Muv-Luv〜wing of white steel〜   作:lancer008

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第二十五話

数時間前

 

 

伊藤「システム起動」

 

全周囲モニターや各種計器が起動し始めた。

 

伊藤「システムオールグリーン。Ex-S出るぞ」

 

ユウヤ達がいる方へ向け、スラスターを吹かした。Ex-Sに関してはレーダーが内蔵されているため現在の状況が正確に伝わってきていた。

現在わかっている事は、全ての警備部隊が全滅し機体は奪われていた。機体は全部で30機以上、そのうちの何機かがユウヤ達と戦闘を開始している。

 

援護しようとスマートガンを構えたが射線がかぶり撃つことが出来なかった。

 

伊藤「もう少し近づかないと駄目か。唯依と上総は戦闘区域に入ったか。こちらも急がなければ」

 

数分後、伊藤も戦闘区域に突入した。

 

既に何機かは落としているようだったが、苦戦しているようだった。その理由は、警備部隊にしか実弾が配備されてないからだ。その為、格闘戦しか出来ず撃墜に時間がかかっているからだ。

伊藤は、回線をオープンにし正面で戦闘中の全ての機体に伝えた。

 

伊藤「そこのテロリスト、今すぐ戦闘を停止し立ち去れば命だけは助けてやる」

 

敵が数機、伊藤に向かって飛んできた。

 

伊藤「死を選んだか。なら仲間の仇とらせてもらう」

 

ビームサーベルを構え、真正面からぶつかっていった。

 

最初に来た2機の攻撃をかわしながら胴から真っ二つにし、後ろから来た2機は、足蹴りで1機を吹っ飛ばしたあとスマートガンでまとめて仕留めた。

 

再度、ビームサーベルを構え戦闘中の敵機を片っ端から叩いていった。少しでも射撃武器を確保するため、腕や兵器担架システムを切り落としながら撃墜した。

 

伊藤「セイバーからアルゴス小隊全機へ補給を開始しろ。見張りは俺がやる」

 

「了解」

 

全員から返事が返ってきた。

 

伊藤は見張りに付き、静かに心を鎮めた。

 

 

 

ユウヤ「唯依、伊藤は降りて来ないのか?」

 

唯依「ええ」

 

ユウヤ「ナイトメア隊はどうしたんだ?」

 

上総「私と伊藤を除いて、6名死亡、2人が重軽傷で手当てを受けているわ」

 

ユウヤ「すまない」

 

上総「謝ることないわ。この職業を選べばいつかは死ぬ。全員覚悟は出来ていたから」

 

唯依「伊藤は、部下を失くすのはこれで2回目ね」

 

ユウヤ「あれだけ隊長としても優秀なのにか?」

 

唯依「BETAに殺されたというよりは、人に殺されたと言った方が正しいわね。ユウヤには言いにくいんだけど………」

 

ユウヤ「なんだ?」

 

上総「伊藤の部下を殺したのは"G弾"。明星作戦中、ハイブ心臓部へ侵攻してるさい、アメリカからの無勧告投下に巻き込まれたの。私と唯依は別の部隊にいたから大丈夫だったけど」

 

ユウヤ「それは、すまないことをした」

 

上総「あなたが謝ることじゃないわ。それにも過ぎた事だから」

 

ユウヤ、唯依、上総が話をしていると伊藤が通信を入れてきた。

 

伊藤「上総、YF-29とのレーダー照合を頼む」

 

上総「わかったわ」

 

 

数分前、伊藤はレーダーを確認しているとユーコン基地司令部からの方向からEx-Sと同じ反応を示している機体があった。

 

そのため、上総を呼び照合を行なった結果。

 

Ex-Sだった。

 

だが、この世界にもう1機のEx-Sがいるわけなかった。この機体が作られた場所は、世界が違うしましてや時代や技術も違う。いてもたってもいられなくなった伊藤は出撃することにした。

 

伊藤「唯依、俺は先に出てあいつをおびき寄せる。その間に司令部を確保しろ」

 

唯依「わかった」

 

伊藤はスラスターを吹かし、上空高く飛んだ後、Gクルーザー形態となり光線級の攻撃をかわしながら進んでいった。

 

基地から離れ、草、木も生えてないところで待つことした。待っていると機体の全貌が見えてきた。形はフランカーに似ているがなにか何処と無くおかしかった。

すると通信が入り、確認して見ると唯依たちからだった。あらかた終わったので合流するということだった。

 

正面から近づいてきていた不明機が数百メートル手前でとまった。何か邪悪なものが正面の機体にある事が感じ取れた。

Ex-Sがビームサーベルを構え不明機に攻撃を加えた。いくら問いかけても何も話してこなかった。だが相手の操縦技術はエースパイロット並だった。

 

伊藤「(本気を出さないとダメか)ALISEをリミッター付きで解放する。時間は30秒、起動同時にタイマースタート。ALISE起動‼︎」

 

起動し向かおうとした時、相手の機体は待ってましたとばかりに何かを発動した。相手の機体から何らかの邪悪なオーラが出ていた。完全に起動しないうちに叩いてしまおうと思い、スマートガンを向けようとしたところEx-Sが勝手に歩き出し、伊藤の脳に対し直接、ALISEが侵入してきた。

 

伊藤は、絶叫した。

 

乗っ取られてはだめだと思い必死に抵抗したが叶わなかった。伊藤はALISEに身体を乗っ取られ、機体からは青いオーラが出ていた。

 

そのまま、機体は不明機の元まで、歩いて行き近づいた時にビームサーベルを構え、不明機を一刀両断しスマートガンを乱射し始め暴走を開始した。

 

ちょうど悪くそこに唯依と上総、ユウヤが到着した。

 

唯依「何あれは?」

 

ユウヤ「伊藤‼︎聞こえるか⁉︎」

 

Ex-Sが唯依達のいる方向をみた瞬間、とんでもない速さで近づいてきた。

 

上総「みんな逃げて‼︎」

 

上総の言葉により何とか逃げることが出来たが、何もダメージを受けてない筈なのに軽く何らかのダメージを受けていた。

 

唯依「何とかして、あの機体を止めるぞ」

 

上総・ユウヤ「了解」

 

3機とも武器を構え突撃しようとした時、通信が入った。黒鉄からだった。

 

黒鉄「こちらランサー、エンゲージ!」

 

黒鉄の乗るデルタカイは、Ex-Sと唯依達の間に降りてきた。

 

黒鉄「ここは俺に任せて、お前達は基地に向かえ。テロリストからBETAが解き放たれて大混乱に陥っている。今、俺の隊も迎撃にあたっている」

 

ユウヤ「BETAだと、どこから?」

 

黒鉄「基地の地下にBETAの研究施設があったんだ。そこかは解き放たれたBETAが街を蹂躙している。行ってくれ、こいつは俺が何とかする」

 

唯依「わかった。黒鉄、伊藤を頼んだぞ」

 

黒鉄「そんなことわかっている」

 

3機が基地に向かっていった。

 

黒鉄「さあ、ALISE!伊藤を返して貰うぞ」

 

 

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