とある少女の禁書目録   作:神納 一哉

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過去に創作板で書いていたものを加筆・修正しています。


Case2 五和(上条×五和)

上条(ったく、建宮の野郎…。わけわからないこと言いやがって…)

 

あてがわれた部屋に戻り、ベッドサイドに腰を下ろしてそのまま後ろに身体を倒して天井を見上げながら、建宮の言葉を思い出してため息をついた。

 

----------

 

建宮「はいはい。ここまでなのよ」

 

神裂「なっ、まだ話は終わってません!」

 

五和「そうですよ!何で止めるんですか!」

 

建宮「そんなこと言っても、時間も時間だし、客人だって疲れてると思うのよ」

 

そう言って親指で上条当麻を指差し、二人を手招きして小声で囁く。

 

建宮「そこで提案なのよ。あとは客人に決めてもらえばいいと思うのよ」ニヤリ

 

神裂「決めるってなにをですか?」

 

五和「女教皇様、勝負です!」

 

神裂「い、五和!?何を言っているのですか?貴女は?」

 

建宮「まあまあ。五和も落ち着くのよ。このあと、客人を部屋に案内するときに女教皇様か五和を選ぶように伝えとくのよ」

 

神裂「!だから、そもそも私たちはそういう関係じゃありません!」

 

五和「が、がんばります!」

 

神裂「何で乗り気なの?五和は!」

 

建宮「あれ、知りませんでしたか。五和は客人にご執心なのよ」ニヤニヤ

 

神裂「なっ!?」

 

五和「…」///

 

建宮「そんなわけで、とりあえず二人とも部屋に戻るのよ。俺は客人に伝えてくるのよ」ニヤニヤ

 

神裂「ちょ、ちょっと建宮!!」

 

五和「たとえ女教皇様に究極兵器の堕天使エロメイドがあるとしても…私にだって最終兵器大精霊チラメイドがありますから…」ブツブツ

 

神裂「!!」ビクッ

 

五和「負けません」

 

神裂に小さくお辞儀をして、五和は自分の部屋へと小走りで戻っていく。おそらく、彼女の部屋にはほどなく大精霊チラメイドが光臨することだろう。

 

神裂(な、なんなの?この状態)

 

半ば呆然と五和を見送ってから、上条の背中を押して歩いている建宮の後姿に視線をやって、それから大きなため息をひとつ付くと、神裂火織は自分の部屋に戻るため歩き出した。

 

建宮「で、客人。先ほどの件なのよ」

 

上条「ああ?神裂と五和がなんかもめてたよな?」

 

建宮「その前に、話は変わりますが、女教皇様の堕天使エロメイド姿ってのは、どうだったのよ?」ニヤニヤ

 

上条「ぶふぅ!?な、なんでそんなこと天草式の人が知ってるんですか!?はっ!やっぱりあれは天草式術式の最終兵装だったのか!」

 

建宮「まー、ある意味正しいのよ(性的な意味で)。まあ、それでですね、女教皇様と五和、どっちを選ぶのよ?」

 

上条「…おっしゃっている意味がわかりませんが」

 

建宮「巨乳チラリズムエロお姉様と、隠れ巨乳しっかり者童顔娘のどっちが好みかって聞いているのよ」

 

上条「なんでそうなる!?」

 

建宮「二人とも器量良しなのに選べる立場にいるなんて羨ましいのよ」

 

上条「だから、何でそんな話になるんだよ!」

 

建宮「客人…。ここまで鈍感なのも罪なのよ…。あのふたりは客人に好意を寄せているのよ」

 

上条「は、はあ?」

 

建宮「そんなライバル関係のふたりが、客人を巡って言い争ってたのよ」

 

上条「…」

 

建宮「ちなみに女教皇様が●号室で、五和が■号室なのよ。じゃあそういうことでよろしくなのよ」

 

上条「ちょっ!?どうしろって言うんだぁ!?」

 

----------

 

上条(あのテンションにはついていけねえ…。よくわからねえな、天草式って)

 

天井を眺めながら先ほどのやりとりを思い出す。だが、これといった打開策が浮かんでくることは無かった。

 

上条(さて、どうしようか。神裂はここのトップだから頼めばなんとかなりそうだけど、ちょっと話し辛いな…。そうすると、五和に相談するのがベストか?)

 

五和には夕飯を作ってもらったこともあるし、それなりの信頼関係を築いていると思っている。

 

上条「とりあえず、面倒なことになる前にとっとと済ますか」

 

軽い気持ちで呟きながら、上条当麻は部屋を出た。

 

 

五和「…」

 

開かれたスーツケースの前で、下着姿のまま悩むこと数分。五和は意を決したかのように一枚の衣装を手に取った。

 

すばやく袖を通し、対になるスカートに足を通してそれぞれの着心地を確かめる。悔しいことにオーダーメイドのようなフィット感だった。

 

五和(寸分違わないなんて…)ハァ

 

イギリスで建宮に貰った最終兵器『大精霊チラメイド』を身に纏い、大きなため息をつきながらトランクを閉じる。

 

五和「いちおう、鏡、鏡と」

 

変な場所が無いかを確認するためバスルームへと向かい鏡を覗き込む。そこに映る自分の姿は、まるで漫画の世界の住人のような格好をしていた。

 

五和「うわぁ…」///

 

はっきりと見えるおへそ、ぎざぎざにカットされたスカートの裾からは太もものかなり上の方が覗いている。

 

五和「…上条さん、こういうの好きかな?」チラ

 

鏡に向かい、人差し指を唇にあてて首を傾げ、ウインクをしてみる。

 

五和「…結構いい感じ…かな」///

 

その場でくるんと一回転して微笑んでみる。そして、何の前触れも無く扉は開かれた。

 

ガチャッ

 

上条「おーい、五和…」

 

五和「だ、大精霊におまかせよ♪」ウインク

 

上条「は?」キョトン

 

五和「か、か、か、か、か、か、上条さんっ!?」ビクッ

 

上条「…あー、ゴメン」ガチャ パタン

 

五和「いやっ!?あの、帰らないでください!上条さん!」ガチャッ

 

上条「いや、人に見られたくないこともあるだろうし」コソコソ

 

五和「ち、違います!とりあえず中に入ってください!」

 

上条「…じゃ、じゃあ、お邪魔します」

 

五和「とりあえずそこ(ベッド)にでも座ってください。お茶を入れますから」

 

上条「…」ポスン

 

五和「えっと、コーヒーの方がいいですか?」

 

上条「あ、なんでもいいよ」

 

五和「はい。じゃあお茶を入れますね」

 

上条(…反応が普通だ。もしかして五和って…私服が痛い子なのか!?)

 

五和(ど、ど、ど、ど、どうしようっ!!心の準備する前に上条さん来ちゃいましたっ!)ドキドキ

 

上条(いや、神裂の格好からしてもそうだし、天草式にとっては意味のある格好なのかもしれない…)

 

五和(あれ?でも、上条さんが来たってことは、私が選ばれたってこと?)///

 

上条(でも、あの格好で外歩いていたら、ひくなあ)

 

五和「…あ、あのっ、上条さん!」

 

上条「なんでしょうか?」

 

五和「こ、こ、このたびは、わ、わ、私を選んでくださってありがとうございます」ペコリ

 

上条「いやいやいやいや、ちょっと待ってください五和さん!」

 

五和「え?」

 

上条「俺はただ話を聞きに来ただけだけだから」

 

五和「私を選んでくださったのではないのですか?」

 

上条「そもそも、選ぶっていうのが上条さんにはなんだかわからないのですけど」

 

五和「教皇代理に説明を聞いたのではないのですか?」

 

上条「あー、神裂か五和かどちらか選べみたいなことは言われたなあ」

 

五和「それで私を選んでくださったのではないのですか?」

 

上条「そもそもなんでそういうことになったか上条さんはわからないので、五和に説明してもらおうかと思ったんだ」

 

延々と繰り返される堂々巡りの中で、上条当麻の言葉を聞いた瞬間、五和の中で何かが切れた。

 

五和「えーと、それはつまり…」

 

人差し指を唇に当てて首を傾げる。それが先ほど鏡を見て練習していた小悪魔ポーズであることを上条当麻は知らなかったので一瞬ドキッとしてしまったのは仕方のないことだろう。

 

五和「女の子に恥をかかせるためにここに来たということですか」ニコリ

 

上条「な、なんでそうなるんですか!?五和さん」

 

五和「女教皇様かこの私、どちらかを選ぶということでしたよね?」

 

上条「だ、だからそれは建宮が勝手に…」

 

五和「話を聞きに来たという割にはノックもしないで部屋に入ってきましたよね?」

 

上条「あ、いや。それは悪かった」

 

五和「そして、私が大精霊チラメイドのキメゼリフを練習していたのを直に見てしまいましたよね?」

 

上条「…」

 

五和「そもそも、なんでノックしないんですか!私を女の子として見てくれていないのですか?」

 

上条「いやいやいや、それはない!」

 

五和「じゃあ、女の子として見てくださっているんですね?」キラキラ

 

上条「そ、そりゃあ五和は女の子だから」

 

五和「それなら、女教皇様ではなく私を選んで下さったってことでいいんですよね?」キラキラ

 

上条「なんなの?その強引な関連付けは!?」

 

五和「だって五和をご指名なんですよね?」

 

上条「天草式十字凄教って実はキャバクラ!?」

 

五和「違いますっ!」

 

上条「だって、ご指名とか言っちゃってるし、何か凄い格好してるし!」

 

五和「こ、これは私の最終兵器です!」カァッ

 

上条「!!やっぱり魔術的な何かなんだ!」

 

五和「はい?」

 

上条「神裂の格好といい、五和の今の格好といい、天草式十字凄教の魔術って露出高いよなあ」ウンウン

 

五和「あー、…そうですね」カチリ

 

上条「!なぜ鍵を閉めるのです?五和さん?」

 

五和「魔術を使うのに密室が必要だからとでも言っておきましょうか?」

 

上条「一体どんな魔術を使うつもりなのでしょうか?」

 

五和「そうですね…。とりあえず、えい!」ボスン

 

上条「うおっ!?」

 

五和「捕まえました」ニコ

 

上条「…なに自然に上条さんの上に座っているんですか?五和さん!?」

 

五和「上条さん、結構ガッチリしてるんですね」サワサワ

 

上条「い、い、い、い、五和さ~ん!?なんで上条さんの胸をなでまわしているんですか!?」

 

五和「上条さんがいけないんですよ?素直にならないから」サワサワ

 

上条「い、いったいなにを言ってるんで…むぐっ!?」

 

五和「…んっ」チュッ

 

上条「キ、キ、キ、キス、キス、キス」///

 

五和「うふふ。いただきました」ニコッ

 

上条「…」///

 

五和「教皇代理の説明をきちんと理解していればわかるはずです。女教皇様と私で上条さんをかけて勝負していたって」サワサワ

 

上条「いや、でも」アセアセ

 

五和「私は、上条さんが好きです」ヌガセ ヌガセ

 

上条「五和…」

 

五和「多分、女教皇様も気に留めています。それだけじゃなくて、貴方の周りにはたくさんの女の人がいて…」サワサワ

 

上条「…」

 

五和「だから私は、今日のような千載一遇のチャンスを逃すわけにはいかないのです」チュッ

 

上条「い…つわ」ビクッ

 

五和「女教皇様の『堕天使エロメイド』は、どうだったんですか?ご主人様」ペロッ

 

上条「少なくとも、今の五和よりはエロくなかったです!!神裂は脱がせたり舐めたりなんてしてこなかったし!!」ビクッ

 

五和「でも、これだと、露出は負けてますよね?」

 

上条「!!待って、なんで裾に手をかけてるんですか!?五和さん!」

 

五和「大精霊チラメイドが大精霊モロメイドに進化するんです」ニコッ

 

上条「いやいやいや!!落ち着いて五和さん!とりあえず、一回、話合おう!!」

 

五和「上条さん」ニコ

 

上条「うんうん、まずは話し合おう!な?」

 

五和「私、このチャンスを逃がすつもりないですから」ヌギヌギ

 

上条「ふ、不幸だあああああああっ!!」

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