咲-Saki- “その愛が実る時” episode of side-M-   作:えれきゅりあ

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今回はざっくり麻雀回
も少し描写しっかりできるように調整したいと考えつつ
後牌画像変換ツールでの初投稿!!
ちゃんと出来てるかなあ?


第一話:披露

「あら、咲じゃない?」

 

迷子になっていた咲だったが、たまたま通りかかった久によって救出され、無事麻雀部へと到着することが出来た。

 

「部長、ありがとうございます」

「あの照の妹さんだものね、こうなってもおかしくないとは思っていたわ」

 

姉妹揃って方向音痴なのはもはや一種の才能でもあろう。

その後、久に迎えられて初めて清澄高校麻雀部の顔合わせとなる。

 

「堅苦しい挨拶は抜きにして、さっそく二人の力を見せてもらおうかしら」

 

軽い自己紹介を経て、実愛、咲、まこ、久の四人で半荘を行うことに。照も打ちたそうにしていたのだが言うまでもなく力量差がハッキリしていたために今回は久から観戦の達しを受けた模様である。

実愛としてもインハイチャンピオンと打ってみたかった気持ちもあったが、この先機会がまだまだあることは分かっているので気持ちを抑えて卓へと集中する。

 

(と言っても、牌を触って麻雀するなんて年に一回正月位だもんな……感覚は別に逃げてないと思うけどちょっとばかし緊張する)

 

 

咲-Saki- “その愛が実る時” episode of side-M-

 

第一話:披露

 

 

場決め、親決めもスムーズに終わり、起家まこ、南家に実愛、西家に咲、そして北家に久が座っての半荘。

 

「おっと、わしの親のようじゃの。まあお手並み拝見といこうか」

 

滑り出しは各家それぞれよく、まこに至ってはダブ{東}と{九索}を既にポンしており、ホンイツ聴牌までしていた。

 

(まあ親やしこのまま攻めでいってもいいじゃろ)

 

まこ:{1112345 横東東東 9横99}

 

ドラは{八筒}であるので現状満貫までは届きはしないが、{赤五索}での和了りで到達することを考えれば悪い手ではない。

 

ただ、二副露の時点で警戒されてるのはもちろんのことなので出和了りは期待していない。

 

(親の聴牌気配……まああんだけ鳴いてたら当然か、索子の危なそうなとこは一応抑えてるしこのまま和了ればいい流れで親迎えれるしちょっと張り切ってみようかなっと)

 

実愛:{二三四23455②③④⑤⑥}

 

{四筒七筒}なら三色タンピンまで狙える良形。

そしてそれをしっかり引き入れるあたり、彼女が三色の打ち手と呼ばれる所以だろう。

 

「ツモ、メンタンピン三色同順。2000・4000」

 

{七筒}をしっかり自らのものとしてスタートダッシュを決める実愛。

和了ると波が来る、そんなことを言う人は少なくないだろう……そして実愛自身もその一人だった。

 

東二局 親:実愛

ドラ {東}

 

ダブ{東}で満貫確定の良コースまでいけるが、実愛にとってそんなものはどうでもよかった。

 

実愛:{七八八⑧⑧⑧⑨688北北中}

ツモ:{八}

 

迷うことなく中を手放す実愛、現時点で暗刻が二つに対子が二つの二向聴。

ネット麻雀ではそうそうお目にかかることの出来ない実愛の真骨頂は“三色を引き寄せるチカラ”に他ならない。

 

(やっぱりネットとリアルは違うねー、無理くり寄せるより自分で持ってきた方が早いよ)

 

2巡目でツモ{八索}、打{六索}、3順目でツモ{七筒}、打{七萬}からの……。

 

「リーチ!」

 

親リーである。

 

{北八筒}のシャボ待ち。ツモれば三暗刻、かつ{八筒}なら三色が付く。

他のメンツとしては一発は消したいところだったが、鳴くことが出来ず……。

 

「ツモ、立直、一発、面前清自摸和、三暗刻、三色同刻……裏は乗らなかったけど親っパネで6000オール!」

 

まこ:15000(-10000)

実愛:41000(+26000)

咲:17000(-8000)

久:17000(-8000)

 

波に乗って意気込む実愛であったが、それを黙って見てるほど彼女は甘く無かった。

 

「カン」

 

続く東二局一本場で動いたのは咲だった。

 

「ツモ、面前清自摸和、嶺上開花。60符2翻は1000・2000に一本ずつお願いします」

 

三色が実愛の真骨頂とするならば、この嶺上開花こそが咲の真骨頂である。

 

(嶺上開花……偶然と片付けるには待ち方がちょっとおかしい気がする、もしかしたら……ううん、おそらく彼女には王牌が見えてて、カン材も持ってこれる)

(三色同順を和了るのはそう難しいことじゃない、しかし三色同刻となると話はまるで別。何らかの条件付きでずっと和了れるとなればおそらく咲の嶺上開花と同じように三色を操ることが出来ると見て間違いない、しかも……)

 

この中で注目するべきは実愛であると思い、傍から見ていた照は気づいていた。

 

(おそらく筒子の寄りが他より優れている、これじゃ咲のカン材にも少し制限がかかる可能性がある)

 

二人とも場全体を支配するタイプではないので判断は難しいもののなるが、引っ張ってくる牌が被らない場合を除けば純粋にどちらがより早く手を作り和了るかという力と力のぶつかり合いになるのは明らかであった。

 

その後はもうこの二人の点取り合戦である。

 

下ごしらえを済ませた実愛に立直は不要とばかりに鳴いて仕掛けて三色を和了りにかかったり、いつの間にかカン材を揃えていた咲が嶺上開花を和了ったり。

 

三色、嶺上、嶺上、三色、嶺上、三色……のノーガードのぶつかり合いである。同卓した久とまこはたまったもんじゃあない、その後も和了ることなくオーラスで咲が嶺上開花を和了って点数調整をして、この半荘は幕を閉じた。

 

なお、点数推移は以下の通りである。

 

東三局

実愛:ロン(+1300)→久(-1300)

 

東四局

咲:大明槓による責任払い(+6000)→実愛(-6000)

 

南一局

咲:二連続カンからの嶺上開花(+4700)→実愛、久(-1200)まこ(-2300)

 

南二局

実愛:メンタンピン三色ツモ(+12000)→まこ、咲、久(-4000)

 

南二局一本場

実愛が立直をかけるも

咲:嶺上開花のみ(+3300)→まこ、久(-600)実愛(-2100)

 

南三局

実愛:跳満ツモ(+12000)→まこ、久(-3000)咲(-6000)

 

オーラス

咲:嶺上開花のみ(+3200)→まこ、実愛(-800)久(-1600)

 

まこ:2200(-28)

実愛:63100(+54)

咲:30500(±0)

久:4200(-26)

 

「結果を見れば三色の……実愛の圧勝じゃのう」

「私とまこは和了ることすら出来なかったわね、想像以上だわ」

 

そう、結果だけを見ればその通りなのである。

しかし当の本人の実愛は釈然としていなかった。

 

(……嶺上開花で和了れることはさほど留意はしてない、問題は最終スコア)

 

能力者同士の闘牌なら点数の取り合いになることは間違いない、他家をトバさないでまくるためには狙い撃ちも必要ではある。が、カン材を掴まされて(るかどうか実愛は気づいていないが)振り込んだのは一回だけ、後は普通に嶺上開花で和了っている。

 

(プラマイゼロが偶然じゃないなら、狙いは点数調整をすることに間違いはない。あそこの満貫振込みも点数をもっと上げることも出来たはず、なのにしなかった)

 

「咲ちゃん、だっけ?」

「なにかな?」

 

「狙った?」

 

真摯な眼差しで咲を見つめる実愛。

 

(咲の点数調整を見抜いた?……私のように照魔鏡で見れるわけでもないなら確信は持てないはず、ならば観察眼が極めて高いということになる)

 

「……うん、気づいたんだ」

「咲!」

「いいの、お姉ちゃん。遅かれ早かれ気づかれることだから」

 

(調整まで出来るのか……試合に勝って勝負に負けた気分)

 

プラマイゼロを意図的に行う、これを知ったものはまず憤るのが普通である。力の差を見せつけられて手を抜かれたと思いがちだからだ。

だが実愛は違った。

 

(私も全力じゃなかったとはいえ、力の差は歴然。あの宮永照の妹だから只者じゃないことは分かってたけど、面白いね)

 

自分に伸びしろがまだ残されていることを感じ取りつつ、素直に咲の強さを認める。

少なくとも点数が取れるということは個人戦でも充分に戦えることを実愛は直感で感じ取った。

 

「次は……負けないから」

 

(楽しいなあ、やっぱり。だからこそもっと強くなりたい、あの人に近づきたい)

 

今はまだ、適わないと知っても。知ることが自分の成長への道標となることを、実愛は信じて疑わなかった。同時に照は悟る、将来自分を脅かす可能性がある人物が一人増えた事を。

 

“その愛が実る時、あなたは何を目にするでしょう?”




……牌の間があかない←
調べて直さないと(´・ω・`)
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