Muv-Luv〜wing of white steel〜   作:lancer008

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第四十九話

上総「こちらアーチャー1、数分で当基地へ到着する。誘導をお願いします」

 

「こちら管制塔、これより誘導を開始します。第1滑走路、南方向より進入して下さい」

 

上総「了解」

 

5機の可変機は、南から滑走路へ進入し1機ずつ降り始めていた。この部隊は、デルタ大隊第5部隊である。主な役割としては狙撃や他部隊への支援を行う隊である。使用している機体は、Zプラス改である。当初の予定ではジェスタカスタム狙撃仕様を運用する予定だったが隊長機が可変機ということもあり部隊行動に支障をきたす恐れがあるとして試験運用中だったZプラスを急遽、地上でも使用できるよう改修したZプラス改を先行配備している。

 

「管制塔よりアーチャー1へ、3番格納庫まで係員が誘導します。尚、そこからは係員の指示に従って下さい。ようこそ統合軍基地へ」

 

上総「アーチャー1了解。誘導に感謝する」

 

 

到着するの見守っていた黒鉄達は、3番格納庫へと向かった。

既にパイロットは降り始め整備員と打ち合わせをしていた。第5部隊員の中には休みを遅らせ地球の重力下での訓練をしたい者もいるからである。

打ち合わせが終わったのか各自バラバラとなっていた。そして黒鉄の元に上総が歩いてきた。

 

上総「久しぶりね。黒鉄」

 

黒鉄「そうだな。顔を合わすのは月での戦闘以来だな」

 

上総「そうね。普通だったら、その後も連絡ぐらい寄越すわよね」

 

黒鉄は冷や汗が止まらなくなっていた。その会話を聞いていた伊藤達3人は。

 

伊藤「唯依、ユウヤ少しこいつらから離れるぞ」

 

唯依「そうね」

 

ユウヤ「そうだな」

 

伊藤達はゆっくりと後ろに下がっていった。

それから数十分、黒鉄と上総の会話が終了し伊藤たちの元へ歩いてきた。黒鉄は顔が少し青白くなっていた。

 

伊藤「(ありゃ、相当絞られたな)」

 

上総「久しぶりね。唯依」

 

唯依「ええ、ちょくちょく会議とかで会っていたけど何か雰囲気変わったわね」

 

上総「そう?いつもと変わらない気がするけど」

 

伊藤「変わったよ。流石はデルタ大隊の隊長さんだ。上手く部隊員をまとめたようだな」

 

上総「大変だったわよ。初代隊長が黒鉄だもの。第1、3、4部隊は素直に従ってくれたけど第2部隊がね」

 

ユウヤ「随分、出世したんだな」

 

上総「あら、ユウヤ久しぶりね。今回はお疲れ」

 

それからも立ち話が続いた。やっと黒鉄が喋られるようになってきたので伊藤は黒鉄とともに機体の事を聞いた。

 

伊藤「上総、機体についているあの円柱のは何だ?」

 

上総「あれ、自律型のビーム砲よ」

 

伊藤「どうやって動かしてるんだ?」

 

上総「どうやってて。自律型だからAIがIFFで識別して攻撃してくれるわ」

 

伊藤「(まさかこの世界でもニュータイプがと思ったけど何とか大丈夫みたいだな)」

 

黒鉄「その兵装どこから持ってきた?」

 

上総「木星にある生産プラントから。部隊員全員で何か無いか探してたらあったの」

 

黒鉄「そうか」

 

上総「そういえばこんなのがあったんだけど」

 

上総は、黒鉄にパネルを差し出した。パネルに表示されているのを見ていき、最後に表示された画像を見た時、突然黒鉄の顔が険しくなった。伊藤も表示された画像を見て顔が険しくなった。

 

黒鉄「上総、1番最後に写っているのはどうした?」

 

上総「1番最後のは生産プラントにあるわよ。それがどうしたの?」

 

黒鉄「休暇が終わったらすぐにこの画像とともに一級の機密扱いにしろ。誰に何と言われようとこいつを持ち出す事は禁止にする」

 

上総「それ何なの?」

 

黒鉄「知らない方が身の為だ」

 

あまりの空気に耐えられなくなった唯依が、

 

唯依「その話は休暇が終わってからでもいいんじゃない。折角の休暇なんだし」

 

上総「そうね。この話はまた今度にしましょう」

 

黒鉄「上総どうする。このまま里帰りでもするか?ちょっと俺と伊藤で最初の家に用事があるんだ」

 

上総「そうするわ。何で行くの?」

 

黒鉄「軍のプライベートジェットがあるからそれで」

 

上総「決まりな。着替えてくるわ」

 

上総は、更衣室へ向かった。黒鉄と伊藤は、ジェット機を駐機場に出し始めた。ジェット機の隣には伊藤のデュランダルが待機していた。伊藤は別件で寄るところがある為、自分の機体で行くことになっていた。唯依とユウヤも黒鉄とともに一緒に行くことなっていたので機体に乗り始めた。黒鉄はユウヤの格好が気になり、呼び止めた。

 

黒鉄「ユウヤ、その格好はなんだ?」

 

ユウヤ「一応、軍服なんだが?」

 

黒鉄「唯依が着てるような軍服はないのか?」

 

ユウヤ「ない。全部、ユーコンに置いてきた」

 

黒鉄「その格好はまずいから、統合軍の軍服を着ろ。ついてこい」

 

ユウヤ「この格好じゃ、まずいのか?」

 

黒鉄「まずいも何も、これから降りる所は日本の元首都だぞ。しかも降りる基地は、帝国軍と斯衛軍が併用している所だ。そこにそのアメリカの軍服で行ってみろ。何されるかわからないぞ」

 

ユウヤ「そうだな」

 

黒鉄とユウヤは、PXへと向かった。

 

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