タイトル通りのお話しですのでそれ以上は言わない。
じゃ、行ってらっしゃい。
視点:梓
「ハジメさんとカナエさんが攫われた!?」
お茶屋の主人、今は『ファルコン』さんでしょうか、からその事実を聞かされた。しかも、
「攫ったのが、あず……青さんと、コウ……」
「すまない。止めることができなかった」
「……」
違う。謝るべきは、あなたではない。
私は立ち上がり、皆さんの前に立った。
「ごめんなさい!!」
地面に額を着け、大声で謝った。
現在は夜。魔轟神達との戦いで、元いた人達の五分の一が死んでしまった。
「弟がしたことは、全て兄である私の責任です。私が止めなければならなかったのに、私は、肝心な時に里にいなかった。私は……」
『……』
何も聞こえてこないけど、何かを聞くことが、そして、皆さんの顔を見ることが、こんなに怖いと思ったこともない。
私は、どうやって皆さんに償えば良いんだ。私は、どうすれば……
ポン
顔を伏せている私の肩に、人の手が置かれた。
「顔を上げろよ」
この声は、ファルコンさん?
「確かに、俺達を襲ったのはお前の弟だ。だが、そんな俺達を助けてくれたのは、お前だ」
「……」
確かに、私はアズサと共に、皆さんと共に魔轟神と戦った。
魔轟神を全滅させた後、私はグングニールにそうしたように、彼らの傷を癒していった。おそらくこれこそが、ガンターラさんからもらった本当の力だったのでしょう。傷を癒し、回復させる。そして、瀕死の方に力を与え、立ち上がらせる。おそらく虎将の力に拒否を示したアズサの痛みを抑えたのも、その力によるものです。そしてその力のお陰で、時間は掛かりましたが、今目の前にいる人達のほとんどは、戦争直後にも関わらず無傷な状態。
しかし、この力にも欠点があった。まず、既に失われた命までは癒すことができないこと。そして、髪が白い人達、つまり、ガンターラさんと同じ、氷結界の一族しか救うことができないということ。魔轟神であるアズサを救えたのは、彼女が虎将の力を得たから。
氷結界の方々の傷は癒すことができたけど、
凄惨な光景。結局感じるのは、責任だ。
「そう深刻になることねえよ。実際、この戦争のお陰で、俺達も思い出すことができたんだ」
「思い出す? 何を?」
そう尋ねると、ファルコンさんは、天を仰ぎながら、答えた。
「戦うことの怖さをさ」
「……」
「やっぱり怖いよな。死ぬのも、痛い思いをするのもさ。そして、俺達はそんな怖い思いを、お前達にだけ押しつけて、自分達は知らんぷりを決め込んで、だから最後にはこんな目に遭ったんだ。お前だけの責任じゃねえよ」
「けど……」
「それに見てみろ。お前達が来てくれたお陰で救われた命がこんなにいるんだ。だからいつまでも下向いてないで、前を見てみろ」
前を、見てみる……
『……』
見てみると、生き残った人達全員、私に笑い掛けてくれている。
私を、許してくれるのか? 私なんかのことを……
「皆さん……」
『紫ー!!』
と、私を呼ぶ、複数の幼い声が聞こえた。
「ユキさん、ユウさん、トモさん、エリさん……」
この四人は、運良く生き残ることができていました。
「もう一回決闘しようよ」
「決闘ですか……」
……本当に、皆さんは無邪気なのに、どうしてこんなに、私のことを癒してくれるのだろう。こんな、愚かな私などのことを。
とても愛おしい。どれだけ感謝してもし足りないくらいに。
けれど……
「……ごめんなさい、皆さん」
私は四人の子供達に謝り、また立ち上がった。
「私は明日、アズサと共に、魔轟神の巣に行ってきます」
『えぇ!?』
全員が驚愕しましたが、すぐに、納得したような顔になりました。
「そうか。行くのか……」
「……必ず生きて帰ってこいよ」
そんな声が聞こえてくる。皆さんが私とアズサのことを、心配して下さっている。
「紫……」
もう一度、四人の子供達の視線に合わせ、笑い掛けました。
「そうだ。エリさん」
「え?」
「私とアズサのことを、占って頂けませんか?」
「二人のこと?」
「ええ」
もしそれで、生きて帰る未来があるのなら、まだ、希望はあるということだから。
「……うん」
エリさんが笑顔で返事をしながら、鏡を顔に掛けました。
「……」
そして、しばらく制止した後、私に顔を向けました。
ですが……
「ノエリアー」
「え?」
エリさんのお母さんの声です。
「呼んでいますよ」
もう一度笑い掛けると、エリさんは残念そうな顔を見せながら、お母さんの元へ行きました。
「そう言えば、エリさんの髪も、皆さんとは違って赤いのですね」
「うん。風水師の家に生まれる女の子って、昔から赤い髪なんだって」
「大昔は別の土地に住んでたってお父さん達が言ってた」
「なるほど」
こういう世間話をするのも、おそらく、これが最後になるでしょう。それを感じながら、私はずっと、子供達と、大勢の皆さんと、そして、アズサと、お話しを続けた。
……
…………
………………
「じゃあ……行ってきます」
里の入口。と言っても、今は結界も壊されましたが、そこに立ち、見送って下さっている皆さんに、声を掛けました。
「里は俺達に任せときな」
「ブッ倒して、青を連れ戻してこい」
「待ってるよ」
「生きて帰ること、祈ってる」
皆さんが、昨夜と同じ笑顔を向けて下さっている。それにまた、心が癒されるのを感じました。
けど、それを感じてもいられないのです。なぜなら……
「……ねえ、みんな」
隣に立つ、いつもの服に着替えたアズサが、声を掛けました。
「行く前にさ、話しておきたいことがあるんだ」
そうだ。ここに立って本当に苦しいのは、私ではなく、彼女だ。
「何だよ改まって」
「……実は……」
苦しげな声を出しながら、アズサは、その体を、徐々に変貌させていく。
『っ!!』
彼女の目が赤く、肌が白く、髪が黒く、そう、順に変化していく度、皆さんは驚愕を声に出し、息を吐き出す。
彼女の、正体を見て。
「僕……私は本当は、魔轟神なんだ!!」
今にも泣き出しそうな目と声。しかし、同時に決意の籠った目。
昨夜皆さんと話していて、皆さんはアズサのことを、ハジメさんやカナエさんからは聞いていないことが分かった。だから、これが最後になるかもしれないならと、彼女は、話すことを決意したのです。
「……いや待て」
それは、いつも野菜を買ってくれるおじさんです。
「おかしいだろう。俺は、舞姫がガキの頃から知ってるんだぜ。なのに、魔轟神て、なんだよ」
「……うん。私も、おじさんのことは知ってる」
「どうして……」
「本物のアズサは私、グリムロが殺した。そして、その記憶と姿を受け継いだのが、私」
「……」
『……』
……やはり、ダメなのか。
「……最後に話せて、良かった。みんな、今まで嘘ついて、本当にごめんなさい……」
そう呟くように言いながら、アズサは元の姿に戻り、踵を返した。
「……行こうか。梓」
「ええ」
返事をしながら、歩きだしました。
「舞姫!」
……この声は、エリさん?
振り返ると、エリさんがこちらに走ってくる。
「ノエリア!」
お母さんの制止も無視して、彼女はアズサの前まで走りました。その手には、一枚のカードが。
「これ、あげる」
「……」
アズサはそれを受け取ると、もう一度エリさんを見る。
「これ、エリのお気に入りでしょう?」
「うん。だからあげる。また舞姫が戻ってくるようにって」
「え……」
アズサは、そして私も、疑問に感じた。
「僕は……魔轟神なんだよ。人間じゃないんだよ」
「魔轟神でも人間でも、舞姫は舞姫だよ」
「エリ……」
「……そうだな」
と、先程のおじさんが、また声を出しました。
「最初は驚いたが、舞姫は舞姫だ」
「ああ。今まで上手い野菜を作ってくれて、俺達のために戦ってくれた」
「ああ。もうここは、お前の帰る場所だぜ」
「みんな……」
皆さんも、私と同じように、アズサを、アズサとして、受け入れている。
「さっきも言ったが、絶対に戻ってこいよ!」
「また美味い野菜頼むぜ!」
「また五人でな!」
「……うん! 行ってくる!!」
アズサは大声で返事をしながら、もう一度踵を返した。
その顔には涙が光っている。涙を、見せたくなかったのですね。
私も、そんなアズサに続き、里を離れました。
「ねえ、ノエリア」
「なに?」
「昨夜、あの二人のこと占ったのよね。どうだった?」
「……」
「ノエリア?」
「……二人とも……五人とも、もう、帰ってこない……」
「……」
……
…………
………………
「これは……!!」
それは、私のよく知る、なのに、この世界には似つかわしくない光景でした。
「街……巨大な、都市……」
コンクリートで作られた、高層ビルの数々。黒く廃れたそれらが、朝日に照らされている。
しかしそれ以上に、そんなものの上にあるのが、
「何ですか? あの不気味な球体は?」
見た目は球状の岩のようですが、その下から何かが地面に伸び、空中で制止している。そして、この世の物とは思えない、何とも言えない不気味さを醸し出している。
あれは、一体……
「『ワーム・ゼロ』」
「ワーム、ゼロ……?」
「その名の通り、最初にして、最後のワーム。ワームは全部で二十六種類いるんだけど、それ全部、あいつから生まれたんだ。元々、僕達魔轟神はここに住んでて、この場所と一緒に復活した。けど、戦争でほとんどが死に絶えて、最後にはあいつが住みついた。もっともゼロ自身、今はもう死んじゃって動かないけどね」
「それがどうして、あそこに残っているのですか?」
アズサは難しい顔を見せながら、口を開きました。
「あそこにいるから。トリシューラが」
「まさか……あの中に!?」
トリシューラが……
「かつての人類の決戦兵器だった、『A・O・J ディサイシブ・アームズ』。それの攻撃で、ゼロを倒すことができた。それからずっと放置されてその死体を、暴れまわったトリシューラを捕まえておく檻にしたってわけ。たくさんの人や、魔轟神達の命を犠牲にしてね」
「……」
「行こう。多分、あそこに青達がいる」
「ええ」
会話を終え、アズサと共に、ワーム・ゼロの元へと歩きました。
……
…………
………………
「……来たか」
白く光る朝日の中の、ワーム・ゼロの真下。そこに、彼らはいました。
「梓さん……レイヴン……」
「ハジメとカナエは!?」
アズサのその質問に対し、梓さんは指を刺して答える。
廃屋と化した高層ビルの屋上。そこに、十字架に鎖で四肢を縛り上げ、磔にされている。
「二人を返して!!」
「心配せずとも返してやる。そしてそれは、私を倒すことができれば、だ」
「あんたを、倒せば?」
レイヴンはよほど嬉しいらしい。随分と楽しそうに話し掛けている。
「そうだ。グリムロ」
「グリムロ……」
「グリムロよ、いつまでそんな所にいる気だ? お前は魔轟神だ。人間という愚かな存在に変わったところで滑稽なだけだろう。こちらへ戻れ。舞姫から、巫女へと」
「……」
初め動揺していたアズサですが、一度下げて再び上げたその顔には、真の決意が籠っていた。
「僕は……私は決めた。私はもう、お前達の側には戻らない。お前達が人間に抱いた感情なんて、それを知らずに生まれた私にとっては、結局は無意味な感情でしかない。そんな私が僕に変わって、人間の感情と、心と、温かさと、弱さを知った。そして、そんな私を、僕として必要としてくれる人達がいて、私としても受け入れてくれる人がいた」
「だから決めた。僕はもう、お前が望んでいるような存在にはならない。僕も私も、自分のために、そして、こんな自分を愛してくれる人達のために生きる!!」
アズサ……
「……」
おや? レイヴンの表情が、変わった?
「愛する、か……それは、私ではダメなのか……」
「ダメだね。お前みたいな、私利私欲と
委ねる、ですか……
「……なぜだ」
それは、今まで見せてきたレイヴンからは、想像できない姿でした。
「なぜ、そんなことを言う……我が、娘よ……」
娘……だから、仕切りにアズサのことを求めていたのですか?
「決めた! お前は私が、そして、僕が倒す! そして、ハジメとカナエ、二人の家族を取り戻させて貰う! 良いよね、梓」
「ええ」
そんなレイヴンを無視しながら、アズサは私に顔を向ける。その表情にはもう、一切の迷いがありません。
「……」
レイヴンは無言で左手をかざした。そこが光りに包まれ、そしてその光は形を成した。
「……」
アズサも無言で承知したようです。左手をかざし、そこから氷が生まれる。それが広がりながら形を成し、決闘ディスクへと姿を変える。
普通に戦ったところで、霊体であるレイヴンとは決着が着きませんから。
そんな二人もですが、やはり気になるのが、ハジメさんとカナエさん……
「おい」
と、私に対し、梓さんが話し掛けてきた。
「つまらないことは考えない方がいい。二人のすぐ後ろには、コウがいる」
「コウが……」
「何よりも、貴様の行動を誰よりも理解している者がこちら側にいるのは、分かっているな?」
「……」
どさくさにまぎれて二人を救いだす、という思考は、既に読まれておりましたか。
「ルールは負けた者が消える、闇のゲームだ」
「お前が一番得意な儀式だったよね。戦っても勝てない相手には、似たような儀式で相手を消すっていうやり方」
「……」
「いくよ」
『決闘!!』
アズサ
LP:4000
手札:5枚
場 :無し
レイヴン
LP:4000
手札:5枚
場 :無し
「先行は僕、ドロー!」
アズサ
手札:5→6
「『E・HERO エアーマン』召喚!」
『E・HERO エアーマン』
レベル4
攻撃力1800
「エアーマンの効果! このカードの召喚、特殊召喚に成功した時、二つの内一つの効果を選ぶ。僕は第二の効果で、デッキの『HERO』と名の付くモンスターを一体、手札に加える。『E・HERO オーシャン』だよ!」
アズサ
手札:5→6
「カードを二枚伏せる。ターンエンド!」
アズサ
LP:4000
手札:4枚
場 :モンスター
『E・HERO エアーマン』攻撃力1800
魔法・罠
セット
セット
「……お前に決闘を教えたのは、私だった……」
「あいにく、僕も元々決闘が大好きでね」
「……私のターン」
レイヴン
手札:5→6
「フィールド魔法『暗黒界の門』を発動……」
レイヴンのカード発動と同時に、暗い都市だった空間は一変、レイヴンの前に巨大な門が現れ、周囲の景色も暗黒の空間へと姿を変えます。唯一変わらないのは、変わらず上に見えるワーム・ゼロの亡骸と、磔にされた二人だけ。
「このカードが場にある限り、全ての悪魔族は攻撃力が300ポイントアップする。更に魔法カード『手札抹殺』」
「うわ……」
「互いのプレイヤーは手札を全て捨て、捨てた枚数分カードをドローする」
「……そうやって、目の前の今をとことん否定して、すぐに新しい方法に逃げる。昔から変わらない。頭良いくせに、変なところが臆病で、理屈と方法ばかり考えて真実を見ようとしない」
言いながら、アズサの捨てたカードは、モンスターの『E・HERO オーシャン』、『E・HERO ザ・ヒート』、魔法カードの『増援』、『ヒーローアライブ』。
「……捨てられた三枚のモンスターの効果を発動する。まずは『暗黒界の龍神 グラファ』。このカードがカード効果により手札から捨てられた時、相手の場のカード一枚を破壊する。お前の場の、エアーマンを破壊だ」
「……」
「続いて、『暗黒界の狩人 ブラウ』。手札から墓地に捨てられた時、カードを一枚ドローする」
レイヴン
手札:4→5
「最後に『暗黒界の尖兵 ベージ』。手札から捨てられた時、特殊召喚できる」
『暗黒界の尖兵 ベージ』
レベル4
攻撃力1600+300
「やば、レイヴンの墓地には……」
墓地、確か……
「墓地に眠る『暗黒界の龍神 グラファ』は、自分の場の『暗黒界』と名の付くモンスターをお手札に戻すことで墓地より特殊召喚することができる。ベージを手札に戻し、グラファを特殊召喚」
レイヴン
手札:5→6
『暗黒界の龍神 グラファ』
レベル8
攻撃力2700+300
「どうでも良いけど、この見た目で悪魔族か……」
あはは、もっともな疑問ですね。
「『暗黒界の門』の効果を発動する。一ターンに一度、墓地の悪魔族を一枚ゲームから除外することで、手札の悪魔族を墓地へ捨て、カードを一枚ドローできる。私は墓地からブラウを除外し、手札の『暗黒界の術師 スノウ』を捨て、カードを一枚ドローする」
「更にスノウの効果。このカードが手札から捨てられた時、デッキから暗黒界と名の付くカードを手札に加える。加えるのは二枚目のグラファだ」
レイヴン
手札:6→7
「バトルだ。グラファでグリムロにダイレクトアタック。魔龍の息吹 ヘルズブレス!」
レイヴンの宣言と共に、アズサに黒い塊を飛ばすグラファ。けれど、アズサの見せる表情は、余裕。
「罠発動『和睦の使者』! このターン、僕が受ける戦闘ダメージは全てゼロだ!」
アズサの前に修道女のような女性達が現れ、その攻撃を受け止める。ですが、
「うぅ……」
「くっ……」
ダメージがゼロにも関わらず、その衝撃はアズサに、そして、私に伝わった。
「闇の決闘だと言ったはずだ。負けた者は消え、ダメージも実体化する。知らないわけではないだろう」
「……ええ。よく知っています」
わざわざ梓さんに言われるまでもありませんよ。
「……私は二枚のカードをセットし、ターンを終了する」
レイヴン
LP:4000
手札:5枚
場 :モンスター
『暗黒界の龍神 グラファ』攻撃力2700+300
魔法・罠
セット
セット
フィールド魔法『暗黒界の門』
アズサ
LP:4000
手札:4枚
場 :モンスター
無し
魔法・罠
セット
「僕のターン、ドロー!」
アズサ
手札:4→5
「……よし、僕は魔法カードを発動! 『融合』!」
「ほう……」
(シャイニングを呼びたいけど、相手の手札にはグラファがいるし……ここは)
「手札の光属性、フラッシュと、水属性のアイスエッジを融合。来い! 僕のエース、『E・HERO アブソルートZero』!!」
『E・HERO アブソルートZero』
レベル8
攻撃力2500
「それがエースか。だが、それではグラファには勝てない」
「分かってるよ。ちゃんと考えてる」
「む?」
「手札の『E・HERO キャプテン・ゴールド』を墓地に送って、デッキからフィールド魔法『摩天楼 -スカイスクレイパー-』を手札に加える!」
アズサ
手札:1→2
「フィールド魔法だと?」
「そう。そしてそのまま発動!」
直前まで現れていた巨大な門が破壊され、周囲は巨大な都市へと変貌します。門を発動する以前の光景とさほど変化はありませんが、こちらは本来あったはずの光が、眩しいほどに発せられている。
「門が消えたことで、グラファの攻撃力も元に戻る!」
『暗黒界の龍神 グラファ』
攻撃力2700
「だが、それでもZeroの攻撃力ではグラファは倒せない」
「スカイスクレイパーの発動中、E・HEROが自身より攻撃力の高いモンスターと戦闘する時、ダメージステップ中攻撃力を1000上げる!」
「そういうことか……」
「バトル! アブソルートZeroでグラファを攻撃!
『E・HERO アブソルートZero』
攻撃力2500+1000
グラファは氷つき、破壊された。
レイヴン
LP:4000→3200
「これでターンエンド」
アズサ
LP:4000
手札:1枚
場 :モンスター
『E・HERO アブソルートZero』攻撃力2500
魔法・罠
セット
フィールド魔法『摩天楼 -スカイスクレイパー-』
レイヴン
LP:3200
手札:5枚
場 :モンスター
無し
魔法・罠
セット
セット
あの二体なら、グラファよりも攻撃力の高いシャイニングを呼べました。そこであえてZeroを選んだのは、手札に加わったグラファを警戒してのことですね。同時に門も破壊することができましたし。
「……私のターン、ドロー」
レイヴン
手札:5→6
……
……え? 今、彼がドローしたカードから、妙な力が……
「……?」
どうやら、梓さんも気付いたらしい。
「……ベージを召喚」
『暗黒界の尖兵 ベージ』
レベル4
攻撃力1600
「ベージを手札に戻し、グラファを特殊召喚」
レイヴン
手札:5→6
『暗黒界の龍神 グラファ』
レベル8
攻撃力2700
「……一枚伏せ、魔法カードを発動する」
その妙なカードを、ディスクへ。
「……永続魔法『邪心経典』発動」
お疲れ~。
まだ決闘は続きます。
ちよつと待っててね。