス別スキル】対魔力︰E 単独行動︰B

 

【固有スキル】■■■■︰? ■■■■︰C ■■の■■︰B ■■■■︰A

 

 

 

 

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