ーー衛宮士郎
言わずと知れたFate/stay nightの主人公である。アーチャーとランサーの戦いを校庭で目撃した事により、彼は聖杯戦争へと巻き込まれていく。
英霊同士の戦いを一般人が目撃しまった事で衛宮士郎はランサーに殺されてしまう。しかしその後、遠坂凛によって彼は蘇生され息を吹き返すのだった。
だが1度殺した筈の相手がまだ生きていると知られた彼は再びランサーに襲われる事となる。
槍兵の魔槍が再び彼を穿こうとしたその時、サーヴァントの最後の1枠であるセイバーのサーヴァントが召喚される。
そこで衛宮士郎は
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ここまでがFate/stay nightの全てのルートにおいてのプロローグのようなものである。つまり衛宮士郎の死を経て、物語は始まる..という訳だ。
あの直後、逃げ出した士郎を追いかけランサーはその場を消え、更にその2人を追う為に俺達は校内へと駆け出した。
暫く校舎を走った先、廊下の中程に倒れている人影を発見した。
やはり、というべきか俺達が見つけた先にあったのは 胸部を刺され血塗れとなった衛宮士郎であった。
「ムツキ...ランサーを追いかけて。せめてマスターの顔くらい把握しないと割が合わない..」
「...わかった」
そのまま来た道を駆け戻り、校庭へと戻る。敏捷さでは他のサーヴァントと比べ群を抜いて秀でているランサーをこの俺が追いかける、なんて事は無理に等しい注文だ。そんな事は凛も分かっている筈だ。だが彼女はそう指示するしかなかったのだ。魔術師としてのルールによって殺された彼の為にも。
しかし..ランサーのマスター、か。恐らく今回も彼のマスターは言峰綺礼に違いないだろう。
魔術協会から派遣された魔術師、バゼット・フラガ・マクレミッツ。ランサーの本当のマスターは彼女であった。しかし騙し討ちから、彼女の左腕ごと令呪を奪い言峰はランサーと再契約を行い新たなマスターになっている。
「さて、そろそろ答えを出さないといけないな...」
ランサーのマスター、言峰綺礼の件も含めて俺は召喚初日からずっと考えていた事があった。
それは『俺が知る事実をどこまで話すか』というものだ。言峰やギルガメッシュの事や、汚れた聖杯の事。そして間桐桜の事。
何も話さずにこのまま聖杯戦争を続けるのも1つの選択だ。だがそこで問題となってくるのが、アーチャーである英霊エミヤの不在だ。
物語の各所で味方として、時には敵として立ち回ってきたキーパーソン。それがアーチャーだった。
もう既にイレギュラーの存在する今回の聖杯戦争、更にはアーチャーの不在。恐らくは、俺が知るFate各ルートのエンディングにはもう辿り着くことは出来ないだろう。
ならば、俺は。
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暫くして遠坂邸に戻った俺は長椅子に寝そべり天井を見つめている凛に結果を報告した。
「ただ今帰った。残念ながらランサー追跡は失敗に終わってしまった」
「そう、まぁそう簡単にはいかないわよね...」
「あの少年、蘇生させたのか?」
「...そうよ、悪い?私だって見殺しにするつもりだったわよ。だけどアイツはあの子の...」
あぁ..知っている。妹の、桜のことを想ったのだろう。例えそれが魔術師のルールを破る事になるとしても。
「深く咎めるつもりはない。だが、ランサーのマスターが1度殺した筈の相手が生きていると知ったらどうすると思う?」
「そりゃあ......ムツキ、出るわよ!どうして直ぐに気付かなかったのよ!あぁもう、私の間抜けぇ!」
帰りついて早々、再び俺は寒空の下へと舞い戻る事になる。
◇◆◇◆ ◇◆◇◆
夜を駆ける。
建物を飛び越え、走り抜ける影は2つ。残念ながら原作のようにマスターを抱えて飛び回る余裕は俺にはない為、凛は自身に魔術をかけ共に向かう。ランサーの向かった先であろう、衛宮邸に。
「見えたっ!ムツキ、戦闘準備して!」
衛宮邸の近くに着地した凛は脇目もふらずに入口へと走っていった。
だが俺の記憶が確かならば、直後に襲って来るのはランサーではなく...
「待てっ凛!!ーーーッ!間に合うか...『
急いでカードを取り出し宝具を発動させる。どうあってもここで凛を失う訳にはいかない。セイバーかランサー辺りの英霊が来てくれればいいが...!
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アサシン︰シャルル・アンリ・サンソン
ステータス︰筋力D 耐久D 敏捷C 魔力D 幸運A 宝具B
保有スキル︰気配遮断D 処刑人A++ 医術A+ 人体研究B
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ダメだ...!アサシンクラスでは太刀打ち出来る相手ではない!
「ーーーくそっ..届けぇ!」
俺は右手に現れた
「はあぁぁぁ!!」 「ぬぐぉおぉ!!」
ギリギリのところで凛への攻撃を反らすことは出来たが、その一撃で足は震え、身体は崩れかけていた。
そのまま二撃、三撃と寸前のところで攻撃を受ける。一撃の攻撃の重さが半端なく、剣を握る手にも限界が来ていた。
マズイ...次の攻撃が来る!新しくカードを使って別の英霊を呼び出すか?いや間に合わない!
そもそも、相手は不可視の剣による攻撃。先程の攻撃こそがむしゃらに受けきったとはいえ、次も受けきれる自信もない。どうする...!
「止めろ、セイバー!!」
今まさにこちらに剣を振り下ろそうとしていた相手の動きが止まる。絶対命令権である令呪を使い行動を止めたのだ。
あぁ..その声の主に助けられるのは今日で2回目になるな。そして凛の方もどうやら無事だったようだ。
「こんばんわ、衛宮くん」
「と、遠坂っ?!」
お互いのマスターが顔を合わせた事で、こちらも改めて先程まで俺達を殺る気満々だったお相手さんに顔を向ける。
金髪に碧眼の凛々しいその表情、青いドレスに白銀の甲冑を身に纏ったその姿。画面越しであったが幾つもの戦いを共に歩んできた最優のサーヴァント。
名をアルトリア・ペンドラゴン。騎士王にしてブリテンの君主アーサー王その人である。
Fateシリーズの顔ともいえる彼女を前にして、俺は改めて
サンソン、こんな扱いですまん..!キャラクターとしてはすごく好きなんだけどね!
ヴィヴ・ラ・フランス!