ストライクザブラッド ─真の零番目─   作:本条真司

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第29話

浅葱「で、何か思い出せた?名前とか名前とか名前とか」

 

浅葱が少女に問うが、少女は黙って首を振った

 

浅葱「じゃあ、お母さんの名前は?」

??「あいばあさぎ」

浅葱「どうしてそうなった」

 

浅葱はため息をつきながら言った

 

久遠「あ、やっと見つけたよ、浅葱」

浅葱「久遠じゃない。この子誰かわかる?」

 

久遠が店に入ってきて、浅葱の隣に腰を降ろす

 

??「お父さん!」

久遠「.....え?」

浅葱「さっきからこの調子なのよ。私をお母さんって呼ぶしね」

久遠「あー、なるほどね。もしかして、零と連絡取れないのと関係してるのかなー....」

浅葱「零と...?」

久遠「うん。まぁとりあえず、この子に名前を付けてあげようよ。名前無いと呼べないし」

 

久遠は少女にパフェを食べさせながら言う

 

浅葱「そうね。なら、サナでどう?」

久遠「ああ、やっぱり思った?」

 

久遠は苦笑しながら少女にパフェを食べさせてもらっている

 

浅葱「どこから見ても幼い那月ちゃんよね」

久遠「幼い那月だから、おサナ。サナってことでしょ?」

サナ「サナ....私の...名前...?」

久遠「君が思い出すまでだけどね」

 

そして久遠は浅葱にスプーンにのせたパフェを差し出す

 

浅葱「....?」

久遠「食べる?」

浅葱「う、うん」

 

浅葱は少し顔を赤らめながら、久遠の持つスプーンからパフェを食べた

 

 

 

 

 

 

零「危ない危ない、間に合った」

古城「いやどこだよここ」

零「俺の魔力で作られた世界だ。アーカイブ参照」

古城「なるほど把握した」

夏音「えっと、優麻さんは...?」

 

夏音は優麻に目を向けながら、零に尋ねる

 

雪菜「守護者を奪われた反動で昏睡してるだけだと思うよ」

零「さすがの俺にも、守護者を戻すのは難しいな」

古城「なぁ零」

零「言いたいことは少しわかったが何だ?」

古城「叶瀬の目...何で黒いんだ?」

夏音「えっ?」

 

夏音は古城の言葉に驚きながらも、扇子を取り出して日を起動。鏡として使って自分の目を見た

 

夏音「....?何故でしたか?」

零「能力を手に入れたんだろうな。おそらく、『第三の手』ってやつか」

古城「なるほど、能力の内容は名前から察した」

雪菜「後で教えてください、先輩」

零「さぁて、戻るか。消え行く幻想曲(ロスト・ファンタジア)、空間を開けろ」

 

零が言うのとほぼ同時。目の前にスキマが開き、そこを通り抜けるととあるビルの屋上に移動した

 

雪菜「!先輩、あれ!」

 

古城と零は雪菜が指差す方向を見た。そこには、大型ディスプレイによって、フェスタの様子が映し出されている

その画面の中に、見知った顔があった

 

古城「浅葱と久遠!?」

零「しかも隣にいるのは、那月だな。おそらく固有堆積時間(パーソナルヒステリー)操作の魔導書で子供に戻されてる」

夏音「それは大変でした。南宮先生はあの悪い人たちに狙われていますから」

零「あの映像を見られていたらアウトだ...!」

雪菜「先輩!」

古城「もう掛けてる...!」

浅葱『あ、もしもし?古城?』

久遠『古城から?珍しいね』

 

携帯が繋がり、浅葱と久遠の声が聞こえた

 

零「久遠!今すぐそこから立ち去れ!」

久遠『な...で?.....あっ...の...?』

 

突然電波が悪くなり、声が途切れ途切れになる

 

浅葱『誰よ...あんた...!』

零「くそっ、手遅れか...!」

 

零は古城の携帯を閉じると、腕輪に話し掛ける

 

零「神威!氷月に天血当主より、久遠の手助けを命ずると伝えろ!」

神威《伝達完了。氷月によると、あと二分で櫻坂当主の下に着くそうです》

零「よし、なら俺らは優麻を治すために、とある場所に移動しよう」

 

そう言うとスキマを展開し、古城たちを連れて中に入る

出たところには、古城の母親がいた

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