最強のキャスター呼んだら最強の人形師がやって来た 作:雪希絵
設定とあらすじの復旧が出来たので、また投稿を再開します
今後とも、よろしくお願い致します
程なくして、橋の巨人は崩れた。
怒涛の勢いで繰り出される魔弾攻撃に耐え切れず、バラバラになって崩れ去ってしまった。
「宝具相手にこれかよ……!」
結局、あれから様々な手段で攻撃を仕掛けたが、一撃どころか掠めることも出来なかった。
魔弾の扱いだけでなく、格闘術にも秀でているらしい。
父さん直伝の格闘技が、まるで通用しない。
たぶん、正式に格闘技を学んだわけではないんだろう。
ただ、そのセンスが異常だ。
全て感覚でやっているだけ、全て生まれながらの才でやっているだけにも関わらず、とんでもない強さをしている。
「……キャスター!」
橋の巨人が崩れると、キャスターも不意に体勢を乱した。
即座に駆け寄り、肩を掴んで支える。
「大丈夫か!?」
「……なんとか」
やっぱり、キャスターも消耗している。
「ごめん、キャスター。無理ばかりさせてる」
「……私は貴方のサーヴァント。無理をするのも、させるのも当然だわ」
「それでも……ごめん」
若干非難するような目をしているキャスターにそう言うと、息を薄く吐いて目を逸らしてしまった。
(また怒らせちゃったか……?)
「ちょっと。対戦相手ほったらかしてイチャつくとか勘弁してくれない?」
「イチャっ……!?」
「冗談は行動だけにして頂戴、青子」
酷い言い様だな……。
なんだかこの二人、ただの知り合いというわけでもないし、かといって友達同士みたいに仲が良さそうにも見えない。
互いに良く思ってはいないけど、交友関係を続けているかのような、そんな歪な雰囲気。
詳しくわかるわけじゃないけど、そんな気がする。
「身体と魔術は成長しても、何も変わらないのね。青子」
「そっちこそ、サーヴァントになっても全然変わらないじゃない。有珠」
お互いにそう言うと、青子さんは盛大にため息をつく。
「っていうか、今ので分かったでしょ?私には『
真紅に染まる綺麗な髪を掻きながら、青子さんはそう言う。
「私を倒した事のあるプロイ、私に勝ちうるプロイを持ってきなさいよ。あるでしょ、グレートスリーの中にさ」
たしかに、それは間違いないだろう。
グレートスリーは究極のプロイキッシャーだ。
今のところ使っているのは、『月の油』と『橋の巨人』のみ。
残る一つ、最後のグレートスリーがあるはずだ。
「……『
「そ。十回中百回殺されるような目に遭ったわ。今でも忘れやしない。どうしたのよ、あいつは」
「ワンダー……スナッチ……って、いうのか」
とにかく、最後のグレートスリーの名前が分かった。
なら、それさえ使えば勝てるはずだ。
とにかく青子さんに勝たないと、恐らくこの夢は終わらない。
「キャスター、魔力は充分か?……無理をさせることにはなるけど、」
「…………ぇないのよ」
「発動すれば、なんとか勝て………えっ?」
「……使えないのよ。『薔薇の猟犬』を」
「はぁ!?」
俺より先に反応した青子さんが、キャスターに向かって叫んだ。
お読み頂きありがとうございました
また来週、お会いしましょう