ライディング決闘、アクセラレーション!!
の回です。
行ってらっしゃい。
視点:クロウ
「私とは、『ライディング決闘』で決闘して頂きます」
……
「……はあ?」
何言ってんだ、こいつは?
「ライディング決闘って……お前、『Dホイール』持ってるのか?」
「ありません」
「……そもそも運転できるのか?」
「触ったことも無い」
「……」
わ、訳が分からねえ……
「そんなんでどうやってライディングで決闘するってんだよ……」
俺がそう言った瞬間、
ヒュウッ
ヒュアッ
水瀬梓は一瞬で消えたかと思うと、ずっと遠くに立って、そこからまた目の前に現れた。俺の顔に強い風が当った。
「……」
「理解して頂けましたか? むしろ私にとって言えば、下手な乗り物に乗る方が移動に時間が掛かってしまう」
「……」
目の前で起こったことが信じられなくて、言葉が出ねえ。
「……つまり、お前は走って、俺とライディング決闘するってことか?」
「あなたとあなたのDホイールがどの程度なのかは分かりませんが、はっきり言って、速度だけなら負ける気がしない」
こいつ、俺と『ブラックバード』を舐めてやがんのかよ。
「……いいぜ。やってやるよ。ただし、てめーも自分で言った言葉には責任持てよな」
「もちろん。ご安心ください。途中で中断させるような愚行は致しません」
綺麗だが余裕な笑顔が妙に勘に触りやがる。だいたい、人間の足で走ってライディング決闘なんて、聞いたこともねえ。さっきはあんまり速いからビビったが、実際人間の足がDホイールに敵う訳がねえ。
すぐに引き離して、こいつをマーサハウスに連れていく。
……
…………
………………
「準備は良いか? ライディング決闘は初めてなんだろう?」
「準備なら既に完了しています。いつでも始めて下さい」
「けっ。フィールド魔法『スピード・ワールド』、セットオン!」
声に出しながらスイッチを入れる。同時に水瀬も、自分の決闘ディスクのフィールドカードゾーンに『スピード・ワールド』をセットした。
『決闘モードON。オートパイロット、スタンバイ』
「分かってるよな。これで俺達は互いにフィールド魔法を使用できず、『
「分かっています」
返事を聞いた後で前を向いて、同時におなじみのセリフを叫ぶ。
『ライディング決闘、アクセラレーション!!』
叫んだと同時にスタートを切る。
へへ。水瀬は俺より遥か後ろにいるぜ。
「第一コーナーを取った方が先行だ!」
聞こえてるか知らねーが、大声で話し掛けながら、第一コーナーに近づく。貰ったぜ!
「……」
ッ!!
「な、何だ!?」
確かに、さっき見た時は俺のずっと後ろにいた水瀬が、一瞬で俺の前に出てきた!?
梓
LP:4000
SPC:0
手札:5枚
場:無し
クロウ
LP:4000
SPC:0
手札:5枚
場:無し
「私のターン!」
梓
手札:5→6
「私は『真六武衆-カゲキ』を召喚」
『真六武衆-カゲキ』
レベル3
攻撃力200
「カゲキの召喚に成功した時、手札の『六武衆』と名の付くレベル4以下のモンスター一体を特殊召喚できる。『真六武衆-エニシ』を特殊召喚。そしてカゲキは、カゲキ以外の六武衆が存在する時、攻撃力を1500ポイントアップさせます」
「真六武衆-エニシ」
レベル4
攻撃力1700
『真六武衆-カゲキ』
攻撃力200+1500
「カードを一枚伏せ、ターンエンド」
梓
LP:4000
SPC:0
手札:3枚
場:モンスター
『真六武衆-カゲキ』攻撃力200+1500
『真六武衆-エニシ』攻撃力1700
魔法・罠
セット
マジかよ……走って先行を取った上に、走りながら器用にカードを引いて、多分手作りのバンドにカードをセットして、そこから決闘ディスクにカードをセットしてやがる。
くそっ! 正直直前まで信じられなかったけど、本気で走りながらライディング決闘する気みてーだな。
(やるな。水瀬。だが、ライディング決闘では、彼の使う六武衆は本来の力を発揮できないはず……)
「俺のターン!」
クロウ
手札:5→6
梓
SPC:0→1
クロウ
SPC:0→1
今増えたのが、ライディング決闘で最も重要な要素、『スピードカウンター』。お互いのターンが来る度にこいつが一つずつ増えていって、一つ増える度にDホイールの速度も上がっていく。
って、自分の足で走ってる水瀬には関係無いことだがな。
「俺は『
『BF-蒼炎のシュラ』
レベル4
攻撃力1800
「そしてこのカードは、自分フィールド上に同名カード以外のBFと名の付くモンスターが存在する時、手札から特殊召喚できる。チューナーモンスター『BF-疾風のゲイル』を特殊召喚!」
『BF-疾風のゲイル』チューナー
レベル3
攻撃力1300
「『BF-疾風のゲイル』」のモンスター効果発動! 一ターンに一度、相手モンスター一体の攻守を半分にする! 対象は『真六武衆-エニシ』だ!」
『真六武衆-エニシ』
攻撃力1700/2
守備力700/2
「バトル! 疾風のゲイルで、『真六武衆-エニシ』を攻撃! ブラック・スクラッチ!」
ゲイルの羽がエニシに飛んでいく。まずは一体減ったぜ。
「手札から『紫炎の寄子』を墓地へ送り、効果を発動。攻撃されたモンスターは、このターン戦闘では破壊されません」
梓
手札:3→2
エニシの前に子猿が現れて、ゲイルの羽を受け止めやがった。
梓
LP:4000→3450
ちっ、予定が狂っちまったが、仕方ねえ。まずは少しでも多くライフを削るぜ。
「なら、蒼炎のシュラでもう一度エニシに攻撃だ!」
梓
LP:3450→2500
「メインフェイズだ! 俺のエースモンスターを見せてやるぜ!」
「エース……」
「レベル4の『BF-蒼炎のシュラ』に、レベル3の『BF-疾風のゲイル』をチューニング!」
「黒き旋風よ、天空へ翔け上がる翼となれ!」
「シンクロ召喚! 『BF-アーマード・ウィング』!」
『BF-アーマード・ウィング』
レベル7
攻撃力2500
「アーマード・ウィング……随分と面倒なモンスターが来たものだ……」
「カードを一枚伏せて、ターンエンドだ!」
クロウ
LP:4000
SPC:1
手札:3枚
場:モンスター
『BF-アーマード・ウィング』攻撃力2500
魔法・罠
セット
梓
LP:2500
SPC:1
手札:2枚
場:モンスター
『真六武衆-カゲキ』攻撃力200+1500
『真六武衆-エニシ』攻撃力1700/2
魔法・罠
セット
へへ。テレビを見て強いってのは分かってるけど、ライディング決闘で勝ちを譲るわけにはいかねえ。大人しく負けてもらうぜ。
「私のターン」
梓
手札:2→3
梓
SPC:1→2
クロウ
SPC:1→2
「エニシを守備表示に変更」
『真六武衆-エニシ』
守備力700/2
「『
『
そしてこいつの『六武衆』デッキは、テレビで見る限り展開力は俺の『BF』デッキに匹敵するが、ほとんどが専用魔法カードを前提としたコンボ。つまり、このライディング決闘と、あいつの使う六武衆は相性最悪ってわけだ。
そんなんで俺に勝とうなんて、やっぱ無理な話だぜ。
「私はチューナーモンスター『六武衆の影武者』を召喚」
『六武衆の影武者』チューナー
レベル2
守備力1800
「チューナー! そっちも来るか!」
「レベル3の『真六武衆-カゲキ』に、レベル2の『六武衆の影武者』をチューニング」
「紫色の獄炎、戦場にて剣を纏う。武の精魂よ、天上凱歌の調べを刻め」
「シンクロ召喚。紫色の
『真六武衆-シエン』
レベル5
攻撃力2500
「レベル5で攻撃力2500。かなり強えな」
だが、攻撃力はこっちと互角。何より『BF-アーマード・ウィング』は戦闘では破壊されず、戦闘したモンスターに、攻撃力0にする楔を打ち込む。そいつじゃこいつは倒せねーぜ!
「ここで私は、『真六武衆-エニシ』の効果を発動します」
お?
「フィールドにエニシ以外の六武衆と名の付くモンスターが存在する時、墓地の六武衆と名の付くモンスターを二体除外することで、フィールド上のモンスター一体を手札に戻します」
「なに!? てことは!?」
「墓地のカゲキと影武者を除外。アーマード・ウィングは、手札ではなくエクストラデッキ戻して頂く」
「なぁ!」
叫んだ瞬間、エニシの刀が光って、アーマード・ウィングはフィールドから消えちまった。
「何だよそのインチキ効果は!?」
「……人のこと、言えますか?」
「え?」
そりゃあ……
「……バトル! シエンでダイレクトアタック! 紫流獄炎斬!」
「うわぁあ!!」
クロウ
LP:4000→1500
SPC:2→0
「一枚カードを伏せ、ターンを終了」
梓
LP:2500
SPC:2
手札:1枚
場:モンスター
『真六武衆-エニシ』守備力700/2
『真六武衆-シエン』攻撃力2500
魔法・罠
セット
セット
クロウ
LP:1500
SPC:0
手札:3枚
場:モンスター
『BF-アーマード・ウィング』攻撃力2500
魔法・罠
セット
くっそ……今の一撃でライフも、スピードカウンターまでごっそり持っていかれちまった。スピードカウンターはライフに1000ポイントのダメージを受けるごとに一つ減らされるからな。
けど、そのせいでDホイールの速度が低下したとはいえ、水瀬は速度の衰えを感じさせねえ。ていうかむしろ、決闘が進む度に速くなってねえか?
これが、あの時女の子だと思って見つけた奴なのかよ……
……
…………
………………
ガキの頃、俺はいつもと同じように、マーサハウスからここまで遊びにきて、カードを探したり、ゴミの中に使えそうな道具が無いかを探したりしていた。そういうのがあれば売って金にすることもできるし、何よりマーサに喜んで欲しかったんだ。
そんな時だった。そいつは俺と同い年か、一、二歳違うくらい。服は汚えし表情はかなり暗かったけど、それが一瞬分からなかったくらい、めちゃめちゃ綺麗な女の子だった。それまで見たこと無い子だったし、どうしてもマーサハウスに連れていきてえって思って、話し掛けようとしたんだ。
けど、その子に見とれちまって、恥ずかしくて中々話し掛けることができなかった。そうやって迷いながら女の子を眺めてる内に、気が付くと、女の子は大勢の大人達と一緒にどこかへ行っちまってた。
マーサハウスに戻ってすぐそのことをみんなに話したんだが、誰にも信じちゃもらえなかった。そりゃそうだ。小さい女の子一人がサテライトで生きていけるわけが無えし、なによりあの時の気持ちを思い出すと、恥ずかしくて詳しく説明できなかった俺も悪かったしな。
それ以来、時々探してみたけど、その時の女の子には二度と会うことは無かった。今だから分かったけど、多分あれが、俺の初恋だったんだ。
だから一年前、雑誌で水瀬のことを見た時は驚いたぜ。一目であの時の子だって分かった。そしてそいつが、日本一の家の、一番偉い人間になってたんだからな。ちなみにそれが女じゃなくて、男だって知ったのもその時が初めてだ。さすがに少しショックだったけどさ、あの時の俺の目も、初恋も嘘じゃなかったんだって知って、嬉しかった。
それで、そいつが今サテライトにいて、マーサハウスに連れてくるようマーサに言われて、また嬉しくなった。あの時はできなかったけど、今なら話し掛けることができる。男だと分かったから恋人にはなれねーが、代わりに男同士、仲間にはなれるだろうからな。
そう考えて、ちょうど帰ってきた遊星と一緒に、セキュリティを片づけたその足で水瀬を見つけ出したんだ。
……
…………
………………
それが今、俺はDホイールで、水瀬は自分の足でライディング決闘をしてる。あの時の弱々しかった姿が嘘みてーに、常にDホイールに乗った俺の前を走ってやがる。さっきからどれだけスピードを上げても一向に距離は縮まらねえ。疲れを見せる気配すら無え。
どうやったのか知らねーが、強くなったんだな、水瀬。あの時よりも遥かに。
……けど、けどよ、俺だってあの時の、話し掛けることもできなかった自分とは違うんだ!
「俺のターン!」
クロウ
手札:3→4
梓
SPC:2→3
クロウ
SPC:0→1
「手札から『Sp-オーバー・ブースト』を発動! このターン、自分のスピードカウンターを四つにし、エンドフェイズに一つにする!」
「……シエンの効果を発動。一ターンに一度、相手の魔法・罠の発動を無効にし、破壊」
狙い通りだ!
「相手フィールド上にのみモンスターが存在する時、このカードはリリース無しで通常召喚できる! 『BF-暁のシロッコ』を召喚!」
『BF-暁のシロッコ』
レベル5
攻撃力2000
「更に、このカードは同名カード以外のBFが存在する時、特殊召喚できる! 『BF-黒槍のブラスト』を特殊召喚!」
『BF-黒槍のブラスト』
レベル4
攻撃力1700
「ここで罠カード『ブラック・リターン』! 相手フィールド上のモンスター一体を選択し、選択したモンスターの攻撃力分のライフを回復し、更に選択したモンスターは手札に戻る! さっきのお返しだ!」
「……カウンター罠発動、『盗賊の七つ道具』」
「げ!」
「ライフを1000ポイント支払い、罠カードの発動を無効にし、破壊します」
梓
LP:2500→1500
「なお、これはダメージではないためスピードカウンターの減少もありません」
くそぉ、初めての割にライディング決闘の特性を活かしてやがる。ライディング決闘じゃ、罠カードの使い方が勝敗を決めるって言っても良いからな。
だが、こっちもまだ終わりじゃねーぜ!
「暁のシロッコのモンスター効果発動! 自分フィールド上の『BF』と名の付いたモンスター一体を選択して発動! そのモンスターの攻撃力を、フィールド上のそのモンスター以外のBFの攻撃力分アップさせる! 『BF-黒槍のブラスト』を選択し、暁のシロッコの攻撃力分、攻撃力アップだ!」
『BF-黒槍のブラスト』
攻撃力1700+2000
「バトル! 黒槍のブラストで、『真六武衆-シエン』を攻撃! ブラック・スパイラル!」
「うっ!」
梓
LP:1500→300
SPC:3→2
「……シエンが破壊される時、フィールド上の六武衆と名の付くモンスター一体を破壊できる。エニシを破壊し、シエンを破壊から守る……」
「げ、そんな効果まであるのかよ! ……どっちにしろ、この効果を使った暁のシロッコは、このターン攻撃できない。ターンエンドだ」
クロウ
LP:1500
SPC:1
手札:1枚
場:モンスター
『BF-暁のシロッコ』攻撃力2000
『BF-黒槍のブラスト』攻撃力1700
魔法・罠
無し
梓
LP:300
SPC:2
手札:1枚
場:モンスター
『真六武衆-シエン』攻撃力2500
魔法・罠
セット
直前までずっと俺の前を走ってた水瀬が、初めて俺の後ろを走った。ダメージの衝撃もあるんだろうが、体力的にもそろそろきつそうだな。
「もう勝負はほぼついてる。そっちの足も限界だろう。素直にマーサハウスに来いよ。悪いようにはしねえって」
仮に奴が攻撃を仕掛けてきたとしても、俺の残った手札一枚は『BF-
奴の残った伏せカードを警戒して前のターンは使わずに温存しておいたが、これで少なくとも攻撃してきたとしてもこいつを手札から捨てて反撃できる。そうなれば俺の勝ちだぜ!
「……素直に……悪いようにはしない……」
(「可愛いねぇ」)
(「良いからこっちにおいで」)
(「素直に俺達の言うこと聞いてよぉ」)
(「悪いようにはしないからさぁ」)
(「へへへ……」)
(『へへへへへへ……』)
ギリッ
「ふざけるなぁあああああああああああああああああああ!!」
「な、何だ!?」
いきなり叫んだかと思うと、後ろで走ってたはずの水瀬が一気に速度を上げて、俺の横を並んで走りやがった!
「私はゴミだ……」
(『へへへへ……』)
「人の形をしたゴミだ……」
(『へへへへへへへへへへ……』)
「だが!! ゴミであっても!! 貴様らの
梓
手札:1→2
梓
SPC:2→3
クロウ
SPC:1→2
「手札から、『真六武衆-シナイ』を召喚!! シナイが場にあることで、『真六武衆-ミズホ』を特殊召喚!!」
『真六武衆-シナイ』
レベル3
攻撃力1500
『真六武衆-ミズホ』
レベル3
攻撃力1600
「ミズホの効果発動!! このカード以外の六武衆一体をリリースし、フィールド上のカード一枚を破壊する!! シナイをリリース!! 暁のシロッコを破壊!!」
暁のシロッコが!!
「シナイの効果発動!! リリースされた時、墓地の六武衆と名の付くモンスター一体を手札に戻す!! 『真六武衆-キザン』を手札に戻し、効果で特殊召喚!!」
『真六武衆-キザン』
レベル4
攻撃力1800
『真六武衆-キザン』!? いつの間に墓地に……前のターンのエンジェル・バトンか!? だが、俺の手札には……
「バトル!! 『真六武衆-ミズホ』で、黒槍のブラストを攻撃!!」
「なに!? 攻撃力はこっちが上なのに!?」
向かってきて、結果普通に黒槍のブラストに破壊されるミズホ。
梓
LP:300→200
何やってんだ!? 何に怒ってるのか知らねーが
「罠発動!! 『六武衆推参!』!! 墓地の六武衆一体を特殊召喚し、エンドフェイズに破壊する!! 『真六武衆-エニシ』を特殊召喚!! キザンと共に、自身の効果で攻撃力アップ!!」
『真六武衆-エニシ』
攻撃力1700+500
『真六武衆-キザン』
攻撃力1800+300
「エニシの効果!! 墓地の六武衆二体を除外しモンスター一枚を手札に戻す!! ミズホとシナイを除外し、黒槍のブラストを手札に戻してもらう!!」
これが狙いか!! 手札の月影のカルートを読んでたってのか!?
「バトル続行!!」
そう叫んだと思ったら、水瀬はなお更スピードを上げた! そして、俺の前を走って、俺をずっと引き離したと思ったら、Uターンしてこっちに向かってきた!!
「エニシ、キザン、シエン、ダイレクトアタック!!」
絶叫しながら、向かってくる水瀬。その目を見た時、分かった。
あいつは、俺の手札を警戒なんかしてなかった。こいつは、このダイレクトアタックを決めるために、俺のフィールドを空にしたんだ。激怒させた俺に、ストレートな怒りを含んだ攻撃で、とどめを刺すために。
そして、向かってくる、三体の六武衆……
「うわああああああああああああ!!」
クロウ
LP:1500→0
ブシュゥウウウウ……
ライフが0になったと同時に、ブラックバードは煙を上げて、ブレーキが自動で掛かる。
ってやべえ!! 目の前には水瀬が!!
そう思ったけど、水瀬はぶつかる寸前、高くジャンプして衝突を避けた。
そして、ブラックバードが完全に停止した時、水瀬はちょうど走ってた方向の真後ろにある、かなり高い瓦礫のてっぺんに降り立っていた。
「……」
……すっげえ綺麗。
水瀬を見て、そう感じた。
あれだけ走ったのに、髪も服も乱れてねーうえ、息切れ一つ、汗一つすら流してねえ。
紫色に光ってる着物が、汚れた瓦礫の上に、何の汚れも無い状態で立ってる。その光景が何て言うか、とにかくめちゃめちゃ綺麗だって感じた。
けど、何より気になったのが、
「……」
その目はさっきまでの、優しく人を見つめる目じゃ無くなっていた。それは、目の前の人間を、憎悪に睨みつける目だった。
そして、しばらくそうやって見つめ合った後で、水瀬は瓦礫の向こう側へ消えていった。
「何なんだよ、一体……」
決闘中の変化もそうだし、今の目もそうだ。
今までサテライトの人間を見下す奴は大勢見てきたけど、あそこまで純粋な憎悪を向けてくる奴を見たのは初めてだった。
水瀬も俺達と同じ、サテライトの人間だったはずなのに。
そんな水瀬に一体、何があったって言うんだ……
結局、考えても分かるわけねーし、俺はそのまま遊星の待つ場所まで戻った。
お疲れ~。
ライディングは初めてだが上手く書けただろうか。
んじゃオリカ。
『スピード・ワールド』
フィールド魔法
このカードは魔法・罠・効果モンスターの効果を受けず、フィールド魔法カードをセット及び発動することができない。
お互いのスタンバイフェイズ時に自分用スピードカウンターを1つ置く(最大12個まで)。
「Sp(スピードスペル)」と名のついた魔法カード以外の魔法カードをセット及び発動した場合、そのコントローラーは2000ポイントのダメージを受ける。
お互いがダメージを受ける時、1000ポイント単位にスピードカウンターを1つ取り除く。
もはや説明不要のライディング決闘必須のカード。
『スピード・ワールド2』に比べて効果は少ないけれど、それゆえにシンプルな決闘ができる。だからある意味で言えば純粋に自分の力量を確かめられる。
皆さんはどちらが好みかな。
『Sp-エンジェル・バトン』
通常魔法
自分用スピードカウンターが2つ以上ある時発動できる。
デッキからカードを2枚ドローし、その後手札を1枚捨てる。
もはやライディング決闘じゃ必ずと言っていいほど見るカード。
もう説明はいらないかな。とにかく強力です。
『Sp-オーバー・ブースト』
通常魔法
自分用スピードカウンターを4つ置く。
エンドフェイズに自分用スピードカウンターを1つにする。
まあ一気に四つも増やせるのは強力だわな。
以上。
Spはライディング決闘専用のカードだから説明できることが少なすぎる。
私のボキャブラリーの無さが憎いわ本当。
まあとにかく、次もなるだけ早く仕上げるよ。
ちょっと待ってて。