由緒正しき羽衣一族   作:SS教

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我が名はトーマ!うちはと千手を併せ持つ者なり!

 

眼をつぶってるのか何も見えない上に頭が痛い。

例えるなら指輪を着けて外せなくなったみたいな感じがする。

 

「(あの〜、痛いんですけど?)」

 

頑張って喋ろうとするも声を出せない。

……あれ、もしかしてヤバい?今どういう状況なの?

 

とりあえず記憶を整理する。

 

 

 

オレは学校でテストを受けていた。その時、既に数学と日本史は終わっていて古文のテストをやっていた。

 

テスト中、本気でヤバそうな腹痛がして手を挙げた。しかし試験官は書類にサインしていて気付かない。ふざけんな。

 

10分くらい手を挙げ続けたせいで周りの生徒もこっちをチラチラ見始めたが、試験官は別の書類を見て「考える人」みたいなポーズを取っていた。お前ホント死ね。

 

30分くらい経った頃、消しゴム落としたっぽい子と便所行きたそうな奴が手を挙げていたが、試験官は何が気に入らないのかシャーペンを分解するのに集中していた。誰だこいつ雇ったバカは。

既に多くの生徒がテストを終え、試験官とあらゆる意味で顔面真っ青のオレたちをガン見していた。おい、これカンニングだろ。

 

テストが終わる数分前、オレの意識は既に朦朧としていた。

消しゴム落としたっぽい子は涙目で、横の子は試験官とその子を交互に見ながら手に持った消しゴムを彷徨わせていた。貸したれよ。

便所行きたそうだった奴はなんか真っ白に燃え尽きていた。横の奴が鼻をつまみながら机を移動させている。……漏らしたのか。

そして肝心の試験官はーー

 

ーー寝ていた。

 

未だ嘗てこれ程キレた事は無いと断言できる。

オレはそのまま「ブチッ」という音と共に意識を失った。

 

 

 

………。

……まさかオレ死んだの?あのクズ試験官のせいで?

うわぁ、早速血管切れそうなんだけど。

あの試験官の顔面を殴り抜けずに死んだ事だけが未練だわ。

 

怒りが天元突破して今にも暴れ出しそうだったオレは、とりあえず脳内であの試験官を殴りまくる事にした。

 

 

 

クズ試験官を脳内で百回くらい嬲り殺しにした頃だろうか、突然頭の締め付けが強くなったかと思うとズルリとナニカから抜け落ちた。

突如見え始めた視界に映るのは2人の男女。

うわ、これ展開読めたわ。

 

「あなた、生まれたわ……」

 

「ああ、よくやった!君に似てかわいい子だよ!」

 

産後だからか元気のない女性と大喜びしている男性。

 

予想通り、生まれてしまったらしい。

何コレ、転生なの?

という事はオレ本気(マジ)で死んだの?

 

「あなた、この子に名前を……」

 

「ああ、私の名前がテンマだから"トンマ"はどうだろう?」

 

……今なんつったコイツ?

トンマって詳細忘れたけど悪口だよな?

子供の名前が悪口って、それもはや虐待じゃね?

 

「あなた、トンマは可哀想ですよ……」

 

「む、そうか。なら"とんぬら"はどうだ?」

 

それドラクエの主人公にパパスが付けようとしてたヤツじゃんッ!

ていうかこのツッコミすら「べるぜバブ」のパクリじゃんッッ!!!

 

「あなた、坊やが微妙そうな顔していますわ……」

 

「むぅ、なら"トンコツ"はどうだ?小耳に挟んだのだが四代目のお子さんの名前は"ナルト"に決まったらしいぞ!」

 

……は?

えっと、四代目のお子さんのナルト君と言いますと、モロに「NARUTO」に出てくる"落ちこぼれ(笑)"なんですけど。

えっ、こいつマジで言ってるの?

あ、そういえばあそこに落ちてるの木ノ葉の額当てじゃん……。

ええっ!という事はマジなの?

 

「……豚が名前に入るのはやめた方がいいのでは?」

 

「むむぅ……そうだ!ならば"トンマ"を少し変えて"トーマ"はどうだ?」

 

「……あなたにしては良い名前ですね」

 

「え?今なんてーー」

 

……よっしゃ、なんか夫婦仲がヤバそうだけどNARUTOの世界に転生だ!

無限のチャクラとオリジナル忍術を手に入れてオビトとマダラとカグヤをぶちのめして面白可笑しく生きてやるッ!

 

 

 

三日経ちました。

なんかお母さんが産後の肥立ちが悪くて死んじゃいました。

 

えっ、悲しくないのかって?

まぁ、自分を産んだせいで死んだのには少し罪悪感はあるけど、所詮会って三日の他人なんで。

 

それによってテンマ氏(父親)がオレを恨まなかったのは幸いだった。

何故って、普通に考えてチート持ってようが赤ん坊一人でどうやって生きるの?

 

そして大ニュース!

なんと、チャクラを感じ取れるようになったのだ!

オレの時代キターーーッッ!!!

まずは螺旋丸だ!

 

 

 

今日で何日目だろう?

螺旋丸が出来ません。

回転と威力は余裕でした。

でも圧縮が出来ません、ていうかイミフです。

考えれば考えるほどわからなくなっていくジレンマ。

よし、螺旋丸は諦めます!

 

次はチャクラ感応うんたらかんたら。

名前は忘れたけど性質変化を調べる紙である。

ラッキーな事にベッドの隙間に落ちてました!

早速調べてみます。

 

「(フンッ!)」

 

紙にチャクラを込めると不思議なことが起こった。

何故か右は燃え始め、左は濡れ始めたのだ。

 

この反応は火遁と水遁!

火遁と言えばうちは、水遁と言えば(たぶん)千手!

……こいつぁヤベえ、どうやらオレはうちはと千手を併せ持つハイブリッドとして生まれてきたらしい(断定)。

フッ、オレが完全体須佐之男(スサノオ)を水月の水を纏うヤツに着させる日は近いな……。

 

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