【完結】勇者刹那30   作:ふぁもにか

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 どうも、ふぁもにかです。今回は文字数がかなり少ないですけど……ま、キリがよかったし別に問題ないよね! うん、問題ないと信じましょうかね。



Sacred(6)

 

 スラキア街から南に位置するフォルス鉱山にて。バズバ山賊団たちがワイワイ騒いでいた木製の建物をこっそり通り過ぎ、フォルス鉱山の奥地へと進んでいった刹那とマキナはついにミスリル鉱石の存在する岩壁へとたどり着いた。

 

「さーてと、採掘採掘っと。じゃあセツナ、モンスターは任せた」

「わかりました」

 

 マキナは手に持っている2メートル級の鉄製ハンマー片手にニヤリと笑う。これまで欲しくても手に入れられなかったミスリル鉱石をゲットできる機会に恵まれたことがよほど嬉しいのだろう。

 

 一方、採掘中であろうと空気を読まずに出てくると思われるモンスターの退治を任された刹那は周囲に気を配る。フォルス鉱山までの道中、積極的にモンスターを撃退して超速レベルアップを遂げると同時に己の実力をマキナに見せつけたため、セツナの実力に関するマキナの信頼は非常に厚いものとなっている。

 

 刹那はマキナが自身に背中を見せているうちに時の女神に300Gを支払って時間を巻き戻してもらう。今現在、女神は空気を読んでフォルス鉱山以外の時間を自主的に止めているのだがそれでも刹那の脳内タイムウォッチは『05’26』を示したまま止まっている。少々もったいない気もするが今のうちに時間を巻き戻しておいて損はないだろう。

 

 

 刹那は時折、胴体部分でピョンピョンバウンドしながら襲ってくるネズミをバトルアクスで撃退する。一方のマキナは「はいドーン! もういっちょドーン!」との大声とともに鉄製ハンマーをズドンズドンと岩壁にぶち当てる。マキナが渾身の力を込めて繰り出したハンマーによる衝撃は容易にフォルス鉱山に地響きを生み、次々と岩壁からミスリル鉱石の欠片がポロポロ落ちてくる。

 

「……あの、マキナさん。そんなに派手に音立てて大丈夫なんですか?」

「だいじょーぶだいじょーぶ。あのアホ山賊団が見張りもなしに真っ昼間からどんちゃん騒ぎやってたのはさっきチラッと確認したろ? コソコソやったせいで無駄に時間かかってそのせいで見つかったんじゃあ本末転倒なんだし、これが最善だろ」

 

 さすがにこれだけ音を立てていたらバズバ山賊団も気づくのではないかとの刹那の意見にマキナは心配ないと一笑する。刹那としてもこれまでのモンスター退治でそれなりに超速レベルアップを遂げているので例え山賊団と戦うことになっても脅威にすらならないだろうと予測。そのままモンスターの気配を探りつつマキナの採掘作業を見守る体勢に入る。

 

(にしても、鉱石の採掘ってこんな風にやるものなんですね。意外です……)

「いや刹那ちゃん!? 違うからね!? 普通の人はあんなふざけた採掘しないからね!?」

 

 こうして。ちゃっかり刹那の心を読んで慌ててツッコんでくる女神をよそに刹那は明らかに間違っている知識を脳内にしっかりインプットするのだった。

 

 

 ◇◇◇

 

 

「おい! テメェらここで何してやがる!?」

「あ、あー。バレたな、うん」

「バレましたね」

 

 その後。マキナが必要とするだけのミスリル鉱石の欠片を手に入れ、さぁスラキア街へ帰ろうと二人が踵を返そうとした時。不意に現れたいかにも素行の悪そうな山賊が刹那&マキナを指差して声を荒らげた。

 

「スラキア街の鍛冶屋連中か、こいつら?」

「俺たちバズバ山賊団のミスリル鉱石を盗もうたぁいい度胸じゃねぇか!」

「なんだ、中々上玉じゃねぇか!」

「こりゃ貴族様に高く売れんじゃねぇかぁ!?」

「鉱物売りさばくのも飽きてたとこなんだ、人身売買に手ぇ出すのもアリだな!」

「待てよ、こんな可愛い奴ら売っちまうのはもったいねぇ! まずは俺たちで楽しもうぜぇ!」

「へ、へへ。金もいいが女もほしかった所だ!」

 

 まだ一人しかいないみたいだしとっとと黙らせようかなどと刹那&マキナが物騒なことを考えていると続々と後続の山賊たちが現れあっという間に二人を取り囲む。その数は軽く50人は超えている。割と統率された動きで二人の逃げ道を塞いだ山賊たちは刹那たちの全身にねぶるような視線を送る。これが何の力も持たない非力な少女二人なら怯えて身を竦ませるところなのだが、当の刹那たちは二人そろって余裕の表情を崩さない。

 

「……」

「ちょうどいい。ここで全員伸してやるよ。やれるな、セツナ?」

「もちろんです」

「そうだなぁ。作戦名をつけるなら『手当たり次第にボコ殴り』ってとこか。あ、なるべく殺すのはなしな。禍根を残すと後々の厄介事に繋がっちまう」

「わかってます」

「オッケー。そんじゃま早速――始めるか!」

「始めましょう!」

 

 刹那とマキナは互いに目と目を合わせて一つうなずくと一直線に山賊たちの元へと駆けていく。かくして。刹那&マキナとバズバ山賊団との戦いが開幕となるのだった。

 

 




 何だかんだでバズバ山賊団と戦うこととなったせっちゃん+α(アルファ)
 せっちゃんガンバッ。マジガンバッ。
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