IS ~空から落ちてきた少女~   作:3148

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一夏が拾ったサイネの日記帳の中身です。途中からドイツ語で書かれてうんたらかんたら、という設定があった気もしないでもなかったけど、そんなことはなかったぜ!


サイネの日記帳

『思いだした。私は25年先の未来から来た事、単一仕様能力によって過去に跳べる事、過去の自分に記憶を思い出させる事、第三次世界大戦の事、母さんとの思い出、全てを。だけど、私は25年前から直接タイムリープした記憶ではない、一度過去に来て、任務を行って更に一ヶ月経ってからタイムリープを行った記憶だ。前置きが長くなってしまったけれど、これを読んで私が私のことを理解する為に必要なためだ、仕方ない。そして、結論を書く――』

 

『――失敗した。失敗した、失敗した、失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した。失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗――私は任務に失敗した。母さんを救う事は出来たが、織斑一夏と篠ノ乃箒を殺害するには至らなかった。致命傷を与えたと思った、思いこんでいた。結果的に一命を取り留めた二人は再び紅椿と白式に乗り、私の前に現れて――』

 

『――同時に篠ノ乃束が現れた。私が阻止しなければいけないISの完成、究極生命体への進化を私の中に存在した未来の紅椿と白式のデータを読み取ってその場で完成させたのだ。篠ノ乃束の言葉が正しいならば、IS学園での戦闘時、少なくとも彼女が干渉する事が出来たのだ。その為に致命傷に至らなかった、そうとしか考えられない。AICを当たったふりをしてロングブレードで胸部を切り裂いたのに、それに逆上して飛びかかってきた篠ノ乃箒の腹部を貫いたというのに――』

 

『――篠ノ乃束の技術によって究極生命体に成り果てた織斑一夏と篠ノ乃箒は――彼等のその後を知る術はなかった。失意の果てに気を取り戻したのは、何もかも終わった後で、彼等を追う事などできなかったからだ。問題なのは気憶を過去に送る時、上書きされてしまう事だ。25年前から送られてきた気憶に上書きされる以上、再びこの気憶を忘れてしまい、思い出せなくなる。それを防ぐために、これを書き遺さなければいけなかった。母さんが襲撃される廊下に向かうまでのどこかに、この日記を隠しておく、そうすれば、事件が始まる前に私は全てを理解するはずだ――』

 

『――私はISを失わなければならない。母さんから与えられた、生まれた時からずっと寄りそいあってきた、ペルス・ルージュを。そうしなければ、篠ノ乃束の野望を阻止することは出来ないからだ。どうやってその情報を取り出したのかはわからないが、出来るだけ細かく、そして私が過去から来た事をさとられない様に、事をなさなければならない。それにはやはり、白式の零落白夜が最適だと思われる。この時代に絶対防御を無効化して破壊する武装は他に無かったはずだから。私は、強い意志を持って、この任務を行う。大三次世界大戦を起こさない為に、母さんとの誓いの為に、たとえその代償に――』

 

『――たとえ、その代償に命を失う事になったとしても。』

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