オルソライズム(上条×オルソラ)
そろそろ夕飯の準備をしようかなと思った頃、唐突にピンポーンとインターホンが鳴った。
上条「はいはい。どちらさまですか?」ガチャ
オルソラ「こんばんはでございます」ニコ
上条「オルソラ!?」
オルソラ「こちら、上条当麻様のお家で間違いございませんか?」
上条「俺を見ればわかるだろう!」
オルソラ「はい、オルソラでございますよ」
上条「うわっ。相変わらず話しづらいな!」
オルソラ「確かに、あなた様を見た時点で気が付いていたのですけれども」
上条「うん。お前がオルソラだってことはまったくもって一筋も疑う余地が無いことはわかった。で、いったいどうしたんだ?」
オルソラ「そうでございますか?」
上条(オルソラの返事がワンテンポ遅れてくるのならば、ここはひとつ様子を見れば!)
オルソラ「…あのう?どうかしましたか?急にお黙りになって」
上条「なんでそうなる!?」
オルソラ「はい。あなた様に会いに参りました」
上条「へ?」
オルソラ「あのう…。大変申しにくいのでございますが、いつまで玄関先でお話すればよろしいのでしょうか?」
上条「あ、悪い。じゃあとりあえず上がってくれ。靴は玄関で脱いでくれな」
オルソラ「はい、お邪魔いたします。あら、靴は脱がなくてはいけないのですか?」
上条「ああ。頼む」
オルソラ「では、お邪魔いたしますね」ガチャ
上条「とりあえず、お茶入れるからその辺に座っててくれ」
オルソラ「はい」
部屋の主は台所へと姿を消した。一人残されたオルソラは、物珍しそうに部屋を一望してから、のんびりとした口調で尋ねる。
オルソラ「インデックスさんはいらっしゃらないのですか?」
上条「ん?インデックスに用事があったのか?」
オルソラ「以外と狭いお部屋にお二人で住んでいらっしゃるのですねえ」
上条「いやっ、確かに同居はしていますけれどもっ!そういう言い方されると一線を越えたふたりっぽく聞こえるからやめて!」
お茶を入れたマグカップを両手に持って部屋へと戻ってきた上条を真っ直ぐに見つめながら、オルソラは小さく首を傾げる。
オルソラ「私はあなた様に会いに来たと言いましたが?」
上条「…イギリスでなにかあったのか?」コトン
オルソラ「いえ、特に何も」
上条「…あー、インデックスは今日、知り合いのところにお泊りなんだわ」
白い修道服の同居人は小萌先生主催の女の子だけのお鍋パーティーそしてお泊り会に参加するため、学校から俺と一緒に来た姫神に連れられて小萌先生の家に去っていった。
オルソラ「左様でございますか」
上条「インデックスに用事があるのなら呼び戻すけど、どうする?」
オルソラ「インデックスさんに用事はないのですよ」
上条「うーん。イギリス清教絡みじゃないとすると、いったい?」
オルソラ「キオッジアでの約束を履行していただこうかと思いまして」
上条「は?」
オルソラ「観光ついでにあなた様のご招待を受けさせていただこうかと」
上条「…招待?」
そんな約束したっけ?
オルソラ「結局、あなた様がロンドンにいらした時は、私のお部屋にご招待するどころではありませんでしたので、日本に来てしまいました」ニコ
上条「ああ、そう言えば、それどころじゃなかったなあ」
オルソラ「そうそう、日本ではお部屋の中で帽子などを被っていてはいけないのでしたね」ゴソゴソ
言いながらオルソラは頭に被っていたフードを外してきちんと畳んでから床の上に置き、乱れた髪を手櫛で整える。
オルソラ「失礼いたしました」
上条「フードは別に被っていてもいいんじゃないか?インデックスは被りっぱなしだし」
オルソラ「あなた様はそういったのがお好みなのですか?」
上条「…はい?」
オルソラ「あまり汚すのもどうかと思うのですけれども…」
上条「なんのことですか?オルソラさん?」
オルソラ「あの、お願いがあるのですが」
上条「なんでしょうか?」
オルソラ「あなた様の右手をお貸しいただけますか?」
上条「幻想殺しを?」
オルソラ「いえ、あなた様の右手を」
上条「だから、幻想殺し…」
オルソラ「そうではなくてですね、私にあなた様の右手を触らせてくださいますか?」
上条「あ、そういうことね。はいはい」ミギテ サシダス
オルソラ「こちらにお越しいただけますでしょうか」ポンポン
オルソラは自分の左側の床を軽く叩く。上条は軽く頷いて、彼女の左隣へと歩いていき、目の前に右手を差し出した。
オルソラ「ありがとうございます」
彼女は差し出された右手を下から包むようにして両手で持つと、そのままゆっくりと自分の胸に押し付ける。
上条「な、な、な、な、なにをするのですか!?オルソラさん!?」カァッ
オルソラ「はい。実はですね、呪いをかけられたみたいでして。あなた様の幻想殺しが効くかどうか試しているのですよ」ススス
上条「…なんで左側に手を動かすのですか?オルソラさん」
オルソラ「ちょっと掴んでみてもらえますか?優しくですよ?」
上条(…うわっ、なんだこれ、柔らかっ)モミン
オルソラ「…ぁん。これではっきりしましたわ」
上条「なにが?」
オルソラ「私に呪いをかけたのがあなた様だってことが」
上条「なっ!?俺、そんなことしてませんよ!?」
オルソラ「あら、往生際が悪いですわね。えいっ、でございます」ドサッ
上条「なにをっ!?むぐっ!?」
オルソラ「…まあまあ、これはなかなかいいものでございます」チュッ
上条(お、俺、襲われてる!?)
オルソラ「あなた様は着衣のままがお好きなようですから、このまま失礼します」ヌガシ ヌガシ
上条「そんなこと言ってないし!ってかなに脱がしてるんだコラ!やめろ、やめてくださいオルソラさん!!」ジタバタ
オルソラ「あら?あなた様は先ほど、着ていた方がいいと仰ってましたよね」ヌガシ ヌガシ
上条「あれってそういうことだったの!?私めが言ったのは修道女は室内でフード被っていても問題はないってことなんですけどもって…駄目、それ以上脱がさないで!」ジタバタ
オルソラ「あら?そうでしたの。では、失礼して私も…」ヌギヌギ プルン
上条「オルソラさんには恥じらいと言うものはないのですか!!」カァッ
オルソラ「あら。先ほどから凄いドキドキしておりますけれども?触ったときに気付きませんでしたか?」
上条「まったくわかりませんでした!」
オルソラ「では、これなら、どうでしょうか?」ムギュッ
そう言うと、オルソラは自らの胸の中に上条の頭を埋めさせた。
上条(く、苦しい!!なんかいい匂いはするんだけれども!)ジタバタ
オルソラ「あらあら、こうしてるとなにもすることができませんね。ドキドキしているのわかりました?」
上条「わ、わかったけど、なんでこんなことするんだよ!?」///
オルソラ「あなた様にかけられた呪いを解くためでございますよ」
上条「だから、俺は呪いをかけた覚えが無いんですけど!?」
オルソラ「おかしいですね?こんなにわかりやすく言っておりますのに」クビカシゲ
上条「いや、まったくわからないから!」
オルソラ「あなた様を想うだけで胸が苦しくなって、心が寂しくなって身体が疼いてしまうのでありますよ」
上条「いきなり何をカミングアウトしてるんですか!?敬虔であるべきシスターが!?」
オルソラ「あら。シスターといえど、ただの女ですわよ?」
上条「普通、男の前で口にしちゃいけない言葉だと思うんですけど!?」
オルソラ「あなた様の好きにしていいのですよ?」
上条「な、なにを言い出すんですかオルソラさん!?」
オルソラ「あなた様に抱かれることで、呪いが祝福に変わるのでございますよ」
上条「だ、だ、だ、抱く、抱く!?」カァァッ
オルソラ「はい。抱いてくださいませ」
上条「いや、あの、オルソラさん?上条さん突然すぎて良くわからないのですけども!?」///
オルソラ「なにがでございますか?」
上条「もしかして、上条さん、オルソラさんに告白されてます?」
オルソラ「…」チュッ
上条「っ!?」///
オルソラ「こんなこと、あなた様としかしたくありませんですわよ?」チュッ
上条「オルソラ…」カァッ
オルソラ「呪いを、解いてくださいませ」カァッ
上条「オル…ソラ…」ギュッ
オルソラ「…」ギュッ
上条「…」ギュッ
オルソラ「…」ギュッ
上条「…」ギュッ
オルソラ「あのう…。抱くってそういう意味ではないのですけれども…」
上条「言わないで!上条さん耐えられなくなるからっ!!」
オルソラ「耐えなくてもよろしいのでございますのよ?」
上条「上条さん的にそういうのは駄目なんです!」
オルソラ「…女に恥をかかせるおつもりなのですか?」
上条「そんな恥ならいくらでもかいてください!お願いします!!」
オルソラ「…私、明日にはロンドンへ戻らねばならないのですけれども…」
上条「…」
オルソラ「あなた様と既成事実というものを作っておきたいのですけれども」
上条「なんでそうなるんですか!?」
オルソラ「…だって、あなた様は…あなた様の周りにはインデックスさんを始めとして女性が大変多くおられますので、私など普通なら相手にしてもらえないと思いますので…」
上条「だからって、そんな捨てるように貰うのは嫌だ!」
オルソラ「…え?」
上条「良くわからないけど、恋人ってこんな急になるようなものじゃないだろ?もっとこう、お互いを知ってからそういうことするようになるっていうか」
オルソラ「…私は、あなた様のことをお慕い申しておりますよ」
上条「うん。それは正直嬉しい。オルソラは美人で、優しいし、料理も上手いし」
オルソラ「なら、よろしいじゃありませんか」
上条「だからこそ、だからこそだ。オルソラ」
オルソラ「意味がわかりらないのですが?」
上条「なんていうか、男のプライドってものがあってですね…」
オルソラ「まあ。差別でございますか?」
上条「何でそうなるの!?」
オルソラ「だって、恋愛には男も女も関係ないじゃありませんか」
上条「いや、そりゃそうだけど」
オルソラ「…あなた様が手を出してくださるように我慢してきましたけども…」
上条「オ、オルソラさん!?」
オルソラ「どうやら、襲わないと駄目みたいですね」ニコ
上条「ちょっと待って、落ち着いて、オルソラさん!?」
オルソラ「とりあえず脱いでしまうのでありますよ」ヌギヌギ
上条「ちょっ!?」カァッ
オルソラ「えいっ、でございますのよ」ダキッ
上条「う、うわっ!?」
オルソラ「…ん。ふふ…」チュッ チュパ
上条「んっ!?」///
オルソラ「まあ、以外と鍛えていらっしゃるのですね」ヌガシ ヌガシ
上条「オルソラっ!?」
オルソラ「我慢なさらなくてよろしいのでございますよ?」ナデナデ
上条「あっ!!そこは…!!」ビクン
オルソラ「こうすればよろしいのですか?」ナデナデ
上条「あああ…あ…!!!」ビクン
オルソラ「…私にも、触れてくださいませ…」スッ
そう囁くと、オルソラは上条の右手に自分の手を添え、自らの秘所へと導いた。
上条(…熱い)///
オルソラ「…私が恥ずかしくないと思っているのでしたら、それは間違いですのよ」カァッ
上条「オルソラ…?」
オルソラ「こうでもしないと、あなた様はきっと私のことなど見向きもしてくださいませんから…、あなた様に可愛がっていただこうと誘っているのでございますよ」カァッ
上条「俺のために…?」
オルソラ「ええ。あなた様のために…」チュッ
そう言ってからオルソラが軽くキスをしたとき、上条当麻の中で何かが弾け飛んだ。
上条「オルソラっ!!」ガバッ
オルソラ「ああっ…!!」
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上条「…ん」ムニュ
柔らかな何かが肩に当たる。甘い香りが鼻腔をくすぐる。
上条「…あ」
目の前で眠る女性。布団の下から覗く白い肌がなんとも艶かしい。
上条(俺、オルソラと…)カァッ
昨夜のことを思い出して顔が熱くなる。
上条(偉そうなこと言って、結局やっちゃったからなあ…。何回も)ハァ
甘い声、艶やかな肢体。
オルソラ『あなた様を愛しています…』
情事の後、彼女はそう囁いてから儚げに微笑んだ。
上条(俺は…)
オルソラ「…ん」モゾモゾ
上条「!!」
オルソラ「おはようございます」ニコ
上条「あ、ああ、おはよう」ドキドキ
オルソラ「…身体が痛いでございますのよ」
上条「大丈夫か?」
オルソラ「予想していたよりも激しいものでございました」
上条「…あー、その、すまん」
オルソラ「いいえ、あなた様のせいではございません」
上条「オルソラ…」
オルソラ「そのような顔をなさらなくてもよろしいのでございますよ」
上条「え?」
オルソラ「私はこれ以上のことは望みませんから」ニコ
昨夜と同じ、儚げな微笑み。
上条「…どういうことだ?」
オルソラ「あなた様を縛る気はないということでございますよ」
上条「は?」
オルソラ「一夜限りの過ちと考えていただければ、あなた様にもご迷惑ではないでございましょう?」
上条「…ふざけるなよ」
オルソラ「ふざけてなどおりませんが」
上条「そんな泣きそうな顔してなに言ってるんだよ?」
オルソラ「泣きそうになど…」
上条「まったく。嘘が下手だな。オルソラ」
オルソラ「…修道女は嘘などつきませんのでございますよ」
上条「…布団の中で向き合って言うことじゃないと思うけど」
そう言って言葉を切ると、上条当麻は真っ直ぐにオルソラを見つめた。
上条「俺の彼女になってくれ」
オルソラ「…あ」ウルウル
上条「好きだ。オルソラ」
オルソラ「…これは夢でございますか?」ウルウル
上条「夢じゃない」
オルソラ「私、ロンドンに戻らなくてはいけません」ウルウル
上条「インデックスを行かせればいい。ステイルや神裂がなんとかしてくれるさ。と言うか…」チュッ
オルソラ「!?」
上条「オルソラを離したくないから」ギュッ
オルソラ「上条さん…」ウルウル
上条「やっと名前を呼んでくれたかと思えば、苗字?」
オルソラ「…意地悪でございますのよ…。当麻さん」カァッ
上条「…昨日の返事」
オルソラ「え?」
そう言うと上条は顔を赤くしながら腕の中のオルソラの耳元にそっと囁いた。
上条「愛してる」