ギルド受付役として生きていく・・・が、ブラックだ   作:パザー

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活動報告兼、アンケートを書きました。
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1ー11 この壮絶な死闘に決着を!

「卍解!!───観音開紅姫改メ(かんのんびらきべにひめあらため)!!』

 

 

背後に巨大な着物を着た女性が現れる。俺を包み込む彼女はこの場に存在しているはずがまるで生気の無い死体のような風格をしている・・・巨大と言っても目の前のデカブツには遠く及ばない訳だが・・・ラーヴァナ・・・・・地球じゃ確かインドの魔王だったか・・・ここじゃ第一級危険生物・・・・・神話通りの姿をしてるが、スペックまでその通りってこたぁねぇよな・・・?そうであってくれ。

 

 

「さて・・・俺の魂を潰すのが先か改造を終わらすのが先か・・・根比べと行こう」

 

 

『触れた物を造り変える』・・・・・それが能力な訳だがあの巨体を弄り終わるのは骨が折れるし、どのくらい掛かるのかねぇ・・・はぁ・・・・・何でこんなのを相手どらないといけないんだか。俺は一介のギルド職員だぜ?

 

こういうのは、日本から転生してきたチート持ちの勇者気質の真面目君がやってくれりゃいいんだよ・・・っと!

 

その巨体に似合わぬ高速で拳が降り下ろされる。風を切りながらいきなり眼前へと迫る数本の拳・・・不味い。

何とか風を造り変えて気流を産み出す。その気流に乗りながら後ろへと大きく後退する。

 

って、威力のせいで岩盤ぶっ飛んで来てるじゃねぇかよ!

あんなん当たったら死ぬ!このまま天国にfly away!しちまう!

 

 

「『血霞の盾(ちがすみのたて)』!!」

 

  

ガンッ!と数回の衝撃が連続して襲ってくる。しかし、この程度で崩される程こっちの防御も柔ではない。

空中で発生した土煙を払い、そのまま剃刀紅姫を放つ。

無事着弾したものの巨体とその分厚く硬い皮膚に阻まれ、軽く傷を負わせるだけとなってしまう。

 

というか、まずはアイツに触らねぇと・・・そうでもしないと始まらん。

 

気流の勢いを強くして、一直線に突撃する。当然、奴さんも俺を撃ち落とそうとゆっくりと掌を3つほど顔の前に持ってきた。・・・左右にも掌があるってこたぁ、俺があれに戸惑って速度を落としたところで潰す気か。

 

死角をつくろうにもあの頭の数じゃ無理があるな・・・なら・・・

 

 

「───『騙紅姫(だましべにひめ)』」

 

 

刀から溢れ出た血を纏い、周りの景色と同化する・・・俺のオリジナルだがまぁ・・・案外汎用性は高い。

こうしてる間、他の技を使えないのは難点だが。

 

当然卍解の能力で風を操ることも出来ないのでそのまま滑空するのみとなるが・・・十分届く。

巨大な腕が目と鼻の先にまで近づいてくる。すれ違うその瞬間、紅姫をラーヴァナの腕へと突き立て、着地する。

 

技を解いて再び追い風を造り出して腕をかけ登り肉薄していく。が、向こうもこちらを視認して四方八方から蚊を潰すかのように無数の平手が降り下ろされる。

 

 

「縛道の七十五『五柱鉄貫(ごちゅうてっかん)』!!」

 

 

上空より落ちてきた五つの五角柱が降り下ろされている腕を拘束し停止させる。・・・ちょっと本来の用途じゃないし詠唱破棄だからあんま効果はないだろうが・・・

さて・・・後どのくらいで改造が終わる・・・?改造さえ完了すればこっちの勝ちだが・・・・・

 

 

「おいおいおいおい!冗談キツイぜ!?」

 

 

俺のいる場所に向けて自分の腕を引きちぎり、それを降り下ろしてくる。嘘だろ!?自爆覚悟で当たる保証も無いのに下手したら腕2本無駄になるんだぜ!?

あの巨体だから出来る荒業ってか!一旦改造を止めて回避するしかないか・・・

 

乗っていた腕から飛び立ち距離をとる。もちろん、降り下ろされていた腕が止まるはずもなくそのまま腕同士で激突する。

辺りにとんでもないな轟音が響く。それに混じってゴキッという鈍い音と鮮血が大量に飛び散る。

土煙に目を細めていたがようやくそれか晴れる。

・・・う~わ痛そう・・・・・叩きつけた方の腕は関節が折れてしまったのか振り子のように宙をブラブラとして、叩かれた腕は骨が飛び出し、辺りに血の海を作っていた。

 

そんな地獄絵図に吐き気を覚える。目の前の惨状に、そして何よりも未だ衰える事を知らないギラギラの殺気を放ってくるその毅然とした態度に。

こういう肉体も精神も(どっちもタフ)な野郎は手強いんだよ・・・

 

とりあえず、また目を潰して接近しねぇとな・・・

 

 

「千手の涯、 届かざる闇の御手、映らざる天の射手、光を落とす道、 火種を煽る風、 集いて惑うな我が指を見よ 光弾・八身・九条・天経・疾宝・大輪・灰色の砲塔 弓引く彼方 皎皎として消ゆ・・・破道の九十一『千手皎天汰炮(せんじゅこうてんたいほう)』!!」

 

 

相変わらず詠唱が面倒なんだよこれ・・・その分威力も強いんだけどさ・・・後恥ずかしいから絶対人前じゃやらない。やったとしても詠唱破棄する。

 

背後から無数の三角の矢が相手の顔へと降り注ぎ、爆発する。爆音と爆風に顔をしかめながらも再び改造を開始する・・・後、10分って所か。まぁ、あれ食らったらしばらくまともに動けねぇだろ・・・・・ッ!!?

 

背筋が凍りついた。この時、完全に頭から抜けていた。こいつの頭の数・・・あれを全部潰さないことには安心できない・・・なのに、完全に油断した!

 

 

「カッ・・・ハッ・・・・・!」

 

 

拳をもろに受け、吹き飛ばされる。

何件も廃屋の壁を吹き飛ばしていき、止まった時には10枚以上の壁に穴を空けていた。

 

いてぇなチクショウ・・・こんな良いの貰ったの何時ぶりだよ・・・吐血しちまった辺り・・・内臓の方もヤバイな・・・・・とっとと決めねぇと・・・幸い、改造はギリギリ続いてるし・・・後・・・少しだ・・・・・

 

 

「こいつでも食らっとけ・・・デカブツ・・・滲み出す混濁の紋章、不遜なる狂気の器、湧き上がり・否定し痺れ・瞬き、眠りを妨げる爬行する鉄の王女、絶えず自壊する泥の人形、結合せよ!反発せよ!地に満ち、己の無力を知れ!!破道の九十!『黒棺(くろひつぎ)』!!!!」

 

 

ラーヴァナの巨体を闇が覆い尽くす。特大の重力塊だ・・・押し潰されちまえ・・・!

しかし、相手も馬鹿ではない。黒棺に飲まれた腕が潰れたのを見て素早く移動し、黒棺から逃れてしまった。

 

危機感知能力・・・スピード、パワー・・・・・ホントどれとっても強すぎるんだよこいつは・・・まぁ、それもこれで終わりだ。 

 

 

「施術完了・・・安心して潰されろ」

 

 

瞬間、ラーヴァナの顔の輪郭が歪む。続いて腕は枯れ木のような見た目になるまで圧縮され、足は上へ引っ張られるかのように吊り上げられ押し潰されていく。

骨が折れ、砕ける音に肉が裂け、血の吹き出す音。そして醜い断末魔が辺りに響く。

 

一応・・・時間は掛かったが・・・成功したみたいだな。紅姫の施術。しっかし、アイツの重力に対する抵抗を0にして、周りの重力を数倍にしただけでここまでなるものなのか・・・

 

いつの間にか潰され続けたラーヴァナの体は何処にも無くなっていた。残ったのは破壊され尽くした無惨な村とただただ虚しい空気のみだった。

 

大きく溜め息を吐き紅姫を元の羽ペンに戻す。だが、とてつもない痛みと疲労感が一気に押し寄せる。

寝よう・・・・・こんな所で寝るのもあれだが・・・流石に無茶やりすぎた・・・イテェ・・・・・

 

それを最後に意識は闇へと沈んでいった───

 

~*~

 

黒鎧の騎士・・・デュラハンのベルディアはアクセルで散々こけにされ、イライラを募らせながら自分の一時的な住まいである廃城への帰り道を歩いていた。

 

結局、任務であるあのなんちゃって幹部のリッチーと主君である魔王から告げられた重要人物・・・『骸王』との接触は敵わなかった。

1週間後には死に至る呪いを掛けたクルセイダーの仲間はどう出るのかと少しばかり胸を踊らせる。

そして、道すがらに配下のアンデッドに命じた『骸王』の目撃情報があった村・・・イムルの村への襲撃、それがどのような結果になったのかが気になり村へと馬を走らせた。

彼が目にしたのは既に蹂躙と虐殺の痛々しい痕跡。燃え尽きた家々に惨たらしい姿になってしまった住人の姿。幾らアンデッドになろうとも騎士の精神がその惨状に少なからず嫌悪感を覚えさせる。

しかし、違和感を感じずにはいられなかった。

 

───おかしい、配下のアンデッド・・・ラーヴァナの気配でさえ・・・何も感じられない。

 

虚無、まさにこの言葉が似合う。この世界には自分1人しかいないのではないか、そんな感覚に陥るほど、静かで何もないのだ。

村の中へと足を進める。途中途中で幾つもの死体を発見した。当然、配下のアンデッドと村人の物だ。だが、少し開けた広場に出るとそこは血の海と化していた。

 

そして、そのど真ん中で倒れている青年は彼の中でとある人物と合致した。

 

(中肉中背に黒髪・・・そしてこの羽ペン・・・これが・・・魔王様の仰られていた・・・『骸王』・・・か)

 

その青年を肩に担ぎ上げ、彼は廃城への道を急いだ───




詠唱の入力疲れた・・・
何か自分でも変な感覚がするけど分からん・・・意見がありましたら何かお願いします!
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