完結です
「はぁ〜。きゅーけーはー?」
「後もう少しだから我慢して」
「えー。それさっきも聞いたんだけどー」
「いやいや、これは本当に」
「んじゃ、あとどれくらい?」
「んー…後1個谷超えたらもう着く」
「がーん…それあともう少しって言わないんですけどー」
「休憩してたら間に合わない。もう少し辛抱だ」
「それもそーかも…皆もう着いてるのかな」
「どうだろう…私たちはこれでも早い方だとは思うけど」
『伝達…します。こちら衣。班員5名での到着を確認…衣よりも早い人…えっと…13人、確認…負傷などの者は確認ならず…以上です』
「なかなか早いな」
「ねっ!てさ13人ってことは残るはうちらしかないじゃん、急がないとヤバくない?」
「私はずっとそう言ってたが?」
「はぁぁ…あたしその目好きぃ…」
「ここで発情するな!」
「してないしてない」
「こんな話してる場合でも無さそうだ。音が近くなって来た」
「そうだね、とうとう始まるんだね」
「あぁ、行ったらもう引き返せない。成し遂げるまでは」
「あたし、まだやり残した事沢山ある。それに言ってない事も沢山ある。だから生き残る」
「……あぁ。そうだな。私も一つ言わなきゃいけない事がある」
「ダメ。ここじゃ聞いてあげないよ?」
「好き」
「……」
「それもそうかもな。でも今言わないとこの先いけない気がしてならないんだ」
「あたしはいつでも言ってくれるの待つよ。いつまでも」
「ふふ。安心したよ」
「ふふっーん!……あっ!もしかして集合地点あそこ?」
「ああ」
「皆やる気だね〜」
「そのようだな」
「士気も高まってる。集中もしてる。ベストコンディションだねー」
「あっ隊長殿!」
「すまない。どうやら最後の様だな。遅れた事を許してくれ」
「とんでもないです。私達の準備は整っています。いつでも行けます」
「そうか。ありがとう。では私から……
皆の衆よ。これより私達はこの少人数で敵を向かい討つ。だがそれには圧倒的に戦力が足りない。各々が強くても連携なしでは数の暴力は防ぐ事は出来ない。だから各班ごと決められた事を成し遂げたら全力で戻ってこい!全力でだ。以上では散れ!」
私の一言で一人を残してその場から人が居なくなった。
敵地へ向かったのだろう。
「なんで行ってない訳?」
「私は…本当にこれで…」
「何言ってんの?殴られたい?」
…本当にこれで良かったのだろうか…
皆が前を見てくれているのに私は後ろしか見ていない。
本当はこんな事言ってても誰よりも1番ににげだしたい。
何でこんなことに…
「ほらぼさっとしてないで行くよ。決めたんでしょ?」
口だけじゃどうとでも言えるさ。
「こうしてる間にも仲間は死んでるよ?隊長が先陣を切らないでどうするの?」
「あぁそうだな。お前の為にも私は『死んでくるよ』」
お前の居ない世界などなんの価値が有るのだろうか。
私には見いだせない。
お前はいつまでも待つよって言ったのに私の前から居なくなった。
お前の言葉を信じた私は大馬鹿だ。
今なら言えるのにな、
お前に伝えられなかった言葉が。
最後まで読んで下さりありがとうございます。
意味が伝わると幸いです。