とある少女の禁書目録   作:神納 一哉

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御坂妹の様子を見に病院を訪れた御坂美琴は、まるで自分の子供の頃を髣髴とさせる少女、打ち止めと遭遇する。

調整とやらのための個室で打ち止めに、上位個体としてミサカネットワークを管理しているということを得意げに説明された美琴は、試しに打ち止めを介してミサカネットワークへの進入を試みる。

そこで、美琴が見たものとは?

打ち止めと美琴が出逢ったとき、物語は始まる---!

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過去に創作板に書いたものを加筆・修正しています。


美琴 IN ミサカネットワーク

御坂妹の様子を見に病院を訪れた御坂美琴は、まるで自分の子供の頃を髣髴とさせる少女、打ち止めと遭遇する。

 

調整とやらのための個室で打ち止めに、上位個体としてミサカネットワークを管理しているということを得意げに説明された美琴は、試しに打ち止めを介してミサカネットワークへの進入を試みる。

 

そこで、美琴が見たものとは?

 

打ち止めと美琴が出逢ったとき、物語は始まる---!

 

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美琴「…!ちょっと!なんなのよ!アレは!」///

 

打ち止め「気のせいですよ!とミサカはミサカは顔を真っ赤にして言ってみる」

 

美琴「気のせいであんな姿が見えるか~!!」///

 

打ち止め「ミサカ一〇〇三二号にミサカはミサカは助けを求めてみたり!」

 

側にいない相手に対して助けを求める打ち止め。だが、それは決して無意味なことではなかった。

 

なぜなら、ネットワークによって彼女達-妹達と呼ばれる御坂美琴の九九六九体の複製-は繋がっているのだから。

 

そのネットワークに打ち止めを介して、オリジナルである美琴もネットワークと繋がっていた。

 

そんな美琴の脳裏に飛び込んできた、とんでもない光景というよりも、妹達の共有する記憶の断片。

 

美琴(いったいなんなのよ!アレは!!)///

 

御坂妹(先ほどのはミサカ一〇〇三二号の記憶であると、ミサカはお姉様に説明します)

 

美琴「はあ?アンタの記憶になんでアイツが出てくるのよ!?それも、あ、あんな格好で!!」///

 

御坂妹(アイツとは上条当麻のことでしょうか?と、ミサカはお姉様に確認をします)

 

質問と同時に、美琴の脳裏にある人物の上半身が浮かぶ。

 

美琴「!!だからなんで裸なのよアイツは!なんかほんのりほっぺた赤くなってるし」///

 

御坂妹(先ほどの映像はミサカ一〇〇三二号の記憶であると、ミサカはお姉様にご報告いたします)

 

美琴「……………はい?」

 

美琴の思考が数秒間停止する。

 

それから御坂妹の言った言葉の意味を反芻し、先ほどの映像と結びつけ、ぼっと顔が熱くなるのを感じずにはいられない美琴であった。

 

記憶。上半身裸。ほんのり紅潮した頬。

 

そんな上条当麻の姿を思い浮かべながら顔を真っ赤にする美琴。

 

その姿を記憶するに至った過程を想像するだけで、美琴は大きく頭を振らずにはいられなかった。

 

美琴「…ええと、それは…、あの子が中学生にあるまじきことをアイツとしたって…、こらあああああっっ!!思い浮かべないでいいから!てか、思い浮かべるなあああっっ!!」///

 

ぎゃああ!と美琴が叫んだときにはもう遅かった。

 

否応なく流れ込んでくる御坂妹の記憶。

 

夕暮れ時の公園のベンチで寄り添う二人。

 

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上条「ったく、甘えん坊ですねえ」ナデナデ

 

御坂妹「貴方にだけ、と、ミサカは本心を吐露しながら頬を染めてみます」

 

上条「しかしですね、こんなところでこんなことをしてしまっていいのだろうかと上条さんは思うのですが」ナデナデ

 

御坂妹「このためだけに貴方の部屋に行くのには問題があると、ミサカは考察します」

 

上条「確かにそうなんですけどね…」ナデナデ

 

御坂妹「貴方がミサカのことを考えてくれているということが嬉しいですと、ミサカは微笑みながら感謝の意を伝えます」

 

上条「…まあ、間違っちゃいないけど」ポリポリ

 

御坂妹「照れくさそうな貴方の目を見つめた後、ミサカは静かに目を閉じてみます」

 

上条「…」

 

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美琴「…あ、…あ」///

  (ア、ア、アイツとキ、キ、キス、キスしたの?)

 

突如風景が切り替わり、どこかの建物の一室。

 

上半身裸で頬を紅潮させて微笑みかけてくる上条当麻の姿。

 

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上条「んで、どうしたのですか?ミサカさんは?」

 

御坂妹「こういうときどうしていいのかわからない。と、ミサカは頬を染めながら素直に言ってみます」

 

上条「上条さんも同じですよ?こんな格好で女の子と話してること事態、なにがなんだかわからなかったりするわけで」

 

御坂妹「貴方が困っているのはわたしのせい?と、ミサカは小首をかしげて尋ねてみます」

 

上条「こういったシチュエーションが困るってだけで、ミサカさんのせいっていうことはありませんよ」

 

御坂妹「実は目のやり場に困っている。と、ミサカは頬を染めながら上目づかいで言ってみます」

 

上条「うおう!いきなりそんなこと言われると上条さんも恥ずかしくなってしまうんですよ」

 

御坂妹「そんなときは目を瞑ってしまえばいい。と、ミサカは静かに目を瞑ってみます」

 

上条「…」

 

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美琴「あ…ぁ…」///

  (アイツが裸で見つめてくるなんて。その後、目を閉じるなんてやっぱりキ、キ、キ、キスしてるの?)///

 

自分の複製である少女が、あの少年とそういったことをしている。そう考えただけで、美琴は大きく混乱した。

 

美琴(アイツが裸でってことは、もしかしてあの子も裸って…なにを考えているのわたし!こういうときこそ落ち着いて冷静に判断しないといけないわ。深呼吸深呼吸)スーハー

 

打ち止め「お姉様は混乱しているのでネットワークに繋がっていることを失念している。と、ミサカはミサカは注意を促してみたり!」

 

美琴「えっ、あ、そ、そうね」パッ

 

打ち止め「お互いが裸だとなにがあるのか、ミサカはミサカは顔が赤くなっているお姉様に質問してみる」

 

美琴「!!あなたは今すぐその疑問をわ・す・れ・な・さ・い」バチバチ

 

打ち止め「お、お姉様の周りに雷球が発生して怖いので、ミサカはミサカは質問を取り下げて部屋の隅に逃げてみる!」ブルブル

 

美琴(まったく。この子にまであんなものを見せるなんて)///

 

『あんなもの』を思い出して、美琴は大きく首を振った。

 

美琴「あ~っ!消えろ消えろ」ブンブン

  (うん、わたしはなにも見なかった!聞かなかった!)

 

そのとき、部屋の扉が静かに開いて、美琴そっくりな姿の少女が部屋の中に入ってくる。

 

御坂妹「お姉様におきましてはお元気そうでなにより。と、ミサカはとりあえずご挨拶をしてみます」

 

美琴「…」///

 

目の前にいる少女は、自分とほとんど同じ外見をしている。違うところといえば頭に軍用のゴーグルを装備していること。

 

だが、なにかがおかしい。微妙になにかが違っている気がする。

 

御坂妹「お姉様の視線が怖い。と、ミサカは心情を吐露してみます」

 

美琴「…!!」ワナワナ

 

そんな御坂妹の言葉など無視して、まるでこの世の終わりを見るような目で御坂妹を見つめる美琴。

 

美琴(まさか…。ううん、でも…確かに…)ジー…

 

御坂妹「どうかしましたかお姉様?と、ミサカは少し不信感を持って尋ねてみます」

 

美琴(まさか、黒子が言っていたアレが事実ってこと!?)///

 

打ち止め「お姉様どうかしたのですかー?とミサカはミサカは小首をかしげながら尋ねてみる」

 

一瞬だけ打ち止めに視線を送ってから、再び御坂妹に視線を戻し、それから美琴は扉に向かって駆け出した。

 

美琴「う…うわああああああああん!!」バターン ドタドタドタ

 

御坂妹「え?」

 

打ち止め「あれ?」

 

美琴(なんで?なにで涙が出るのよ?この超能力者第三位のわたしが複製に敗北感を感じなくちゃいけないなんて)グスッ

 

夕闇の中、美琴は泣きながら学園都市のビル街を駆け抜ける。

 

美琴(それもこれも、アイツのせいだ!アイツの…って、だからなんで浮かんでくるのが姿が裸なのよ!!うわあああああああああんっ!!消えろ消えろ!!)///

 

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美琴が学園都市を疾走しはじめた、その少し前。

 

上条「…不幸だ」

 

やっとのことで補習から開放された上条当麻が、校内の自動販売機でジュースを買ってから校門を出ると、目の前を最終のバスが走り去っていくのが見えた。

 

上条「ほんの少しの差で、バスに乗り遅れる上条さんっていったい…」ハァ

 

がっくりと肩を落とし、とぼとぼと学生寮に向かって風力発電用の風車の脇の道を歩き始める。

 

上条「まあ、暑くないだけましか」

 

夏に比べて涼しくなった道を歩きながら、先ほど買ったペットボトルのスポーツドリンクの蓋を開け、一口飲む。

 

上条「…ぬるい」

 

蓋を閉めて鞄の中にペットボトルを放り込むと、再び歩き出す。

 

上条「どうして上条さんってこんなに不幸なんでしょうねえ…」

 

誰もいないのに、誰かに語りかけるように呟きながら、とぼとぼと歩いていく。

 

上条(まあ、御坂妹みたいに慕ってくれるのもいるから、完全に不幸ってわけでもないか)

 

公園のベンチで撫でた髪の感触が思い出されて、頬が夕日以外の紅色に染まった。

 

上条(思わず撫でちまったけど、あれはちょっとやばかったのではないでしょうか?)

 

まじまじと掌をみて、軽く首を振る。

 

上条(御坂の髪も、あんな感じなのかな?って、なに、考えてるんだ俺?)

 

美琴「ちょっとアンタ!」

 

上条「うわあああああっ!上条さんは御坂さんのことなんてなにも考えていませんよ!!」ビクッ

 

美琴「は?なに言ってんのよ?アンタ。」

 

御坂美琴は上条当麻の顔を下から覗き込むようにして、小さく微笑んだ。

 

美琴「暇かな?暇でしょ?暇ね!ちょっと付き合いなさい!」ガシッ

 

上条「上条さんが暇っていうのは確定事項ですか!?そして強制連行!?」

 

美琴「缶ジュースぐらい奢ってあげるから!」グイグイ

 

上条「それは大変ありがたいお言葉なのですが御坂センセー!その、慎ましやかな女の子の柔らかさに上条さんはよからぬことを考えてしまうかもしれないので放してください!」

 

美琴「な、なに言ってるのよアンタ!普通腕ぐらい組むでしょ!?」カァァ

 

上条「女同士とかならいいかもしれないけど、上条さんは男ですよ!そんな押し付けないでください!」

 

美琴「押し…ってええええっ!?ア、ア、ア、アンタ!!」パッ

 

慌てて手を離し、胸を両手で隠すようにして上条当麻を睨みつける御坂美琴。

 

美琴「と、ともかく。行くわよ」カァァ

 

上条「あ、ああ」

 

美琴「…」

 

上条「…」

 

美琴「なにか話しなさいよ」

 

上条「なにかはわかりませんが、すみませんでした」

 

美琴「なに謝ってるのよ?」

 

上条「上条さん、御坂さんを怒らせるようなことしたんで強制連行されているんですよね?なら、はじめに謝っておこうかなと」

 

美琴「アンタ、わたしのこと馬鹿にしてる?」

 

上条「滅相もございません」

 

美琴「…まあいいわ。なに飲むの?」

 

上条「はい?」

 

美琴「ジュースよ。奢るって言ったでしょ?」

 

上条「じゃ、じゃあ、スポーツドリンクで」

 

美琴「りょーかい。その辺のベンチに座ってて。私は何を飲もうかなあ?」

 

上条「…」

 

言われたとおり、公園のベンチに腰を下ろし、自動販売機と向かい合っている御坂美琴の背中を見つめながら、上条当麻は小さくため息をついた。

 

上条(なんだかんだいって、結構この公園で御坂たちと過ごしてるな)

 

夕日に染まる公園のベンチで、御坂妹の頭を撫でたことが思い出される。

 

上条(なんであんなことになったんだっけ?)

 

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上条「いつ見てもそれ、浮いてるような気がするんですけど?」

 

御坂妹「ヘッドバンドでしっかりと装着していますので浮いてはいないと、ミサカは報告します」

 

上条「いや、そうじゃなくてだな…。常盤台の制服に合ってないと上条さんは思うわけなんですよ」

 

御坂妹「ゴーグルは実用性を重視しているため装備しているのであって、ファッションではないということだけミサカは主張しておきます」

 

上条「なあ、それ、ちょっと貸してくれないか?」

 

御坂妹「貴方になら喜んでお貸ししますと、ミサカは従順にゴーグルを差し出します」

 

上条「サンキュー!こういうのって何かわくわくするよな!いかにも機械してて男のロマンって感じ!」ウキウキ

 

御坂妹「そういうものなのですか?と、ミサカはよくわからない男のロマンというものに首を傾げます」

 

上条「女の子にはわからなくても別にいいんだよ」ウヒョー スゲー

 

御坂妹「確かにミサカは女の子ですので、深くは追求しないでおこうと、ミサカは幾分モヤモヤを感じながら結論付けます」

 

上条「うん。堪能した!ありがとう!御坂妹」

 

御坂妹「ゴーグルを返す際はゴーグルをミサカに装着して欲しいと、ミサカは上目づかいで貴方にお願いをしてみます」

 

上条「はい?」

 

御坂妹「ゴーグルをミサカに装着してくださいと、ミサカは重ねてお願いしてみます」

 

上条「なんでそうなるの!?」

 

御坂妹「なんとなく甘えてみたくなったと、ミサカは可愛らしく言ってみます」

 

上条「はぁ、しょうがねえなあ…ん?」

 

御坂妹「ミサカは期待に胸を膨らませて待ってみます」

 

上条「ここって癖毛か?はねてるけど」ナデナデ

 

御坂妹「!!」///

 

上条「よく見れば反対側もはねてるな。ヘッドバンドで変な癖つけちまったのか?」ナデナデ

 

御坂妹「そ、それは恥ずかしいので鏡が無い今の状態では貴方に直してもらうのが一番いい解決法ですと、ミサカは貴方にお願いします」

 

上条「ったく、甘えん坊ですねえ」ナデナデ

 

御坂妹「貴方にだけ、と、ミサカは本心を吐露しながら頬を染めてみます」

 

上条「しかしですね、こんなところでこんなことをしてしまっていいのだろうかと上条さんは思うのですが」ナデナデ

 

御坂妹「このためだけに貴方の部屋に行くのには問題があると、ミサカは考察します」

 

上条「確かにそうなんですけどね…」ナデナデ

 

御坂妹「貴方がミサカのことを考えてくれているということが嬉しいですと、ミサカは微笑みながら感謝の意を伝えます」

 

上条「…まあ、間違っちゃいないけど」ポリポリ

 

御坂妹「照れくさそうな貴方の目を見つめた後、ミサカは静かに目を閉じてみます」

 

上条「…」ヨイショ

 

御坂妹「…」

 

上条「…と、装着完了」

 

御坂妹「…ありがとうございますと、ミサカは少し怒りながらお礼をいいます」

 

上条「うぇ?痛かったか?」

 

御坂妹「そうかもしれませんねと、ミサカは意味深な言葉を返します」

 

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上条(…何が意味深なんだろうなあ)

 

ピトッ

 

上条「うひゃああああっ!?冷てえっ!?」

 

美琴「ふにゃあっ!?驚きすぎっ!」ビクッ

 

上条「お、お前!脅かすなよっ!」ドキドキ

 

美琴「ボーっとしてたあんたが悪いっ!」

 

上条「上条さんボーっとしてましたか?」

 

美琴「馬鹿みたいに口開けて空を見てたわよ」

 

上条「う、嘘っ!?」

 

美琴「うん。嘘」

 

上条「お前なあ…」

 

美琴「ねえ、アンタ。御坂妹と仲いいのね?」クビカシゲ

 

上条「あー、なんか懐かれちゃってなあ」

 

美琴「懐かれたって、犬や猫じゃないんだから」

 

上条「悪い。お前の妹みたいなもんだったな」

 

美琴「うん…。まあそうなんだけどね…」モジモジ

 

上条「とりあえず、いただきます」プシュ

 

美琴「うん」

 

上条「…」ゴクゴク

 

美琴「…ねえ、アンタさ」

 

上条「…」ゴクゴク

 

美琴「御坂妹と…付き合ってるの?」

 

上条「ぶふぉおおおおっっ!!げほっ、げほっ!!」

 

美琴「ひゃっ!?なに噴き出してるのよ!?」

 

上条「そりゃあ噴き出すわあああああっ!!なにいきなり頓珍漢なことを聞いてくるんですか御坂センセーは!?」

 

美琴「頓珍漢ってなによっ!?てか、じゃあ御坂妹は遊びなわけ?最低ね!アンタ!!」

 

上条「なんなのそのわけのわからない理論は!?御坂センセー独裁論?」

 

美琴「だ、だ、だ、だってだって!アンタあの子とキ、キ、キ、キ、キスしてるでしょ!?」///

 

上条「してねえええ!!」

 

美琴「嘘っ!?」

 

上条「天地神明に誓ってしておりません」

 

美琴「だ、だ、だってだって、…見たんだもの」カァッ

 

上条「見たんだろうがなんだろうがしてないものはしてないとしか上条さんは言えないのですよ御坂センセー」

 

美琴「…」

 

上条「…見たって、なにを?」

 

美琴「えーっと、御坂妹の記憶?」

 

上条「どういうこと!?」

 

美琴「えーっと、打ち止めって子がいてね、その子が妹達の上位個体とかいうやつで、その子を仲介して妹達のネットワークっていうのにアクセスしたのよ」

 

上条「あー、なんか御坂妹が言っていたな。妹達はお互いの脳波を連結して情報をやりとりしているとかなんとか」

 

美琴「で、その中でアンタが御坂妹の頭を撫でていたり…この公園じゃないかなあ」

 

上条「!」

 

美琴「そこで御坂妹がアンタを見て目を瞑ってたからキ、キ、キ、キスしたんでしょ!?」カァァァ

 

上条「頭は撫でたけど、キスはしてませんよ御坂センセー!」

 

美琴「でも、頭は撫でたんだ?」

 

上条「ほら、御坂妹ってさ、軍用のごっついゴーグル着けてるだろ?アレを貸してもらってさ、それを返す時になって頭に着けてくれって言ってきたんだよ」

 

美琴「…」

 

上条「仕方ないから着けてるかと思って見たら、こう、髪の毛がはねてて、つい直してしまったというかなんていいましょうか…」

 

美琴「ふうん」

 

上条「あ、そうそう、ちょうどそんな風にはねてたんで、こうやって…」ナデナデ

 

美琴「ふにゃあ!?」カァァッ

 

上条「…あ、スマン」

 

美琴「べ、別に、いいわよ…ちょっとびっくりしただけ。いきなりだったから」///

 

上条「…」

 

美琴「で、直ったの?」

 

上条「いや」

 

美琴「じゃ、じゃあ、ちゃんと直してよ」カァッ

 

上条「ええと、それは上条さんに撫でろと仰っているのでしょうか?」

 

美琴「か、鏡がないんだからしょうがないじゃない」///

 

上条「へいへい」ナデナデ

 

美琴「…」///

 

上条(御坂妹とはまた違う感じだなあ。うーん)ナデナデ

 

美琴「…あのさ」

 

上条「ん?」ナデナデ

 

美琴「ホントに御坂妹と付き合ってないの?」ウワメヅカイ

 

上条「ああ」ナデナデ

 

美琴「じゃあ、さ…。上半身裸のアンタが出てきたのはなんなの?」///

 

上条「上半身裸!?上条さん裸族じゃありませんことよ!?」

 

美琴「なんかほんのり赤くなっててさ…その、エッチな感じ…だった」///

 

上条「なんなのそれ!?上条さん妹達にどんな目で見られているの!?」

 

美琴「で、御坂妹は最後、目を閉じてるんだけど…」カァッ

 

上条「…もしかして、風呂入ってたとき御坂妹が来たときか?」

 

美琴「お風呂?」

 

上条「上条さんだってお風呂ぐらい入りますよ御坂センセー」

 

美琴「あたりまえでしょ!…お風呂、お風呂か…うーん」ムムム

 

上条「上条さんが困ってるのは「わたし」のせい?なんていつもと違う言い方してた気がする」

 

美琴「それ正解!」

 

上条「その後、目を瞑ればいいとか言って目を閉じてちっとも出て行かないから、扉の外に退場願ったのですよ」

 

美琴「そうなんだぁ」ホッ

 

上条「そうなんです」

 

美琴「…じゃあ、御坂妹の胸が大きいのはアンタのせいじゃないんだ」ボソッ

 

上条「なにを言っているんですか御坂センセー?」///

 

美琴「何で赤くなるのよアンタ!」

 

上条「そりゃあ女の子の口から胸なんて言葉出てくれば赤くなりますよ!健全な男子高校生なら!」

 

美琴「屁理屈言うな!」

 

上条「至極全うな言い分だと思うんですけど!?」

 

美琴「だけど、なんであの子の胸が大きいのかしら?誰か男の人に揉まれた?とか?」

 

上条「だからなんで御坂センセーはそういうことを上条さんの前で言うんですか!?」

 

美琴「アンタが揉んだんじゃないかって思ってたのよ」

 

上条「冤罪だ!上告します!」

 

美琴「却下!」

 

上条「ふ、不幸だああああっ!!…あ!?」ギクッ

 

美琴「アンタ、今、なにか思い浮かんだでしょ?」

 

上条「な、な、な、な、なんのことかな?上条さんワカリマセン」

 

美琴「一億ボルトと二億ボルトどっちがいかしら?」ビリビリ

 

上条「落ち着いてください御坂センセー!初めに言っておきますけどっ、上条さんにとっては不可抗力ですから!」

 

美琴「なにがあったのよ?」ビリビリ

 

上条「妹達助けた後、上条さん入院しましたよね?で、目が覚めたら御坂妹が枕元で私めの手をご自身の胸に抱えるように押し付けていてですねって、ビリビリはだめ!ちゃんと聞いて!」

 

美琴「…」ビリビリ

 

上条「バイタルを測るためとか言ってましたけど、上条さん麻酔で全く感覚が無かったので心の中で涙を流した記憶があああああっ!?」

 

美琴「アンタって奴はああああっ!!」ビリビリ

 

上条「御坂センセー!?ベンチの上でそんなことすると危ないですよ!」

 

美琴「うるさい!」ウガー

 

上条「いや、本当に危ないから!」

 

美琴「わたしを誰だと思ってるのよ!!」ウガー

 

上条「くっ、先手必勝!」

 

ヒートアップした御坂美琴を止めるべく、上条当麻はすばやく立ち上がって右手で相手の左手に触れ、推定一億ボルトの雷球を掻き消すと、そのまま今度は相手の右手に向けて掌を横にスライドさせる。

しかし、相手も黙ってはいなかった。反撃をしようと立ち上がろうとして、そして両者は交錯した。

 

上条「うぉ!?」

 

美琴「!!」

 

上条「…」ムニュ

 

美琴「うにゃあっ!?」ビクッ

 

上条当麻がスライドさせた掌に自らの左胸を押し付けるような形で、御坂美琴は硬直する。

 

上条「…」

 

美琴「…」

 

上条「ジャストフィット?」モミンッ

 

美琴「うみゃああああっ!?」ビクッ

 

上条「あの、御坂センセー。電磁力でも使ってるのでしょうか?上条さん手が離れないんですけど」モミモミ

 

美琴「そ、そんなこと…にゃい!んっ!動かしちゃ…んっ、だめっ!」///

 

上条「なんか、猫っぽくなってますよ御坂センセー」モミモミ

 

美琴「にゃあっ!揉まないでよぉ…」ジワッ

 

上条「うがあああああああっっ!!」バッ

 

美琴「!!」ビクッ

 

上条「申し訳ありませんでしたあっ!!」ドゲザ

 

美琴「ふみゃっ!?」ビクッ

 

上条「想定外の出来事に、上条当麻、理性を失いました」ドゲザ

 

美琴「…っ」ゴシゴシ

 

上条「いかなる処罰をも受ける所存にございます…。ひめ」ドゲザ

 

美琴「…ホント?」

 

上条「…」ドゲザ

 

美琴「とりあえず、土下座はやめて」

 

上条「畏まりました。ひめ」

 

美琴「その言葉遣いも馬鹿にされてるようにしか思えないからやめて」

 

上条「お、おう」

 

美琴「…とりあえず、座って」

 

上条「…」コクコク

 

美琴「ま、まあ、アレよ!その、不可抗力ってやつ!?」

 

上条「そ、そうだな」

 

美琴「だから仕方ないって言えばそうなんだけど…。わたしにとってはかなり問題なのよね」

 

上条「そ、そりゃそうだよな…」

 

美琴「ところで、…何回揉んだ?」カァッ

 

上条「な、な、なにを聞くんですか!?御坂センセー!?」カァッ

 

美琴「いいから答えて!」

 

上条「あ、あのですね~」カァッ

 

当麻は少し言いよどんでから、右手を顔の横に上げて掌を軽く握ってから開いてみせる。

 

上条「これで一揉み…でしょうか?」

 

美琴「そ、そうね」カァッ

 

上条「えーっと…5回…かな」ワキワキ

 

美琴「そ、そう…」

 

上条「ううっ、なんなの?この羞恥プレイは!?」カァァ

 

美琴「状況をきちんと把握する必要があるのよ」

 

上条「ソウデスカ」

 

美琴「5回か…」///

 

上条「…」///

 

美琴「…アンタ、責任とってくれるわよね?」

 

上条「上条さんにできることであれば…」

 

美琴「よろしい」

 

上条「…」

 

美琴「じゃあ、さ…。片方だけ大きくなっても困るから…さ、右胸も5回揉んで」カァッ

 

上条「…は?」

 

美琴「な、何回も言わせるな!」ウガー

 

上条「いやいやいや!なぜそうなるんだ?御坂センセー」

 

美琴「お、お、女の子の胸はっ、男性に揉まれることによって大きくなるからよ!」ズバーン

 

上条「なにっ!!…いや、でも、聞いたことあるかも!」ハッ

 

美琴「そ、そうでしょ!?そうよね!?そうなのよね!?」ドキドキ

 

上条「人生経験の少ない上条さんにはわからないですけど、そういうものだと聞いたことはあります」ウンウン

 

美琴「そうよねっ!だ、だからしょうがないのよ!片方だけ大きくなっちゃうの嫌だもん!」

 

上条「いやいやいやいや!それはしょせん都市伝説だろ!」

 

美琴「なんでそうなるのよっ!」

 

上条「む、胸の大きい人はよく牛乳飲んでるって言うし、実際毎日牛乳飲んでて大きい奴クラスにいるし!」

 

美琴「わたしも毎日飲んでるわよ!」

 

上条「じゃあ、まだ栄養を蓄えている途中なんだ!」チラリ

 

美琴「わたしの胸を見て断言するな!」

 

上条「あ、スマン。いや待て落ち着け!」

 

美琴「落ち着けるわけ無いでしょ!」ウガー

 

上条「冷静に考えろ冷静に!ほら、お前、あの美鈴さんの娘なんだから大丈夫!」

 

美琴「なんでママが出てくるのよ!?」

 

上条「いや、美鈴さんの胸を思い出せ!」

 

美琴「アンタ、ママのことそんな目で見てたの!?」

 

上条「趣旨忘れてないですか!御坂さん!?」

 

美琴「どうせわたしの胸は小さいわよ!」

 

上条「なんでそういう方向に話が行ってしまうんですか!?」

 

美琴「だから、大きくなろうと頑張ってるんじゃない…」グスッ

 

上条「御坂センセー?まだ絶賛成長期ですよね?」

 

美琴「子ども扱いするな!」ウガー

 

上条「一体どうしろっていうんだよ!?」グギャアア

 

美琴「だから右も揉んでって言ってんでしょ!」ウガー

 

上条「よしわかった!そこまで言うなら揉んでやる!後悔するなよ?」アレ?ナンデコウナルノ?

 

美琴「し、しないわよ!」カァッ

 

上条「そ、そうか」///

 

美琴「じゃ、じゃあ…お願い…」///

 

上条「…おう、左手で、だな…」///

 

美琴「うん…」///

 

上条「…」モミンッ

 

美琴「っん…!」ビクッ

 

上条(2回…)モミンッ

 

美琴「ふにゃっ!」ビクゥ

 

上条(3回…)モミンッ

 

美琴「くぅ…ん」ビクッ

 

上条(4回…)モミンッ

 

美琴「あっ…」ビクッ

 

上条(5回!)モミンッ

 

美琴「んっ!」ビクッ

 

上条(売り言葉に買い言葉とはいえ…も、揉んでしまった…)カァァッ

 

美琴「…」///

 

上条「こ、これで安心…だな?」

 

美琴「う、うん…」///

 

上条(…凄く気まずいんですけど)

 

美琴(揉まれちゃった…)///

 

上条「…」チラリ

 

美琴「…」チラリ

 

上条「!!」///

 

美琴(なんで赤くなって顔背けるのよ。こっちも恥ずかしくなっちゃうじゃないの!)///

 

上条(やばいやばい!なんか知らないけど御坂のことがまともに見られない)///

 

美琴「じゃ、じゃあわたし帰るっ!…その、バイバイ!」スタッ

 

上条「うえっ!?あ、ああ。またな」

 

美琴「!!」ピタッ

 

上条「!!」

 

ベンチから数メートル離れた場所で立ち止まると、美琴は当麻に背を向けたまま話しかけた。

 

美琴「か、勘違いしないで欲しいんだけど、アンタだから…許したんだからねっ」カァァッ

 

上条「お、おう」///

 

美琴「わたし以外に同じことしたら許さないんだから!」

 

上条「あー、その、御坂センセー。それはつまり…」

 

美琴「アンタさっき言ったでしょ!自分にできることは責任取るって!」

 

上条「ああ」

 

美琴「だから…。その、アンタは責任取らなきゃいけないのっ!」

 

上条「…」

 

美琴「だから…、その、…とりあえずそういうことよ!」カァァッ

 

上条「俺でいいのか?」

 

美琴「アンタがいいのよ!」

 

上条「…俺も、御坂がいい」カァッ

 

美琴「え?」

 

上条「きっちり責任取らせていただきます」ピッ

 

美琴「ちょ、ちょっと?」クルリ

 

上条「…あ、美鈴さんですか?あのですね、お願いがあるんですけども…」

 

美琴「ちょ、ちょっとアンタ!?」

 

上条「…美琴さんと交際させてください」

 

美琴「っ!!」///

 

上条「はい、本人とは先ほど…ええ」

 

美琴「…」///

 

上条「ちょっとお待ちください…御坂、これ」ケイタイ サシダス

 

美琴「マ、ママ?…うん…その、うん、そう…うん…」

 

上条「…」

 

美琴「!!うにゃあああっ!?無理無理無理無理っっ!!」カァァァッ

 

上条「!」ビクッ

 

美琴「そ、それも駄目!!あー、もー!わかったわよ!じゃあそういうことで!」///

 

上条「…御坂?」

 

美琴「と、と、と、当麻!電話!」マッカ ニ ナッテ ケイタイ サシダス

 

上条「!!美鈴さんの差し金ですか!?いや、そりゃ嬉しいですけど…ええっ!?俺!?」///

 

美琴「…」ドキドキ

 

上条「言わないと許可しない!?そんなこと言われたら上条さん拒否できないじゃないですか!!」///

 

美琴「…」ドキドキ

 

上条「わ、わかりました。けど、言ったらすぐ切りますからね!…とほほ、不幸だぁぁぁっ!!」///

 

美琴「…」ドキドキ

 

上条「あー、御坂…」オイデオイデ

 

美琴「…」テクテク

 

上条「…美琴。好きだ」///

 

美琴「わたしもっ!!」ダキツキ

 

上条「うおっ!?ああああ、携帯、携帯落としたって…早く電源切らせて!美鈴さんに聞かれるから!!」

 

美琴「いいじゃない!ママ公認なんだし!」ギュー

 

上条「いやそういうわけにはいかないですって…押し付いてる!!押し付いてるから!!」///

 

美琴「押し付けてるんだもん」ギュー

 

上条「積極的なのは嬉しいのですけど、とりあえず携帯切らせて携帯!」

 

美琴「しょうがないなあ」ピリピリ…

 

上条「うおっ!?携帯が勝手に飛んできた!?」

 

美琴「アンタが言ってた電磁力の応用。はい、切った」ピッ

 

上条「便利なもんだなあ」

 

美琴「じゃあ、ご褒美、頂戴?」ニコ

 

上条「ご、ご褒美?」

 

美琴「…ん」メヲトジル

 

上条「…」チュッ

 

美琴「…」チュッ

 

上条「…」///

 

美琴「…ふふふ。キスしちゃった」ニヤニヤ

 

上条「だな」///

 

美琴「で、…アンタのこと、名前で呼んでいいのかな?」ウワメヅカイ

 

上条「ああ」

 

美琴「…当麻も名前で呼んでくれる?」クビカシゲ

 

上条「ああ」///

 

美琴「…そこは名前で呼ぶところでしょ?」

 

上条「…美琴」///

 

美琴「当麻」ギュッ

 

上条「…」///

 

美琴「大好きだよ」ニコッ

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