ーー李書文
「二の打ち要らず、一つあれば事足りる」と謳われた中国拳法史、最強の拳法家の1人。魔拳士。
また拳法のみならず槍にも長けており、「神槍」とあだ名されるほどであった。
Fateシリーズにおいて、彼がサーヴァントとしての適性を持つクラスは3つ。ランサー、バーサーカー、アサシンである。さらに青年期と老年期とでも召喚された時の能力に違いが出る。
その中で今回この身に借り入れたのは、ランサー「神槍」としての青年期としての李書文であった。
◇◆◇◆ ◇◆◇◆
「てめぇ、さっきまでの動きとまるで別人じゃねーか!」
「そりゃそうだ!『上書き』したんだからなッ..!」
打ち鳴らされる剣戟、いや槍戟か。
人が変わったかの様な体捌き。一撃の重み。更にはいつの間に取り出したのであろう、古くも使い慣れされた紅い房付きの槍。
ランサー、クーフーリンは突然の変化に隠しきれぬ驚きがあった。しかしその心境も一瞬のうち..流石は大英雄、瞬時に頭を切り替え目の前の好敵手に狙いを絞った。
「この俺と互角の槍捌きとは驚いたぜ!お前さん、何処の英霊だ?ランサーが二人いるなんて初耳だぞ」
「そいつは言えない話だ、手品のタネをバラす手品師はいないだろ!なぁ...クーフーリンさんよ!」
「こっちの真名はバレてるのかよ!チッ...割に合わねぇな!」
突いては捌き、斬っては避け、絡めては返す。一進一退の攻防。互角の勝負。
だがその様に感じたのは、ただ一人の傍観者である遠坂凛にとってだけであった。
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佐久間 武月は焦っていた。彼の持つ宝具にして唯一の戦闘手段『
自身とマスターの魔力によって創られたカードを1枚消費することによって得られる、660秒...11分間の約束された奇跡の時間。
カード1枚につき1人の英霊がランダムに選択され、その英霊の持つステータス・身体能力・所有スキルを自分の身体に宿すことが出来る。
他にも幾つかの能力を有しているが、現在使用できる状態ではなく、またそんな余裕もない状態であった。
「やべぇやべぇやべぇ!!ちょっとでも気ィ抜いたら殺られる!つーか今何分経った?」
まだか、まだなのか。刻々と迫る制限時間。だが本当に気にしていたのは時間ではなく、また別のモノだった。周囲を気にしながら、必死にランサーの攻撃をその槍と拳で捌いていると背後から砂を踏む音がした。
「誰だっ!?」
槍兵2人は互いに攻撃の手を止め音の方向へと振り向く。そこには穂郡原学園の制服を着た男子学生が1人立っていた。
ーーそこで佐久間 武月は遂に出会った。
そして彼は知っている。この後、衛宮士郎はランサーに心臓を突かれ1度目の生を終えることを。
知っていて何故助けないのか。それが俺と凛がこの場を切り抜ける唯一の手段だからだ。
一般人に姿を見られた事でランサーは戦闘を止め、衛宮士郎を追うだろう。そうなればこの場はなんとか生き延びる事が出来る。
あのまま戦闘が続いていても、いずれ制限時間の660秒が来る。カードにまだ余裕はあるが次に来る英霊が誰なのかまでは分からない。ランサーの今回の任務は偵察が主になっているが、場合によってはそのまま殺される可能性もある。
つまりこれが俺たちにとっての最善の手だという事だ。
例え、それが誰かの犠牲の上になったとしても...。
その夜、佐久間 武月は
足元に絡みつくように付き纏う無色の重圧。
それが彼が初めて知る人間の死の重みだった。
◇◆◇◆ ◇◆◇◆
サーヴァントステータス
【マスター】遠坂 凛
【真名】佐久間 武月
【性別】男性
【身長・体重】175cm・67kg
【属性】中立・善
【ステータス】筋力E 耐久E 敏捷D 魔力E 幸運B 宝具E~EX
【クラス別スキル】対魔力︰E 単独行動︰B
【固有スキル】憑依継承︰?...「サクスィード・ファンタズム」。通常はデミ・サーヴァントが持つ特殊スキルである。憑依した英霊が持つスキルを継承し、それを自己流に昇華することができる。
魔力同調︰C...自分の身体に宿ったサーヴァントのステータス、スキル等を身体に馴染ませ使いこなす能力。Cランクならばステータス、スキルは問題ないが宝具の使用は不可能。
■■の■■︰B
交霊体質︰A...降霊ではなく交霊体質。身に降ろすだけでなく、その英霊の経験を汲み取り使いこなすことも可能。相性次第ではその英霊との会話も可能となる。近代のイタコの最高峰でもCランク相当なので、そういった意味では最高レベルの霊媒体質。
【宝具】
『
ランク:E~A++ 種別:対人(自身)宝具 レンジ:ー 最大捕捉:1
能力︰宝具であるカードは普段は何も描かれていないただ白いカードだが、宝具として発動するとランダムで1人の英霊が選択され、その英霊のステータスと身体能力とスキルを660秒(11分間)だけ自分に宿すことができる。カードにはその英霊のクラスが浮かび上がり、使用後には自然消滅する。
1度選択された英霊は次から選ばれる事はない。カードは使う度に減っていってしまうが、1日1枚のペースで新たに作り出すことが出来る。尚、魔力を増やせば時間短縮は可能である。
ムツキの宝具としてはこのカードのみだが、能力はこの他にも幾つかある。
が、使用どころや回数制限などが難しく発動する場面があまりない。
余談だが、遠坂邸で試しに使った時に選ばれた英霊は「フェルグス・マック・ロイ」。ドリル剣の人。タケシ。
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