とある少女の禁書目録   作:神納 一哉

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上琴なのに二人は一言も喋りません。

まあたまにはこんなのもいいかなと。

キャラ崩壊注意ですの。


とある少女たちの受難

「あ、短髪の…仲間?」

 

学園都市第七学区の街角で、常盤台中学の制服姿で左腕に風紀委員の腕章を着けたツインテールの少女と、純白の修道服を纏った銀髪緑眼の少女が邂逅した。

 

「短髪とは、もしかして常盤台中学のエース、学園都市第三位の御坂美琴お姉様のことを仰っておりますの?」

 

「そうなんだよ。その短髪のせいで、最近とうまがおかしいんだよ」ハァ

 

「とうま、とは、ひょっとして類じ…、コホン、上条当麻さんのことですの?」

 

「そうなんだよ」

 

「奇遇ですの。お姉様も上条さんのせいで最近様子がおかしいですの」ハァ

 

「当麻のせいで短髪の様子がおかしい?」

 

「類人…いえ、上条さんのことを考えているときのお姉様は、それはもう悩ましげで…」ハァ

 

「…もしかしたら貴女と私、同じ悩みを抱えているかもしれないんだよ」

 

「と、仰いますと?」

 

「とうまも、短髪のことを考えているときはニヤニヤして気持ち悪いんだよ」ハァ

 

「お姉様も、だらしない笑みを浮かべてもじもじしておりますの…」ハァ

 

「詳しく聞きたいんだよ」

 

「わたくしもそう思っていたところですの。シスターさん」

 

「私の名前はインデックスっていうんだよ」

 

「これはご丁寧に。わたくしは白井黒子と申しますの」

 

「良ければ短髪のことについて聞かせてほしいんだよ。くろこ」

 

「わたくしも上条さんのことについてお聞きしたいですわ。インデックスさん」

 

「インデックスでいいんだよ」

 

「では、インデックスと呼ばせていただきますわ。そうですわね、ここでお話をするのもなんですし、わたくしと手を繋いでいただけますか?」

 

「なんで手を繋ぐんだよ?」

 

「わたくしの能力は空間移動ですの。お話のできるところへ行こうと思いまして」

 

「私も一緒に空間移動できるの?」

 

「手を繋いでいただければ」

 

「わかったんだよ」ギュッ

 

「では、参りますの」シュンッ

 

数回の空間移動を経て、白井とインデックスはファミリーレストランの前に立っていた。

 

「す、すごいんだよ、くろこ」

 

「もう少し驚くかと思いましたが…」

 

「超常現象には慣れているんだよ」エヘン

 

「…まあいいですの。とりあえず、何か飲みながらお話いたしましょう。それとも、なにか召し上がります?」

 

「私、お金持ってないんだよ」ショボン

 

「ああ、わたくしがお連れしたのですから、わたくしがお出しますわ」

 

「ハンバーグセットと海老グラタンをお願いするんだよ」キラーン

 

「ずいぶんヘビーなものを頼みますのね。まあ、良いですけど」ピンポーン

 

「太っ腹なんだよ」

 

「ハンバーグセットと海老グラタン、あとドリンクバーを二つお願いします。ハンバーグセットはライスでよろしいのですの?」

 

「大盛りでお願いするんだよ」

 

「わたくしは紅茶を注いできますの。インデックスは何をお飲みになりますの?」

 

「メロンソーダーが飲みたいんだよ」

 

「わかりましたの」

 

―――――

 

「それで結局、あのふたりって付き合ってるの?」チュー

 

「いえ、お姉様の口振りからいたしますとそのようなことはないはずですが…」カチャ

 

「あのふたり、気がつくと一緒に居るんだよ」ハァ

 

「お姉様が上条さんを一方的に追い掛け回しているようですが」

 

「とうまは短髪に会うために、わざわざ遠回りして帰ってくるんだよ。タイムセールにかこつけて」ハァ

 

「お姉様も上条さんに会うためにわざわざ公園まで足を運んでおりますの」

 

「……もう付き合っちゃえばいいのに」

 

「インデックスは達観してますのね。わたくしはまだそこまで寛容になれませんの」ハァ

 

「でも、付き合ったら付き合ったで、短髪はとうまの部屋に入り浸りそうなんだよ」

 

「上条さんの部屋に二人きりだなんて、それはお姉様の貞操の危機ですの!」

 

「とうまはヘタレだからね。手を握るか、せいぜいキスするくらいで精いっぱいだと思うんだよ」

 

「インデックス、甘い、甘いですの。最初は確かにそうかもしれませんけれど、ひとたび唇を許せば、その次は身体を、つまりは純潔を求めるに違いありませんですの」

 

「うーん。どちらかと言えば短髪の方が襲い掛かりそうな気がするんだけど」

 

「それは、確かに。盲点でしたわ。確かに、お姉様が暴走すれば、そのまま捕食に走る可能性もありますの」

 

「とうま、食べられちゃうの?」

 

「それはもう、性的に美味しくいただかれてしまいますの」

 

「年下に奪われるなんて、やっぱりとうまはヘタレなんだよ」

 

「そうですの。お姉様から求められるなんてご褒美以外の何でもありませんのに。あの男は『不幸だー』とか言って逃げるだけですの」

 

「気が付くと『不幸だー』って言ってるよね。とうま」

 

「そのくせ、お姉様に抱き着いたり、お姉様を押し倒したり、女性の胸を触ったりと、男性にとってはむしろラッキーな出来事の方が多いと思うのですが、それでも上条さんは『不幸だー』と言って憚らないですの」

 

「そう言えば私や私の友達の着替えを見た時も『不幸だー』って言ってたんだよ」

 

「ラッキースケベ体質なのでしょうか?」

 

「そうかもしれないんだよ。ハンバーグが来たんだよ!食べていい?くろこ」

 

「はい。召し上がれ。やけどしないように気を付けてくださいまし」

 

「いっただきまーす」

 

「インデックスの食べ方、とても豪快ですの」

 

―――――

 

「さて、戻りますの」

 

「ご馳走様なんだよ。くろこ」

 

「お気になさらず。とりあえずは、公園までお送りすればよろしいですか?」

 

「お願いするんだよ」

 

「それでは、参りますの」シュンッ

 

数回の空間移動を経て、白井とインデックスは公園の入り口に立っていた。

 

「凄いんだよ。くろこ」

 

「大能力者として、これくらい大したことはありませんの」

 

「あっ、くろこ。あそこに短髪ととうまがいるんだよ」

 

「インデックス、静かに。…あの雰囲気、もしかしたらあのふたりの仲に変化が訪れたのかもしれませんの」

 

「どういうこと?」

 

「恋人同士のような雰囲気を感じますの。周りを気にしていないようにも見えますの」

 

「……あっ、短髪が目を瞑った」

 

「………キス、していますわね」

 

「………長いんだよ」

 

「………なんか、慣れている感じですの」

 

「………短髪が手を引いて街の方に歩いて行ったんだよ」

 

「………繁華街の方ですわね。常盤台と提携しているビジネスホテルのある方向ですの」

 

「………くろこの言ったとおり、すでに美味しく食べられていたってことかな?」

 

「………そのようですの。ところでインデックス。定期的に愚痴を言い合うことは、精神的に良いことだと思いませんこと?」

 

「くろこは短髪の、私はとうまの愚痴を言い合うってこと?」

 

「そうですの」

 

「実にいい考えだと思うんだよ」

 

「では、連絡先を交換いたしますの」

 

「私、けいたいでんわーの使い方はよくわからないんだよ。一応持ってはいるけど」

 

「お貸しくださいな。…これはkids携帯ですわね。ここをこうして…はい、わたくしの連絡先を登録しましたの。では、電話を掛けますわね」

 

「なんか鳴ってるんだよ!」

 

「携帯を開いて、『白井黒子』と表示されていませんか?」

 

「されているんだよ」

 

「知り合いから電話がかかってきたら、受話器が外れている絵のボタンを押して通話を開始いたしますの」

 

「これを押して…も、もしもし?」

 

『聞こえますか?インデックス』

 

「聞こえるんだよ。あれ、くろこ。どこ行ったの?」

 

『空間移動で少し離れましたの。一度切ってからもう一度かけなおすので、今度は自分で電話に出てみてくださいませ』

 

「わかったんだよ。………電話がかかってきたら…開いて、相手を確認して…くろこだから大丈夫。…受話器が外れている絵のボタンを押して…、もしもし?」

 

『インデックス。電話の使い方はわかりましたか?』

 

「くろこのおかげなんだよ」

 

『では、また愚痴りたくなったら電話いたしますの。それでよろしくて?インデックス』

 

「了解なんだよ。また、ご飯を奢ってくれると嬉しいな」

 

『はいはい。わかりましたの。その代わり、しっかりと愚痴は聞いてもらいますわよ』

 

「うん。これからよろしくね。くろこ」

 

『こちらこそ、よろしくお願いします。インデックス。長い付き合いになりそうですの』

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