When is your birthday?-あなたの誕生日はいつですか?-   作:雪桜(希う者)

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僕のBirthday

夕暮れ

 

 

 

 

黄昏時とも言われるその時に彼は走っていた。

 

 

 

 

 

 

1週間後にクリスマスを控えて家庭にほどこされたイルミネーションも点灯しようかというそんな中を駆け抜けていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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12月9日(金)

 

 

ほとんどの学校で2学期末のテストが終わり、あとは冬休みを待つばかりというこのころ、家ではいつもの日常が流れていく。

 

 

 

 

「あ~寒い。ふとんがめっちゃ恋しいわ~

ってことでうちは二度寝へといざ~」

 

 

 

 

「いや、させないからね?もう準備しないと絵里さんもじきに来るよ?

って言ってるそばから二度寝しようとするんじゃないの!ほら、姉さん起きて。」

 

 

<ピンポーン

『希、ヒナ、おはよう。私だけどちゃんと起きてる?』

 

 

 

 

突然鳴る呼び鈴とそれを鳴らしたであろう人物の声

 

 

「ほら!もう絵里さん来ちゃったじゃん!

もう僕先に家出るからね。姉さん、ちゃんと支度して鍵閉めてってよ!」

 

 

「あっ!ちょっ!ヒナくん待ってー」

 

 

「待たない!!ごはんは机の上に用意してあるからちゃんと食べてから行ってよ!

じゃあ、行ってきます!」

 

 

きぃぃと音をたてながら開いた先にいたのはやはり絵里だった。

 

 

 

 

「あ、絵里さん、おはようございます。また姉さんが待たせちゃってすみません。

あ、寒いですし、よかったら中に入ってください。」

 

 

 

 

「おはよう、ヒナ。いいのよ。私が好きで待ってるんだから。でも、寒くなってきたしお言葉に甘えさせてもらうわね。希はちゃんと私がさせておくから大丈夫よ。いってらっしゃい」

 

 

 

 

「ありがとうございます。いってきます!」

 

 

 

 

 

 

 

 

東條家の一日も同じように流れていく。

 

 

彼の名前は"東条 向日葵"(とうじょう ひなた)

友人からは「ヒナ」と呼ばれたりもしている、真面目ながらも少し抜けているところがあったりするいたって普通の高校2年生だ。

 

 

そんな彼の姉、"東条 希"

音ノ木坂学院に通う高校3年生。そしてもちろん、スクールアイドル『μ’s』の一員である。

 

 

 

 

 

 

「あんまりヒナに頼りすぎるのも駄目よ?」

 

 

そう話しかける希の親友である"綾瀬 絵里"

 

 

「もう。そんな事わかっとるよ。今日は練習ないからもうちょっとだけ長く寝たかっただけなんよ~」

「ふふっ。それもそうね」

 

 

この二人にも等しく時間は流れていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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その日の放課後

 

 

希は少しだけゆっくりと鞄に教科書などを積め、ある場所へ向かう。

 

 

目的地に着くやいなやドアを勢いよく開いたかと思うとその階に響き渡るような大きな声で言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「みんなにお願いがあるんや!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

校舎の一画。音ノ木坂学院のスクールアイドル『μ’s』の9人が所属するアイドル研究部の部室での一幕であった。

 

 

 

 

 

 

「……いきなりどうしたのですか?希。」

 

 

海未から少し呆れたような顔をしながら聞かれた。

そりゃあいきなりドアを勢いよく開け放ち、大きな声をあげればそんな顔もされるだろう。

 

 

「これはうち一人ではどうにもならない問題なんや!」

 

 

「だから海未もそれを聞いてるんでしょ?いったいどうしたっていうのよ。」

 

 

「まさかあんた、太ったなんて言わないわよね?穂乃果や花陽の前例があるのを知ってるでしょう?さあ、どうなのよ!」

 

 

真姫とにこがそれぞれ反応を返すなか穂乃果と花陽はあのダイエットのことでも思い出しているんだろうか。思わず固まってしまっている。

 

 

そのなか希は、

(あっ、こんな雰囲気になってしまったら話しにくいやん。)

 

 

なんてことを思っていながら苦笑いするしかなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

もちろんヒナは知らない。

 

 

 

 

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12月10日(土)

 

 

 

 

休日であろうとヒナの朝は早い。

 

 

6時に起きては近所を1時間ほど走り、帰ってきてからシャワーで汗を流し、希と自分の分の朝食を作るのである。

 

 

 

 

今日も今日とていつもと同じように6時に起きて走って帰ってきた。

 

 

さあ、汗を流して朝ご飯と思い家の鍵を開けたら、

 

 

「おはよう、ヒナくん。そろそろご飯できるからすぐに着替えて来てね。

あ、でも汗かいてるね。ゆっくりでいいからちゃんと流すんよ~」

 

 

「え!?あ、うん。」

 

 

 

 

(な、なんで姉さんがこんな時間に起きてるの?!い、いや、あれは姉さんじゃないんだよ。

………ってそんなわけあるか!どこからどうみても姉さんだよ!

いつも休日は8時半までは何があっても起きようとはしない僕の姉"東城 希"だよ!)

 

 

 

 

「な、なにがあったっていうんだよ………」

 

 

そう、こぼすことしかできないヒナであった。

 

 

 

 

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「最近はお日様の出てる時間が短くなって来たから少し早く始めて、午後は歌の練習とかに当てようかってことになったんよ。だからしばらくはいつもより早い時間に起きるの。」

 

 

 

 

「あー、なるほどね。納得した。」

 

 

(そりゃあそうだよね。自分から進んで起きるなんてそんな事ないよね)

 

 

なんて失礼なことを思っていたりするがこれも兄妹ゆえのことだろう。

 

 

「それで、何時から練習なの?」

 

 

 

 

「それなら8時半から……って、もう8時15分やん!

えええ、えっと持ってくものは……これで大丈夫。お茶も持った。よし、いってきます!」

 

 

「いってらっしゃ~い。」

 

 

いや~嵐のような朝だったなー。

 

 

なんて思いながら本当に忘れ物はないかチェックすると、

 

 

「あ、姉さんお弁当持っていってないじゃん。今からつくったら………だいたい昼前になるかな。はあ。」

 

 

そんなこと言っておきながらも彼はせっせと弁当を作り始めた。

 

 

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そして昼ごろ

 

 

ヒナは音ノ木坂学院の前、警備員室にいた。

 

 

「こんにちは、桜音さん。野鴨さん。」

 

 

 

 

「お久しぶりですね。ヒナさん。」

「おお、ヒナくん。今日はどうしたの?」

 

 

話しかけたのは、警備の桜音 喜伊子さんと、野鴨 悠さん。何度も訪れているために顔を覚えられている。

 

 

え?それはどうなのって?………知らないもん。

とまあ、それはおいといて、

「姉さんがお弁当忘れていってしまったんですけど、中に届けてもらえませんか?」

 

 

いつも通りならここで桜音さんが、『はい、承りました。』とか言って僕も帰るんだけど、

 

 

「それだったら直接届けてあげるっていうのはどうですか?私たち、ちょっと今は手を離せないもので。あ、ちゃんと入校許可証は渡しますし、今日はどこの部活も試合やら休みやらでやっているのはμ’sのみなさんくらいなものですから入っても問題はないはずですよ。たぶん。」

 

 

今日の桜音さんはとんでもない爆弾を投下してきた。

 

 

いや、僕だって男なんだからさ。女子校に入れるなんて言われたら『興味ないです』なんて返せないしさ。あのあとの予定もないようなものだし、そりゃあ、入ってみたいよ。

 

 

「ほ、ほんとうに入っちゃっていいんですか?」

 

 

「いいですよ。ここに名前だけ書いてくれれば全く問題無いですよ。」

 

 

あ、真面目に入れちゃうのか~。

でもそんなに軽く入れちゃうのかー……

 

 

うーん。本当に誰もいないならいいんだけど。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そのころ、屋上では

 

 

「ワン、ツー、スリー、ラストー…………

はい!じゃあ、そろそろいい時間だしお昼にしましょうか。あ、午後は歌の練習だし食べる前に着替えちゃう?」

 

 

「それがいいにゃー。着替えてごはんにゃー♪」

 

 

絵里の問いに凛が肯定して全員それについていく。

 

 

部室に戻って着替え始める彼女たち。

 

 

<コンコン

「姉さんいる?お弁当持ってき………た………」

 

 

思わぬ来訪者が表れたのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

校舎に入ったところまでさかのぼる

 

 

「えっと、これが中館?で、こっちが特別活動室だから、えーっと……」

「えっと、どちら様でしょうか?」

 

 

「うおぉう!?」

 

 

「あ、驚かしちゃいました?」

 

 

「あ、いえ、大丈夫です。僕はちょっと姉にお弁当を届けに来て入校許可証もさっきもらったんですけどどこだかわからなくて、あ、僕は東條希の弟の東條向日葵です。」

 

 

「東條さんの弟さんでしたか。私は音ノ木坂学院理事長の南です。ついでに言うと南ことりの母です♪」

 

 

「へ~………え!?理事長?!理事長先生なんですか!?

………コホン、取り乱しました。ところで、姉さんがどこにいるかご存知無いですか?」

 

 

「恐らくこの時間は屋上でダンスの練習していると思いますよ。」

 

 

「そうですか、なら邪魔するのは悪いかな?」

 

 

「あの、もしかしてすぐいかないといけないような用事があったりします?なかったらちょっと運ばなきゃいけないものを手伝っていただけませんか?それで調度、職員室へいこうとしていたところでしたので。」

 

 

「あ、そういうことなら大丈夫ですよ。」

 

 

 

 

などと話をしながら手伝いをし、その後は理事長室でお話をしていると時間は過ぎていき、

 

 

「あ、そろそろ練習も休憩になる頃じゃないかしら。」

 

 

「あ、そうなんですか。わざわざ時間までお邪魔させていただいてありがとうございました。」

 

 

この学院のことを聞いたり、なぜか理事長の連絡先を手に入れたりとまあ、色々あったがとりあえず時間のようだし行かなければ。

 

 

さ~て、階段を1階まで降りて右へ真っ直ぐ言って奥の方の部屋っていってたけど~

 

 

あ、これかな?中から声もするしもしかしたらもうごはん食べてたりするのかな?だったらさっさと渡さないと。

 

 

 

 

<コンコン

「姉さんいる?お弁当持ってき………た………」

 

 

瞬間、ヒナは思った。

 

 

 

 

(ああ、やっちまった。走馬灯ぐらいでなんとかなるといいな)

 

 

 

 

 

 

 

 

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なんとか海未と真姫と姉さんからの説教も終わり、なぜか僕までいっしょにご飯を食べることになり、そのまま何事もなくその日を終えた。

 

 

そして日が流れていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

12月16日(金)

 

 

2人とも学校から帰り、夕食の準備をしているときのことだった。

 

 

「あ、姉さん。友達がさ、『テスト終わったのにどこもいってないしせっかく休みなんだし遊びに行こう』って誘って来たんだよ。それでせっかくだし行こうと思うんだけどいい?」

 

 

「そっか、でも晩御飯は帰ってきて食べるんでしょ?」

 

 

「うん、そのつもりだよ。」

 

 

「それじゃあ、気をつけていってらっしゃい。あと、帰るときだけ連絡してね。」

 

 

「わかったよ。」

 

 

ほんの少しだけ明日の作戦の修正をしてみんなに知らせなければと考える。

 

 

希は動く。すべては明日のために。

 

 

 

 

~~~~~~~~~~

 

 

12月17日(土)

 

 

遊びに行く日であろうといつもの習慣は忘れない。

いつものように起きて、いつものように走り戻ってくる。

 

 

「おかえり~さっさとシャワー浴びてきてね。ごはんもうできるよ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……あれ?

 

 

今日は一応、僕の誕生日だよな?

 

 

今までは朝起きたときに『おめでとう』っていってくれてたんだけどな……

 

 

 

 

とりあえず時間はないし考えるのはあとだ。

 

 

 

 

「いってきます」

 

 

「いってらっしゃ~い。気を付けてな~。」

 

 

~~~~~~~~~~

 

 

その後は友人と合流し、普通に映画を見たり、本屋さん、ファミレスなどへ行って楽しんだ。

 

 

 

 

息抜きも出来たしあとは帰るだけなんだけど、まだ帰りたくないな……

 

 

そう思っている友人が声をかけてきた。

「なあヒナ、せっかくだしさ夕飯もどこかで食ってかねえ?もしもう金がないって言うんだったら俺が出すしさ。」

 

 

どうしようか。別にお金もあるけど昨日姉さんが帰るときに連絡くれっていってたし……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

でも、誕生日……覚えてなさそうだったしな………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あー………いいけど、先に姉さんに電話させて。もしかしたら夕飯用意しちゃってるかもしれないからさ。」

 

 

「そんくらいならいいよいいよ。じゃあどこ行くか考えとくよ。」

 

 

 

 

せっかくだしこのまま食べてから帰ることにした。

これはただのわがままなのかもしれないけど。

 

 

 

 

プルルル…プルルル…ガチャ

『もしもしヒナくん?』

 

 

「もしもし、今ね、夕飯も食べてかない?って誘われたからこのまま食べてから帰ろうかなって」

 

 

『え!!じゃ、じゃあ夕飯うちで食べないの?』

 

 

「そうだね。でも別に家食べなきゃいけない訳じゃないでしょ?あ、もしかしてもう作ってる?そうだったらごめんね。」

 

 

『ち、違うの!……そうじゃなくて………

 

 

 

 

わ、私がこんな日くらい一緒に食べたいの!!

いいから早く帰って来て!!』

ツーツーツー

 

 

な、なんだよ、今日くらいって……

 

 

 

 

 

 

あんなこと言われたら帰るしかないじゃん。

 

 

「ごめんね。僕、帰るよ。」

 

 

「そっか、じゃあここで別れようぜ。俺も帰って食うことにするよ。

じゃ、また来週。」

 

 

「じゃあね!」

 

 

僕はそういいすぐに走りだした。

 

 

 

 

 

 

~~~~~~~~~~

 

 

 

 

 

 

 

 

季節は冬

 

 

ちょうど夕暮れ時

 

 

 

 

人がそれぞれ家へと帰り一日を終えて行こうというときに彼は走っていた。

 

 

 

 

 

 

1週間後にクリスマスを控えて家庭にほどこされたイルミネーションも点灯しようかというそんな中を駆け抜けていく。

 

 

 

 

まるでそれは、1日が終わろうというなか、彼のこの1日はまだ終わらないとでもいいたげなようだった。

 

 

 

 

~~~~~~~~~~

 

 

家の前まで来て一旦息を整える。

 

 

なんだか少し緊張感があるけど……行こう。

 

 

 

 

「ただいま」

 

 

……………

 

 

あれ?返事が帰ってこない………

 

 

(もしかして寝ちゃった?)

 

 

………

(い、いや!それは………ないよね?……)

 

 

そういい、少し静かにリビングの扉を空けると

 

 

「「「「「「「「「ヒナくん!お誕生日おめでとう!!!」」」」」」」」」

 

 

 

 

 

 

~~~~~~~~~~

 

 

 

 

 

 

びっくりした。

 

 

 

 

姉さんだけじゃなくてみんなもいるなんて……

 

 

とにかくうれしかった。

 

 

ただただうれしかった。

 

 

だから、ちゃんと言わないとね。

 

 

 

 

「みんな、ありがとう!」

 

 

 

 

~~~~~~~~~~

 

 

 

 

そのあとはみんなでしゃべりながらごはんも食べたりケーキを食べたり、トランプなどで遊んだりした。

 

 

 

 

 

 

 

 

でも、時間は過ぎて行く。

 

 

もっと一緒にしゃべりたいけど、時間は待ってくれない。

 

 

9時になったところでみんなで帰ることにした。

 

 

「さすがに一人は危ないだろうから家の近い人どうしで帰るようにしてな~」

 

 

「ことりちゃん、海未ちゃん、うちに寄るついでによかったらうちに泊まってかない?」

「いいね!穂乃果ちゃん!」

「いいですね。穂乃果」

 

 

「にこ、私たちも一緒に帰りましょうか。」

「私は泊めないからね。」

「わかってるわよ。ただ、ちょ~っと妹ちゃんたちと遊んでいこうかな~って」

 

 

 

 

2、3年生は大丈夫そうだ。

 

 

「か~よちーん、一緒に帰るにゃー」

「うん。真姫ちゃんも一緒に帰ろう」

「そうね。遅くなりすぎる前に帰りましょうか。」

 

 

1年生組も一緒に帰るようだけど大丈夫かな?

 

 

「あの子達だけで大丈夫か心配なんやろ?」

 

 

「うぉおう!びっくりっていうかサラッと心読まないでよ。」

 

 

「ふふ、心配なら送ってきてもいいんよ?」

 

 

い、いいの?ま、まあ、なにかあったらいけないしね。決して花陽ちゃんともっといたいっていうわけじゃないよ?

………え?嘘じゃないよ?ヒナ、ウソツカナイ

 

 

「あの、僕もついていこうか?」

 

 

 

 

とりあえずいってみる。

よ、余計なお世話とかおもわれないかな?

 

 

「え、でも……」

 

 

花陽ちゃんが申し訳なさそうにしている。

 

 

「別にいいんだよ。今日は楽しかったしね。」

 

 

そういうと花陽ちゃんはぱぁーっと顔が明るくなった。

 

 

 

 

すると真姫が

「そうよ、凛。あなた、この前うちに忘れ物してったでしょ?折角だしうちに寄って持っていきなさい。」

 

 

「え?凛、忘れ物なんて………」

 

 

「いいから!さっさといくわよ!」

 

 

そういってさっさと行ってしまった。

 

 

 

 

 

 

「えっと…………うん。花陽ちゃん送ってくるよ。」

 

 

「えっと………お、おねがいします…。」

 

 

~~~~~~~~~~

 

 

 

 

2人で歩く。

 

 

周りは静まり返り車の通りさえもほとんどない。

 

 

そして、2人の会話もなかった。

 

 

 

 

なにか喋らなくては。とは思うのだがなぜか話せないでいた。

 

 

 

 

そのまま花陽の家に着いてしまった。

 

 

 

 

「あ、うちはここです。」

 

 

「そっか………そ、それじゃあまたね!」

 

 

 

 

これで今日も終わり。今日はとても楽しかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんなことを思ったときだった。

 

 

 

 

「あっ……あ、あの!待ってください!」

 

 

突然、花陽に呼び止められた。

 

 

「あの、ちょっとおかしなことを聞きますけど、ちゃ、ちゃんとと答えてくださいね。」

 

 

「……うん。どうしたの?」

 

 

花陽ちゃんが深呼吸をする。

 

 

僕はそれを待つ。そして、花陽が口を開いた。

 

 

「あ、あなたの誕生日はいつですか?」

 

 

「12月17日、今日だよ。といっても、あと2時間くらいで終わっちゃうんだけどね。」

 

 

「そうですよね。今日ですよね。

 

 

だったらプレゼントを渡さないといけませんね。

 

 

「でもさっきみんなからもらっ………っ!」

 

 

 

 

 

 

それは何も考えられなくなるような感覚だった。

 

 

甘くて、でも心から叫びだすくらいあったかい口づけだった。

 

 

 

 

どれだけだったかはわからない。10秒かもしれないし1分以上だったかもしれない。

 

 

お互いがそっと離れて、花陽が

 

 

「プ、プレゼントは私です。なんて……//

 

 

あの、私はあなたのことが好きです!

 

 

私と付き合ってください!」

 

 

ああ、夢みたいだ。

 

 

 

 

でもこれは紛れもない現実。

 

 

 

 

それに、花陽ちゃんが勇気を出して告白してくれたんだ。

 

 

 

 

だからちゃんと答えないとね。

 

 

「花陽ちゃん、僕は………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~~~~~~~~~~

 

 

 

 

 

 

 

 

あ、花陽ちゃん、起きたかい?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いや、とても幸せそうに寝てるから起こすのも悪いかなって。

ああ、夕飯を作ってたんだ。もうすぐ出来るから待っててね。

 

 

 

 

 

 

 

 

あっ、でも僕は……これからもずっと毎朝、君にみそ汁をつくって欲しいな。もちろんごはんもいっしょにね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

え?意味がよく分からない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これはね、

 

 

僕から君に

 

 

 

 

 

 

『結婚してください』

 

 

 

 

 

 

っていう意味なんだよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

だから花陽。

 

 

 

 

僕と結婚しよう。

 

 

 

 

~Fin~

 




もしかしたら花陽sideもあるかもしれない
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