「トーマ、この任務から帰ったら、我が一族についてお前に伝えなければならない事がある」
父はかつてない程の真剣な表情でそう言い、任務に赴いた。
いよいよ羽衣一族の知られざる秘密が明かされるようだ……!
あり得るとしたら何があるだろう?
やっぱ武器か!ぬのぼこの剣か!
いやぁ、楽しみだなぁ。
「すまない……!
キミの、お父さんを……死なせてしまった!!!」
そして父は帰らぬ人となった。
……。
え、マジで言ってる?
いよいよ我が一族の秘密が明かされるってタイミングで殉職?
嘘だろぉおおおお!!!
おま、何でこのタイミングなんだ!
お陰様で気になって純粋に悲しめねえだろうがッッ!!?
親族がメッチャ白い目で見てんですけど!
ていうか親族の中に何故か綱手が居るんですけど!?
やはりウチは由緒正しき羽衣一族だったのか!?
うわっ、綱手が近づいてきたぁあ!?
「坊主、何で泣かないんだい?お父さんが死んだんだよ?」
え、何?お前オレにどう言って欲しいの?
オレがいい感じの事言ったからってそれがお前の答えになる訳じゃないんだよ?答えは人それぞれだよ?
とりあえずオレはガン泣きしている父の部下の人を利用する事にした。
「……今泣いたら、あの人はずっと気に病みます。お父さんはきっとそれを望みません。だから泣くなら家で声を抑えて泣きます」
「……そうかい、立派だね」
綱手はオレの頭をワシャワシャ撫でた。
なんか髪が抜けそうなんですけど……。
しばらく撫でた後で綱手は胸元からネックレスを取り出した。
揺れる爆乳がエロくて思わずガン見してしまった。
……バレてないよな?
「これはアンタの父親から預かってた物だ。形見だと思って受け取っておきな」
手渡されたネックレスは何というか……象牙っぽい感じの牙?角?だった。
何コレ?ものすごく期待外れなんだけど……。
その後、父の遺体は棺桶に入れて墓地に葬られた。
そして何故か綱手に気に入られ、医療忍術の指導をしてもらった上に昼飯もおごってもらった。
……やっぱり「お父さんはきっとそれを望みません」の部分かなぁ?それくらいしか思いつかないんだけど……。
ま、まぁとりあえずこれでいい感じの眼をゲットした時に移植できそうだな。
よくわかんないけど眼軸ごと移植すりゃいいんだよな、オビトみたいに。
葬式から数日後、ロック・リーに便乗してガイ先生に弟子入りできた!
今まで断られてたが、葬式の時の態度が功を奏したらしい。なんか「お前は男の中の男だ!」とか。
うん、ラッキーだと思っとこう……。
よし、究極に至りし凡骨に、オレはなるッッ!!!
修行は熾烈を極めた。
腕立て伏せ千回とか意味がわからん。百回すら出来んわ。
しかしガイ先生は気にしない。「お前なら出来る!自分を信じろ!」しか言わない。
そしてロック・リーはただ黙々と従うだけ。
完全にアウェーだった……。
しかも悲しい事に死に物狂いでやったら九百回まで出来てしまったから明日と明後日の分の元気を絞り尽くして残り百回をやる羽目になった。
もう無理。死ぬ。
オレの生き地獄は半年続き、とうとう八門遁甲の一門を習得した。
出来るようになった瞬間、
「今までお世話になりました。もう無理なんで辞めます」
と思わず口走ってしまった。ヤッベェ。
しかしガイ先生はその辛さが分かっていたようで、九時間に及ぶ説得の末に修行の頻度を週一まで減らす事に成功した。超頑張った。
あ、
サッッボリてぇえええええッッッ!!!!