ソードアート・オンライン ある少年の歩んだ軌跡   作:アゲハ蝶

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第10層

「よし、ここで一時休憩!」

 

今まで歩き回り、モンスターを片っ端から倒してきたオレ達は、ここで一旦休憩することとなった。

 

「食糧を配布する」

 

そう言いながらゴドフリーは革の包みをこっちに放ってきた。

 

中を見ると、いかにも不味そうな固焼きパンとビン入りの水が入っていた。

 

ホントはアスナの作ったサンドイッチが食えたのになあ……。

 

そんな事を考えつつ、オレはパンを食べ、水で胃に流し込んだ。

 

その時、ふとグラディールの姿が目に入った。

 

奴だけは包みに手をつけてない。

 

まさか……!?

 

キリトとオレは咄嗟にビンを投げ捨て、口の中の水も吐き出した。

 

しかし、すでに手遅れだった。

 

不意に全身の力が抜け、その場に崩れ落ちた。

 

どうやら麻痺毒を盛られた様だ。

 

「クッ……クックックッ……」

 

オレの耳に耳障りな甲高い笑い声が届いた。

 

「クハッ!ヒャッ!ヒャハハハハ!!」

 

「どういう事だ……グラディール……」

 

「ゴドフリー!!いいからさっさと解毒結晶を使え!」

 

キリトがそう言うと、ゴドフリーはのっそりとした速度でポーチから結晶を取り出そうとした。

 

が、それよりも早くグラディールは結晶を左足で蹴飛ばした。

 

更に、蹴飛ばした結晶を拾い、自分のポーチへと落とし込んだ。

 

これで解毒するという選択肢が消えちまった。

 

「ゴドフリーさんよぉ、バカだバカだと思っていたが筋金入りのバカだなァ!」

 

「ま、待てグラディール!お前……何をするつもりだ……」

 

「うるせえ。いいから死ねや」

 

そう言いながら両手剣を抜き放ち、無慈悲に振り下ろす。

 

「ぐあああああああ!!」

 

一気にHPが0になり、無数のポリゴン片となって四散した。

 

グラディールは剣を振りかざしながら、

 

「俺達はァー、荒野で犯罪者プレイヤーに襲われェー、勇戦空しく4人が死亡ォー!」

 

と言い放った。

 

そして……

 

「ぎゃああああああ!!」

 

もう一人の団員も四散してしまった。

 

初めてじゃない、とオレは考えていた。

 

「グラディール、オマエ初めてじゃないだろ……」

 

「それは褒め言葉かァ?」

 

そう言いながらインナーの袖を捲った。

 

瞬間、オレは言葉を失った。

 

「そのエンブレム……ラフコフの……!?」

 

グラディールはにんまりと頷いて見せた。

 

「さァて、仕上げと行くかァ!」

 

そう言いながら両手剣を振り上げた瞬間、オレはあらかじめ太もものホルダーから抜いておいたナイフを奴の顔面目掛けて投げつける。

 

しかし、麻痺毒のせいで狙いをそれ、左腕に刺さった。

 

絶望的な程わずかにHPが減る。

 

「……ってえな……」

 

奴が剣を振り下ろすのが見える。

 

ああ、オレはここで死ぬのか……

 

来るはずの死に向けて目を閉じた。

 

その時、一筋の白い旋風が駆け巡り、奴は空中高く跳ね飛ばされた。




アンケート締め切ります。

結果、やる事にしました。

弓を手に入れた話と3人の馴れ初めを書くと思います。

あ、感想待ってますよ~
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