三浦グループにクールな女の子が入りました。   作:アルティメットサンダー信雄

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第2話

 

翌日、学校。海老名は自分の席に座って、三浦と話していた。

 

「へぇー。前の席の子が?」

 

「うん、面白い子なんだ。あまり表情が変わる子じゃないけど、意外とおしゃべりだし」

 

「ふーん。かわいいん?」

 

「私は可愛いと思うけどなぁ。ただ、優美子と違って制服とか着崩すタイプの子じゃないかな」

 

「へぇー、海老名みたいに元が可愛いタイプね」

 

「元が可愛い、うん。そだね。髪とかもすごく綺麗だし」

 

そんな話をしてると、教室の前の扉が開いた。入って来たのは噂をすればという奴か、泉だった。

 

「あ、おはよう。泉さ……⁉︎」

 

挨拶しかけた海老名の声が止まった。泉の頭に白と黒の汚物、鳥のフンが付着していたからだ。

 

「おはよう、海老名さん」

 

「ど、どどどどうしたの⁉︎その頭!」

 

「見ての通りよ。鳩に糞を掛けられたの」

 

「あ、洗いに行こう!ていうかなんでそのまま来たの⁉︎」

 

「荷物があるんだもの。とりあえず、机の上に置いてから洗おうと思って」

 

「ダメだよ!先に頭を洗いなよ!ほら、行こう」

 

「でも、私タオル持ってないわよ」

 

「私の貸したげるから!」

 

海老名に連行され、女子トイレに向かった。

 

 

1

 

 

頭を水道で流し、海老名にタオルで拭いてもらっていた。

 

「ごめんなさい、海老名さんに面倒をかけさせてしまったわね」

 

「い、いいよ、そんなこと。あ、ドライヤーかけるね」

 

「いいわよ、そこまでしなくても」

 

「ダメだよ。女の子なんだし。何より、まだ四月なんだから風邪引いちゃうよ」

 

「そう?そこまで言うなら……」

 

と、いうことでドライヤーも使う。ブオーッと髪の毛に暖かい風が直撃し、泉は気持ちよさそうにほけーっとした表情で目を閉じた。

 

「驚いた、ドライヤーって気持ちいいのね」

 

「? ドライヤー使ったことないの?」

 

「ええ。放っておいても、髪なんて直ぐに乾くじゃない」

 

「自然乾燥なんて髪に良くないよ!泉さん、女の子だよね?」

 

「ええ、そうだけど。それが?」

 

「女の子ならちゃんと身だしなみとか気を付けないとダメだよ。今日、寝る前はちゃんと髪の毛を乾かすこと」

 

「………わかったわよ」

 

何故か怒られ、反論するのが面倒だったので頷いておいた。

 

「よしっ、これで終わりっ」

 

「ありがとう。ごめんなさいね、何から何まで」

 

「いいよいいよ、気にしないで」

 

「この借りは必ず返すわ」

 

「悪役⁉︎」

 

「それより、ホームルームが始まってしまうわ。帰りましょう」

 

「そうだね」

 

二人は教室に戻った。

 

 

2

 

 

昼休み。泉が昼飯にしようと鞄の中をごそごそと探ってると、後ろから肩を突かれた。

 

「泉さん、一緒にお昼にしよう?」

 

「良いけれど……」

 

「じゃ、こっちきて」

 

弁当を取り出すと、海老名に連れられて窓側の席へ向かった。

 

「はろはろー、お待たせー」

 

「海老名遅いしー」

 

待っていたのは、三浦と由比ヶ浜だった。

 

「その子が泉さん?」

 

「うん。泉さん、三浦優美子と由比ヶ浜結衣だよ」

 

「え、ええ。……その、何故私をここに連れてきたのかしら?」

 

「え?みんなでお昼食べようと思って。嫌だった?」

 

「嫌ではないけれど、慣れてないのよ。複数人で食事をするの」

 

「なら、これから慣れればいいよ」

 

そう言うと、海老名は空いてる席に座った。一度、一緒に食べると了承してしまったからには、今は食べないと失礼だろうと思い、改めて挨拶した。

 

「泉七海よ、よろしくね。三浦さん、由比ヶ浜さん」

 

「よろしく」

 

「うん、よろしくね」

 

二人に挨拶して、昼飯にした。3人に並んで、泉は弁当を開けた。その弁当を見るなり、由比ヶ浜が

 

「わっ、泉さんのお弁当かわいいね。手作り?」

 

「ええ。一応、私は一人暮らしだから」

 

「へぇ!この子、できる女だ⁉︎」

 

「いや、意味がわからないのだけれど」

 

冷ややかにツッコミを入れながら、きんぴらごぼうを箸でつまんで口に入れた。

 

「あーし、料理は無理」

 

「三浦さんは繊細なこと苦手そうだものね」

 

「どういう意味だし」

 

「他意はないわ。まぁ、料理ができない子はまだまだいそうだし、そんなに焦る必要ないと思うわ」

 

「そ、そうだよね!まだ焦ることないよね!」

 

由比ヶ浜が何故か大きく反応した。

 

「ね、泉さん。一口ちょうだい」

 

「へ?」

 

いいよ、と言う前に海老名は泉の弁当から唐揚げをとった。

 

「ちょっ、海老名さ……!」

 

「おおー!美味しい!」

 

「マジ?あーしも」

 

「ちょっ、三浦さんまで……」

 

「本当だ!マジ美味っ!」

 

「え、あのっ、私の分の唐揚げ……最後まで取っておこうと……」

 

弁当を食い荒らされ、メインの唐揚げを食べれることはなかった。

 

 

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