どうも、ふぁもにかです。ここまで何かとネギま!のそっくりさんばっかり登場してましたけど、ここでようやく時の女神さま以外の勇者30側のキャラが登場します。はたして、誰なんでしょうね。ゴクリ(; ・`д・´)
「……方法、全然見つからないですね」
「見つからないわねぇ。いつもならここらで女神的超展開で魔王討伐の画期的方法が見つかるはずなのに……」
「なんですか、その女神的超展開って……」
「女神的超展開は女神的超展開よ」
刹那は町の周囲を取り囲む柵に軽く体を預けている状態で、時の女神は普段通りふわふわと刹那の周囲を舞いながら、共にため息を吐く。町に行けば何か巨壁魔王フミダインの討伐方法が見つかるかもしれない。そう希望を抱き、片っ端から住民に話しかけて情報収集を行った刹那だったが成果はゼロ。刹那&女神の希望は打ち砕かれることとなった。
(これで何とかするしかないんでしょうか?)
刹那は先ほど武具屋で購入したバトルアクスを頭上に掲げてみる。日光を反射して輝きを見せる曲刃部分を刹那は不安げに見つめる。木刀よりはマシだろうが、自分がこれまで全く扱ったことのない武器でどこまで魔王フミダインの巨体に対抗できるのか。
(……これ以上考えても仕方ありませんね。やるしかないのなら、全力でぶつかるまでです。元の世界に帰るためにも)
これまで魔王フミダインを相手に脳内で戦闘シミュレーションをしてきた刹那だったが、いくら頭を使っても名案が浮かばないのなら少しでも多くのモンスターを倒して斧に慣れつつ超速レベルアップをした方がいいと判断し、覚悟を決める。
「う~ん。どこかその辺に勇者城とかユウシャさんとか転がってないかしらねぇ。ナイトくんとかでもいいんだけど……」
一方の女神はついさっきは「ないものねだりをしても仕方ない」などと言っていたのにも関わらず、女神パワーによるご都合主義を信じて周囲に視線をさまよわせる。魔王フミダイン相手にやる気満々の刹那とはまるで対照的だ。と、その時。
「お呼びですか!? 女神さま!」
女神の言葉を遮るようにして若々しさあふれる一人の男性の声が届いた。声の主を見やった刹那と女神の目に映ったのは、全身に鎧を纏った茶髪翠眼の青年だった。
「あ、ナイトくん! いい所に来てくれたわね! うん、貴方にしては珍しくナイスタイミングよ! しばらく見ない内に成長したわね!」
「えッ!? そ、そうですか!? 僕成長しましたか!? あ、そうだ。女神さま、これ受け取ってください。この前洞窟で偶然見つけた真珠です」
「な、ナイトくんが貢ぎ物まで用意してくれるなんて……うん、成長した! ナイトくん、すっごく成長した!(私好みに!)」
「本当ですか!? め、女神さまがこんなに僕を褒めてくれるなんて……感激です! 僕感激ですよ!」
女神は青年――ナイトと言うらしい――から差し出された真珠を即座に受け取ると満面の笑みでナイトを褒め称える。対するナイトはいつも雑な扱いばかりしてきた女神が自身をべた褒めしてくることに嬉し涙を流す。
「え、えーと、貴方は……」
「あ、僕はナイトと言います! 女神さまの下僕……じゃなくて騎士やってます。もうかれこれ900年は騎士やってますね」
「え!?」
完全に蚊帳の外にされた刹那。女神とナイトを包む雰囲気に水を差していいものか悩みつつもとりあえずナイトに問いかけると、刹那の声にいち早く反応したナイトが刹那の言いたいことを察して自己紹介をする。
「きゅ、900年ですか!? そんなに長い間女神さまの騎士をやってきたんですか!?」
「はい! といっても、900年なんてあっという間ですけどね」
ナイトの口からごく自然に飛び出てきた『900年』という言葉に刹那は驚きを見せる。目の前の青年がエヴァンジェリン・A・K・マクダウェルよりも遥かに長い時を生き続けてきたという事実。驚かない方が無理があるというものだ。
(ナイトさんも私と同じ人外、ということでしょうか?)
「あの」
「はい?」
「その、僕は貴女のことを何とお呼びすればいいでしょうか?」
「あ、私はセツナと言います。すみません、自己紹介が遅れて」
「いえいえ、気にしないでください。それと、そんなに畏まる必要ないですよ? セツナさんは女神さまに選ばれた勇者さまみたいですし、もっと砕けた感じで――」
「ええと、ナイトさん。私はこれが普通の話し方なので、砕けて話せと言われましても……」
「ッ! そ、そうでしたか!? すみません、僕の配慮が足りなかったようで――」
「いえ、こちらこそ――」
二人とも基本的に他者を尊重しへりくだる性分なせいか、刹那とナイトは互いにペコペコ頭を下げて謝罪の意を示す。結局、どこか似た者同士な二人による謝罪合戦は女神の仲裁が入るまで続くのだった。
ということで、ナイトくん初登場の巻でした。
きた! メイン騎士きた! これで勝つる!