とある少女の禁書目録   作:神納 一哉

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12月24日。

学園都市にクリスマスがやってきた。

それぞれの想いが交差するとき、物語は始まる!


上条→インデックス(上条×インデックス)

上条家のテーブルに、普段はなかなかお目にかかれないようなご馳走が並んでいた。

 

上条(年に一回のクリスマスだからな)

 

ローストチキン、ポテトフライ、エビフライ、サラダ、クリームシチュー、パンの山、そして1ホールのショートケーキ。

 

猫用に、ささみ肉を茹でてほぐしたものがちゃんと用意されており、スフィンクスはそのお皿の前で神妙な面持ちで座っている。

 

インデックス「ご、ごちそうなんだよ!」ジュルリ

 

上条「クリスマスなので奮発しました」

 

インデックス「すごいんだよ!とうま」キラキラ

 

上条「シチューは自信作ですよ」

 

インデックス「いただきますなんだよ!」

 

スフィンクス「ニャー」

 

居候の一人と一匹はほぼ同時に声を上げ、ご馳走を攻略しにかかる。

 

インデックス「美味しいんだよ!!」ガツガツ

 

スフィンクス「ニャー」ゴロゴロ

 

上条「そりゃ良かった」ゴソゴソ

 

料理を食べる少女を眺めながら、上条当麻はポケットの中に手を入れる。

 

上条「インデックス」

 

インデックス「ほぇ?」モグモグ

 

上条「あー、なんだ。その、メリークリスマス」

 

少年は少し照れくさそうに、ポケットから小さな紙袋を取り出すと、少女の目の前に差し出した。

 

インデックス「え?」キョトン

 

上条「プレゼント。安物だけど…な」

 

インデックス「あ、開けていい?」

 

上条「ああ」

 

インデックス「!十字架なんだよ」

 

上条「その、宗派とかわからないけど、大丈夫か?」

 

インデックス「大切にするんだよ」ニコ

 

上条「お、おう」

 

少女は、大切そうにネックレスを取り出すと、左手で軽く握り締める。

 

インデックス「とうま。お願いがあるんだよ?」

 

少し恥ずかしそうに、少女は左手にネックレスを載せて少年の前に差し出す。

 

上条「ん?なんだ?」

 

インデックス「…左手を載せて欲しいんだよ」カァッ

 

上条「ん?こうか?」ソット ヒダリテ カサネル

 

インデックス「…Engagement」カァッ

 

上条「?」クビカシゲ

 

インデックス「えへへ。おまじないだよ」ニコ

 

上条「そうか」

 

インデックス「うん。…後は首にかけてもらえばいいんだよ」ニコ

 

上条「へ?」

 

インデックス「お願いするんだよ。とうま」ニコ

 

屈託の無い笑みを浮かべると、少女は少年にネックレスを渡してから立ち上がり、少年の傍に近づいて背を向ける。

 

それから、両手でフードと一緒に後ろ髪を上に持ち上げ、白い首筋が露になる。

 

上条「!!」ドキドキ

 

インデックス「とうま?」

 

上条「え、ええと、かければいいんだな?」ドキドキ

 

インデックス「うん。お願いなんだよ」

 

少女の胸元に触れないよう注意しながら手を回し、首の後ろでネックレスを留める。

 

上条「留めたぞ?」

 

インデックス「ありがとうなんだよ」

 

髪とフードを整え、少女は胸元のネックレスにそっと触れる。

 

インデックス「えへへ。大切にするね」ニコ

 

上条「あ、ありがとう」

 

インデックス「お礼を言うのは私の方なんだよ。それよりも、…ごめんなさいなんだよ」シュン

 

上条「なんで謝る?」

 

インデックス「とうまはプレゼントを用意してくれたのに、私はなにも用意しなかった…っていうか、できなかったんだよ」シュン

 

上条「インデックスさんらしからぬ殊勝なお言葉!」

 

インデックス「失礼なんだよ!とうま」カチカチ

 

上条「ほ、ほんのお茶目な冗談じゃないですか!?歯を噛み合せないで!」ビクビク

 

インデックス「お礼に頭を齧ってあげるんだよ。とうま」カチカチ

 

上条「な、なんでそうなるんでしょうか!?落ち着いてインデックスさん!」

 

上条当麻は歯を鳴らしながら後ろに回ろうとするインデックスを牽制する。

 

インデックス「まったく、ムードもなにもあったもんじゃないんだよ。…でも、とうまがいけないんだよ」ボソッ

 

上条「え?!お前なに言ってるん…!?」

 

インデックス「…」チュッ

 

上条「キ、キ、キ、キ…!!」カァッ

 

インデックス「キス、したんだよ」カァッ

 

上条「お、おう」カァッ

 

恥ずかしそうに上条当麻を見て、それからインデックスは頭を彼の胸に押し付ける。

 

上条「イ、インデックス!?」

 

インデックス「好き、なんだよ。とうま」カァッ

 

上条「…インデックス」

 

インデックス「さっきのは契約の真似事なんだよ」カァッ

 

上条「契約?」

 

インデックス「お互いの左手の薬指の力をペンダントに込めたんだよ」

 

上条「左手の薬指って…もしかして結婚指輪とかのアレ!?」カァッ

 

インデックス「真似事だって言ってるんだよ!」カァッ

 

上条「いやいや、でもでも、それっていわゆる『プロポーズ』ってやつでしょうか?インデックスさん」

 

インデックス「ぐむ!それはとうまからして欲しいんだよ!」カァッ

 

上条「なにげに凄いことをさらりと言わないでください!」

 

お互い真っ赤になった顔を見合わせて、ギャアギャアと言い合う。部屋の中で冷静なのは自分の取り分を綺麗に平らげて毛づくろいをしながら我関せずを決め込んでいる三毛猫だけだった。

 

インデックス「とうまは、私のこと嫌い?」ウワメヅカイ

 

上条「なんでそうなる!?」

 

インデックス「だって、返事くれないんだよ」ムー

 

上条「あー…」カァッ

 

インデックス「…」グスッ

 

上条「わー、泣くな泣くな!俺も、その、…好きだぞ」カァッ

 

インデックス「とうま…」ウルウル

 

上条「インデックス…」

 

インデックス「…」メヲトジル

 

上条「…」チュッ

 

インデックス「大好きなんだよ。とうま」ニコ

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