ギルド受付役として生きていく・・・が、ブラックだ   作:パザー

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1ー07 この過酷な職務にご褒美を!

キャベツvs冒険者という別に世界の命運も何も懸っていないただ懸っているのは彼らの生活線に俺が飲むことになるであろう栄養ドリンクの本数だけだ。

 

というかどしよっかな・・・紅姫始解したはいいが・・・捕獲できんよな。縛り紅姫使えば行けるだろうが如何せん効率が悪いし・・・何か無いかな・・・そうだ!

 

 

「ちょっと行ってくる!」

 

「行ってくる!?何処に!?」

 

「ま、待って下さいよサクさ~ん!」

 

「ゆんゆんは待っとけ!すぐ戻るから!」

 

 

こうしてアクアやダクネス達からも引き止める声が聞こえてきたがまぁ別に大丈夫じゃろ。

キャベツ程度にやられる玉じゃないだろ・・・そう信じよう。

さぁて、エクスカリバーを取りに行かないとな!

 

~*~

 

手に伝わる若干ヒンヤリとした硬い表面の感触。

俺の持つ部分から上に行くにつれて段々と太っていき先端は分厚く、円形になっている。

 

・・・そう酒b・・・・・じゃないエクスカリビンだ。

 

 

「さ、酒瓶!?朔さんあんた何考えてんのよ!?」

 

「やっかましいぞ駄女神!謝れ!俺とエクスカリバーに謝れ!!」

 

「えぇっ・・・!?私が悪いの・・・?」

 

「エ、エクスカリバーって伝説の剣じゃないですか!サクさんどうしてそんな物を!?」

 

「よく見ろゆんゆん。ただの酒瓶だぞ、騙されるな」

 

 

何でこの紅魔族は酒瓶・・・まぁいいや。酒瓶をエクスカリバーって呼んだのもあるがそれでもそこまで思い込むか・・・?

ま、何も酒瓶ダイレクトで使う訳じゃない。

俺の紅姫の技・・・血霞の盾(ちがすみのたて)という技があるんですね。

それをこの酒瓶に掛ければ・・・!

 

刀身からピッと飛び出した赤黒い血の様な物。

それが酒瓶に付着した途端酒瓶を覆い尽くし、もう酒瓶じゃなくただの血の塊の様になってしまった。

 

ほい、即席ハンマーの完成!

これならキャベツをノックアウトできるぞい!

 

 

「エクスカリバーの勇者様がお通りじゃああああぁぁぁいっ!!ひれ伏せ野菜どもおおおおっ!!」

 

「朔待って!それ勇者じゃない!ただの赤毛エセ神父!!」

 

「み、皆さん!サクさんに続きましょう!」

 

 

俺がガンガンとキャベツにホームランを噛まし爆走していると後ろから多数の足音が聞こえた。

・・・まぁ俺が仕留めてないキャベツは突進を続ける訳で。

 

ちょくちょく激突音と某龍球の格ゲーで倒された若本みたいな声も聞こえてきた。

わざわざセルフエコーでもしてんのかね。

 

っと!

いつの間にか目の前に急接近していたキャベツを酒瓶で真下に叩き付けた。

キャベツはその飛沫を撒き散らしながら木端微塵に四散した。

当然、弾け飛んでしまったため四方八方に飛沫が飛ぶ。

 

 

「ああっちょっ!!臭っ!!スムージー臭っさ!!バボッ!!ベッ!!」

 

 

青臭いキャベツの飛沫で目を潰され、好機と言わんばかりに怒涛の2連撃。

ていうかめっちゃ臭いんですけど!しかも変にドロドロしてて取れねぇ!!

 

 

「『クリエイト・ウォーター』!」

 

「『花鳥風月』♪」

 

「うおっ!?」

 

 

突然俺の顔面に水が放射された。

冷たい冷たい!てか何時まで消火活動続けるんだこいつら!!溺死するっ!消火されるのがキャベツスムージーじゃなくて俺の命になっちまう!!

 

 

「いい加減止めいっ!!命の灯が消化されるわ!!」

 

「ご、ごめんなさい!大丈夫ですか・・・?」

 

「何よ!折角私が洗い流してあg「行けキャベツ」ウギッ!」

 

 

俺がキャベツ達に背を向けていたがそう簡単に激突されるとでも?

アクアが突っかかって来たので頭をずらしてこいつにキャベツをクリーンヒットさせてやった。

 

漫画によくあるグルグル巻きの目で倒れてしまった駄女神(笑)。

 

 

「よしゆんゆん!駄女神は名誉の戦死を遂げちまった!後で厚く弔ってやるとして、今はキャベツ狩りすんぞ!」

 

「は、はい!・・・・・女神?」

 

~*~

 

「フー・・・300匹位はとっ捕まえたかな・・・」

 

 

死屍累々・・・・キャベツ累々な光景。

山の様に高く積み上がったキャベツを夕日に照らされながら見上げていた。

 

俺が捕まえたキャベツは全体の20%ほど。

ちょっと力み過ぎてお星さまになってしまったキャベツもあったが・・・まぁそれなりに取れた方だろ。

 

これは俺のボーナスにするとして・・・残りの奴らはどうなったかな?

・・・・・そういやめぐみんどうなったけ?

確かふん縛ったまま放置してきちまったが・・・

 

 

「酷いですよサク!カズマが気付かなかったらどうなっていたことか!一日一爆裂を危うく逃すかもしれませんでしたよ!」

 

「ハッハッハッ~。悪い悪い、忘れてた」

 

「むっ!反省してませんね!?そこになおりなさい!私が一日一爆裂の大切さを説いてあげましょう!」

 

 

無理やり正座させられその目の前でクドクド演説を始めるめぐみん。

俺の少しだけ高い視線の前には彼女のスラッとした生足に・・・うん、何も言うまい。役得ありがとうございます――――――――黒か。

 

 

「おーい和真!お前ら何匹位捕れたんだ~?」

 

「ま、待って下さい!まだ私の話は終わって――――――――」

 

 

説法・・・一日一爆裂について語っているめぐみんの姿を見たのかキャベツの山を見つけたのか。

すっかり伸びているアクアを担ぎながら和真がやって来た。

あれあんなクリーンヒットしたのか。

 

某ジョースターの様な事を口走っているめぐみんを放置。そのまま和真たちの方へと向き直った。

見ると後ろからゆんゆんも数個のキャベツを担ぎながら歩いてきた。

 

 

「100ちょっとだな・・・ってあれ全部朔が?」

 

「まぁな。それにしてもやるじゃないか。100匹って」

 

「1人でその何倍も捕まえた奴が言っても嫌味にしか・・・」

 

 

ポカーンと口を開けながら俺が築いたキャベルの塔を見上げる2人。

だが、その瞬間に俺の耳にとんでもなく大きな声が響いてきた。

 

 

「モノノベサク君!今すぐ冒険者ギルドへ戻ってきなさい!でないと給料減額、勤務時間増加よ!!」

 

 

所長にも迫る勢いの大声が街に備え付けのスピーカーから聞こえてきた。ていうかさ・・・マズイ!!給料減額はまだしも・・・いや良くないし勤務時間増加も非常に不味い!!

今でも睡眠時間削ってプライベートを最低限確保してんのにこれ以上削るなんて冗談じゃねぇ!!

 

 

「今行きます!!今行きますから勤務時間は待って!!早まらないでルナさああああぁぁぁぁぁんっ!!」

 

「見事に尻に敷かれてんな・・・朔」

 

「大変なんですね。ギルド職員って・・・」

 

~*~

 

「キャベツロールにビール!20人前追加っす!!」

 

オーイウェイトレスサンオカワリー!

モットサケニリョウリニツマミモッテコイヤー!

 

 

厨房に空いている小窓に向けて思い切り声を張り上げる。

多数の冒険者で一杯になっている熱気の溜まり場であるギルド。

 

 

「10番テーブルにシュワシュワとキャベツの浅漬け2人前追加!!3番テーブルにキャベツ炒め早く持ってってください!!」

 

 

忙しい忙しい忙しい!!

あぁ忙しい!!クソッ!!満席御礼で注文の嵐だ!!

ビールジョッキ重いし料理の皿馬鹿熱いし!!やっぱキツ過ぎるこの注文ラッシュ!!

 

捌いても捌いてもそこが見えねぇ!!数が多いんだよこの野郎!!

クエストよかこっちの方がよっぽど命の危険感じるわ!!絶対後で過労で倒れる!!このブラック企業め!!

 

 

「サクさ~ん・・・」

 

「ゆんゆん悪い!!今は相手できねぇ!!また後でな!!」

 

「ショボン・・・」

 

 

露骨にションボリしてしまったゆんゆん。

後で何か買ってやろう・・・ボーナス降りるだろうし。

 

 

オーイショクインサン!チュウモンダー!

 

「はいただいま!!」

 

 

こうして俺は右へ左へと奔走するのでした―――――

 

~*~

 

「あぁ・・・レベル上がった・・・やったぁ・・・夢の70台だぁ・・・」

 

 

疲れからなのだろう。我ながら間延びしたやる気の無い声が出てしまった。

こんな姿は俺だけではなく、俺がブッ倒れている石床の周りには同様に生きる屍の山が積み上がっていた。

 

全員、精根尽き果てた様子で所長に至っては大鍋を振り回し続けていたせいで死にかけている。

あのうるさい所長をここまでへばらせるとは・・・やはり恐ろしやキャベツ狩り・・・

 

しかもこれから余ったキャベツ共を箱詰めして出荷・・・鬱だ・・・

まぁいいさ・・・・・俺にはボーナスが・・・・・

 

 

「所長ぉ・・・もう少し人員増やしましょうって・・・これじゃ持ちませんぜ・・・」

 

「うむ・・・・・そう・・・だな・・・今度募集の張り紙・・・でも作ると・・・しよう・・・」

 

職員一同(あ、あの所長がここまで静かになってる・・・!?)

 

 

ホンット・・・嫌な職業だ・・・ホント1人で良いから誰か来てくれ・・・

 

~*~

 

「サクさん!」

 

「・・・ん?ゆんゆんか・・・わざわざ待ってたのか・・・?」

 

 

ギルドから出るとそこにはゆんゆんが待っていた。

健気だなぁ・・・マジ天使だわ・・・唯一の癒しかな・・・・・

 

 

「お疲れ様でした!さっ!今日はお話をしてくれる日じゃないですか!」

 

「ん・・・あ・・・そう・・・だった・・・な・・・」

 

 

マズイ・・・意識・・・が・・・これ・・・過労・・・?

ハハ・・・今日はいろ・・・・・いろ・・・はしゃぎ過ぎた・・・から・・・

 

薄れゆく意識の中俺は前のめりに倒れる。

このまま硬い地面に倒れて痛い思いすんねやろなぁ・・・

 

 

「えっ!?サ、サクさん!ど、どどどうしたんですか!?」

 

 

柔らかい・・・・・この感触・・・それに温かさは・・・ゆんゆんが・・・受け止めて・・・くれた・・・のか。

役得・・・とか・・・言いたいが・・・もう・・・眠い・・・

 

 

「フフッ・・・子供みたいですね・・・お休みなさい、サクさん」

 

「・・・スー・・・・・スー・・・・・・」

 

 

ゆんゆんの声が至近距離で耳に届いた。

その声で俺は深く、安らかに眠りについてしまった――――――

 

~*~

 

「・・・ん・・・あ・・・朝・・・・・?」

 

 

頬を照らす朝日で目が覚めた。

頬が熱い・・・・・んだが・・・それ以上に胴体・・・布団被ってるだけでこんな温まるっけ・・・?

それに疲労のせいか?体が重いし・・・頭がクラクラする・・・ここは・・・俺の宿か?

とりあえず・・・顔でも洗おう・・・・・ん?体が・・・上がらない・・・

 

そんなに疲労ピークまで来た?動けんレベルまで来てた・・・?それとも・・・金縛り的なあれ?

えやだ・・・・・幽霊?お兄さん幽霊とか怖いんですけど・・・・・・

 

いや、腕と・・・顔は動く・・・・・ていうかホントさっきから・・・胴体に何か・・・柔らかい物が・・・それに・・・何か定期的に感触が変わってるし・・・布団も膨らむし・・・ま、まさか・・・・・

 

震える手で布団の先をペラリと捲り上げた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そこには俺の素肌・・・上着てないのかよ俺・・・何があった?

だがそんな事を何光年も後に置き去りにしていきそうな衝撃があった。

 

スースーと穏やかな寝息を立てながら俺の胴体をガシッと両手両足で挟み込み、鎖骨辺りでその柔らかい頬や胸を擦り付ける様に眠っているゆんゆんが居た。しかも、胸元どころか着衣が乱れそこらかしこから素肌を覗かせている。

 

・・・・・・・寝ている内に・・・過ちを・・・侵したのか・・・?

事後・・・・・なのか・・・?

――――――――――――――マズゥイッッ!!!

こんなん見られよう物なら社会的に血の一滴レベルまで残らないほどに惨殺されるっ!!

 

14歳の少女を宿に連れ込み一夜を過ごした?

しかも・・・・・2人とも半裸?

タイムマシンを下さい・・・過去の自分をAMENさせて・・・300円あげるから・・・お願い・・・!




1万UA突破ありがとうございまあああぁぁぁっす!!

とまぁ感謝の弁はここまでにしまして。雑談をば・・・
HELLSING全巻まとめ買いしちゃった☆(金欠
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