リリルカさんがガチタンなのは間違っているのか?   作:世良琴無

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初めまして、世良です。
戦闘物は初投稿です。
世界観があれば何とか自分の都合よく作れそうです。





リリルカ、5才くらい!~初めてのサポーター編~

 

リリルカ・アーデは自らのファミリアの冒険者たちにダンジョンに連れて行かれた。

元々、ダンジョンの知識はギルドの職員から教えてもらえ、自分から書物を手に取り、

知識を深めていた。生き延びるために。しかし、そんなものはすぐに頭から出て行ってしまった。

 

見るのと、知るのでは全く違っていた。自分と同じくらいの大きさのモンスターが殺しにきているのだ。

 

頭の中が真っ白になっていたが、前にはもうすでに冒険者が殺したモンスターが転がっていた。冒険者に尻を蹴られ、魔石の採取を促された。

 

只今のリリルカの仕事はサポーターという、冒険者の荷物持ちである。

神の恩恵を受けている者はたとえ子供でも異常な筋力、体力を与えられる。

彼女は元々小人族というあまり体が大きくない種族で、冒険者向きではない。

しかし、サポーターの仕事とは冒険者の基礎基本ともなっているので、大した危険がない、ある程度強いパーティに入っていれば賃金も少しはもらえ、土台となるダンジョン内の経験が頭に入るのでとても良いようにみえる。

 

しかし、現実は残酷である。

 

低レベルの冒険者はサポーターを軽蔑する。

 

なぜか?答えは簡単である。

サポーターは冒険者からみるとコバンザメに見えるからである。

 

実際はそうでもないし、荷物持ちが一人いれば効率的なのだが、そんなに

頭の良いやつらは深層に遠征するような、強力なファミリアくらいだ。

 

更に、サポーターを軽蔑する者は総じてレベルが低い。字面の通りに、

レベルが1の奴等なのだ。そもそもレベル1の冒険者がほとんどなのだ。

一人当たりの収入も少なく、いつ死ぬかもわからない。

命の張り方が違うというのだ。表向けには、だが。

 

パーティが全滅するのは珍しくはない。しかし、サポーターだけ死亡することは案外多いものだ。その理由は戦闘力がないサポーターを囮にして逃げることが多いから。

 

当たり前だ。自分の命はやはり惜しい。みんな揃って聖人君主ではないし、助けられるための力もないだろう。一番効率的な金稼ぎはソロで潜り、狩りつくすこと。そのためには高いステイタス、体力、技巧、運、全てが必要だ。

そして、そういう者たちこそ神に認められる偉業を成し遂げ、レベルアップするのである。

 

さあ、話をもとに戻そう。現在、リリルカをサポーターに連れたパーティは魔物に囲まれ、全滅寸前に陥っている。

 

その場合、どうするか。そう、サポーターを囮にして、逃げればいいじゃない、ということだ。

 

4人の冒険者はアイコンタクトをとり、うなずき、サポーター リリルカ・アーデを盾にしたあと、置き去りにし、逃走した。

 

リリルカは弱い、ステイタスもオールIで、装備もギルドの支給品、10数体に囲まれている。

 

逃げられない

 

初めてのダンジョンで、パーティにサポーターとして付いていき、囮にされ、置き去りにされ、死の淵にある。

 

ただ、状況を説明している時点でもう詰んでいる。

 

しかし、リリルカは諦めが悪かった。小人族であり年齢も5才、ステイタスも低いが背が低いという普通ならハンディになるものも今の状況ではアドバンテージになる。

腕の一本くらいくれてやると、腹をくくり、死に物狂いで魔物の包囲網の一点突破にかかった。

 

なるべく体を低くして、全力で右手で持っているナイフで牽制し、敵の攻撃はなるべく左腕で受け、冷静に生きる道を探し、そして、魔物の包囲網を突破した。

 

その後も魔物が出てきたが、サポーターとして持っていたポーションを使い、回復しつつ階層を上り、地上に帰ることができた。

 

その時、リリルカは笑っていた。

 

生きて帰れた!!

 

涙なんて流れない。自分の力だけで5階層から帰れたのだ!!

 

嬉しいに決まっている!!

 

行きの分の魔石も独り占めだ!!

 

これで装備を整えて、サポーターなんてやらないでソロで行ける!!

 

全てが上手く行き過ぎていた。

 

浮かれてアホ面していただろう。

 

左腕は異常に腫れあがり、所々骨がみえ、折れた骨が皮膚を貫通しているようだ。

 

右腕はそれほど腫れていないが、出血しているから腫れがひいてるの鑑みて軽症とはいいがたい。

 

だが、彼女の顔は晴れやかだ。やり遂げた、初めての冒険で、サポーターである私が長年ダンジョンに潜っている冒険者に勝ったのだ。その事実は揺るがない。

 

しかし、冒険者も馬鹿でなかった。1日くらいの時間で保険に入れられるならそれに越した事がない。

 

そう

 

ギルドに、私を置き去りにした奴等がいた。

 

言うならばそれは冒険者の知恵であって、経験である。

 

そしてリリルカには経験が足りなかった。

 

更に言うと、魔物の包囲網からぬけ、帰るときでも気づけば良かった。

 

なんでこんなに重く馬鹿でかいサポーターバッグを背負っていたのか、と。

 

ここでリリルカの頭の中でナニカがプツンと切れた音が聞こえた。無論、聞こえたのは本人だけだが。

 

だが、リリルカは斜め上へと凄まじい憤りを覚えた。

 

なんで重さなんて物を感じなければいけないんだろう、と。

 

ダンジョンからの帰りで、これからの事で頭がいっぱいだったからだろうか

 

痛みがなかったのに段々と痛覚が蘇ってくる。

 

痛みなんか無くなってしまえばいいのに。

 

重さなんか感じなければいいのに。

 

ただただ、考えていた。思っていた。耽っていた。陥っていた。思考が無限ループしている。明日とかではない。今、生きているという、存在している時間、全てがそのことで一杯だった。

 

気がつけば、もう朝になっていた。そして、両腕の傷がある程度治っていた。

聞けば通りすがりの医神がポーションを使ってくれたらしい。

 

ギルド職員に何時か聞いてみると夕方6時だという。

 

単純計算にして36時間は棒立ちで虚ろな目を斜め上に向けて、何かしら呟いていたらしい。

 

さすがに疲れたので、安い宿屋に1日とまり、それからホームに帰った。

 

 

 

ソーマファミリアに上納金をあげ、最初の一回はステイタス更新は無料のため、取り敢えず更新してみた。そうして驚きの、喉から手が出るようなスキルを手に入れた。

 

 

リリルカ・アーデ

 

  

 Lv1

 

  力: I4 ⇒  I9

 

  耐久:I5 ⇒  I30

 

  器用:I8 ⇒  I14

 

  敏捷:I8 ⇒  I19  

 

  魔法:Ⅰ0 ⇒  I0

 

 

  魔法

 

    《》

    《》

    《》

 

  

  《スキル》

 

 

     無窮ノ鍛錬

 

       ・痛覚を失う

 

       ・限界値を突破できる

       

       ・身体が壊れる負荷にも対応する

 

 

      万有引力ノ外

 

       ・自身の体重以外に重力を感じさせない

 

       ・魔力を消費して自分以外の物体の重さを増やす

 

 

 

 





まだ、まだ、チートスキルではない、と思います。
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