東方嫉妬姫   作:桔梗楓

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あなたが選んだのは?
→どこにも行かず家で待つ。
本当によろしいですか?
→YES
という訳でお待ちかねの本命のパルスィルートです。
最初の文書は他のルートの使い回しですがご了承下さい。
なお、パルスィルートのみ18指定版のアフタールートがありますので、良ければ読んでください。




番外編 バレンタインデー~水橋パルスィ編~

僕は―――

 

「このまま家で、パルスィさんを待ちます」

 

すると紫さんから―――

 

「ふふっ♪やっぱり碧君ならそうすると思っていたわ」

 

嬉しそうに、こちらを見てくる紫さん。

 

「僕が幻想郷に来て、初めてのバレンタインデー。他の方には申し訳ないですが、大切な彼女からのチョコを一番に食べたいんで」

 

 

「そう。いい彼氏さんね♪それじゃあ私は部屋に戻るから、移動する際は教えて頂戴」

 

 

そして紫さんは部屋へと帰っていく……さて、こっちも準備をしないとな。

 

 

 

部屋に帰った紫は思った。

 

「いい出会いがあって良かったわ……この分だと、二人の子供の姿を見るのもすぐなのかしら?……そうなると私は何て呼ばれるのかしら?……碧の保護者…まぁ母親みたいなものだから……え?……おばあ……いやいや…それは流石に……」

 

と、一人で悩んでいたそうな。

 

 

準備をしていると、パルスィさんから予定よりもかなり早い時間に連絡が来た。

 

今から自分の家に来てほしい、との事だったので準備を済ませ直ぐに向かう。

 

 

 

 

「さて、予定よりかなり早いな。良かった、他の人の所に行かなくて…さて…」

 

そして入り口をノックすると中からパルスィさんが出てきた。

 

「あ、パルスィさん。おじゃま「みどり~♪」むぐっ?!」

 

あれ?パルスィさん…だよな?

 

この声と柔らかい感触は間違えようもないし―――

 

「ぷはっ!…こんにちは、お呼ばれされたから来たけど…今日は随分と激しいお出迎えだね」

 

すると子供のような無邪気な笑顔で―――

 

「えぇ!それだけ、あなたに…碧に会いたかったから♪んちゅっ…」

 

そのまま顔を掴まれキスをしてくる。

 

???

 

え?何か悪いものでも食べたの?

 

でもこんな積極的なパルスィさんもいいなぁ。

 

そして二人で家へと入っていく。

 

 

いつものように居間の扉を開けると、そこには―――

 

パルスィさんが居た………え?なんで?僕の隣にいるのは?

 

すると僕の隣にいたパルスィさんは可笑しそうに笑い、ソファーに座っていた方のパルスィさんが、ぷくーっと可愛らしく頬を膨らませてジト目でこちらを見てくる。

 

 

あぁ…把握した。

 

そういえば前にパルスィさんが二人になった事があった。

 

あの時は抑えきれない嫉妬の感情がスペルカードに移り、それが具現化した。

 

無事に解決し、その一件以来もう一人のパルスィさんが出てくることは無かったから、あまり気にしてなかったんだけど……。

 

 

「分身のパルスィさん…だよね?えっと…何で出てきてるの…?」

 

『あらあら、バレちゃったわね♪』

 

楽しそうに言う隣にいるパルスィさん(分身)。

 

そして、ソファーに座っているパルスィさん(本体)に聞いてみると……。

 

「えっとね…実は今朝、あなたの為にバレンタインの準備をしていたんだけど…」

 

『楽しそうだから、出て来ちゃった♪』

 

「違うでしょ!」

 

『ごめんなさい♪実はね、碧の為に頑張る私(本体)を見て、私も何かしてあげたかったのよ…あなたには色々と助けられたから…迷惑だったかしら?』

 

そんな風に言われたら何も言えないよ。

 

パルスィさん(本体)も同様だったらしく、やれやれといった顔で頷いている。

 

 

「まぁ、そんな訳で二人で話し合ったの。それで、やる事と準備が出来たから碧を呼んだのよ」

 

『もし、どこか他の女の所に行ってたら、ちょっとだけ大変な事になってたかもね~♪』

 

 

あぁ…他の人の誘いに乗らなくて良かった……本当に良かった…。

 

 

「まぁまぁ…今、こうして来てくれているのだからいいでしょ?」

 

『まぁちょっとした悪戯よ♪それに、来てくれたからキチンとご褒美を上げないとね♪』

 

ご褒美?なんだろう…気になるな。

 

「うん、じゃあちょっと着替えて岩盤浴スペースに来てくれるかしら?」

 

パルスィさんの家には備え付けの岩盤浴が出来るスペースが置いてある。

(実はかなり広い家なんだよね)

 

「分かったよ。えっと…いつもの服でいいのかな?」

 

「えぇ…着替えたら寝て待っていて頂戴?」

 

『ふふっ♪楽しみにしててね♪』

 

 

 

 

 

 

そして準備の為、二人は出ていき…僕も着替えを済ませて横になる。

 

「ふぅ…今日は少し温めだけど…相変わらず気持ちいいなぁ。でも今日は何をしてくれるんだろう?」

 

すると入り口が開き、二人のパルスィさんが入ってくる……来たんだけど……。

 

「お、お待たせ…///」

 

『ふふっ♪この衣装…どうかしら?』

 

 

そう、今のパルスィさん達の衣装は―――

 

本体が白スクで分身は旧スクを着ている。

 

開いた口が閉じなくなった。

 

「うぅ…な、なによ…何とか言いなさいよ…///」

 

照れくさそうに身体を隠す本体。胸元に書かれたネームの「ぱるぱる」が歪んで目のやり場に困る。

 

『ねぇ、感想は?似合ってない?』

 

スク水に抑えきれない豊満なボディを堂々と晒し、胸を張る分身。

 

あまりの予想外の衣装に、驚きながらも…何とか声を出す。

 

「えっと…二人とも良く似合ってます……けど、その衣装は?」

 

「えっとね…今日の為に、紫さんから色んな服を用意して貰っていたの」

 

紫さん……グッジョブです!

 

「ねぇ、パルスィさん「『何かしら?』」…うっ…えっと本体の方のパルスィさんで…」

 

「二人いるからややこしいわね…どうしましょう?」

 

『あら?簡単でしょ?私はそのままパルスィさんって呼んで、本体の方をパルスィって呼び捨てにすればいいじゃない』

 

「な?!ちょ、ちょっとそれは流石に…『じゃあ逆でもいいのかしら?』…いいえ…」

 

『まったく…素直になりなさいな。本妻のあなたが、いつまでもさん付けなのはいけないでしょ?それに、私が呼び捨てで呼ばれたら……あなた、嫉妬しちゃうでしょ?』

 

「うぅ……流石私…おっしゃる通りです…」

 

『そうそう、素直な事は良い事よ♪』

 

同一人物のやりとり…見てて面白いなぁ。

(でもスク水だけど)

 

「えっと…じゃあ、パルスィさん『はい♪』……それから、パルスィ…「は、はい///」…うぅ…こっちまで照れてくるね///」

 

二人の距離が、少しだけ近くなった気がする……もしかしてここまで見越してたのかな?

 

そして、そんな甘い雰囲気を断ち切るように―――

 

『全く…いつまでも初心なんだから、もっとすごい事を何度もしてるんだから今更でしょう?』

 

それを言われ、ゆでだこのように真っ赤になる僕達……。

 

『はぁ…まだまだかしら?それよりも、時間も押してるから始めるわよ?』

 

 

そしてパルスィから仰向けに寝る様に指示される。

 

寝ころぶと、必然的に二人を見上げる体勢になるのだが……そこには刺激的な光景が―――

 

「うぅ…これは……///」

 

いつもの服ではなく、スク水という一種のコスプレ…流石にじっと見るのも悪いと思い目を逸らす。

 

『ふふっ♪見てもいいのよ?というか見てくれないと衣装を貰った意味がないでしょ?』

 

それなら…と改めて見させて貰う。

 

スク水は本来、高校生くらいまでが着る水着…それを大人の色気のあるパルスィ(と分身)が着る事によって、凄まじい破壊力を出している。

 

対して、パルスィの方は白スクに慣れていないのか胸元を隠しながら僕の横に来る。

 

でも寄せられてる分、余計にエロイとは言えない…。

 

 

「それじゃあ説明するわね。今から碧にはリンパマッサージをしようと思っているの」

 

「リンパマッサージ…?聞いたことはあるけど、体験したことはないからなぁ」

 

外の世界じゃ、あっても基本的に女性メインだったから縁も無かったし。

 

『リンパマッサージはね、特製のオイルを使って、身体中のリンパ管を刺激して身体の不純物を流しやすくするの』

 

「それに碧は冷え性でしょ?この時期は辛いと思ったの…だからね。少しでも解消して上げれたらな…って」

 

その言葉を聞いて嬉しさがこみ上げてくる…。

 

「二人とも…ありがとう」

 

「ふふっ♪今日はまだまだ始まったばっかりだから…期待しておいてね♪」

 

そして二人のスク水パルスィさんによるマッサージが始まる。

 

二人のパルスィはそれぞれ用意してあった瓶詰のオイルを手に取り動き出す。

 

パルスィさんは上半身に、パルスィは下半身に来る。

 

そして胸元と、足裏へとオイルを塗りつけられる。

 

程よく暖められたオイルは、何というか……不思議な感じがした。

 

 

二人の温かい手で、オイルを丁寧に伸ばしていく。

 

さらさらとした粘度のそれは、二人の手で伸ばされていくたび、その手の温もりを感じられ、触れられた部分が熱くなっていくのを感じる。

 

「じゃあ始めるわね」

 

下半身は、まず足裏かららしい。

 

足裏には様々なツボがある。

 

それを一つずつ刺激するように、丁寧に丁寧に手でほぐしていく。

 

「んっ…どう…かしら?…何度か練習したのだけど…力加減は大丈夫?」

 

「うん…っ…痛いと気持ちいいの中間…なのかな?……こんなの…どこで覚えたの?」

 

すると手を止めずに……

 

「えっとね、実は女将さんから習ったのよ…ホント、あの人なんでもできるわよね」

 

なるほどね。ありがとう…女将さん。

 

 

そして、上半身はパルスィさんが肩から、腕にかけて絶妙な力加減でマッサージをしてくれる。

 

軽く肩を掴んでくれることは、何度かあるけど。

 

ここまでしっかりとしたマッサージを受けるのは初めてだからすごく気持ちが良い。

 

 

 

 

そして、左右の腕の処置が終わり、次は顔の処置をするらしい……のだが。

 

見上げると、そこにはパルスィさんの大きな胸が…今にもスク水からはみ出しそう…。

 

そしてパルスィさんも、それを分かっているのか―――

 

「ふふっ♪もっと見てもいいのよ?」

 

と言いながら胸を近づけてくる。

 

あ、後少しで当たる……。

 

そんな時、足元から凄い痛みが来る―――!?

 

「――ったぁ?!「あら?少しだけツボを押し間違えたかしら?」えっと…ごめんなさい…」

 

見えないけど何か威圧感を感じる。

 

『自分の身体なんだから良いじゃない?』

 

「自分の身体だから、なまじ悔しいんじゃない!」

 

『はぁ…仕方がないわね…このまま顔を続けるわよ?』

 

そうして頬やエラの部分を丁寧にマッサージしてくれる。

 

すると今度は下半身担当のパルスィが―――

 

「―――っ?!…ちょ、ちょっとパルスィ?!何してるの?!」

 

足裏のマッサージを終えたパルスィの手は、徐々に…もも、太ももと上へと移動していく。

 

しかし問題なのは、その腕使い…。

 

マッサージというには、その手の動きは艶めかしく、背筋のぞくぞくがさっきから止まらない。

 

びっくりして起き上がろうとするが、顔をパルスィさんに抑えられて起き上がれない。

 

そんな僕の反応を楽しんでか―――

 

「ふふっ♪まだ、時間は早いけど…ここでそういう事を…しちゃう…?」

 

悪戯そうな顔で言ってくるパルスィ。

 

全く…分かってて聞いてくるんだから。

 

僕は誘惑に惹かれつつも―――

 

「今は、マッサージだけでお願い…お楽しみは、これからなんでしょ?」

 

「くすっ♪そうね、後で…ね?」

 

そしてそのまま、パルスィさんは上半身…胸元やお腹周りを。

 

パルスィは下半身を中心にお尻や股の付け根に至るまで、様々な場所をマッサージしてもらった。

 

 

特製オイルとマッサージのお陰か、身体がすっきりと…それからポカポカとする。

 

でも、股関節をしてもらってる時に、局部にギリギリ当たるか当たらないかのマッサージで、正直に言って反応していたんだけど、何とか耐えた…バレバレだったんだけどね。

 

でも、なんであんなに直ぐに反応したんだろう?

 

※実は、このオイルには多少の媚薬と塗る精力剤が仕込まれていた(パルスィ作)のでむしろ反応しない方がおかしいのだが。

 

 

そして、身体の癒しと目の保養という至福の時間は終わりを告げた。

 

 

パルスィに聞いてみると、またやってくれると言うので期待しておきたい。

 

 

 

マッサージの終わった僕は、再び居間のソファーで座っている。

 

何でも、二人とも着替えがあるから待っていてくれと。

 

まぁ女性の着替えには時間が掛かるから仕方がない…それにしても本当にさっきのマッサージは気持ち良かったなぁ。

 

そんな事を考えていると、扉が開いて二人が出てくる。

 

 

「み、碧…お待たせ…///」

 

『違うでしょ?お待たせしました、ご主人様』

 

恭しく頭をたれながらこちらを見てくるパルスィさん。

 

今の二人の服装…それは……。

 

「メイド……服?」

 

そう、メイド服なのだ。

 

パルスィは黒を基調とした、ミニスカートでフリルの多めなデザインの物。

 

対するパルスィさんは、ブラウンを基調とし、ロングスカートでフリルも少なめな物に伊達眼鏡を掛けている。

 

 

「えっと……なぜ、メイド服?」

 

すると、ミニスカートを隠すように下へと引っ張るパルスィが―――

 

「その……紫さんから、外の世界にはメイド喫茶ってあるんでしょ?それをやってみようかなって…///」

 

それを言ったら紫さんは、喜んで衣装を貸し出してくれた。

(さっきのスク水と良い…なぜ持っていたのか…)

 

そして、そのまま後ろにあったお茶セットを机に持ってきて僕の目の前に置く。

 

その流れで二人は僕の両隣へと座り―――

 

「それでは……」

 

『本日は……』

 

「『よろしくお願いしますね、ご主人様♪』」

 

二人から向けられる笑顔は、とっても眩しかった。

 

 

「で、ではご奉仕の方を…『ダメですよ』…へ?」

 

『そんなことでは立派なメイドになれませんよ?』

 

このやり取りはいったい…?

 

『あ、これも様式美ですのでお気になさらず』

 

何だか本物のメイドさんに怒られそうな気がする……。

 

 

―――――――――――――――――――――

 

紅魔館の廊下にて――――

 

「っくしゅん?!……風邪でも引いたのかしら?…しっかりしませんとね…」

 

と本職の人が反応していた。

 

 

―――――――――――――――――――――

 

 

お昼は食べていたので、紅茶とお菓子のクッキーを頂くことに。

 

『紅茶の方、お代わりはいかがですか、ご主人様?』

 

「えっと…いただきます…」

 

『くすっ♪…ではどうぞ…ご主人様♪』

 

そう言って手慣れた手つきで紅茶を入れてくれるパルスィさん。

 

それを一口飲み……。

 

「…うん、美味しいよ。パルスィ」

 

『それは何よりです。では次はお菓子をどうぞ』

 

そう言ってパルスィさんが、パルスィに目配りをする。

 

「あ、は、はい!……えっと…それでは…失礼します…んっ…」

 

一瞬躊躇いながらも、パルスィがクッキーを手に持ち、口に咥える。

 

え?この展開はもしかして……?

 

そのままパルスィの顔が僕の目の前に来て―――

 

「ちょ、ちょっとパルス……んっ?!」

 

口に、クッキーと柔らかい唇の感触が当たる。

 

僕の口に半分クッキーを入れ、残りの半分は二人で器用に口の中で分け合いながら食べる。

 

 

「んぐっ…ぅん………んちゅっ……あむっ…ん」

 

クッキーが無くなり、それでも二人はお互いの唇を貪り続ける。

 

そして、名残惜しくも離れていく、その柔らかな感触。

 

「…ぷはぁ……はぁ…はぁ…。いかがですか、ご主人様?」

 

「あはは、正直ドキドキして味が分からなかったよ…でも…気持ち良かった///」

 

「―――~~~///」

 

そんなやり取りをしていると―――

 

『では、今度はキチンと味わって頂きませんと……あむっ…ろうろ(どうぞ)…?』

 

今度はパルスィさんの方がクッキーを咥え、こちらに顔を寄せてくる。

 

眼鏡越しにも分かる、妖艶な微笑み。

 

パルスィの照れた表情とは一転、どこまでも食らいつくされそうなその緑色の瞳。

 

 

そして、触れ合う唇。

 

『…あむっ……はむっ………ふふっ……んちゅっ、はぷっ、……んじゅるっ……』

 

先程よりも長く…濃厚なキス…僕の口に残っていたクッキーは、全てパルスィさんの舌に絡め取られ、そして、その後も口の中を舐めまわされていく……。

 

脳が痺れるようなキス…例えるならそんな感じなのかな?

 

 

 

それを見ていたパルスィは、唖然とした顔でこちらを見ていた。

 

 

そして、パルスィさんの白い手が、僕の胸元を撫で始める。

 

いや、胸元だけじゃない。

 

その手はどんどん下へと降りていき、今度は太ももを撫でまわされる。

 

 

何故かマッサージの後から身体が敏感になり、一部が完全に反応してしまっている今の状態はかなりマズイ。

 

※ちなみに、このクッキーと紅茶にも媚薬と精力剤が入っています。

 

 

そして僕は思った。

 

これはメイド喫茶じゃなくて、完全にそっち系のお店だ……と。

 

 

そして、慌てて唇を離す。

 

「―――っぷはっ?!…はぁ、はぁ…ぱ、パルスィさん…?」

 

するとシュンとしたパルスィさんが―――

 

『ご満足……いただけませんでしたか、ご主人様…?』

 

と、しなだれ掛かってきながら聞いてくる。

 

いや、正直かなり嬉しいんだけど……。

 

 

「いや…その、かなり満足してます…はい…『よかったです♪』…じゃなくて、これ…誰から習ったの?」

 

そう、流石に紅魔館のメイドさんはこんな事しないだろうし……しないよね?

 

となると…誰なんだろう?さっきのマッサージの件もあるし、心当たりが多すぎる。

 

 

すると、立ち尽くしていたパルスィが―――

 

「あ、えっと……紫さんから、外の世界の本を渡されて…それを参考にしたんだ…ですけど…」

 

神隠しの主犯…紫さんか…。

 

「えっと……ちなみにどんな本なの?」

 

すると、僕にしなだれかかっていたパルスィさんが立ち上がり―――

 

『それは、こちらになりますわ。ご主人様』

 

と言って本棚から一冊の本を引っ張り出してきた。

 

正直あまり、良い予感はしないけど、そのタイトルを確認する。

 

“私が仕えるのはあなただけ~ご奉仕メイドのレッスン日記~”

 

まぁ…いわゆる、大人の本……エロ本だ。

 

しかもご丁寧にシチュエーションや、展開まで懇切丁寧に書いてある。

 

これで定価1000円……地味に安い…のか?

 

 

まぁとにかく言いたい事はただ一つ……。

 

紫さん……グッジョブです!

 

なぜか、優しい笑みを浮かべた紫さんが見えた気がするが……多分気のせいだろう。

 

 

 

「まぁ……ほどほどでお願い…」

 

「『かしこまりました♪』」

 

楽しそうな彼女達の顔を見ると、何も言えないのが男の性なんです。

 

 

「さ、じゃあ次は、こちらへどうぞ?」

 

そう言ってソファーに座ったパルスィが自分の膝をポンポンとする。

 

「えっとパルスィ…これって?」

 

「えぇ…膝枕ですよ。さ、どうぞご主人様♪」

 

そうして誘われるがまま、パルスィの膝に頭を乗せる。

 

普通に嬉しい行為なのに、今日はさらにメイド服という素晴らしい特典つき…抗えないです。

 

 

頭を乗せると、ミニスカニーソという姿なので、必然的に絶対領域にも顔が当たる。

 

「なんだろう…気持ちいいし……いつもと違う…いい香りがする…」

 

「えぇ。今日だけ特別な香水を付けてみましたの、喜んでいただけましたか?」

 

「うん…なんだか落ち着く…それに……えいっ「ひゃん?!」肌の感触も楽しめるしね」

 

張りのあるすべすべとしたパルスィの肌が、頬に当たりとても気持ちが良い。

 

なのですりすりした僕は悪くない。

 

「も、もう…ご主人様ったら♪「足もすべすべ~」やん?!い、いけませんよご主人様♪」

 

何だかんだでノリノリのパルスィ。

 

なので、僕もさらに調子に乗り、太ももの内側をゆっくりと撫でてみる。

 

「んひゃっ!?…んっ…ご主人さまぁ…そ、それは…いけません…っ!…ぁふっ…」

 

本気で感じ始めるパルスィ。

 

すると、今度はそれを見ていたパルスィさんが―――

 

『あらあら、一人だけご主人様の寵愛を受けるだなんて…妬ましいですわね。では…私はこうしましょう…』

 

パルスィさんは、その豊満な胸を僕の顔に押しつけてきた。

 

あれ?この感触って…?

 

「…パルスィさん…ひょっとして、ブラジャーつけてない?」

 

『あら?ばれてしまいましたか。ふふっ♪そうですよ。ですので存分に楽しんで下さいね?』

 

そう言ってさらに胸を押し付けてくる。

 

いい香りがするし、何より柔らかくて気持ちが良い……。

 

 

 

 

そんなご主人様とメイドプレイをしばらく堪能した。

 

「ねぇ碧、こうして奉仕してくれるってどう?やっぱり男として惹かれる?」

 

確かにこういうのも良い……けど…。

 

「確かに嬉しかったし、優越感があった…けど…やっぱりパルスィとは対等な関係が…お互いが気を遣わない…いつもの関係が良いかな?」

 

「碧……///」

 

『あらあら、愛されてるわねぇ♪』

 

「碧が望むなら…偶にならこういう事も、してあげるわね♪」

 

 

よくできた彼女を持って、本当に幸せだなぁ。

 

 

 

 

 

それから時間は少し経ち、夕食の時間になった―――

 

二人は晩御飯の用意があるからと言って再び着替えに向かった。

 

そういうのこそメイド服じゃないのかな?と思ってしまったけど、やぼったい事は抜きにしておこう。

 

 

そして扉から二人が出てきた。

 

その二人が着ていたのは……アオザイ?

 

アオザイは、もっとも美しいと言われるベトナムの民族衣装。

 

そしてパルスィが着ているのは、白のシースルーのアオザイに自分のスペカの花の紋様が付いている。

 

パルスィさんの方は色違いの黒いアオザイを着ている。

 

白と黒、対照的な色の二人に見惚れてしまう。

 

アオザイはメイド服と異なり、身体のラインがもろに出る。

 

二人とも良く似合っている…と感想を言おうとしたら……。

 

あれ?…気のせいかな?

 

服はかなり薄手のアオザイ、じっと見てしまうのも仕方がない……って…ん?

 

そして気が付いた。

 

二人の胸元…白のアオザイを着ているパルスィの胸元には、ピンク色のモノが…。

 

「あの…二人ともひょっとして……」

 

『上も下も着けてないわよ♪「ちょ?!何で言うのよ?!」どうせ教えるし。どうかしら?』

 

感想だよね?

 

「えっと…二人ともすごく綺麗で…似合ってるんだけど…」

 

下着を着けていないと分かると、流石に恥ずかしい。

 

そして、近くで見ると胸元にはぷっくりと自己主張しているモノも見える。

 

涼しい顔してるけど、二人とも興奮してるんだ…。

 

 

普通の民族衣装、今はそれが、どんな服よりも扇情的に感じた。

 

 

 

「も、もう!そんなにじっと見ないでよ。穴が開いちゃいそうじゃない!」

 

『あら?もう開けられてるからいいじゃない?「何いってんのよ!」これは失礼、くすっ♪』

 

「あはは……と、とりあえず夕食は何かな?」

 

すると気を取り直したパルスィが―――

 

「えっと、今日のメニューはね―――」

 

・牡蠣とひじきの炊き込みごはん

 

・あさりのお味噌汁

 

・鰻とゴーヤの素麺チャンプルー

 

・山芋のとろろ

 

・にんにくの醤油漬け

 

どれも美味しそうな料理。

 

なのだけど…なぜだろう、そのチョイスに作為的なものを感じるんだけど…。

 

するとパルスィさんから―――

 

『あぁ、これ全部精力のつく食べ物だから、今夜は朝までオールで楽しめるわよ♪』

 

やっぱりか!?パルスィを見てみると……恥ずかしそうに俯いていた。

 

 

 

『まったく。紫さんも、そろそろ子供が見たいって言ってたじゃない?頑張りなさいよ?…くすっ♪』

 

流石に堂々と言われると照れるものがあるけど……。

 

今夜は頑張ろう。

 

そう思いながら夕食はがっつりと……おかわりまでして食べた。

 

 

 

 

美味しかった夕食、全てを堪能してしまった。

 

そして夕食後は、お風呂に入ることに。

 

脱衣所で服を脱ぎながら、二人が入ってくるのを楽しみに待っている。

 

今まで色んなサプライズがあったから、ここでも何かあるのかと期待しない方がおかしい。

 

 

すると入り口の扉が開く音が聞こえる。

 

気になった僕はそちらを見てみると………ふぁっ?!

 

 

声が出ない。

 

 

 

その思いもよらない姿に。

 

 

 

その予想外の姿に。

 

 

 

 

 

今の二人の姿……それは―――

 

 

 

俗にいうマイクロビキニと言うやつだった。

 

いや、もはやそんなレベルじゃない。

 

 

パルスィが着ているのは、Vバックフロントのブルーの水着

 

 

パルスィさんが着ているのは、極細ストリングのマイクロワンピースビキニのレッドの水着

 

 

文字通り言葉が出ない。

 

必要最低限の布で、局部のみを隠し、残りは紐に近いもの。

 

胸元を見ると、ぷっくり自己主張した蕾が丸分かりになっている。

 

 

少し動いただけで、全てが曝け出されてしまうような水着。

 

そんな二人の姿から目が離せなくなる。

 

 

 

そして、視線を感じた二人は――――

 

 

「うぅ……やっぱりこれは恥ずかしすぎるわよ…///」

 

とパルスィは身体を隠そうとするが、そうやって身体をよじると、色々と見えそうになり、逆にエロさが増してしまうのを自覚していない。

 

それに対して堂々としたパルスィさん。

 

グラビアアイドルが顔を真っ青にして逃げ出すレベルの身体つき。

 

そして、その身体をより一層魅惑的に見せる、暴力的なまで凶悪な水着。

 

『まったく、碧も喜んでくれてるんだから良いじゃない。それに…全部見せ合ってるのに今更水着くらい大丈夫でしょ?』

 

確かに全部見ているが…この世には着エロという言葉がある。

 

場合によっては裸よりもエロさが増す……僕は今、その言葉をかみ締めている。

 

 

「そういう事じゃなくて!…もう…さっさと浴室に行くわよ!」

 

『はいはい…それじゃあ、行くわよ碧♪』

 

そして二人は、僕の両腕にたわわな果実を押し付けながら浴室へと向かって行った。

 

既に少しだけ水着がずれて、桜色のモノが見えていたのは内緒の話。

 

 

お風呂に入る前に身体を洗おうとしたら、二人から椅子に座ってじっとしててと言われる。

 

そして椅子に座って待っていると―――

 

後ろからパルスィさんが来て……。

 

『シャンプーと背中は任せて頂戴♪』

 

そして程良い力加減で頭を洗ってくれる……ん~…幸せ…(むにゅん)…?

 

『じゃあこのまま、背中も洗っちゃうわね~♪』

 

するといつの間にかボディソープを胸で泡立てていたパルスィさんが、その胸で背中を洗い始めた。

 

 

むにゅむにゅと、動かすたびに形を変えるソレ。

 

『ん~意外と上手く洗えないわねぇ…んっ…』

 

流石に洗いなれていない事もあり苦戦している。

 

が、これをずっと続けられるのは色々とマズイ。

 

 

そして足の方はパルスィが洗ってくれてるんだけど……。

 

ピンと伸ばした足を片方ずつ洗われていく。

 

しかし、前かがみで洗っているせいで、V字の水着が完全に片方ずれてしまって、桜色の蕾が完全に見えてしまっている。

 

先程食べた料理(他にもオイルや紅茶、お菓子に入れられた媚薬と精力剤)のせいで一部が完全に反応してしまっているのを見たパルスィは―――

 

 

「ふふっ♪こんなに元気に…うれしいわ♪……この後のお楽しみだから…待っててね♪」

 

上目使いでそんな事を言われたら、理性が飛びそうになってしまった。

 

そして、無事に?身体を洗われて、今は浴槽に入っている。

 

その間に二人は水着を脱ぎ、お互いに身体を洗い合っているのだが…。

 

「うん…同じ人が身体を洗い合ってる光景って…すごいな…」

 

 

 

『ふふっ♪この胸で楽しませてあげるんでしょう?しっかりと洗っとかないとね♪』

 

「ひゃん?!も、もう!サイズは同じでしょ!えいっ!」

 

『きゃっ!…流石私ね…弱い所を良くしってるわね…んっ…。ならこれで洗いっこしましょうか?』

 

そして、お互いに身体を向け合い、お互いの胸で洗い合っている。

 

正直、エロ過ぎてのぼせあがってしまいそうだ。

 

 

 

そして、二人とも身体を洗い終え、湯船に浸かると思いきや―――

 

「じゃあ碧、上がるわよ」

 

「あれ?二人とも湯船には浸からないの?」

 

「えぇ、これ以上入って、碧がのぼせたら元も子もないから」

 

正直、ちょっとのぼせそうになってたからありがたいんだけど……。

 

「二人はいいの?」

 

「ふふっ♪良いのよ♪それよりも着替えるわよ?」

 

 

そして二人から―――

 

「『メイドのお仕事です、ご主人様のお着替えをお手伝いしますね♪』」

 

と身体の隅々まで拭かれ、服を着せられた。

 

うぅ…これは恥ずかしすぎる…///

 

 

そして、パルスィさんから髪を乾かして貰っていると……。

 

「ねぇ…パルスィさん…こんなに幸せな思いをして…いいのかな?」

 

『碧……』

 

すると、パルスィさんが後ろから僕を抱き締めてきて、耳元で……。

 

『私達はあなたに救われたの。今ここで、こうしていられるのは、あなたのお陰…だからあなたには、私…本物のパルスィと幸せになっていいのよ?』

 

「そっか……うん、ありがとう。それにパルスィが幸せだと、パルスィさんも幸せなんだよね?なら頑張る…頑張って…ちゃんと“二人とも”幸せにするから」

 

僕の言葉に満足したのか、パルスィさんは笑顔で頷き、再び髪を乾かすのに戻ってくれた。

 

 

 

お風呂場を後にした僕達は、再び居間のソファーへ。

 

『さて、今日の最後のご奉仕を……あら?』

 

するとパルスィさんの身体が少しずつ消えていく……え?なんで?

 

 

「タイム…リミット…ね」

 

悲しそうに言うパルスィ―――

 

『まぁ、十分持った方じゃないかしら?』

 

そんな二人を見て、僕は―――

 

「どういう…ことなの…?」

 

するとパルスィが……

 

「そもそも、スペルカードの分身が自我を持つこと自体がイレギュラーだったの」

 

『でも持ってしまった。それが前の事件の時の事』

 

「そして今日、もう一人の私が出てきたのも…私の心が不安定だったからなの…」

 

『誰かの所に行くんじゃないか?誰かを救う為に自分の優しさを使うんじゃないか?最初にチョコを食べて欲しいのに……』

 

「そんな感情の揺らぎが……」

 

『再び私を生み出した』

 

「だから私はもう一人の私と相談したの……どうするかって」

 

『まぁ、私は水橋パルスィの本心に近い場所にいつもいるから、答えなんて決まっていたのだけどね。碧が来たら、碧の為に精一杯の感謝の気持ちを伝えるって』

 

「えぇ…そして彼女は私…だから彼女にも、一緒に碧と楽しんで欲しかった」

 

『そういう事。まぁ、私がこうして消えるって事は、水橋パルスィの心が満たされたって事だから…安心して頂戴…だからそんな悲しそうな顔をしないで…ね?』

 

優しく微笑みながら、消えていくパルスィさん―――

 

「うん……また…会えるかな…?今度は、不安な気持ちじゃなく……三人で楽しむために…」

 

すると、パルスィさんはふっと笑い―――

 

『えぇ…きっと会えるわ。……だからその時まで……いえ、これからも…私達の事を…幸せにしてね?』

 

そうして消えていくパルスィさんが、最後に僕の前に来て――――

 

『ありがとう…楽しかったわ……んっ……。それじゃあ、またね…』

 

優しく口づけして消えていくパルスィさん……。

 

 

その顔には、一切の悲しみは無く…ただ笑顔で満ち溢れていた。

 

 

今日の事は、泡沫の夢みたいな体験だったけど…彼女と…パルスィさんと過ごした時間は嘘じゃない。

 

 

そう思い、おやつの時に三人で撮った写真を見る。

 

そこには、笑顔で写るパルスィさんが居た。

 

 

 

 

 

 

 

それから、しばらくしてパルスィから―――

 

「ねぇ碧…あの子の想い…受け取ってくれた?」

 

その答えに僕は……

 

「……うん、もちろん!」

 

「…そう…ふふっ♪」

 

嬉しそうに、笑うパルスィ。

 

うん、やっぱりパルスィには笑顔が一番似合ってる。

 

「碧…次は、私からの想い…受け取ってくれる?」

 

「もちろん……ずっと待ってたよ」

 

 

大切な人から初めて貰うチョコレート…様々な期待が僕の中を駆け巡る。

 

 

「じゃあ、準備してくるから…先に寝室で待っていて頂戴」

 

少し照れた顔をしながら部屋を出ていくパルスィ。

 

「うん、楽しみに待っとくよ」

 

そう言って僕も寝室へと向かった。

 

 

 

 

寝室で待っていると、扉をノックする音が聞こえてきた。

 

パルスィなんだろうけど…なぜか、中々入って来ない。

 

「パルスィ?どうしたの?」

 

『えっと…ちょっと待ってね……すー、はー……うん…入るわよ…』

 

そして入って来たパルスィ。

 

 

その姿は、裸にリボンを巻きつけ、液体チョコレートの入ったガラスの器を持っていた。

 

 

開いた口が塞がらない……。

 

だって、今日一日…色んなパルスィを見てきて…最後の締めがこの姿……。

 

 

「あの子から勇気も貰った。だから―――

 

 

そう言って、顔を真っ赤にしながらも、器に入ったチョコレートを少しだけ指に付け、それを唇へと塗っていく。

 

 

ただ、チョコレートを唇に塗るだけ…それだけの行為が、凄く官能的に感じる。

 

ゆっくりと、焦らすようにチョコレートを塗り……指に付いたチョコレートを自ら舐め取る。

 

 

そして――――

 

 

「碧……バレンタインチョコレートは……私自身……だから、さぁ…召し上がれ♪」

 

照れた顔とは違う、艶やかな表情。

 

 

そんなパルスィの元に僕は向かい……

 

 

「それじゃあ……大切に、頂きます…パルスィ」

 

そう言って唇にキスをする。

 

「んちゅっ……ぅぁ……ぁっ……はむっ……れろっ…、ちゅっ、じゅるっ…」

 

 

唇に付いたチョコレートが無くなっても、ただひたすらにお互いの唇を貪る。

 

 

 

パルスィと過ごす初めてのバレンタイン―――

 

 

大切な彼女から貰ったチョコレートは、とっても甘く…少しだけ淫靡で……でも…とっても幸せな味だった。

 

 

 

 

たとえこれが泡沫の時間、胡蝶の夢であっても――――

 

二人の、これからの時間は、幸せなものになっていくだろう―――

 

これはIFの話……でも、もしかしたら―――

 

そんなに遠くない、未来の話かもしれない。

 

 




ここまで読んで頂きありがとうございました。
これにてバレンタイン特別編の全ルートが終わりになります。
やはりパルスィルートが一番長くなりましたがmお楽しみいただけたでしょうか?
なお、パルスィアフタールートは、作者のページから「東方嫉妬姫~番外編~」のページに飛んで下さい。
R18指定ですので、そちらに置いてあります。
時期と思い付きで書いたので、雑になってしまった部分も多々ありますが、楽しんで頂けたのなら幸いです。

次からは本当に秋の話になります(振りじゃないです)。

ご意見、ご感想、アドバイスなど、よろしければお待ちしております。
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