そして今話で一年生編を終わらせて次話からニ年生編に入っていきます。
「あら? あなたソーナのところの赤龍帝君じゃない。」
帰宅中、辺りに人がいない時にグレモリー先輩に話しかけられた。
もちろん悪魔で、俺が入学式で見つけた悪魔の気配の1人だ。
当然辺りに人はいない。 そんなとこでこんな話をしてくるわけがないだろう。
「支取先輩のとこって言われても俺はシトリー眷属じゃありませんがね。」
「へぇ… じゃあ私のとこの眷属にならない?
「断らせていただきます。」
突然今の俺には悪魔になる気はない。
そういうのはあのクズがやりたがるだろう。
「赤龍帝が欲しいならば俺の兄でも呼べばいかがです?」
「いえ、あなたが欲しいのよ。」
初対面だよな…? 支取先輩からの情報しか入ってないはずだが…
「そもそも俺を眷属にしてもいいことねえっすよ。」
「ソーナが『意外と紳士的』だとか『話してて楽しい』だとか言ってたんだけど…」
どんな話をしてんだあの人。 つーか俺と話してて楽しいなんて奇特な人だ。
「たまたま波長が合っていただけでしょう。」
「む… やっぱり私の眷属に…」
「リアス?」
後ろから声がして振り返ると、そこには支取先輩がいた。
あれ? 顔赤くね?
「いやいやいやいやソーナ、そんなに怒らないでよ。 なにも本気じゃ…」
「彼に悪魔になる気はありませんよ… それに悪魔になる時はシトリー眷属と約束していますしね。」
約束はしてねーが… まあいいか。
「えぇ… まあ、いいわ。 今度お兄さん紹介してくれない?」
「嫌です。そもそもあいつと顔も合わせたくねぇ。 用があるなら木場でも行かせればいいんじゃないですか?」
「それもそうね。 じゃあ機会があったらユウトに頼もうかしら。」
「そういやまだ高校生の年齢じゃない眷属はどこで生活してるんですか?」
確か前に支取先輩から聞いた話じゃ高校生じゃない眷属がいるはずだが…
「ああ、それなら普通に冥界の方で生活してるわよ。 悪魔の力を使えば経歴なんて簡単に改変できるしそもそも悪魔が駒王学園に入るのに経歴なんていらないしね。」
それもそうだ。 だって駒王学園は悪魔が現世で学生するために悪魔のお偉いさんが作った高校だ。 今年から共学になったのは木場を学園に入れるため。
「それにしても悪魔もやりますよね、まさか学校1つおっ建てるなんて。」
「ええ、まあ悪魔だからね。」
「やっぱ悪魔ですからかねぇ…」
悪魔凄えよ悪魔。
それにしても今の俺の状況(左にグレモリー先輩、右に支取先輩。)死ぬほど役得だよなぁ…
「そうだ、今度魔法の使い方教えてくれませんか?」
「ええ、いいですよ。 イッセー君の魔力量なら十分強力な魔法を扱えますよ。」
「雷系ならうちのクイーンが…」
「姫島先輩でしたっけ? その時は頼みますよ。」
「わかったわ!」
グレモリー先輩が顔を明るくし、支取先輩は少し残念そうな表情になる。
どうしたんだろうか?
「あ、俺ここです。」
「… 魔力の気配がするのだけれど。」
「ああ、たまたま拾った猫です。 どうやら猫又のようでしたので。」
「へぇ、じゃあ悪魔になった時は使い魔にしたら?」
「はい、その予定です。」
俺の家の前で少し話して、2人と別れる。
玄関まで迎えに来たシュレディンガーを持ち上げ、頭に寄せてリビングへ向かう。
「なあシュレディンガー、俺は今日バイトがないんだ。」
「ニャ。」
「これがどういう意味がわかるな?」
「ニャー?」
「お休み。 1時間後に起こして… 」
「ニャ!」
こいつはこう言ったらマジで1時間後に起こしてくれる。 全く便利なもんだ。
眠りに落ちていく俺の胸元に、シュレディンガーが入ってきた。
暖けえ…