遊戯王5D's ~剣纏う花~   作:大海

39 / 86
第四話です~。
タイトル通りのお話しですのでそれ以上は言わない。
じゃ、行ってらっしゃい。



第四話 邪心経典

視点:梓

「ハジメさんとカナエさんが攫われた!?」

 お茶屋の主人、今は『ファルコン』さんでしょうか、からその事実を聞かされた。しかも、

「攫ったのが、あず……青さんと、コウ……」

「すまない。止めることができなかった」

「……」

 違う。謝るべきは、あなたではない。

 私は立ち上がり、皆さんの前に立った。

 

「ごめんなさい!!」

 

 地面に額を着け、大声で謝った。

 現在は夜。魔轟神達との戦いで、元いた人達の五分の一が死んでしまった。

「弟がしたことは、全て兄である私の責任です。私が止めなければならなかったのに、私は、肝心な時に里にいなかった。私は……」

 

『……』

 

 何も聞こえてこないけど、何かを聞くことが、そして、皆さんの顔を見ることが、こんなに怖いと思ったこともない。

 私は、どうやって皆さんに償えば良いんだ。私は、どうすれば……

 

 ポン

 

 顔を伏せている私の肩に、人の手が置かれた。

「顔を上げろよ」

 この声は、ファルコンさん?

「確かに、俺達を襲ったのはお前の弟だ。だが、そんな俺達を助けてくれたのは、お前だ」

「……」

 確かに、私はアズサと共に、皆さんと共に魔轟神と戦った。

 

 魔轟神を全滅させた後、私はグングニールにそうしたように、彼らの傷を癒していった。おそらくこれこそが、ガンターラさんからもらった本当の力だったのでしょう。傷を癒し、回復させる。そして、瀕死の方に力を与え、立ち上がらせる。おそらく虎将の力に拒否を示したアズサの痛みを抑えたのも、その力によるものです。そしてその力のお陰で、時間は掛かりましたが、今目の前にいる人達のほとんどは、戦争直後にも関わらず無傷な状態。

 しかし、この力にも欠点があった。まず、既に失われた命までは癒すことができないこと。そして、髪が白い人達、つまり、ガンターラさんと同じ、氷結界の一族しか救うことができないということ。魔轟神であるアズサを救えたのは、彼女が虎将の力を得たから。

 氷結界の方々の傷は癒すことができたけど、霞の谷(ミスト・バレー)であるファルコンさんを含めた他の人達は、アズサや傷を治した人達からの治療を受けている。

 

 凄惨な光景。結局感じるのは、責任だ。

「そう深刻になることねえよ。実際、この戦争のお陰で、俺達も思い出すことができたんだ」

「思い出す? 何を?」

 そう尋ねると、ファルコンさんは、天を仰ぎながら、答えた。

「戦うことの怖さをさ」

「……」

「やっぱり怖いよな。死ぬのも、痛い思いをするのもさ。そして、俺達はそんな怖い思いを、お前達にだけ押しつけて、自分達は知らんぷりを決め込んで、だから最後にはこんな目に遭ったんだ。お前だけの責任じゃねえよ」

「けど……」

「それに見てみろ。お前達が来てくれたお陰で救われた命がこんなにいるんだ。だからいつまでも下向いてないで、前を見てみろ」

 前を、見てみる……

 

『……』

 

 見てみると、生き残った人達全員、私に笑い掛けてくれている。

 私を、許してくれるのか? 私なんかのことを……

「皆さん……」

 

『紫ー!!』

 

 と、私を呼ぶ、複数の幼い声が聞こえた。

「ユキさん、ユウさん、トモさん、エリさん……」

 この四人は、運良く生き残ることができていました。

「もう一回決闘しようよ」

「決闘ですか……」

 ……本当に、皆さんは無邪気なのに、どうしてこんなに、私のことを癒してくれるのだろう。こんな、愚かな私などのことを。

 とても愛おしい。どれだけ感謝してもし足りないくらいに。

 けれど……

「……ごめんなさい、皆さん」

 私は四人の子供達に謝り、また立ち上がった。

 

「私は明日、アズサと共に、魔轟神の巣に行ってきます」

 

『えぇ!?』

 

 全員が驚愕しましたが、すぐに、納得したような顔になりました。

「そうか。行くのか……」

「……必ず生きて帰ってこいよ」

 そんな声が聞こえてくる。皆さんが私とアズサのことを、心配して下さっている。

「紫……」

 もう一度、四人の子供達の視線に合わせ、笑い掛けました。

「そうだ。エリさん」

「え?」

「私とアズサのことを、占って頂けませんか?」

「二人のこと?」

「ええ」

 もしそれで、生きて帰る未来があるのなら、まだ、希望はあるということだから。

「……うん」

 エリさんが笑顔で返事をしながら、鏡を顔に掛けました。

 

「……」

 

 そして、しばらく制止した後、私に顔を向けました。

 ですが……

 

「ノエリアー」

 

「え?」

 エリさんのお母さんの声です。

「呼んでいますよ」

 もう一度笑い掛けると、エリさんは残念そうな顔を見せながら、お母さんの元へ行きました。

「そう言えば、エリさんの髪も、皆さんとは違って赤いのですね」

「うん。風水師の家に生まれる女の子って、昔から赤い髪なんだって」

「大昔は別の土地に住んでたってお父さん達が言ってた」

「なるほど」

 

 こういう世間話をするのも、おそらく、これが最後になるでしょう。それを感じながら、私はずっと、子供達と、大勢の皆さんと、そして、アズサと、お話しを続けた。

 

 ……

 …………

 ………………

 

「じゃあ……行ってきます」

 里の入口。と言っても、今は結界も壊されましたが、そこに立ち、見送って下さっている皆さんに、声を掛けました。

「里は俺達に任せときな」

「ブッ倒して、青を連れ戻してこい」

「待ってるよ」

「生きて帰ること、祈ってる」

 皆さんが、昨夜と同じ笑顔を向けて下さっている。それにまた、心が癒されるのを感じました。

 けど、それを感じてもいられないのです。なぜなら……

 

「……ねえ、みんな」

 隣に立つ、いつもの服に着替えたアズサが、声を掛けました。

「行く前にさ、話しておきたいことがあるんだ」

 そうだ。ここに立って本当に苦しいのは、私ではなく、彼女だ。

「何だよ改まって」

「……実は……」

 苦しげな声を出しながら、アズサは、その体を、徐々に変貌させていく。

 

『っ!!』

 

 彼女の目が赤く、肌が白く、髪が黒く、そう、順に変化していく度、皆さんは驚愕を声に出し、息を吐き出す。

 彼女の、正体を見て。

 

「僕……私は本当は、魔轟神なんだ!!」

 

 今にも泣き出しそうな目と声。しかし、同時に決意の籠った目。

 昨夜皆さんと話していて、皆さんはアズサのことを、ハジメさんやカナエさんからは聞いていないことが分かった。だから、これが最後になるかもしれないならと、彼女は、話すことを決意したのです。

 

「……いや待て」

 それは、いつも野菜を買ってくれるおじさんです。

「おかしいだろう。俺は、舞姫がガキの頃から知ってるんだぜ。なのに、魔轟神て、なんだよ」

「……うん。私も、おじさんのことは知ってる」

「どうして……」

「本物のアズサは私、グリムロが殺した。そして、その記憶と姿を受け継いだのが、私」

「……」

 

『……』

 

 ……やはり、ダメなのか。

「……最後に話せて、良かった。みんな、今まで嘘ついて、本当にごめんなさい……」

 そう呟くように言いながら、アズサは元の姿に戻り、踵を返した。

「……行こうか。梓」

「ええ」

 返事をしながら、歩きだしました。

 

「舞姫!」

 

 ……この声は、エリさん?

 振り返ると、エリさんがこちらに走ってくる。

 

「ノエリア!」

 

 お母さんの制止も無視して、彼女はアズサの前まで走りました。その手には、一枚のカードが。

「これ、あげる」

「……」

 アズサはそれを受け取ると、もう一度エリさんを見る。

「これ、エリのお気に入りでしょう?」

「うん。だからあげる。また舞姫が戻ってくるようにって」

「え……」

 アズサは、そして私も、疑問に感じた。

「僕は……魔轟神なんだよ。人間じゃないんだよ」

「魔轟神でも人間でも、舞姫は舞姫だよ」

「エリ……」

 

「……そうだな」

 と、先程のおじさんが、また声を出しました。

「最初は驚いたが、舞姫は舞姫だ」

「ああ。今まで上手い野菜を作ってくれて、俺達のために戦ってくれた」

「ああ。もうここは、お前の帰る場所だぜ」

「みんな……」

 皆さんも、私と同じように、アズサを、アズサとして、受け入れている。

 

「さっきも言ったが、絶対に戻ってこいよ!」

「また美味い野菜頼むぜ!」

「また五人でな!」

 

「……うん! 行ってくる!!」

 アズサは大声で返事をしながら、もう一度踵を返した。

 その顔には涙が光っている。涙を、見せたくなかったのですね。

 私も、そんなアズサに続き、里を離れました。

 

 

「ねえ、ノエリア」

「なに?」

「昨夜、あの二人のこと占ったのよね。どうだった?」

「……」

「ノエリア?」

「……二人とも……五人とも、もう、帰ってこない……」

「……」

 

 ……

 …………

 ………………

 

「これは……!!」

 それは、私のよく知る、なのに、この世界には似つかわしくない光景でした。

「街……巨大な、都市……」

 コンクリートで作られた、高層ビルの数々。黒く廃れたそれらが、朝日に照らされている。

 しかしそれ以上に、そんなものの上にあるのが、

「何ですか? あの不気味な球体は?」

 見た目は球状の岩のようですが、その下から何かが地面に伸び、空中で制止している。そして、この世の物とは思えない、何とも言えない不気味さを醸し出している。

 あれは、一体……

「『ワーム・ゼロ』」

「ワーム、ゼロ……?」

「その名の通り、最初にして、最後のワーム。ワームは全部で二十六種類いるんだけど、それ全部、あいつから生まれたんだ。元々、僕達魔轟神はここに住んでて、この場所と一緒に復活した。けど、戦争でほとんどが死に絶えて、最後にはあいつが住みついた。もっともゼロ自身、今はもう死んじゃって動かないけどね」

「それがどうして、あそこに残っているのですか?」

 アズサは難しい顔を見せながら、口を開きました。

「あそこにいるから。トリシューラが」

「まさか……あの中に!?」

 トリシューラが……

「かつての人類の決戦兵器だった、『A・O・J ディサイシブ・アームズ』。それの攻撃で、ゼロを倒すことができた。それからずっと放置されてその死体を、暴れまわったトリシューラを捕まえておく檻にしたってわけ。たくさんの人や、魔轟神達の命を犠牲にしてね」

「……」

「行こう。多分、あそこに青達がいる」

「ええ」

 会話を終え、アズサと共に、ワーム・ゼロの元へと歩きました。

 

 ……

 …………

 ………………

 

「……来たか」

 白く光る朝日の中の、ワーム・ゼロの真下。そこに、彼らはいました。

「梓さん……レイヴン……」

「ハジメとカナエは!?」

 アズサのその質問に対し、梓さんは指を刺して答える。

 廃屋と化した高層ビルの屋上。そこに、十字架に鎖で四肢を縛り上げ、磔にされている。

「二人を返して!!」

「心配せずとも返してやる。そしてそれは、私を倒すことができれば、だ」

「あんたを、倒せば?」

 レイヴンはよほど嬉しいらしい。随分と楽しそうに話し掛けている。

「そうだ。グリムロ」

「グリムロ……」

「グリムロよ、いつまでそんな所にいる気だ? お前は魔轟神だ。人間という愚かな存在に変わったところで滑稽なだけだろう。こちらへ戻れ。舞姫から、巫女へと」

「……」

 初め動揺していたアズサですが、一度下げて再び上げたその顔には、真の決意が籠っていた。

「僕は……私は決めた。私はもう、お前達の側には戻らない。お前達が人間に抱いた感情なんて、それを知らずに生まれた私にとっては、結局は無意味な感情でしかない。そんな私が僕に変わって、人間の感情と、心と、温かさと、弱さを知った。そして、そんな私を、僕として必要としてくれる人達がいて、私としても受け入れてくれる人がいた」

「だから決めた。僕はもう、お前が望んでいるような存在にはならない。僕も私も、自分のために、そして、こんな自分を愛してくれる人達のために生きる!!」

 アズサ……

「……」

 おや? レイヴンの表情が、変わった?

「愛する、か……それは、私ではダメなのか……」

「ダメだね。お前みたいな、私利私欲と尉楽(いらく)のためだけに動いて、僕のことまでそうするために生かした奴に、私は、自分を委ねたいなんて思わないね」

 委ねる、ですか……

「……なぜだ」

 それは、今まで見せてきたレイヴンからは、想像できない姿でした。

「なぜ、そんなことを言う……我が、娘よ……」

 娘……だから、仕切りにアズサのことを求めていたのですか?

「決めた! お前は私が、そして、僕が倒す! そして、ハジメとカナエ、二人の家族を取り戻させて貰う! 良いよね、梓」

「ええ」

 そんなレイヴンを無視しながら、アズサは私に顔を向ける。その表情にはもう、一切の迷いがありません。

「……」

 レイヴンは無言で左手をかざした。そこが光りに包まれ、そしてその光は形を成した。

「……」

 アズサも無言で承知したようです。左手をかざし、そこから氷が生まれる。それが広がりながら形を成し、決闘ディスクへと姿を変える。

 普通に戦ったところで、霊体であるレイヴンとは決着が着きませんから。

 そんな二人もですが、やはり気になるのが、ハジメさんとカナエさん……

「おい」

 と、私に対し、梓さんが話し掛けてきた。

「つまらないことは考えない方がいい。二人のすぐ後ろには、コウがいる」

「コウが……」

「何よりも、貴様の行動を誰よりも理解している者がこちら側にいるのは、分かっているな?」

「……」

 どさくさにまぎれて二人を救いだす、という思考は、既に読まれておりましたか。

 

「ルールは負けた者が消える、闇のゲームだ」

「お前が一番得意な儀式だったよね。戦っても勝てない相手には、似たような儀式で相手を消すっていうやり方」

「……」

「いくよ」

 

『決闘!!』

 

 

アズサ

LP:4000

手札:5枚

場 :無し

 

レイヴン

LP:4000

手札:5枚

場 :無し

 

 

「先行は僕、ドロー!」

 

アズサ

手札:5→6

 

「『E・HERO エアーマン』召喚!」

 

『E・HERO エアーマン』

 レベル4

 攻撃力1800

 

「エアーマンの効果! このカードの召喚、特殊召喚に成功した時、二つの内一つの効果を選ぶ。僕は第二の効果で、デッキの『HERO』と名の付くモンスターを一体、手札に加える。『E・HERO オーシャン』だよ!」

 

アズサ

手札:5→6

 

「カードを二枚伏せる。ターンエンド!」

 

 

アズサ

LP:4000

手札:4枚

場 :モンスター

   『E・HERO エアーマン』攻撃力1800

   魔法・罠

    セット

    セット

 

 

「……お前に決闘を教えたのは、私だった……」

「あいにく、僕も元々決闘が大好きでね」

「……私のターン」

 

レイヴン

手札:5→6

 

「フィールド魔法『暗黒界の門』を発動……」

 レイヴンのカード発動と同時に、暗い都市だった空間は一変、レイヴンの前に巨大な門が現れ、周囲の景色も暗黒の空間へと姿を変えます。唯一変わらないのは、変わらず上に見えるワーム・ゼロの亡骸と、磔にされた二人だけ。

「このカードが場にある限り、全ての悪魔族は攻撃力が300ポイントアップする。更に魔法カード『手札抹殺』」

「うわ……」

「互いのプレイヤーは手札を全て捨て、捨てた枚数分カードをドローする」

「……そうやって、目の前の今をとことん否定して、すぐに新しい方法に逃げる。昔から変わらない。頭良いくせに、変なところが臆病で、理屈と方法ばかり考えて真実を見ようとしない」

 言いながら、アズサの捨てたカードは、モンスターの『E・HERO オーシャン』、『E・HERO ザ・ヒート』、魔法カードの『増援』、『ヒーローアライブ』。

「……捨てられた三枚のモンスターの効果を発動する。まずは『暗黒界の龍神 グラファ』。このカードがカード効果により手札から捨てられた時、相手の場のカード一枚を破壊する。お前の場の、エアーマンを破壊だ」

「……」

「続いて、『暗黒界の狩人 ブラウ』。手札から墓地に捨てられた時、カードを一枚ドローする」

 

レイヴン

手札:4→5

 

「最後に『暗黒界の尖兵 ベージ』。手札から捨てられた時、特殊召喚できる」

 

『暗黒界の尖兵 ベージ』

 レベル4

 攻撃力1600+300

 

「やば、レイヴンの墓地には……」

 墓地、確か……

「墓地に眠る『暗黒界の龍神 グラファ』は、自分の場の『暗黒界』と名の付くモンスターをお手札に戻すことで墓地より特殊召喚することができる。ベージを手札に戻し、グラファを特殊召喚」

 

レイヴン

手札:5→6

 

『暗黒界の龍神 グラファ』

 レベル8

 攻撃力2700+300

 

「どうでも良いけど、この見た目で悪魔族か……」

 あはは、もっともな疑問ですね。

「『暗黒界の門』の効果を発動する。一ターンに一度、墓地の悪魔族を一枚ゲームから除外することで、手札の悪魔族を墓地へ捨て、カードを一枚ドローできる。私は墓地からブラウを除外し、手札の『暗黒界の術師 スノウ』を捨て、カードを一枚ドローする」

「更にスノウの効果。このカードが手札から捨てられた時、デッキから暗黒界と名の付くカードを手札に加える。加えるのは二枚目のグラファだ」

 

レイヴン

手札:6→7

 

「バトルだ。グラファでグリムロにダイレクトアタック。魔龍の息吹 ヘルズブレス!」

 レイヴンの宣言と共に、アズサに黒い塊を飛ばすグラファ。けれど、アズサの見せる表情は、余裕。

「罠発動『和睦の使者』! このターン、僕が受ける戦闘ダメージは全てゼロだ!」

 アズサの前に修道女のような女性達が現れ、その攻撃を受け止める。ですが、

「うぅ……」

「くっ……」

 ダメージがゼロにも関わらず、その衝撃はアズサに、そして、私に伝わった。

「闇の決闘だと言ったはずだ。負けた者は消え、ダメージも実体化する。知らないわけではないだろう」

「……ええ。よく知っています」

 わざわざ梓さんに言われるまでもありませんよ。

「……私は二枚のカードをセットし、ターンを終了する」

 

 

レイヴン

LP:4000

手札:5枚

場 :モンスター

   『暗黒界の龍神 グラファ』攻撃力2700+300

   魔法・罠

    セット

    セット

    フィールド魔法『暗黒界の門』

 

アズサ

LP:4000

手札:4枚

場 :モンスター

    無し

   魔法・罠

    セット

 

 

「僕のターン、ドロー!」

 

アズサ

手札:4→5

 

「……よし、僕は魔法カードを発動! 『融合』!」

「ほう……」

(シャイニングを呼びたいけど、相手の手札にはグラファがいるし……ここは)

「手札の光属性、フラッシュと、水属性のアイスエッジを融合。来い! 僕のエース、『E・HERO アブソルートZero』!!」

 

『E・HERO アブソルートZero』

 レベル8

 攻撃力2500

 

「それがエースか。だが、それではグラファには勝てない」

「分かってるよ。ちゃんと考えてる」

「む?」

「手札の『E・HERO キャプテン・ゴールド』を墓地に送って、デッキからフィールド魔法『摩天楼 -スカイスクレイパー-』を手札に加える!」

 

アズサ

手札:1→2

 

「フィールド魔法だと?」

「そう。そしてそのまま発動!」

 直前まで現れていた巨大な門が破壊され、周囲は巨大な都市へと変貌します。門を発動する以前の光景とさほど変化はありませんが、こちらは本来あったはずの光が、眩しいほどに発せられている。

「門が消えたことで、グラファの攻撃力も元に戻る!」

 

『暗黒界の龍神 グラファ』

 攻撃力2700

 

「だが、それでもZeroの攻撃力ではグラファは倒せない」

「スカイスクレイパーの発動中、E・HEROが自身より攻撃力の高いモンスターと戦闘する時、ダメージステップ中攻撃力を1000上げる!」

「そういうことか……」

「バトル! アブソルートZeroでグラファを攻撃! 瞬間氷結(フリージング・アット・モーメント)!!」

 

『E・HERO アブソルートZero』

 攻撃力2500+1000

 

 グラファは氷つき、破壊された。

 

レイヴン

LP:4000→3200

 

「これでターンエンド」

 

 

アズサ

LP:4000

手札:1枚

場 :モンスター

   『E・HERO アブソルートZero』攻撃力2500

   魔法・罠

    セット

    フィールド魔法『摩天楼 -スカイスクレイパー-』

 

レイヴン

LP:3200

手札:5枚

場 :モンスター

    無し

   魔法・罠

    セット

    セット

 

 

 あの二体なら、グラファよりも攻撃力の高いシャイニングを呼べました。そこであえてZeroを選んだのは、手札に加わったグラファを警戒してのことですね。同時に門も破壊することができましたし。

「……私のターン、ドロー」

 

レイヴン

手札:5→6

 

 ……

 

 ……え? 今、彼がドローしたカードから、妙な力が……

「……?」

 どうやら、梓さんも気付いたらしい。

「……ベージを召喚」

 

『暗黒界の尖兵 ベージ』

 レベル4

 攻撃力1600

 

「ベージを手札に戻し、グラファを特殊召喚」

 

レイヴン

手札:5→6

 

『暗黒界の龍神 グラファ』

 レベル8

 攻撃力2700

 

「……一枚伏せ、魔法カードを発動する」

 その妙なカードを、ディスクへ。

「……永続魔法『邪心経典』発動」

 

 

 

 




お疲れ~。
まだ決闘は続きます。
ちよつと待っててね。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。