【完結】ToLOVEる ~守護天使~   作:ウルハーツ

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【10話】完成。本日より10日間、投稿致します。

※アンケートを追加しました。期限は今回の投稿期間中となります。ご協力お願い致します。


第121話 プール開き。リトと春菜

 昨年、真白と唯は学校のプールに入る事が出来なかった。その理由は明確になっておらず、故に今年のプールが2人にとって彩南高校で初めての水泳授業となる。使用禁止になった時に使っていたのは1-A。つまりリトやララ達のクラスである。

 

「結局、去年は何があったのよ?」

 

「私達も良く知らないんだよね~」

 

「そうそう! 突然ブワァ~! って竜巻が現れて……あれ、何だったんだろう?」

 

「……」

 

 何となく話しながらも予想はついていた。間違い無くあの頃転入して来たばかりのララが関わっているのは間違い無いと。だが彼女はプールを楽しみにしていた者の1人であった為、入れなくする理由が無い。……故に謎は謎のままである。同時刻、グラウンドで走るリトがくしゃみをしている事等誰も知る由も無かった。

 

 遊びに行く時に着る水着とは違う為、全員が一様に統一されたスクール水着を着用。多感な時期であると共に身体の成長が個人差はあれど著しい為、同じ水着を着ても全く違う少女達で更衣室の中は溢れる。そんな中、着替えを終えた真白は共に着替えをしていた唯・里紗・未央の3人と外へ。既に何人か着替え終えた生徒達が出ており、中にはララやヤミの姿もあった。

 

「あ、皆~!」

 

「おぉ~、ヤミヤミ似合ってる!」

 

「ララちぃは大分育ったねぇ~!」

 

「貴女達……破廉恥よ!」

 

「えぇ~? でも、一番破廉恥なのは古手川さんじゃ無い?」

 

「そうそう! 去年と今じゃ大分大きくなったよね。にしし……それっ!」

 

「ちょ、止めっ! ん、あぁ!」

 

 真白達に気付いたララが大きく手を振り、ヤミが何も言わずに真白を見つめる中で里紗と未央がやがて唯に襲い掛かり始める。背後から里紗に胸を揉まれて顔を真っ赤にし乍ら逃げようとする唯だが、2対1では勝てそうに無かった。

 

「真白。とても、似合ってます」

 

「……そう」

 

「いい、加減に……しなさい!」

 

「ちょっ!? うわぁ!」

 

「!」

 

 今までジッと真白を見つめていたヤミが褒める様に真白のスクール水着姿に感想を告げる。人によっては子供っぽいと言われている様にも感じる状況だが、ヤミにそんな悪意が無いのは明らかな為に真白は頷いて言葉を受け取った。すると唯が自分に群がる2人を振り払おうと力を入れ、それに押されて体勢を崩した里紗が真白の背にぶつかる。……そして2人はプールへ落下した。

 

「里紗! 真白! 大丈夫!?」

 

「……ぷはぁ! 私は大丈夫。真白は?」

 

「……平気」

 

 驚いて覗き込むララの声に少しの間を置いて水面から顔を出した里紗と真白。その後教師からふざけ過ぎない様に注意を受け、唯が謝れば調子に乗ったと里紗と未央も謝って事は収まった。……そして授業が始まる。前半は教師に指導を受け乍ら泳ぎ、後半になれば待ちに待った自由時間。優雅に泳ぐララ達を眺めながら、唯はビートバンを手に練習しようとする。その時、静かに彼女の元へ近づいたのは真白と春菜であった。

 

「……練習……手伝う」

 

「私も一緒に良いかな?」

 

「真白は以前付き合ってくれたから分かるけど、西連寺さんは良いの?」

 

「うん。今は皆、あっちで遊んでるから」

 

 そう言って春菜が見た先ではララや里紗達がお静やヤミを引き入れて遊んでいる光景があった。ヤミは真白と一緒に行動しようとしたが、捕まった様である。唯が視線を向ければ丁度お静が念力で水を浮かせている光景があり、それを突いて遊ぶ光景があった。

 

「何か、非常識にも気付けば慣れたわね」

 

「あ、あはは。でも楽しいよ。それに悪い事ばかりじゃ……!」

 

「?」

 

「西連寺さん?」

 

「な、何でも無いよ! ちょっと泳いで来るね!」

 

 現実離れした光景にビートバンへ身体を乗せ乍ら唯が呟いた時、春菜がそれに答える中で何かを思い出した様に顔を赤くし始める。突然様子が変わった事に2人が気付いて唯が声を掛けると、春菜は慌てた様子で両手を大きく左右に振りながら答えて逃げる様に潜って泳ぎながら離れてしまう。熱くなった顔を冷まそうとしている様にも見え、唯と真白はお互いを見合って首を傾げた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うぅ……はっ!」

 

 放課後。結城家のリビングで真白と美柑はキッチンに並んで料理をしながらも、リビングのソファに座って徐々に顔を赤くしては首を横に振ってまた赤くして……を繰り返すリトの様子を伺っていた。何処か体調が悪いのとは違い、何かを思い出しては恥ずかしさに耐え切れず忘れようとしている様な姿に美柑はジト目でその光景を眺めながら口を開いた。

 

「最近あんなだけど、どうしたんだろ? 真白さん、分かる?」

 

「…………」

 

 美柑の言う通り、今のリトの様子は数日前から続いていた。学校でもあの調子であり、口には出さずとも心配していた美柑。だが彼女の言葉に真白は何か考える様に黙り続け、その様子に『何か思い当たる事がある』と察した美柑は視線を向けて動かしていた手も止める。現在はハンバーグを焼く前の捏ねる段階だった為、手を止めても何の問題も無かった。

 

「何か分かったの?」

 

「……多分……春菜」

 

「春菜さん? そう言えば遊びに行ったララさんに呼ばれて春菜さんの家に行ってからああなったかも。また何かやらかしたのかな?」

 

「……進展……?」

 

「進展って、リトが? へぇ~」

 

 プールで見た春菜の様子とリトの様子は違う様で似ている部分があった。可能性として考えるには十分であり、他に無い事から真白は2人の間に何かがあったと考える。それが何かは定かでは無く、また2人の関係に関して口を出すつもりもちょっかいを出すつもりも無い。美柑と同じく横から暖かい目で見守るつもりであった。

 

「あ、真白さん。今日、一緒に寝よ?」

 

「……」

 

 最近、リトと同じ様に美柑の様子が今までと違う気がするのは真白だけが感じる事であった。

各話の内容を分かり易くする為、話数の後に追加するのは何方が良いでしょうか?

  • サブタイトルの追加
  • 主な登場人物の表記
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