最強のキャスター呼んだら最強の人形師がやって来た 作:雪希絵
というわけでさっきまで寝てました申し訳ございません
うぅ……最近は割と時間を守れていたのに……
やっぱり徹夜で無理をするのはいけませんね、気をつけます……
「同じ相手に、二度も負けてたまるか!」
短めな詠唱を言い放った直後、右手を突き出して手を開き、それを『
右手から莫大な魔力が溢れ、急速に形を形成する。
そして、それはレーザーの如く放射される魔弾となり、薔薇の猟犬に直進していく。
「─────────ッッッ!!!」
薔薇の猟犬は再び咆哮すると、
ガチン─────ッッッ!
と音を響かせて、その魔弾を簡単に
大きく口を広げ、その魔弾に首を伸ばしたかと思うと、その口に飲み込むように口を閉じたのだ。
「ま、マジかよ……」
「……ちっ、めんどくさい──!」
俺は驚愕に頬をひくつかせてしまったが、青子さんは元々知っていたのだろう。
忌々しそうにはするが、派手に指を鳴らして第二波を用意する。
青子さんの周りに大量の魔法陣が現れ、次々と魔弾を吐き出す。
すると、キャスターは薔薇の猟犬の方を一瞥する。
それだけで全て察したのか、薔薇の猟犬は一声咆哮すると、その身体を霞のように消失させていく。
徐々に薄く、徐々に大きく、徐々に色が消えていく。
いや、違う。
「霧化か……!?」
薔薇の猟犬は、自分の身体を霧にしているのだ。
大きく広く拡がり、薔薇の猟犬はキャスターをすっぽりと覆い隠す。
当然、迫り来る大量の魔弾は、そのまま薔薇の猟犬に直撃するが、それらは全て飲み込まれるように消えていく。
「一体どうなってんのよ、そいつの体は……!?」
「あなたに言う必要はないわ」
「あー、そうでしょうねぇ!?」
(自分で使えって言っておいて、いざ使ったら凄い怒ってるよ……)
いやまあ、気持ちはとても分かる。
というか、俺じゃあ『
正面から戦っている青子さんはそれだけで凄い。
「……行きなさい」
短いキャスターの命令。
それに従い、再び竜化し薔薇の猟犬は青子さんの方に飛び込む。
「げっ、こっちくんな!」
嫌な事を思い出したようで、気分の悪そうな顔をしながら右手を振りかざし、横っ飛び。
5~6発の魔弾が次々と着弾していくが、薔薇の猟犬は多少仰け反っただけだ。
ダメージを受けた様子は、全くない。
それでも時間は稼げた。
横っ飛びの効果もあり、薔薇の猟犬は青子さんのすぐ近くの地面を抉りとった。
それでも、その部分の地面はぽっかりと溝が出来ている。
「すげぇ……これが最後のプロイか……」
青子さんの魔弾をいとも簡単に砕いたその能力。
たしかに、グレートスリー最強の攻撃力というのは本当らしい。
おまけに、さっきから青子さんの魔弾を受けても効いている様子がない。
これなら、間違いなく青子さんに勝てる。
「……仕方ない。本気で行くか」
……そう思っていた時期が俺にもありました。
「
右手を下に向け、左手で手首の辺りを抑えながら、青子さん静かに詠唱を始めた。
それだけで、周囲に魔力による暴風が吹き荒れる。
隠し球多すぎるだろ、この二人……!
お読みいただきありがとうございました!
それではまた来週お会いしましょう!