どうも、ふぁもにかです。今回、新たな魔王が登場します。ま、章タイトルでもう名前バラしてるしどんなタイプの魔王なのか二つ名から予測つくからここで名前伏せてても何も意味ないんですけどね。第4話で出てくる魔王、いったい何ヘラゼーラさんなんだ……!?
P.S.アイエエエエ! 日間ランキング2位!? 2位ナンデ!? いや、ホントここの所続いている21位→16位→15位→2位→ランク外→44位というこの流れ、何がどうしてこうなった!? いや、嬉しいよ!? 嬉しいけど何か怖いんですけど!
巨壁魔王フミダインと接触した場所からさらに東へと進路を定めて勇者城で移動を始めてから3日。時折通りがかった町に立ち寄って食料を購入したりナイトと模擬戦を行ったり自主練を丹念に行ったりと、それなりに忙しい日々を過ごした刹那。
そんな刹那は今現在、とある街の入り口付近で立ち止まっている。いや、今まで刹那が訪れてきたどの町や村よりも大規模な街に圧倒されていると言った方が正しいか。
ちなみに勇者城は街より少し離れたオアシスに安置されてある。さすがに勇者城に乗ったまま街に突入するわけにはいかないからだ。念のために聖剣シロノアシを抜いてあるので万が一にも勇者城が盗難される心配はない。あるとしても精々盗賊の拠点とされるぐらいだろう。
「……ここは随分と大きな街ですね」
「ふふ。驚いた、刹那ちゃん? ここはスラキア街って言うの。別名『鍛冶の町』って言ってね、その名の通りすっごく優秀な鍛冶屋さんたちが偶然一つの町に集ってそれぞれ営業を始めたおかげで発展した街なのよ。ここで揃わない武器はないとまで言われてるわ」
「そうなんですか」
(ここなら今度こそ野太刀も見つかるかもしれませんね)
刹那はスラキア街を見上げて野太刀を購入できることに期待を寄せる。いくら『神鳴流は武器を選ばず』とされ、実際にデッキブラシやバトルアクスなどを使いこなしてきた刹那であっても、手に入れられるのであればやっぱりこれまで自身が愛用し続けてきた影響ですっかり手に馴染んでいる武器がほしいのである。
「ま、鍛冶屋さんしかないわけじゃないから男装用の服も見つかるんじゃない?」
「あ、もうそれはいいんです。女神さま」
「あら? いきなりどうしたの、刹那ちゃん? ついこの前まであんなにやる気だったのに」
「男装しようと考えていたのは女の一人旅ってことで発生するであろう面倒事を避けるためです。でも今はナイトさんがいますし、だったら敢えて男装する必要はないかなぁと思いまして」
「あらあら、そーゆーこと。ほーら頼られてるわよ、ナイトくん♪ 刹那ちゃんみたいなかわいい子に頼られるなんて、男冥利に尽きるんじゃないかしら?」
「は、はい! そうですね、僕みたいな優男じゃ頼りないかもしれませんがセツナさんがトラブルに巻き込まれないよう頑張ります!」
「よろしくお願いしますね、ナイトさん」
刹那たちは和気あいあいと会話しながらスラキア街へと向かう。と、ここで突如ゴゴゴゴゴゴゴゴッという尋常でない地響きとともに大地が真っ二つに割れ、そこからズズズッと相変わらず毒々しい赤と紫を基調とした魔王城がその姿を現した。
(来ましたか、魔王……ッ!?)
南西の地点から湧き上がってきた魔王城に刹那が鋭い視線を向けた瞬間。ゾワリと、刹那の背筋に得体の知れない悪寒が走った。
「セツナさんッ!」
「え――」
何を思ったか、一息に刹那に駆け寄りそのまま刹那を突き飛ばしたナイト。咄嗟のことに対応できずつい尻餅をついてしまった刹那が見たのは何者かに鳩尾を抉るように鎧ごと殴られ空の遥か彼方へと吹っ飛ばされていくナイトの姿だった。
「ナイトさん!?」
「ナイトくん!?」
「ア、間違って別の人吹っ飛ばしちゃっタ。……まぁいいヤ。どうせモブだもノ」
刹那と時の女神が驚愕の声を上げる中、ナイトを殴り飛ばした張本人は刹那を見下ろしてニタリと嗤った。
「
「ッ!?」
黒のドレスに身を包んだ紅髪赤眼の少女こと腐食魔王ヘラゼーラ。魔王城の出没と同時にハメツの呪文を唱え後は魔王城に留まって世界の終わりを待つのでなく、自分からここまで赴いてきた魔王の存在に刹那は戦慄し、思わず言葉を失う。
(何だ、こいつ……)
刹那が戦慄したのはそれだけじゃない。魔王ヘラゼーラが身に纏う圧倒的に邪悪なオーラから眼前の魔王が今まで戦ってきた魔王とはまるで別格の存在だと察した刹那はゴクリと唾を呑む。とても超速レベルアップの恩恵のない現時点で勝てるとは思えない相手。しかし眼前の魔王が自分を逃がしてくれるとも思えない。刹那は震えてしまいそうになる体を押さえつけるようにして立ち上がり、ブロードソードをギュッと握りしめる。
「ま、ぶっちゃけるとネ。一度ハメツの呪文を唱え始めちゃうと、私たち魔王は魔王城から外へ出られない仕様になってるノ。基本、魔王城はハメツの呪文発動のための魔方陣でもあるからネ。でも、逆に言うならハメツの呪文を唱える前ならどこだろうと自由に動けるノ。だから今の内に勇者の貴女を殺しておこうと思ってネ」
魔王ヘラゼーラは刹那の心情を知ってか知らずか、ますます笑みを濃くしていく。口裂け女を彷彿とさせるレベルで狂気の笑みを形作る。
「正直、ニンゲンの中でもひ弱そうな貴女が魔王を三人も倒したのは信じらんないんだけど、油断はよくないわよネ。貴女は脅威。脅威は前もって排除するのがベスト。そうだと思わなイ?」
(どうすればいい? 逃げられないならここで魔王を倒すしかないけど……一体どうしたら――)
「
「……序列? 魔王の中でランク付けがされているんですか?」
現状打破の起死回生策を求めて魔王ヘラゼーラにロクに言葉を返さずに必死に頭を働かせる刹那だったが、ここで魔王ヘラゼーラから興味深い言葉が飛び出してきたため疑問をぶつける。
「そウ。魔王の強さや能力の凶悪性、その他諸々を鑑みた上でネ。主様が造り上げた人造魔王計7体のうち、序列4位が残虐魔王カマセイヌ、序列5位が巨壁魔王フミダイン、序列6位が惰眠魔王スリィピって感ジ。そして私は序列2位の腐食魔王ヘラゼーラ。……ほら、わかるでしョ? あの格下魔王どもと私との差がどれだけのものカ」
ギョロリと赤眼を見開き、さらに増大した邪悪なオーラを刹那に向けて一斉掃射させる魔王ヘラゼーラ。不意に強烈かつ膨大なオーラに当てられ言葉すら出せない刹那に魔王ヘラゼーラは満足そうに一つうなずく。
「さテ。これだけ長々と話したんだし、いい加減死ぬ覚悟はできたでしょウ? それじゃあ早速死になさいな、勇者さン!」
(来るッ!)
魔王ヘラゼーラは狂気の笑みを保ったまま刹那へと接近する。対する刹那は今にも戦意喪失してしまいそうな心を必死に叱咤してどうにか戦意を持続させつつ、襲いかかってくる魔王ヘラゼーラを迎え撃つ体勢を取るのだった。
いきなりすぎる腐食魔王ヘラゼーラの襲撃にピンチなせっちゃん。
せっちゃんガンバッ。マジガンバッ(切実
~おまけ(現状で判明している人造魔王リスト)~
序列1位 『???』
序列2位 『腐食魔王ヘラゼーラ』
序列3位 『???』
序列4位 『残虐魔王カマセイヌ』
序列5位 『巨壁魔王フミダイン』
序列6位 『惰眠魔王スリィピ』
序列7位 『???』