六花在住の捻デレ者   作:グッバイぐら

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こんにちは。こちらは久々の更新です。
原作であったエピソードほとんどすっ飛ばしちゃってます。


...ん?今ので終わり?

八幡が鳳凰星武祭の出場を決めてから数日後。

「はぁ...。」

「どうしたの八幡?何か疲れてるみたいだけど。」

「ああ...いや、最近何処の誰ともしれない輩にちょっかい出されててな。」

ここ最近ユリスを狙っていたと思われる襲撃者が八幡にターゲットを変更したのか、あるいは八幡をターゲットに追加したのか、よく八幡に対して矢が飛んでくるようになったのだ。

「まああの程度なら実害も無いんだけど、精神的にちょっとな...。」

何せ昨日は朝の鍛錬後に撃たれ、昼食時に撃たれ、放課後の鍛錬後に撃たれ、あげく寮の前でもう一回撃たれたのだ。いくら無傷で済んでいても本人としてはいい加減にしろよと言いたくなって当然だろう。

「そっかぁ。ここ最近、八幡以外にも鳳凰星武祭に出場予定だった生徒が襲撃されたって話もあったし...刀藤さんの方は大丈夫かな?」

「んー...まあ心配いらんだろ。刀藤ならあの程度の相手に不覚を取ったりしないだろうし。」

八幡のその発言は、「冷たい」「非人道的」「どうでもいいと思っている」と捉えられるものだった。事実、八幡と交流の浅いクラスメイトの何人かは八幡を白い目で見ている。しかし、普段から八幡と一緒にいることが多く、過剰なまでに彼を信頼している戸塚は違う解釈をしたようだ。

「へー...八幡は刀藤さんを信用してるんだね。」

「信用っつーか...別にそんなんじゃねーんだけど...。」

 

 

 

~放課後~

 

八幡は再開発エリアの外れ、とある廃ビルに来ていた。生徒会長であるクローディアに、連日の襲撃者の確保の手伝いを依頼されたためである。いつもの彼なら断るところだが、報酬としてmaxコーヒーを提示されれば彼としては断れない。

「まあ随分と雰囲気の悪いところで...ま、いいか。さっさと終わらして帰ろ。」

 

 

 

「ゲームはおしまいだよ、サイラス。」

「......ま、まだだ!まだ僕には奥の手がある!」

サイラスはそう叫びながら大きく腕を振った。すると背後の瓦礫が吹き飛び、中から巨大な人形-擬形体(パペット)が姿を表した。綾斗がこれまでに叩き切った人形達の5倍はあるだろうか。

「ははは!さあ、僕のクイーン!やって「ふーん。それが奥の手なのか。」...!?」

高笑いしているサイラスの台詞を遮るように、場違いな軽い声がその空間に響いた。

「誰だ!?」

「いや誰だって...俺そこそこ有名人だと思ってたんだけど...」

「せ、千変万化!?」

サイラスが振り向いた先に立っていたのは、星導館学園序列1位、比企谷八幡だった。

「何故ここに!?」

「んー...まあそれはどうでもいいだろ。それよりさっさと終わらせたいんだけど。」

「...そうですか。ならお望み通り早急に終わらせましょうか...クイーン!やってしまえ!」

サイラスの命令に従い、擬形体は八幡に対し大きく腕を降り下ろした。このサイズならば、一撃をもらうだけで致命傷になるだろう。その拳に対し八幡は蹴りを合わせて...

「うらぁ!」

逆に蹴り返した。

「なっ!?」

崩れ落ちた擬形体を見て、サイラスは言葉を失った。

避けられるくらいは想定していただろう。だが、圧倒的な重量を持つ一撃に対し、避けもせず、逆に蹴り飛ばすなど、もう技術だけでどうこうなるレベルではない。

当の八幡は蹴り飛ばしてなお何事も無かったかのように涼しい顔をしているのも、サイラスの驚愕の一因になっていた。

「...ん?今ので終わり?」

 

綾斗はただただ驚いていた。

あの人形を壊すこと自体は別に難しくはない。しかし、攻撃を避けず、真正面から打ち勝つとなれば話は違う。封印を破り、本来の実力を発揮できている今の綾斗でもそれは無理だろう。

単純な力や技術だけではない。優れた膂力、カウンターの技術、完璧なタイミングを見極める観察眼、そういった多くの要素が全て噛み合ってこその今の一撃。

どれほどの才能を秘めているのだろうか。どれだけ鍛錬してきたのだろうか。綾斗には計り知れなかった。

 

 

「...そっちが来ないんなら、本格的に終わらせるけど。」

八幡はそう言いながらブレード型の煌式武装を取り出し、星辰力 (プラーナ)を込めはじめた。

(あんまり時間かかってもあれだし...あれ使うか。)

そう考え、八幡は煌式武装に込める星辰力とは別に、大気を漂う万応素(マナ)に対して星辰力を込めた。

 

「あれは...流星闘技(メテオアーツ)?」

ユリスは八幡の煌式武装を見てそう呟いた。

流星闘技とは、煌式武装により多くの星辰力を込めることで、一時的に煌式武装の出力を向上させる必殺技のようなものだ。

しかし、あまりにも多すぎる星辰力を込めてしまうと、煌式武装は星辰力に耐えきれず壊れてしまう。故に必殺技とは言っても煌式武装ごとに向上できる威力やサイズには限りがある。だいたい本来の性能の1.4、5倍程の性能を出せれば十分だろう。

これは星脈世代なら誰でも知っていることであり、所謂優等生であるユリスも例外ではない。

「な...んだと...」

だからこそ目の前にの光景に驚きを禁じ得なかった。

八幡が手にした煌式武装ならば、流星闘技を使っても、精々2m程度のサイズになれば上出来のはずだ。

にも関わらず、今八幡が手にしている煌式武装は、サイラスの切り札である擬形体を越えるほどにまで大きくなっている。おそらく10mはあるだろう。

普通あれほどになるまで星辰力を込めれば、一瞬で煌式武装は暴発するはずだ。

「な...なんだこれは...」

サイラスに至ってはもう完全に腰が抜けている。

 

「じゃあ...終わらせるか。」

八幡はそう呟いて超が付くほどに大きくなった剣を振り上げ...

「っそい!」

床ごと擬形体を一刀両断した。




ありがとうございました。
ぶっちゃけ原作読んでなかったりアニメ見てないとよく分からない内容になってしまいました。すいません。
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