最強のキャスター呼んだら最強の人形師がやって来た   作:雪希絵

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書くだけ書いて寝落ちしてました、ごめんなさい

なんで投稿ボタン押すだけなのに押してなかったんですかね……

過去の自分アホかと

それでは、ごゆっくりどうぞ


対策法

「……くっそ、やっぱり姿は見えない」

 

青子さんの不意打ち魔弾がヒットしたらしく、どうやらアサシンの手は離れた。

 

だが、やはりその存在は検知出来ない。

 

「……カッカッカ。当たってしまうとは思わなんだ」

「……そろそろ姿を見せてくれてもいいんじゃないか?」

「抜かせ、小僧」

 

(ですよねー……)

 

モードを元に戻しながら提案するが、当然のように断られた。

 

今しがた青子さんがこちら側に参加してくれたが、状況は悪い。

 

姿が見えないというのは、あまりにも厄介だ。

 

「青子さん、あいつどうします?実質透明人間相手じゃ、どうにもなりませんよ」

「分かってるわよ。けど、意気込んで来たはいいものの、手出しのしようがないわ」

「なんか探知出来る魔術ないんですか」

「それこそ無理。私、数秘文系統の魔術以外まともに使えないのよ」

「えっ……?」

 

構えは崩さなかったが、心底驚いた。

 

まさか、魔法使いの青子さんが……。

 

「魔法使いのくせにって、顔ね」

「いや……まあ……はい」

 

肯定すると、青子さんはため息をつく。

 

「本当の話よ。前におまじないしようとしたら、何故かガンドになったし」

「えぇぇ……?」

 

おまじないが何故呪いになるのか。

 

いや、おまじないだから、不自然ではないのか……?

 

いや、おかしい、間違いなくおかしい。

 

「……どうします?」

「……どうしようね」

 

二人で首を傾げる。

 

手詰まりこの上ない状況な気がする。

 

『マスター』

「!? き、キャス……」

『言わないで』

「は、はい……」

 

頭の中に直接声が響いてきた。

 

魔術なのか、それともマスターとサーヴァントの特権なのか、テレパシーみたいだ。

 

午睡の券(セカンド・チケット)の範囲を広げたわ。今からマスターと繋げるから、探知に使って』

「あ、ありがとう……。キャスターは?」

『念の為マスターの方を見ておくわ。危なくなったら呼んで』

「り、了解!」

 

直後、突如として感覚が鋭敏になる。

 

まるで、自分の五感全てが周囲に溶け込んでいくようだ。

 

「……見えた」

 

ぼんやり、本当にわずかだけ、アサシンの尻尾を捕まえる程度だが、わかる。

 

見えるというより、感じる。

 

「……青子さん。キャスターのおかげで、何とか分かります。指示するので……」

「安心しなさい。私にも届いてる。さっさとケリつけるわよ」

「了解ですっ!」

 

俺は思わずニヤリと笑い、一気に踏み込む。

 

「カカカッ!こい、小僧共!」

 

独特に笑いながら、アサシンは心底楽しそうな口調でそう言う。

 

「どぉりゃぁぁぁぁぁぁっ!」

 

全力の気合と共に、アサシンに対して右脚で回し蹴りを叩き込む。

 

あっさりと回避され、蹴りが空を切る。

 

だが、そこの隙を青子さんは逃さない。

 

「そこっ……!」

 

五~六発の青い魔弾が、次々とアサシンに飛来する。

 

「ふんっ……!」

 

気合いと共に、アサシンは拳を突き出す。

 

恐らく、気功だろう。

 

それは簡単に魔弾を弾き、霧散させていく。

 

「ば、バケモンかよ……」

「サーヴァントなんてみんなそんなもんでしょ!まだまだ行くわよ!」

「は、はいっ!」

 

その通りだ。

 

相手はサーヴァント、たかが魔術師の俺とは次元が違うのは分かり切ってる。

 

現に、俺一人じゃ時間稼ぎすらままならなかった。

 

けど、俺には魔法使いのバックアップがある。

 

最強のキャスターが助けてくれる。

 

(だから、負けてなんかいられないんだよ……!)

 

「しっ!」

 

直蹴りを放つと、アサシンは身体を捻って回避する。

 

「まだまだ!」

 

素早く足を引き戻し、軸足を組み替えて、今度は左脚で回し蹴り。

 

「ぬんっ!」

 

どうやら、アサシンは両手を十字のように組み合わせて防いだらしい。

 

まるで鋼でも殴ったかのように硬い感触がした。

 

加えて、その片脚を掴まれる感触。

 

(投げられる……!)

 

直感的にそう察し、足元に魔弾を炸裂させる。

 

「おっと」

 

しかし、少し驚いただけのようで、全くもって力が緩まない。

 

「どんな腕力だよ……!」

「覚悟せい!小僧っ!」

「あんたがね……!大砲(ドロウ)!」

 

投げられる直前、青子さんの魔弾がアサシンを捉える。

 

「カカカッ!そう来なくてはな!」

 

アサシンは俺を放り捨てるように手を離すと、弾き返せないと悟ったのか、回避に専念する。

 

右へ左へ跳躍し、身体を捻って避ける。

 

「……ちっ、当たんないか。意味ないわね、このままじゃ」

「青子さん、夢の中で撃った波動砲は……」

「誰が波動砲よ。宇〇戦艦ヤ〇トじゃないわよ」

「それはそうですけど……」

 

大きくため息をつき、青子さんが右手の袖をまくる。

 

そして、両手を地面につけて、まるで陸上のクラウチングスタートのような体勢を取った。

 

「一応、やってはみてあげる。時間稼ぎ任せた」

「……了解です!」

「策は決まったか?さあ、来るがいい!」

 

胸を貸してやる、と言わんばかりのアサシンに、俺は覚悟を決めて飛び込んだ。




お読み頂きありがとうございました

それでは、また来週お会いしましょう
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