東方孤鬼伝   作:アルコールランプ

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第2話「そして夜は更けていく」

にとりが指差す方向を見ると、刀身3尺程の抜き身のままの野太刀と少しだが綺麗な装飾が施された鞘が置いてあった。

「それは 君のかい? 君の腰に紐で結んであったんだ。」

「いや心当たりは無いな」

にとりが不思議そうに聞いてくる。

「誰かの形見とかは無いのかい?」

「こんな形見貰ったことないぞ。」

しばらく互いに沈黙が続く

「まぁ 抜き身のままじゃ 危ないし 鞘にでも収めたら?」

と言いつつにとりが鞘を渡してきた。

「そうだな」

にとりから鞘を受け取り野太刀を収めると、にとりがとても驚いた表情でこちらを見ている。

「どうした? にとり 鳩が豆鉄砲をくらったような顔をしてるぞ」

にとりは口を開けたまま 碧喜の頭を指差している。

「どうした? 頭になにかあるのか?」

にとりはただ何度も頷き、手鏡を差し出した。

鏡を覗き込むとそこには…

「つ…」

「角が無くなっている!?」

頭には先程まであった2本の角が無くなっているのである。

互いに目を丸くさせ互いに見つめ合うにとりと碧喜

ほどなくしてにとりが

「もう1回 太刀抜いてみて」

すると…

「生えた」

「にとり…まさかこれって…」

「うん 恐らく 太刀を抜く事によって鬼に変わる感じなんだね」

にとりは1人納得した様な顔をしている。

「碧喜 収めて」

頭の角が消える。

「抜いて」

頭に角が現れる。

碧喜もその光景を鏡を通して見ている

自分の頭からにゅっと角が現れたり消えたりしているのだ。

そして次の瞬間、互いに顔を見つめ合い。

爆笑、果てしない爆笑、

そして笑い疲れたにとりが碧喜に向かって、

「何となく仕組みは分かったから」

そしてまた互いに吹き出しそうになる。

「にとり 落ち着いたか?」

「うん 大丈夫 大丈夫」

互いに笑いは収まった様だ。

「んで 碧喜 君はこれからどうするんだい?」

「どうって?」

「まぁ 鬼に変化するって事はここに、幻想郷に住むわけじゃん。」

「うむ まぁそうなるな」

「何処に住むのかって事さ」

にとりは当然の問題を切り出してきた。

「今 、ここは妖怪の山って言って私達河童や空には天狗やらがたくさんの妖怪が生活している山なんだけどね。」

「今 直ぐにここに住むってなったら、色々問題があるわけなんだ。」

「どういう問題があるんだ?」

「まぁ たくさんあるんだけど…」

ーー説明中ーー

「なるほど」

「理解して貰えたかな?」

「まずはここに住むためには天狗との交渉」

「幻想郷の博麗神社の博麗霊夢に会わないといけないわけか」

にとりは満足そうな笑顔で頷く。

「だいたいはあってるね あとは妖怪の賢者にも合わないとね」

「妖怪の賢者?」

「そう 八雲 紫って言ってこの幻想郷を作った妖怪だよ」

「もしかしたらこの会話も聞いてるかもね」

碧喜は慌てて背後を振り向くが何も無い。

「まぁ もしかしたら だから、ね。」

「だけど今日はもうこんな時間だし 明日行動しようか。」

「こんな時間? まだ全然だろって… え?」

外を見るともう既に夜であった。

「だって君を見つけたのがお昼で君が起きたのが夕方だからね。」

「さて、晩御飯作ろうか」

碧喜も手伝おうと体を起こそうとすると、にとりが止めた。

「一応けが人なんだから、まだ寝てて良いよ。」

「出来たら起こすから。」

ーー料理中ーー

「出来たよ、ほら食べようか。」

にとりが作った夕飯は、

白飯 川魚の焼き魚 大根の味噌汁 きゅうりの漬け物

「河童ってきゅうり以外も食べるんだな…」

「当たり前でしょー ほら食べないと冷めるよ」

碧喜は箸を取り 食べ始める。

「うまい」

「でしょー」

目の前に満足そうな笑顔を浮かべているにとりがいる。

ーー完食ーー

「ご馳走」

「どうだった? 美味しかった?」

「普通にうまかったぞ、 ありがとうな にとり。」

「えへへー」

「まぁ、もう夜も更けてきたし 寝ようか。」

「碧喜はそのままその布団を使ってよ、もう1つ出すから。」

にとりは碧喜と机を隔てて布団を敷いた。

「明日は人里を案内してあげるよ。」

「すまない たのむな にとり」

満足そうな笑顔で頷くにとり

そして、夜が更けていく……




第2話となります
今のところ出てきたのが主人公とにとりだけなんですが
次からはどんどん出していく予定なので
第3話は年内に出すつもりです
第4話はギリギリか年明けになると思います
冬休みだれも遊んでくれないんで出せると思いますが
第2話も読んでくれてありがとうございました
以上 アルコールランプでした
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