学園都市にクリスマスがやってきた。
それぞれの想いが交差するとき、物語は始まる!
黒子→美琴(一応、上条×美琴)
とある学生寮の208号室。白井黒子はルームメイトであり、尊敬(と言うよりは偏愛)する先輩でもある御坂美琴に上品なラッピングを施された包みを差し出した。
黒子「お姉様。クリスマスプレゼントですの」
美琴「へ?」キョトン
差し出された箱を見てびっくりしたような表情を浮かべたまま、美琴は固まっていた。
美琴(クリスマス?あれ?それって…)
携帯電話を取り出し、日付を確認する。
美琴「…クリスマスって25日じゃなかったっけ?」
黒子「暦の上ではそうですけれども、普通は24日のイヴにお祝いをするですの」(聖夜とも性夜ともいうのですの)グフフフフ…
美琴「あー、わたしの家じゃ25日だったからなあ…。去年は特になにもしなかったし」
黒子「ずいぶんと寂しいクリスマスをお過ごしだったのですね、お姉様」ヨヨヨ
美琴「こら!どさくさに紛れて抱きつこうとしない!」
黒子「ああん。つれないですの!」
美琴「…あれ?ということは…」ハッ
黒子「お姉様、顔色が悪いですの」
美琴「せ、世間一般ではクリスマスって今日!?」
黒子「そうですの!実はお姉様と一緒に食べようとケーキも買ってきましたの!」
そう言うと黒子は自分の机の下から箱を取り出す。この日のために学校で話題に上っていたケーキ屋に予約しておいたのだ。
美琴(アイツも今日がクリスマスって思っているわよね!?)ソワソワ
美琴はそっとベッド脇に置いた自分の鞄に視線を向ける。
黒子「もしよろしければ、食べさせあったりなんかして…」(お姉様と間接キッスですわ)グフフフ
美琴「あー…。ちょっと出かけてきていい…かな?」
黒子「はい?」
美琴「ちょろっと、野暮用を思い出しちゃったのよね~」
黒子「それはクリスマスに関係あることですの?」
美琴「…一応」カァッ
黒子「どうして赤くなるのです?お姉様」
美琴「うぇ!?ちょっと暖房が効きすぎてるからとか?」カァッ
黒子「…お姉様」ハァ
美琴「な、なによ?溜息なんかついて」
黒子「殿方に会いに行くのでしたら、わたくしのプレゼントを身に着けていかれた方がよろしいですわよ」
美琴「べ、別にアイツに会いに行くわけじゃ!!」カァッ
黒子「わたくしは別に、どなたに会いに行くのかなんて一言も言ってませんですの」
美琴「…」カァッ
頬を赤く染めて俯く美琴を見て、黒子はもう一度小さく溜息をついた。
黒子(まあ、今に始まったことではないのですけど、こんなにお姉様が恋する乙女しているのに、あの殿方は…)ギリギリ
美琴「…黒子?」
黒子「とりあえず、わたくしのプレゼントをどうぞ」
美琴「あ、うん。ありがとう…」ガサガサ
リボンを解き、包装紙を剥いで箱を開ける。箱の中に入っていたのは布面積の少ない黒レースの下着。
美琴「…」カァッ
黒子「わたくしとお揃いですの」ウフフ
美琴「これは…ちょっと着けれないな~」カァッ
黒子(お姉様がそう言うのは想定内ですの)「お姉様。殿方はこういったセクシーなものがお好きですの」ボソッ
美琴「!!」
黒子「こう言ってはなんですけど、キャラクタープリントのおパンツでは、殿方もひくと思いますの」ボソッ
美琴「な、な、な、なにを言ってるのよアンタ!別にわたしとアイツはパ、パ、パンツを見せるようなことはしてないんだから!!」カァッ
黒子「見せなくても、身に着けることで醸し出す色気が殿方をメロメロにするのですわ。お姉様」ボソッ
美琴「い、い、色気って」カァッ
黒子「常にこういった下着を身に着けることによって、わたくしの様に自分を優雅で美しく見せることができるのですわ」ウフフ
美琴(うーん。黒子が色っぽく見えたことなんて無いんだけど…)
黒子「さあ、お姉様も淑女として相応しい下着を!!」ハアハア
美琴「わ、わたしにはこういうのは着けられないわ」カァッ
黒子「絶対お似合いですの」
美琴「無理無理無理!絶対無理!」ブンブン
黒子「…お子様ですの」ハァ
美琴「お子様で結構!」
真っ赤になって叫ぶと、美琴は鞄を取って扉の方へと向かう。
黒子「お姉様、お送りしましょうか?」
美琴「んー。大丈夫。すぐ戻るから」
黒子「そうですか…」
美琴「戻ったらソレ、付き合うから」ニコ
そう言ってケーキの箱を指差す。
美琴「メリークリスマス。黒子」
黒子「メリークリスマスですの。お姉様」
美琴「じゃ、ちょろっと行って来る」
黒子「いってらっしゃいませ」
遠ざかる足音を聞きながら黒子は小さく呟いた。
黒子「やっぱり、優しすぎるですの」