第三話だ~い。
今回、話がちと短いんだよな。
退屈かも分からんが勘弁してやっとくれ。一応決闘もあるから。
んじゃ、行ってらっしゃい。
視点:アキ
梓が消えて一週間……
何があったのか、ランは話してくれない。何も分からないのに、時間だけはいたずらに過ぎていく。
最初に梓を探してた時みたいに、ランや幸子の家も協力して、梓を捜してるけど、見つかった、ていう話は聞かない。和総部の全員が心配してる。
私もそうだし……今、一緒にガレージにいる龍可や遊星達も同じ。
ジャックが逮捕されたり、第二の機皇帝が現れたり、色々とごたごたしてたけど、全員、梓のことを忘れたことなんて無い。
本当に、今どこにいるのかしら……
「梓……」
「……」
「……」
「……」
「……うわあ!!」
突然の光景に、思わず大声が出たわ。
「うお! 誰だ!?」
「えぇ!? なに!?」
みんなも気付いたわ。
私がガレージの方に体を向けた途端、そこには、逆さまの顔がぶら下がってた。
赤い帽子で顔を隠して、帽子と同じで赤い色の、身軽そうな服を着た男の人。
それが、ぶら下がった状態から地上に下りて、私と向き合ったわ。
「誰だお前? 人様の家にぶら下がりやがって、帽子取りやがれ」
「……」
言われた男の人は、帽子に手を伸ばした。けどその瞬間、ガレージの中の別方向に、グイッと首を向けた。
「え……?」
私達も釣られて、そっちを見た。そこには……
「g、gggggg……」
黒光りするアイツが……カサカサ動くヤツが……
ああ、来た来た来た来た来た来た来た来た!!
こっちに向かって、gが、gが……!
バッ
『……』
パク……
『……!!』
「きゃあ……!!」
「あいつ、ゴキブリ食いやがった……!」
龍可が悲鳴を上げて、クロウが声を上げた。残りの三人も目を見開いた。
私も同じ……
「……梓?」
そう呼び掛けると、他のメンバーの目が、私に集まったわ。
そして、そのすぐ後で、目の前の男は、顔を隠してる帽子を脱ぎ去った。
と同時に、中に隠れてた、ビックリするくらい綺麗で長い髪が、後ろに流れて……
『梓!!』
『梓さん!!』
素顔を見せた梓は、人差し指を立てて、静かにするよう呼びかけた。
それに全員が静かになって、自分はゴキブリを平らげたところで、声を出した。
「お久しぶりです。みなさん」
服装はすっかり男らしくなってるけど、間違いない。梓だわ……
「お前、今まで何やってたんだ? てか、お前今、ゴキブリ食ってたよな……」
……そういえば、みんなには話してなかったわね、このこと。
とうの梓は、「今更何言ってんだこいつ?」みたいな顔してる……
「ゴキブリやネズミは、サテライトでは貴重なタンパク源ではありませんか。皆さんも捕まえて食したでしょう?」
『食してない!!』
三人の声が重なった。
いくら同じサテライト生まれでも、境遇に差がありすぎるわ。いくら梓にとっては常識でも、三人にとっては非常識よ。
「……」
「……あら?」
と、三人から総ツッコミを喰らってる梓に向かって、黙ってた龍可が、抱き着いた。
「梓さん……良かった……」
顔をうずめて、泣きそうな声を出してる。gを食べてたことも関係なく、大好きな梓に抱き着いてる。
「……ご心配をお掛けしまして」
梓もそう言って、龍可の頭を撫でてあげた。
取り敢えず、gを摘まんだのとは逆の手なのはナイスね……
「……というわけで、現在は、プロ決闘者の『伊集院セクト』さんの元でお世話になっております」
龍可が泣き止んだところで、また帽子を被り直して、私達にこれまでの経緯を話して聞かせてくれた。
当たり前だけど、ゴキブリを捕まえた手は、洗剤つけて念入りに洗ってもらったわ。
「そのプロの活動にお供していて、今日まで会いに来られませんでした」
「伊集院セクト……」
その名前に反応したのは、ジャック?
「知ってんのか? ジャック」
「ああ。聞いたことがある。決闘アカデミアに通う現役の学生でありながら、同時にプロのDホイーラーとして活躍している男だ。歳の頃は、アキや梓と同じのはずだ」
「ええ。というか、私の通ってる、アカデミア高等部の生徒会長よ」
「……そして、現在は滅んでしまった、水瀬家の
最後の発言には、全員の目が梓に向けられた。
「え、従兄弟だったの?」
「ええ。諸々の事情は省きますが、藤原雪乃の正体にも既に気付いていて、それで路頭に迷っていた私のことをたまたま見つけて、保護して下さったのです」
「それよ! 私が一番聞きたいのは」
本題の話が切り出されたから、つい大声を上げちゃった。
この際、はっきりと説明してもらわないとね。
「なんでせっかく拾ってくれたランの家から出ていったのよ? 私にまで何にも言わないで。和総部のみんなも心配してるのよ!」
梓が無実の罪でセキュリティに追われてることは、和総部のみんなには話してある。みんなが梓はやってないって信じてるし、だから秘密を守ろうって決めた。
ただ、そんなことを差し引いても、ラン達なら梓のこと守ってくれるって分かってた。
それなのに、わざわざまた変装までして。
ランに聞きたくても、それ以来ショックで学校も休んで、ずっと屋敷から出てこないし。
なんで出ていったのよ……
「特別な理由はありません。こんな厄介者が、純粋な生徒の皆さんの負担になることなどあってはならない。そう思っただけです」
……ああ、もう!
「だーかーら! 迷惑だなんて思ってないってば! みんなあなたのことが大切で、あなたのこと守りたいって思ってるの! なんであなたはそれを負担の一言で済ませるの!?」
「落ち着け、アキ」
「遊星、だって……」
遊星に制止されて、言い足りない口を止められた。
「……ご心配をお掛けしたことは、心より謝罪します。ですが、どの道私は、表を堂々と歩けぬ身です。騒ぎにならぬよう、私のことはどうか、和総部の生徒達にも、内密に願いたい」
「……」
帽子の下から真剣な目を向けながら、そんなことを言ってる。
正直、納得できないことは多いけど、そこまで真剣に言われたら、断れないわ。
「……分かったわよ」
けど、これだけは言っておかなくちゃ。
「けど、もう勝手にどこかへいなくなったりしないでよ。困ったことがあったら、自分だけでどうにかしようとするんじゃなくて、私達にも相談しなさい。分かった?」
「……分かりました」
まあ、こう言い聞かせても梓のことだから、どうせ全部一人で抱え込んじゃうんだろうけど……
「それと……」
と、梓が何か言ったわ。
「私のことは今後、『大波コナミ』、という名で呼んで下さい」
「おおば……?」
「こなみ……?」
龍亞と龍可が、首を傾げながら繰り返した。
「なんか、変な名前……」
「ええ、まあ、即興の思いつきで、適当につけた名前ですからね」
「適当なの?」
「ええ。セクトさんの家で、この格好に変装した時の名前を考えていた時……」
……
…………
………………
-「おおばこなみ?」
-「ええ。それを新しい名前とします」
-「……?」
-(あれは、魔法カード『大波小波』……)
-「……せめて小波はカタカナにしたら?」
-「そうですか?」
……
…………
………………
「という経緯から」
「適当すぎよ」
たまたま目に入ったカードが『大波小波』だから『
「……やはり、『今崎ホセ』の方がよかったでしょうか……?」
「良くないわよ! ていうか、雪乃の時もそうだったけど何でその名前にこだわるのよ!?」
「コナミ……コナミ……」
……あら、龍可が名前を繰り返してる。
「コナミ……可愛くて、良いと思います」
「そうですか」
うーん……まあ、確かに格好良くは無いけど、可愛さはあるかしらね。
少なくとも、『今崎ホセ』よりはマシだし、本人がそれで良いっていうなら、私達としても文句のつけようは無いし……
「しかし、大よそ三週間ぶりくらいにここに来ましたが……」
と、突然話題を切り替えて、部屋を見回したわ。
「……私がいない間に、随分とお家を汚されたようで」
『う……』
遊星達三人が、一斉に苦悶の声を出したわ。
「いくら普段は働いていて大変とは言っても、掃除はキチンと行うべきです。分担すれば毎日とは言わないまでも、それほど長い時間は掛からないでしょうに」
「……まあ、それは、そうだけど……」
「それだけではありません」
そう言ったら、梓はガレージの隅にある、ゴミ袋を持ってきた。
「雪乃であった時から言っていたでしょう? ゴミの分別はルールを守りなさいと。なぜ燃えるゴミの袋に『レッド・デーモンズ・ヌードル』のカップが入っているのですか?」
「それはジャックだ」
「この『BFコーヒー』の空き缶はクロウさんでしょうに」
「……お、おう……」
「それにこの鉄くず、遊星さんでしょう。開発を頑張るのは結構ですが、その過程で出たゴミの分別は徹底するようにと、あれほど言っておいたのに……」
「……すまん」
ああ……三人が、梓相手に子供みたいに小さくなってる。
「せめて食事くらいは、ちゃんとしたものを食べていますでしょうね?」
「当たり前だ! ……多分」
クロウ? 最後、聞き取れなかったわよ?
「……まあ、梓がいてくれた時は、全部やってくれてたからな……」
「今はコナミです」
クロウの発言を、梓……コナミは、そう指摘した。その後で、ジャックが声を出したわ。
「まあ、ずっと家事をしていたお前の言い分ももっともだ。お前に全てを任せていたこちらにも非はある。だがいずれにせよ、突然そう上手くはいかないものなのだ……」
「私は特に、あなたに言っているのですよ。ジャックさん」
ジャックにズイッと顔を近づけながら、言葉を途中で遮ったわ。
「あなたのことだ。どうせまだまともにお仕事していないのでしょう……」
「そ、それは……」
ああ……焦ってる。ジャックが焦ってる……
「まあ、現在無職なうえ、働こうにも働けない立場にある私が言うのもなんですがね、お仕事ができないなら、できないなりの役割というものを見出しなさいな。なにもお金を稼ぐことのみが仲間を支えることではありません。その方法を見つける努力を、あなたは一度でもしましたか? 決闘以外で」
「む……うぅ……」
なにかしら……私がママに説教されてる時も、こんなふうに重苦しい気持ちになったのを思い出したわ……
「はぁ……私がいなくなった後、皆さんがどうなってしまうか心配はしていたのです。こんなことなら、力ずくにでもジャックさんに家事を叩き込んでおくべきでした」
力ずくて……まあ確かに、ジャックが料理とかお掃除する人になったら、今よりはマシだったかもしれないわね。
「今からでも叩き込むか……」
「ファッ……!」
「その辺にしてやれ」
ジャックを睨みながら拳を鳴らしたコナミに対して、遊星が制止したわ。
「お前がしてくれたことには、俺達も感謝している。確かに、お前が消える前と後では、不便になったことが多い。だが三人とも、不便なりに上手くやってきたつもりだ。そこは、まず分かってくれ」
「それはもちろん分かっております。ですが……」
「……確かに、ジャックの怠惰な生活ぶりは、否定はしない」
しないんだ……ジャックはさっきより落ち込んでる。
「だとしても、それでもジャックなりに俺達を支えてくれている。ここは俺達に免じて、ジャックのことは許してやってくれないか」
「……」
……なんか、お母さんに対して、必死に弟を庇ってるお兄さん、て感じね。
「……分かりました。遊星さんがそう言うのなら……」
……遊星、すごい。
「いずれにせよ、私がおらずこの家がゴミ屋敷になっていないかだけが心配でしたが、問題が無いのなら良かったです」
「お前なぁ……そりゃお前ほどじゃねえけど、これでも自炊とかきっちりしてんだぜ」
「そうですか。しかし……」
バッ……
『……!』
また消えた! そして、移動した先の床を這ってる、黒いアイツを捕まえて、また、口の中に……
「(もぐもぐ……ゴクン)またゴキブリが現れてしまう程度には、汚してしまっているようですがね」
『……』
本人は笑ってるけど、私達は黙るしかないわ。
そんな私達に向かって、本人はまた近づいてきて……
「……て! 手を洗いなさい! 手を!」
私がそう叫ぶと、全員が大いに頷いてくれた。
「大げさですねえ、たかだかゴキブリの一匹や二匹……」
コナミは言われた通り、流し台で洗剤を着けて、手を洗い始めた。
「世界的に見ても日本人くらいのものですよ。そこまでゴキブリを嫌悪する民族は」
「そうなんですか?」
龍可が食いついたわ。
「ええ。むしろ国によっては益虫として、大事にしている家もあるくらいなのですよ。まあ、私にとっては食料でしかありませんが……」
……いい加減、ゴキブリをおやつにするの、やめてくれないかなぁ……
「……まあ、それはもういいです。ということで、私は今後、伊集院セクトさんのお宅でお世話になりますので、今日はその報告に参りました」
「……また、いなくなったりしませんよね?」
また龍可が心配そうに言ったわ。私達の中で、一番コナミのことを心配してたの、龍可だものね。
「ご心配は不要です。セクトさんのお仕事であちこちを周ることにはなるでしょうが、基本的には、この街におりますから」
「……そうですか」
コナミの言葉を聞いて、ホッとした顔になった。
ずっと元気が無かったけど、良かった。
「……アキさんのご両親にもご挨拶したいのですが、これから伺ってもよろしいですか?」
「もちろん。ママも会いたがってるから、安心させてあげて」
ママも龍可や和総部ほどではないけど、本当に心配してたし。
「それと……」
そしたら、また顔色が変わった。
「先程も言いましたが、和総部の皆さんには、このことはどうか、内密に……」
「う、うん……」
理由は分からないけど、コナミがこう言うなら、多分そうした方がいいのかもしれないわね。
出ていった理由と関係があるのかしら……まあ、あまり気にしすぎても可哀想か……
……それにしても、コナミは……梓は、本当に大勢の人達に愛されてるのね。
私達にとっても、大切な恩人で、仲間だし。
これだけみんなが心配してくれる存在なんだから、もっと、自分のことを大切にしないとダメよ。梓……
その後、コナミは言った通り、私の家へ行って、パパとママに挨拶と近況報告をした。
それが終わってしばらく話した後は、また泊まっていかないかって話しになったけど、「セクトさんの夕飯を作らければ」って、帰っちゃったわ。
その時、パパから何か受け取って、耳打ちされて、すごい衝撃的な顔してたけど、なんだったのかしら……?
視点:外
「……相変わらず美味えな、コナミの料理は」
夕方から夜へと移りゆく時間帯、セクトは言葉の通り、コナミの作った夕飯を楽しんでいた。
いつもなら、その隣にはコナミが座っているのだが、コナミはテレビの前にいた。
「操作分かるか?」
セクトの呼び掛けに、コナミは笑いながら答える。
「ええ。何とか。すみません、我がままを言ってしまって……」
「気にすんな。何を見る気か知らねえけど、俺は別に見てぇもん無えし、自由に使えよ」
「ありがとうございます」
礼を言い、コナミはBDプレーヤーの操作を始めた。
「……?」
だが、いざ手元のBDをセットしようとした時、そこには既に、別のディスクがセットされていた。
「セクトさん、このBDは何ですか?」
「……ん? なんて書いてある?」
コナミの方を見ながら、セクトは尋ねる。コナミは再びそのディスクに目を戻し、そこに書かれたタイトルを読み上げた。
「えっと……『ボッキン♡パラダイス part20』……」
「うわああああああああああああああ!!」
タイトルを読み上げた途端、夕飯の箸を放り出し、テレビの前まで走った。
そして、セットされたBDを取り上げ、後ろへと隠してしまった。
「どうしました?」
「気にすんな、ムシしとけ。お前は黙って、借りたBD見ちまえよ」
「……? 分かりました」
疑問に感じつつ、だが、それ以上の楽しみを優先し、テレビの方へ向き直る。
BDをセットすると、コナミは距離を取り、正座してテレビに釘付けとなった。
~おまけ~
『わはははははは!!』
大晦日に放送された『絶対に笑ってはならない決闘者24時』。
過去最大級の刺客達が五人を襲った。
『わはははははは!!』デデーン
全員 OUT
対するは、最強クラスの笑いの刺客。
『キングは一人、この俺だ!』エェェエエエエエ!?
「え? ネオドミノシティから来てくれたん?」
「マジで……!?」
スッ
バラバラ……
『ふはははははははははは!!』
己の肉体を犠牲にして笑いを誘う刺客達も……
……バーンッ!!
「うわ!」
「アカンアカンアカンアカン……」
身内までもが刺客と化した。
『私のターン、ドロー!』
『ふはははははは!!』デデーン
「何してんねん……」
「ドローの動き凄かったっすねぇ……」
しかし、大晦日の放送が全てではなかった。
「おほほほ……」
「うははははは!!」
完全未公開映像
前回放送分には入りきれなかったシーンを、今夜大公開!
年末特番
『絶対に笑ってはならない決闘者24時』
秘蔵シーン大公開SP!!(※一部抜粋)
出演
末元(DT) 濱多(DT) 放征(落語家) 円道(KO) 多仲(KO)
富士原(DT元マネージャー)
※以降、台本形式でお楽しみください。
N『多くの爆笑シーンが放送されたが、実際にはこれだけの未公開シーンがあったのだ』
N『校長室でそれぞれデッキを受け取った後、Gブラック寮に行く前に、五人はある場所へ立ち寄っていた』
富「みんな、ここが保健室や。ここにはな、決闘アカデミア黒光り校で、一番美人の先生がおるんや。めちゃめちゃセクシーな先生やから、みんな興奮せんように」
円「いつものパターンですね……」
濱「せやな……」
ベンッ
ベベンッ
ベベンッ
ベベン……
※ギターの音色
一同『……?』
全員の前に、ギターの音色と共に、ギターを手に、白いシャツと青色のジーパン、サングラス姿の人物が現れる。
保険教師【ミスティ・ローラ】エェエエエエエエ!?
一同『わははははははは!!』
※既に笑いましたが、最後までご覧ください。
ミ「大晦日のブルース……大晦日のブルース……」
ミ「大晦日に、『笑ってはならない』の出演を依頼された時の話やけど……」
ミ「『……いや、オレ一応、モデルやし……笑い取るのとか絶対無理やろう』と、丁重にお断りするのか、それとも……」
ミ「『……いやぁ~ぁ(裏声)、やっぱ、長い目で見とっても、こういうとこで笑われんのも良え経験になるかぁ』と、せっかくだから出演をオッケーするのかは……」
ベンベンベン
ベンベンベン
ベンベンベン
ベンベンベン
ベンッ
ミ「自由だぁあああああああああああああ!!」ワハハハハハハ!!
一同『わはははははははは!!』
ミ「大晦日 イズ フリ~ダム 大晦日 イズ フリ~ダム 一緒に! 大晦日 イズ フリ~ダム もっと! 大晦日 イズ フリ~ダム センキュー!」
ベンベンベン
ベンベンベン
ベンベンベン
ベンベンベン
ベンッ
ミ「でも、下手に仕事オーケーしたら、直前まで内容知らされんかった挙句に、こんな汚れ仕事させられることになるでぇ」
ベベン
ベ~ン……
ベベベベベベベベベべッ
ベンッ
デデーン
全員 OUT
バンッ
濱「あっ!!」
バンッ
末「ああーっ!!」
バンッ
放「痛た……!!」
バンッ
円「あぃいっ!!」
バンッ
多「……っ!!」
※笑うとグールズにケツをシバかれる。
富「ミスティ先生、こいつらは、今日入学してきた、新入生です」
ミ「あら、新入生なの。初々しいわぁ。あなた、名前は?」
濱「……あ、濱多と、申します……」
ミ「濱多君ね……う~ん……」
ベンッ
ベベンッ
ベベンッ
ベベン……
ミ「濱多のブルース……濱多のブルース……」フフフ……
ミ「この間、DTデラックスに出演した時、濱多に話し振られた時の話やけど……」
ミ「『ここはやっぱり……濱多さんはそんなボケとか望むタイプとチャウし、シバかれるの怖いから真面目に返すべきやろうな』と、真面目なコメント返すのか、それとも……」
濱「ふ……」
ミ「『いやいや、やっぱあれや。せっかく振って下さったわけやし、ボケなあかんやろうな』と、オレの考えうる限りのボケを言うんかは……」
ベンベンベン
ベンベンベン
ベンベンベン
ベンベンベン
ベンッ
ミ「自由だぁあああああああああああああ!!」ワハハハハハハ!!
一同『……』
ミ「濱多 イズ フリ~ダム 濱多 イズ フリ~ダム 一緒に! 濱多 イズ フリ~ダム もっと! 濱多 イズ フリ~ダム センキュー!」
ベンベンベン
ベンベンベン
ベンベンベン
ベンベンベン
ベンッ
ミ「でも、無理してボケたまでは良かったけど、それ滑った挙句、結局濱多にシバかれて翌日タンコブできることになるで」
ベベン
ベ~ン……
ベベベベベベベベベべッ
ベンッ
デデーン
濱多 円道 OUT
円道「えぇー! 耐えてたでしょー……」
バンッ
円「あっ!!」
バンッ
濱「いぃっ!!」
バンッ
※長いのでカット
N『濱多の嫁の夏美が登場したDVDネタ。しかし、多仲の引き出しから出てきたDVDは二枚。二枚目には、どんな映像が……』
多「んじゃ、二枚目いきますよ」
末「は~い……」
放「うん……」
キーンコーン……
とある高校の教室……
男子生徒『おーい、お前もバスケやろうぜ』
??『……あ、いいよ。僕の入ったちぶっ、チーム、負けちゃうから……』
一同『うははははははははは!!』
デデーン
全員 OUT
主人公【新あにぃ】
濱「なんつー髪型してんねん……!」
末「あそこ、噛むかね……」
バンッ
濱「あっ!!」
バンッ
末「んにゃーっ!!」
バンッ
放「痛っひぃ……!!」
バンッ
円「うあーぃっ!!」
バンッ
多「あっだ……っ!!」
新『……あ、いいよ。僕の入ったちびっ、チーム、負けちゃうから……』
男子生徒『それもそうだな……』
新『ああ~、どうしよう……そうだ』
カバンの中から、金色に光る箱を取り出す。
新『この箱の中には、見えるんだけど見たことないものが入っています。それはね……』
と、横からその箱を取り上げられる。
??『よう、新あにぃ、なに、ブツブツ独り言、言ってるんだ?』ハハハハ!!
一同『ふははははははははははは!!』
デデーン
全員 OUT
不良生徒【埋宮達夫】
不良生徒【埋宮クロウディア】
濱「久しぶりに見たな……」
多「夫婦で不良ですか……」
バンッ
濱「あぃっ!」
バンッ
末「あーっ!!」
バンッ
放「痛い……!」
バンッ
円「あおっ!」
バンッ
多「……っ!」
新『あ、返してよ、クロウディア君…………』
ク『俺を……なぐれば、返して、やるよ……』※クロウディアの台詞のみアフレコ
新『僕、喧嘩とか暴りょ、だいくッ! 大嫌い!』
一同『はははははははははははははは!!』
デデーン
全員 OUT
濱「ちゃんと言えや!」
放「そこはきっちり台詞決めようやもーぅ!」
バンッ
濱「っ!」
バンッ
末「あーっ!!」
バンッ
放「おう……!」
バンッ
円「あいいっ!」
バンッ
多「だおっ!」
??「ちょっと、やめなさいよ」ハハハハハハハ!!
円「ふふふふ……」
デデーン
末元 放征 円道 OUT
女子生徒【血秋】
末「途中から、出るって分かってたけどね……」
円「はい……」
バンッ
末「おっ!!」
バンッ
放「えい……!」
バンッ
円「あいーっ!」
達『げ、血秋』
ク『ウルセー血秋サマの、ごとーじょーだぜ……』
達『行こうぜ』
ク『オー』
血『大丈夫? 新あにぃ』
新『ありッ、ありがとう。血秋』
血『ところで、その箱何が入ってるの?』
新『これ? これは……』
箱を開けると、中には金色の輝くバラバラな
血『へー、綺麗じゃん』
新『うん。『せんねんパズル』っていうんだ』
――場面切り替わり。
ク『オイ、達夫、見ろよ』
達『うん?』
クロウディアの手には、目の掘られた金色の欠片が握られている。
ク『アイツの、箱から一個、シッケーしてやったんだ。これで、アイツの、宝物は、いっしょー完成しねーって、スンポウさ』
達『へへへ。良い気味だな』
ク『おうよ』
会話の後、クロウディアは窓を開け、プールに向かって欠片を投げ込む。
ク『ストレス、解消だぜ』
末「めっちゃ悪いやん……」
多「はい……」
達『さて、次はなにして虐めてやるか……』ドン……
会話をしていると、達夫が誰かとぶつかる。
??『お゛い゛、お゛ま゛え゛ら゛、虐め゛がどーしたって?』ハハハハハハハ!!
一同『あはははははははははははは!!』
デデーン
全員 OUT
風紀委員【点龍原一郎】
末「マジか……!」
円「あの髪型なんなん、ホンマ……」
バンッ
濱「あっ!」
バンッ
末「にゃー!」
バンッ
放「いっいぃ……!」
バンッ
円「あーっ!」
バンッ
多「あおっ!!」
この後、点龍のハスキーボイス、クロウディアの棒読み、新あにぃの噛み噛みで盛大にケツをシバかれ、ラストシーン。
ク『よぉ、新あにぃ』
新『あ、クロウディア君』
ク『実は、オレもな、おまえをみ習って、宝物を、もつことにしたぜ。ケドな、見えるんだけど、見えないものなんだ』
新『え? なんだい?』
ク『それはな、友情だ。おまえと、おれには見えるけど、友情ってやつは、見えねーもんだろう?』
新『うん!』
N『ゲームの歴史。それは遥か五千年の昔、古代エジプトまで遡るという。古代におけるゲームは、人間や王の未来を予言し、運命を決める魔術的な儀式であった。それらは、闇のゲームと呼ばれた』
N『今、せんねんパズルを解き、闇のゲームを受け継いだ中年がいた。光と闇、二つの心を持つあにぃ』
N『人は彼を、遊戯王と呼ぶ』
新『次はお前だ。罰ゲーム! 抗えぬ運命 ―多仲タイキック―!!』
デデーン
多仲 タイキック
多「えぇー!?」
ペレ~レ~レ~
レ~レ~レ~
末「ああ……抗えぬ運命やわ」
多「いやいやいやいや、ちょっと!!」
円「多仲、もうしゃあないって……」
末「抗えぬ運命やから、受け入れなアカンそれは……」
多「え、え、え、え、え……」
ムエタイボクサー「エイッ」
バッシッ
多「いゥッはッッ……!!」
※カット
N『未公開映像には、こんなお宝場面も隠されていた』
一同『……』
全員が無言で大人しく座っているところに、富士原が入ってくる。
富「ちょっと、悪いんやけど、KOと放征の三人、デッキ持っての写真が上手いこと撮れへんかったらしいから、ちょっと三人来てくれるか?」
円「え? 僕ら三人ですか?」
富「うん。写真が、上手いこと撮られへんかってん……来てくれるか?」
放「……はい」
多「分かりました」
そして四人は部屋を出ていく。
DTの二人だけで、ブラック寮に待たされる。
濱「……」
末「……」
濱「……」
末「……」
濱「フー……」
末「……)」
濱「……」
末「……(ポリポリ」
濱「……」
末「……」
濱「……(大あくび)」
末「……」
濱「……」
末「……」
濱「……なんか、おもろい話ししてや」
末「……」
濱「……なんか話してーや」
末「……」
濱「……」
末「……これ、わざとやろ」
濱「……なにが?」
末「このー、気持っち悪い時間……」
濱「あー……」
末「……」
濱「……」
末「……」
末「……決闘でもせえへん?」
濱「……」
末「……決闘でもしよーや?」
濱「……まだ、よく分かってないで」
末「ええよ、せっかくやし……」
濱「……決闘ディスク無しでも良えか?」
末「ええよ。俺も分からんし」
濱「うーん……」
二人で後ろの、向かい合う席に座り、お互いにデッキをカット&シャッフル。
手札五枚を裏向きに置き、ジャンケンで先行後攻を決める。
濱「んじゃ、やるよ……」
末「……」
濱多
LP:4000
手札:5枚
場 :無し
末元
LP:4000
手札:5枚
場 :無し
濱「カード一枚引いて……」
濱多
手札:5→6
濱「……んじゃ、これ出すわ」
『モジャ』
レベル1
攻撃力100
濱「これで……まあええわ。次行ってええよ」
末「え?」
濱多
LP:4000
手札:5枚
場 :モンスター
『モジャ』攻撃力100
魔法・罠
無し
末「いやいや……攻撃力100なんやからさ、横に置かなアカンやろ……」
濱「……え? これ、守備とちゃうのん?」
末「ふふふふ……」
デデーン
末元 OUT
末「お前さあ……向きくらい覚えとけや……」
バンッ
末「あぁっ……!」
末「……もう、ええわ……」
末元
手札:5→6
末「……んじゃ、これ出すわ」
『機械軍曹』
レベル4
攻撃力1600
末「これで、攻撃して……1500ダメージやわ」
濱「……」
濱多
LP:4000→2500
末「……まあ、ええわこれで……ええよ次」
末元
LP:4000
手札:5枚
場 :モンスター
『機械軍曹』攻撃力1600
魔法・罠
無し
濱多
LP:2500
手札:5枚
場 :モンスター
無し
魔法・罠
無し
濱「……」
濱多
手札:5→6
濱「んじゃあ……」
デデーン
濱「……!」
末「……!」
放征 OUT
末「え……え?」
濱「なんかやっとんやな……」
末「うわ、最悪や……」
濱「……ああ、これか。これ出すで」
『ビーストライカー』
レベル4
攻撃力1850
濱「んで……手札一枚捨てて、さっき死んだこれ出して……」
濱多
手札:5→4
『モジャ』
レベル1
攻撃力100
濱「ほんで……これ殺して、手札のこれ出せるんやな」
『キング・オブ・ビースト』
レベル7
攻撃力2500
濱「……あ、捨てたこれも出せるやん」
『チェーンドッグ』
レベル4
攻撃力1600
濱「あ、これも出せる」
濱多
手札:3→2
『虚栄の大猿』チューナー
レベル5
攻撃力1200
濱「レベル……? んじゃま、下げとくわ」
『虚栄の大猿』チューナー
レベル5→1
末「お前さぁ……お前マジか……」
濱「なにが?」
『キング・オブ・ビースト』
攻撃力2500
『ビーストライカー』
攻撃力1850
『チェーンドッグ』
攻撃力1600
『虚栄の大猿』
攻撃力1200
濱「え……いや、出せるの全部出しただけやん……」
末「……」
デデーン
多仲 OUT
濱「また……?」
末「……」
バンッ
末「……!」
濱「え? 外?」
と、その直後に三人が入ってくる。
末「え? なんかされたん?」
多「はい……」
放「……あ、決闘してたんですか?」
濱「うん」
円「どっちが勝ちました?」
濱「……?」
末「……」
※カット
N『笑ってはならない終盤、『怖がってはならない』が起きる直前、別の刺客が彼らに襲い掛かった』
一同『……』
突然、テレビのスイッチが入る。
テテテン テン テン
テンテンテン
テンテン テンテン テンテー
【年末スペシャル 日本の未来を考える】
治安維持局長官【レクス・ゴドウィン】オオー……
ゴ『今年度も、様々な出来事がありました。マイナンバー制度の崩壊、消費税率15%の強行採決、慰安婦問題過激派組織によるテロ攻撃など、テレビを点ければいつも暗いニュースが飛び込んで参りました』
ゴ『そこで今夜は、スペシャルゲストをお招きして、今年度を振り返り、より良い来年度の日本を作るため、懇談の場を設けたいと思います』
濱「え、マジか……?」
末「またすごい人呼んだな……」
長官がドアの方を向くと、一人の男が入ってくる。
経済評論家【大仁志 秀秋】
濱「出た……」
放「うわー……」
ゴ『大仁志先生、本日はよろしくお願いいたします』
秀『はい。よろしく、おねがいします……』
ゴ『それでは先生、早速ですが、現在ネオドミノシティは、サテライトと、シティの二つのエリアに別れています。この二つのエリアを設けることの意義、先生はどのように捉えておいででしょう?』
秀『はい。あのー……やっぱり、別れることは、あまり良くは、ないと思いますねー』
ゴ『ほぉ、それはまたどうして?』
秀『はい。あのー……二つに別れるということは、それだけ、人を道案内が大変だということですし、あのー……あのー、ここに、住みたい人が、どっちに住むか、迷ってしまうでしょうし……』
ゴ『……』
末「なんの話や……」
円「分かってないっすね……」
デデーン
末元 円道 OUT
バンッ
末「あー痛い……!」
円「かぁー!」
ゴ『えー、それでは先生、失礼ですが……』
ここで長官は、ある人物のパネルを取り出す。
ゴ『この方が誰か、ご存知でしょうか?』
秀『はい……『ディマク社長』』
一同『ふはははははは!!』デデーン
秀『ディマク社長』
一同『ふはははははは!!』
デデーン
全員 OUT
多「似てますけどね……」
末「故人やんけ、もう……」
バンッ
濱「んあっ!」
バンッ
末「あぁー!」
バンッ
放「痛ったぁ……!」
バンッ
円「いっつっ!」
バンッ
多「ごおっ!!」
ゴ『この方が誰か、ご存知でしょうか?』
秀『はい……『ディマク社長』』
ゴ『えー……この方はですね、『
秀『……』
ゴ『例えば……』
長官は懐から、二枚のカードを取り出す。
ゴ『この、『ブラック・マジシャン』や、『ブラック・マジシャン・ガール』、こう言ったモンスターを出現させて、本物の人間と同じように触れることができると……』
秀『えぇ? それは、やめた方が良いと思います。世の若い子達が、大変だと思います』
ゴ『・・・・』
秀『若い子達が、潰れてしまうと思います』
ゴ『……セックスの話ですか?』
一同『ふふふふ……』デデーン
ゴ『セックスの話ですか?』
一同『ふふふふ……』
デデーン
全員 OUT
放「そんな……そんなストレートに……」
末「長官がそんなこと言ったらアカンて……」
バンッ
濱「あぁっ!」
バンッ
末「あーい!」
バンッ
放「あっ……!」
バンッ
円「むおーっ!」
バンッ
多「あいたっ!」
ゴ『セックスの話ですか?』
秀『はあ、まあ……』
ゴ『ありがとうございました』
テテテン テン テン
テンテンテン
テンテン テンテン テンテー
二人でお辞儀をしたところで、放送が終了。
末「……てかさ、授業でもやってたけどさ、わざわざ何で逮捕すんのに決闘を挟むかね」
濱「ホンマやな……何やねん、「決闘で拘束せよ」て……」
末「「普通に拘束せよ」で良えよねぇ……」
N『以上が、絶対に笑ってはならない決闘者の全て』
N『そして例年エンディングを飾るのは、豪華アーティストによる替え歌』
N『伝説の男が、笑ってはならないを締め括る』
エンディング
顔の皺浮かぶ 背の低い芸人 見渡す景色は 想像と違う
あの頃と比べ ケツ硬くなった? 答えは「はい」じゃない もうやりたくない
イジワルな紙(カード)が 僕ら試すんだ 空席の上で 次のステージへ向かおう
(中略)
どんな関係か なんて聞かれたら 昔の
絆というビンタがふさわしい 喧嘩し合いながら 分かち合いながら
ねえ 今どこ? 学校ん中 決闘分からないから キングより下なら問題ない
分かってる すぐ行く 朝まで騒ぎたいのでしょう 大切な居場所で
お疲れ~。
おまけは未公開スペシャルだけど、本編は第四部の番外編参照のこと。
大海自身、遊戯王の二次小説は色々読んできたけど、多分あの二人の決闘が見れるのは、大海の小説だけやと思うわ(誰が見たいんかは知らんが)。
他にも移動バス内とか、昼飯を賭けて、お題の献立のシンクロ口上とか、仮想立体映像フル活用の『怖がってはならない』とか……
色々書けそうだけど、これ以上は大海の頭が限界だから許しとくれ。
まあそんな感じで、次話はちゃんと本編書く予定だからよ。
信じてくれるんなら、ちょっと待ってて。