Muv-Luv〜wing of white steel〜   作:lancer008

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第四十話

11月に入ってから一週間が過ぎた。黒鉄は体力が戻り、まだ前線には出れないものの部隊を管理するためデスクワークをしていた。

現在、基地にいる隊は、アルファ大隊、ブラボー大隊とデルタ大隊第1部隊である。デルタ大隊第1部隊は黒鉄から頼まれ統合軍基地に滞在していた。理由は、主にブラボー大隊の技術向上とある別件のためである。

 

現在、基地はアルファ大隊第3部隊イージス隊からの連絡でデフコンレベル4になっておりスクランブル要員が待機する部屋では空気が張り詰めていた。そんな中、基地内のある部屋でも空気が張り詰め、その区画には誰も入りたがらなかった。中にいるのは、退院したばかりの黒鉄とアルファ大隊隊長の伊藤、ブレイド隊、ランサー隊の隊長だった。

 

黒鉄「さあて、何から始めようかな。ランサー隊は、辞令が降りるまでそのまま待機で頼む」

 

「わかりました」

 

黒鉄「伊藤、一時隊を離脱してくれ」

 

伊藤「なぜ?」

 

黒鉄「ブレイド隊とともに国連軍横浜基地に教導隊として向かってくれ。そこの司令官から要請があってな、出来るなら大規模な作戦が始まる前にと」

 

伊藤「大規模な作戦という事は近々戦闘があると?」

 

黒鉄「たぶんな。今のところ何も情報はないが。機体に関してはブレイド隊と同じジェスタに乗ってもらう。移動手段としては各機にSFSを装備し、横浜基地まで移動し指定の格納庫に機体を格納しろ」

 

ブレイド隊「それは今日からですか?」

 

黒鉄「そうだ。装備に関してはいつもと同じでいい」

 

ブレイド隊「わかりました」

 

伊藤「ならここら辺で失礼するよ。準備もあるし」

 

黒鉄「そうだな。ランサー隊隊長は残ってくれ、まだ話す事がある」

 

伊藤とブレイド隊隊長は退室した。

 

ランサー隊「話とは?」

 

黒鉄「機体についてだ。機体を変えてもいいか?」

 

ランサー隊「ええ、大丈夫です。黒鉄少佐と同じ可変機ですか?」

 

黒鉄「そうだ。機体データに関しては後で連絡する」

 

ランサー隊「機体名は?」

 

黒鉄「RGZ-95 ReZELだ」

 

 

 

 

 

伊藤は、ブレイド隊とともに移動準備を進めていた。デフコン4が発令されている中での移動のため他の隊の隊長との打ち合わせをし、有事の際の連絡網を確認して解散した。

 

伊藤「ブレイド隊隊長、いつもの装備は荷電粒子ライフルくらいか?」

 

ブレイド隊「ええ、そうです。あとは各自オプションで付ける感じなので」

 

伊藤「わかった。昼過ぎには行くぞ」

 

伊藤は、機体に荷電粒子ライフルを積まず荷電粒子ハンドガンを2丁積んだ。

 

 

距離もそんなに遠くない為、約30分ほどで目的地に着いた。機体を格納する前に基地司令に挨拶を済ましてから機体を入れた。

格納庫前には人だかりが出来ており見たこともない機体にみな興味深々だった。伊藤は堂々と入り口から出ると完全に捕まってしまうと思い、裏口からそっと出て、食堂に向かった。出発するまでずっと準備だったため飯もろくに食べていなかったのだ。

飯を食べているとブレイド2が伊藤に話かけてきた。

 

ブレイド2「教導隊としての任務は明日からですが、最初は何処の部隊とやるんですか?」

 

伊藤「たしかA-01部隊だったかな」

 

ブレイド2「A-01?」

 

伊藤「横浜基地司令部直轄の特殊任務部隊だって。隊長の方とは何回かあってる筈だぜ。この前の月の戦いで」

 

ブレイド1(隊長)「伊隅大尉ですか?」

 

伊藤「そうだ。そういえばお前達あの時、護衛役だろう。腕はどうだったんだ?」

 

ブレイド1「まあ、ブラボー大隊以上ナイトメア隊以下て感じですかね。もし完全にあの機体を使いこなせるのならファング隊よりも強いと思いますよ」

 

ブレイド3「んで、明日はその隊との訓練と」

 

伊藤「いきなりハードル高いぞ。潰されないよう頑張っていきましょう」

 

「「「はい!」」」

 

伊藤「ひとつ言い忘れてた。俺たちは教導隊としてここに来ている訳だがももう1つ任務があってな。もし佐渡のBETAが日本に上陸した場合、俺たちは即応部隊として直ぐに現地へ急行する。準備だけはしといてくれ」

 

「「「了解」」」

 

 

 

 

話は戻り、黒鉄へ

 

ランサー2「それで上総中尉とはどうなったんですか?」

 

黒鉄「お前には関係ないだろう。全く勝手に人の机を漁りやがって」

 

ランサー2「漁るというのは言葉が悪いですね。せめて片付けていると言ってくれた方がいいですね」

 

黒鉄「うるさい。まああの後、こっ酷く怒られたがな」

 

ランサー2「最終的には医師と看護婦が入ってきて何とか治りましたが」

 

黒鉄「全部聞いてたのかよ」

 

ランサー2「まあ、次はそうならないよう俺たちも頑張りますから。俺たちよりは先に死なないで下さい」

 

黒鉄「じゃあ俺からも、俺より先に死ぬなよ」

 

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