Muv-Luv〜wing of white steel〜   作:lancer008

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第十二話

宇宙

 

地球の周回軌道上から50km地点に見つからないよう、ステルス迷彩が施された1つの衛星があった。

大きさとしては、約400m、横長だった。

その中には、1機の機体と人が1人、AIロボ数十機がいた。時折、補給艦だろうかその衛星内外で作業していた。

衛星内にいた人物は、何にかの設計図を見ていた。今後の戦局をも左右してしまう程のものもあった。AIは、衛星内の点検や調整などを行なっていた。そのほかに何らかの部品の製造や組み立てを行なっているのもいた。

衛星から機体が出てきた。形は戦闘機型だがVF-171とは全くの別物だった。機体の色は、純白で黒のラインが入っている二色の機体だった。

 

そのまま月に向かっていった。

 

 

地球

 

アルゴス小隊は、実戦でのデータを取る為、カムチャッカ半島に来ていた。データを取るのは、F-3とF-15ACTV、追加で日本で開発された"試製99型電磁投射砲"と"荷電粒子ライフル(ビームライフル)"である。

 

4日前 国連ユーコン基地

ブリーフィングルームには、アルゴス小隊が集められていた。

 

イブラヒム「今回の国際合同運用試験の目的は、主にF-3とF-15ACTVの実戦による即応性の確認にある。そしてまた、日本から先行して搬入されれいる試作兵装のテストも同時に行う。試作兵装に関しては篁中尉から説明を」

 

唯依「新たに評価試験スケジュールに組み込まれたのは2つあり、1つ目はこの"試製99型電磁投射砲"である。尚、この試験運用を行う機体はF-3 心神である。実際の運用に関しては、予期せぬ問題が発生する可能性を考慮し、柔軟な対応を期待する。

2つ目はこの"荷電粒子ライフル"だ。この試験運用を行う機体は、アルゴス小隊全機である。以上だ」

 

解散した。ユウヤは、1人残って考えごとをしていた。それは、初の実戦でのテストで近接戦闘が出来ないからだ。この前の武御雷との模擬戦でやっとの思いで掴んだ感覚を忘れないよう近接戦をやる必要があったからだ。まあ、決まったことだからしょうがないと思い席をたった。

部屋を出ると唯依に呼ばれた。

 

唯依「ブリッジス少尉」

 

ユウヤ「何ですか?」

 

唯依「貴様が使う、新型兵装を見に行かないか?実際にその目で見ておいた方がいいと思ってな、補足的な説明もしておきたい」

 

ユウヤ「見れるものらな見ておきたいかな」

 

唯依「そうか」

 

ユウヤは、通路の奥に誰かがいるのがわかった。見るとアルゴス小隊メンバーが壁に隠れながらこちらを見ていた。理由は、カムチャッカ半島に来る前、カリブ海で全部隊合同の懇親会をしていたのだ。そこで、唯依がボートに乗り浮かんでいると岸辺から流されており、それに気付いたユウヤが助けに行ったが一緒に沖へ流されてしまう。なんとか無人島に漂着し、次の日、仲間から助けられたのだ。その間、2人きりという事もあり仲間からは、いい仲になったんではないかと思われていたからだ。

 

唯依「どうした?」

 

ユウヤ「なんでもない」

 

2人で、試製99型電磁投射砲がある格納庫へと向かった。ライトが点き、姿があらわになった。

 

ユウヤ「これが……」

 

ユウヤは、言葉を失った。

 

唯依「次世代戦術機兵装"試製99型電磁投射砲"だ。攻撃力や制圧力能力は、私が保証する。短期間だが私も開発に携わったからな」

 

ユウヤ「そいつは、信じるが少し気になるな」

 

唯依「気になる?」

 

ユウヤ「確かに攻撃力はあるかもしれないが、完全に機動性とのトレードオフだろう、これ。装備した場合の空力特性や重心変化もばかにならないと思うし、どう考えてもこいつの運用は、F-3の開発コンセプトに対して矛盾していると思うんだが?」

 

唯依が何か言いたそうだった。

 

唯依「開発コンセプトの矛盾は認める。情けない話だが必死なんだ」

 

極東の最前線である日本は、少しでもBETAに打ち勝つため日々最新鋭の兵器を設計・開発している。だが攻撃力や制圧力を高めようとするとこの様な兵器が出来てしまい、戦術機のコンセプトとは掛け離れたのが出来てしまう。

 

ユウヤ「ところで、"荷電粒子ライフル"はどこにあるんだ?あの兵器なら開発コンセプトにあってるんじゃないか?」

 

唯依「それは今、伊藤が輸送中だ。もうそろそろ到着する筈だが」

 

警備員が入って来た。

 

警備「失礼します。もう五分ほどで伊藤中尉が到着するそうです」

 

唯依「わかった。ブリッジス少尉見に行って見るか?」

 

ユウヤ「ああ」

 

滑走路の方に向かうことにした。

 

移動中

 

唯依「さっき開発コンセプトにあっていると言っていたな。全くその通りだ。荷電粒子ライフルの方がF-3にとっては扱いやすい。重量のも軽い方だ。なら何故、荷電粒子ライフルを優先的に使ってテストをしないかは訳があってな。ここからの話は、他言無用だ。表向きは我が国が開発したということになっているがそれは違う。開発したのはある1人の男だ。ここからの話は、伊藤に聞いてくれ」

 

ユウヤは、驚きを隠せないでいた。2つの新兵器は、日本が作ったと思っていたのが違っていたからだ。

話をしていると滑走路に着いた。

輸送機が降りて来るのが見えた。輸送機の周りには、ナイトメアが4機、その後続にも4機いるのが見えた。

全ての機体が滑走路に降り立ち駐機場へと向かって行った。

唯依とユウヤは、近くまで行くと誰かが近づいて来るのがわかった。それは伊藤であった。

 

伊藤「篁中尉、"荷電粒子ライフル"輸送完了しました」

 

唯依「輸送、ご苦労であったな」

 

伊藤「お、ユウヤじゃないか。その様子だと試験評価は、うまくいっている様だな」

 

唯依「伊藤、すまないが"荷電粒子ライフル"を見せてくれないか?試験評価前にユウヤに見てもらいたいんだ」

 

伊藤「いいよ。こっちだついて来てくれ」

 

伊藤はそう言い、輸送機の中に入って行った。

中には、4丁の荷電粒子ライフルとエネルギー補給機器があった。

 

伊藤「これがその"荷電粒子ライフル"だ。このライフルは、単発タイプとマシンガンタイプへの切り替えが可能だ。その為、状況に応じての使い分けができる」

 

ユウヤ「切り替えても威力は、変わらないのか?」

 

伊藤「マシンガンタイプにした際は、若干威力が落ちる程度だ」

 

ユウヤ「そういえば開発したのは、日本じゃないと聞いたんだかそうなのか?」

 

伊藤の表情が曇る。

 

伊藤「唯依話したのか?」

 

唯依「日本が開発はしていないとだけ」

 

伊藤「まあ、しょうがないか。いつかは話さなければいけないからな。唯依、俺の機体はどこにある?」

 

ユウヤ「(俺の機体?ナイトメアが伊藤の機体じゃないのか?」

 

唯依「武御雷と同じ格納庫に」

 

伊藤「続きは、そこに行ってからだ」




今後、新しく出てくる兵器関連は、機体設定に追加していきます。
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