「お前らぁああああッッ!!!」
怒鳴るカカシ先生。
この展開は知ってる、けどビビった。というかチビった。
わかってるよ、この後合格♡って言うのは。
でも怖いんだよ。なんか迫力があるんだよ。
もしかしたらアレかな、ナルトのポケットにこっそりピーマン入れたのが悪かったのかな?なんか腹減ってるらしいから思わずやっちゃったんだよ。いや、別にピーマン食えないとかそう言うのじゃないんだよ?たしかナルトがピーマン苦手……じゃなくて好物って言ってた気がしてさ。あっ、黄色のパプリカだ。フフ、ナルト喜ぶだろうな……。
「ごーうかく♡
あとトーマはちゃんとピーマン食えよ」
「「……え?」」
「あーー!何だってばよ、コレ!?」
「カカシ先生、自分用事思い出したんで。それでは!」
許せ、サ…ナルト。これで最後だ。
あ、でも再不斬の首斬り包丁欲しいな。
許せ、ナルト。次で最後だ。
シュダッ
トーマはにげだした!
「あのー、まだ話終わってないんだけどー……」
カカシの声は届かなかった。
……再不斬イベント発生せず。
今日は第八班と一緒に畑の手伝い。
あれ?オレって転生オリ主だよね?
おかしくない?チートの無い転生オリ主って首斬り包丁で大蛇丸ぶちのめして中忍になるんだよね?このままじゃ大蛇丸にモブみたいにやられて終わりなんだけど。
あ、そっか。中忍試験参加しなけれb……
「あ、トーマ。あなたの分も申し込みしといたから。
一人だけど頑張ってね!」
第八班の奴らに話をしていた紅先生がそう言った。
……はい、死んだー。
よりによって一人!四人でも不安があるのに一人!
紅先生、ボクに恨みでもあるんですか?そしてイルカ先生、止めてください死んでしまいます。いや、本当マジで。
現在中忍試験のペーパーテスト中。
デジャブってます。
イビキとか言うふざけた名前の奴が「考える人」のポーズ取ってます。
しかもコイツさっきまでなんかのプリント見てフンフン言いながらサインしてました。
そして消しゴムを落とした少女と涙目になって便所行きたいアピールをするカンクロウ。
この状況、なんか前世の死の間際のシチュエーションにソックリなんだけど……。
時間とともに
……間違いねえ、寝るつもりだ。イビキとかまんますぎるし。
あれ?プルプル震えたカンクロウがトイレに行った……?
いや、違う!カンクロウの影で見えていなかったもう一人がメッチャ貧乏ゆすりしている!
不味い、このまま行くとオレが死ぬことになる気が……
なんかお腹が痛いような気がしてきたその瞬間、寝ると確信していたイビキがカッて感じで目を開いた。
「よし!これから第十問目を出題する……」
って寝ないんかい!
ヤバい、このままだと白紙だから目をつけられる……!
今のうちに適当な事を書こうとしたオレだったが、既に絶望は始まっていた。
「この時間まで無回答なんて面白い子ね……」
ペロッ
横の人が長くてキモい舌で顔面を舐めながら
おもっくそ大蛇◯やんけ!?
ペーパーテストなんて大っ嫌いだーーーッッ!!!
「大丈夫?一人なんて正直棄権したほうがいいわよ?」
そう言いながらも"地の書"を下さるアンコ様はまるで聖母のように輝いていらっしゃった。
傷ついた心に優しさがしみるぜ……!
もうアレについて(心の中で)謝るしかない。
今まで◯んことか呼んですいませんでしたーーーッッ!!!
ピッ
あれ?なんかが頰をかすめた気がする。
あれは、団子の串……?
トーマは考えるのを止めた。
森の中が想定外に暗かった。
現在オレは歌を歌って恐怖を誤魔化しつつも陽の当たる場所まで全力疾走していた。
「あるぅう日ィ!森のぉなぁか!クマさんに、出会っ」
「あら、奇遇ねェ?」
「…た……花さく…もり……」
ペーパーテストの時に顔面舐めてくれやがったキモいのがいた……。
切実に帰りたい……。
「あの、キモいんで視界から消えてもらっていいですか?」
「フフ、ダメよぉ。巻物が二つ無いと合格できないんだからァ!」
大蛇丸が首を伸ばして襲いかかってきた。
くっ、やるしかない。
ーー八門遁甲の、零を……!
バサッ
オレはコートを脱ぎ、大蛇丸に投げる。
もちろん大蛇丸は避け、コートが地面に落ちた時、
ズドン
「これはガイの……?
へぇ、やっぱり楽しめそうねェ」
コートが地面にめり込んだ。
実はガイ先生に与えられたオレ専用の重しだったのだ
チクショウ、もっと熱い展開で外したかった……!
「今から貴方に見せるのはオレのオリジナル、八門遁甲の第零門。
武…HP的なアレの貯蓄は十分か?」
「ガイすら知らない零、ねぇ。ハッタリじゃなかったら私のお気に入りにしてあげてもいいわよぉ?」
全力でお断りするわ!
ーー第零「霧門」、
大蛇丸は今のトーマに期待などしていなかった。
せいぜい将来に興味がある程度、別に殺してしまっても構わない。
しかし、それを見た時にその評価は一変した。
他の八門遁甲のようにチャクラは増加していない。むしろだんだんチャクラの総量が減ってきている感じすらある。
そしてチャクラが減る度にドンドントーマの姿は薄れていき、今完全に消えた。
もはや大蛇丸には感知が不可能だった。
「本当に面白いわ、トーマくんッッ!!!」
大蛇丸は慢心するのを止めた。
草薙の剣を取り出し、ただひたすら待った。
トーマが自分を殺そうとする瞬間を。
しかし、トーマは既に逃げていた。