Re:戦うミーティア職人   作:かぼちゃきんぐ

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 初投稿です。
 文章の練習で試しに書いてみました。どんな感想でもいいので書いてもらえたら嬉しいです。


第一章
死後の世界


「──あれ?僕死んだ……よね?」

 

何もない白い空間でそう呟く一人の少年。黒髪黒目で中性的な顔立ち。その年代にしては小柄な体格には少年の家の近くにある高校の制服が身につけられている。

 

「その通りじゃ。お主は既に死んでおる」

 

 いつの間に現れたのか?少年の背後からそう答えるしわがれた声。少年は驚き振り返ると、そこには白い髭のハゲた爺さんが空中に浮いていた。

 

(ッ!? 何この爺さんすごく胡散臭いんだけど……しかも浮いてるし)

 

「お爺さんは誰?そもそもここはどこ?」

 

「ほっほっほ、儂はこの世界の神じゃ。ここはまあ、死後の世界という認識でかまわんよ」

 

「……」

 

(何なのこの爺さん、ボケてんの?ってツッコミたいけど本当の事っぽいなー。というかやっぱり僕は死んだのか……)

 

 そう、少年こと桜井真央は、ラノベを買いに書店へと出かけた途中の道で、トラックに引かれそうな女の子を助けた代わりに自分が引かれてしまったのだ。

 小学生の頃から剣道で鍛えていたおかげで、とっさに反応する事はできたが、自分が逃げることはできなかったらしい。

 

(お婆ちゃんごめん!先に天国に来ちゃったみたい)

 

 真央の両親は小さい頃に事故で既に亡くなっている。それからは、彼の祖母が一人で今まで彼を育ててくれたのだ。そんな唯一信頼する祖母に対して内心で謝る真央。

 

「あっ! そういえば僕が助けた女の子は無事なの?」

 

「それなら安心せい。お主のおかげで、負った傷は突き飛ばされた時についたかすり傷だけじゃ。」

 

「ならよかった……」

 

(これで二人とも死んでたら、ただの無駄死にになっちゃうところだったよ。そもそもなんで助けようとしたんだっけ?いつもの僕なら他人がどうなろうとどうでもよかったのに……まさか、ロリコンに目覚めちゃったとか?)

 

(いやーそれはないか。まあ、結局死んじゃったしもうどうでもいいや)

 

 そんな黒い感情を腹の中に隠し、心底安心したかのような笑顔を浮かべる真央。

 その表情を見た神様は感心し、頷いた後

 

「今回のお主の行動を称え報酬を与えようと思うんじゃが……この世界の裕福な家に記憶を無くして転生するか、異世界に今のまま転移するか、どっちか選んでよいぞ」

 

 思いがけない発言に一瞬呆然とする真央。死んで転生、もしくは転移なんてよくある話の展開だが、まさか自分がそのポジションに立つとは思ってもみなかったらしい。

 

「んー異世界ってどんなとこ?」

 

「特に決まっている訳ではないのじゃ。転移する世界はお主が決めてよいぞ」

 

「それってアニメや漫画の世界でも?」

 

「もちろん可能じゃ」

 

「まじか!?」

 

 思わず素が出てしまう程驚く真央。

 そんなリアクションになってしまうのも至極当然の事だ。なんせ真央の趣味はアニメ鑑賞や漫画を読むことなのだから。特に最近はリゼロという作品に嵌まっているらしい。事故にあった日も、その作品のラノベを書店に買いに行く途中の事であった。

 

「ならリゼロの世界がいい!」

 

 少しの迷いもなく言い放つ真央。いつもなら本音を取り繕うその甘い仮面も、今この瞬間は興奮を隠しきれていないようだ。

 

「お主がそれでよいならその世界で決定じゃな。じゃが、ちょっとばかし危ないかのう。せっかく転移させてもすぐに死なれては後味悪いしのう……致し方ない。儂から特別に1つだけ、武器を授けるとしよう」

 

 すると突然床に現れる無数のカード。少なくとも300枚はあるのではないだろうか。

 

「好きなカードを1枚選ぶがよい。カードの裏にはその能力の説明が書かれておる。何が当たるかはお主の運次第じゃな。まあ、なんであれ使いこなせればすぐには死なんじゃろ」

 

 神様の言葉を聞き流しながら無数のカードを見つめる真央。どのカードも全く同じ大きさとデザインをしているため、感以外に判断する術はない。直感に従い手前右端の1枚を手に取る。そして、そのカードの裏には【血印生成師】と書かれていた。

 

「決まったようじゃな。時間も押しとるし早速転移するかのう」

 

 能力の説明文を新しい玩具を手に入れた子供のように夢中で読んでいる真央を無視してそう呟く神様。

 そして、神様が真央に向けて真っ直ぐ手を伸ばした次の瞬間、真央の体は初めからそこに無かったかのように消え去った。

 

 

 

 

 

 

 真央は思わず夢中で読んでしまったことを反省し、神様に礼を言おうと顔を上げると、そこは既に見知らぬ街の中であった。

 

 

 

 

 

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