Muv-Luv〜wing of white steel〜 作:lancer008
大変遅くなりました。
空挺降下してきたクーデター軍の指揮官、沙霧 尚哉大尉は護衛部隊に対し1時間の休戦と殿下との会談を申し込んできた。護衛部隊は話あった結果、休戦を飲んだ。
護衛部隊はクーデター軍所属のF-3約50機に囲まれていた。休戦を飲んでから15分が経過した。黒鉄と伊藤、月詠、神宮司、ウォーケンが今後のことを話していた。他の者は周辺警備か共に話を聞いていた。
黒鉄「敵は約50、こちらは21そのうち5機が訓練兵か。どう考えても突破は無理だな」
伊藤「しかも敵は全機、あれを搭載か………」
月詠「先程から話している"あれ"とはなんだ?お前たちは一体何を隠している!」
統合軍以外の視線が黒鉄と伊藤に向けられた。
黒鉄「機体に対し操作性の向上や火力や複雑化した火器管制の緩和を与えるシステムだ。元々は先行配備型限定で配備する予定だったが何かの手違いで現在配備している全ての機体に装備されている」
伊藤「強さとしては武御雷よりは劣っているが数がいるからその分厄介だ。それに衛士の技量で強さが変わる…………」
突然、木に寄りかかっていた悠陽が言葉を発した。
悠陽「嘘は言わなくていいです。本当の事を話してくれませんか?」
黒鉄「それは殿下ご自身からのお願いですか、それとも日本の将軍としての命令ですか?」
月詠「無礼だぞ!」
悠陽「月詠、いいのです。将軍として命令します。統合軍所属の両名に命令しますこの場で本当の事を話して下さい」
黒鉄が少し溜息をつき話はじめた。
黒鉄「"n_i_t_r_o"、"NETYPE-INJECTION-TRACE-REFORMED-OLDTYPE"………。サイコミュシステムだ。元々は俺の機体に搭載されていた。オールドタイプのパイロットに対し擬似的なニュータイプ能力を与える効果がある。搭乗中は常時起動し続けニュータイプに匹敵する能力を得ることができ、機体の追従性の向上や複雑化した火器管制の緩和、果てはオールドタイプによるファンネルの使用も可能となる」
周りの者は一瞬、何を話しているのか分からなかった。
神宮司「ニュータイプ?オールドタイプ?」
黒鉄「ニュータイプは簡単に言うとESP能力者みたいなものだ。オールドタイプは普通の人で俺と伊藤はニュータイプだ」
月詠「黒鉄中佐、何故あなたに搭載されていたシステムが新型の戦術機にも搭載されている?」
伊藤「それに関してはいろいろあってな現在、調査中だ」
ウォーケン「ファンネルとはなんだ?」
黒鉄が機体の方に歩いていきコックピットに入り、何かを発した。すると機体背部に着いていた2ヶ所の突起部分が勝手に機体から離れ機体正面に飛来し静止した。
周囲からは驚きの声が上がった。
黒鉄「こいつはプロトフィンファンネル、攻撃方法としてはオールレンジ攻撃が可能で拡散ビーム弾を発射できる。但し、エネルギー消費率が高いためあまり使用出来ないが」
ウォーケン「なら…………」
伊藤「すまんがそろそろ時間なんでな早く決めてもらうとありがたい。謁見か戦闘か」
伊藤が乱入した。
既に残り20分をきっていた。
黒鉄「そうだな。俺たちは戦闘がメインなんでな後の事はそちらで決めてくれ。もし戦闘なら俺たち統合軍第1部隊が全力でお前たちを守る。決まったら教えてくれ」
5分前
伊藤「黒鉄決まったそうだぞ」
黒鉄「それで?」
伊藤「謁見をするそうだ。ただ、殿下は謁見をしない」
黒鉄「どういう事だ?」
伊藤「訓練兵の中に殿下とよく似た子がいたようでな代わりに謁見をするという事だ」
黒鉄「大丈夫なのか?」
伊藤「大丈夫だそうだ。俺も顔を確認したが双子みたいだったよ」
黒鉄「そうか。護衛は?」
伊藤「月詠中尉が護衛で。俺たちは周辺警戒で」
黒鉄「1機だけか。もしもの為に近くにいる隊にも連絡をあと、ナイトメアとブレイド隊は即応待機で」
伊藤「了解、交戦規定は?」
黒鉄「少しでも怪しそぶりを見せた場合は、報告したのち兵装のみ破壊、但し間に合わない場合は撃破しろ。一応、米軍の方にも目を光らせら」
伊藤「了解」
謁見が始まった。
謁見は何事もなくスムーズに進んだ。
余りにもスムーズに進み過ぎたため黒鉄と伊藤は警戒を強めた。
謁見も終盤に差し掛かった時、黒鉄は何かを感じとった。感じた方向を見ると米軍の1機が謁見を行なっている方向に突撃砲を構えていた。黒鉄は咄嗟に撃とうと操縦桿を動かしトリガーを引こうとしたが間に合わなかった。
その時、現場にいた統合軍機にアラームが鳴った。瞬間、一筋のビームが米軍の突撃砲にあたった。
「どこからだ!」
「全機、周囲を警戒しろ!」
黒鉄「ランサー2、4へ、該当機を拘束しろ」
「「了解」」
伊藤「セイバー2、4殿下の元へ急行、セイバー3は俺とともに謁見の方へ急行するぞ」
「「「了解」」」
伊藤「狭霧大尉、統合軍の伊藤少佐だ。直ぐに自分のこと部下を掌握しろ。最悪、数人は紛れ混んでるぞ」
狭霧「今のは?」
伊藤「うちのやつだ。そちらも警戒しろ。もし撃ってくるならこちらも撃ち返す」
狭霧「了解した」
黒鉄「ランサー1からアーチャー1へ、よくやった。次に動く者がいれば容赦するな撃破して構わん」
上総「アーチャー1、了解」
黒鉄「ランサー3、他の米軍機を見ろもう1機いるはずだ」
「了解」
狙撃を行ったのは補給コンテナの投下に紛れともに降下してきていたアーチャー隊だった。アーチャー隊の機体には主兵装のビームがライフルの他に狙撃用のビームライフルも装備されている。加えてステルス装甲や光学迷彩も装備されているため、イージス隊でも見つけるのは困難なである。
黒鉄「ウォーケン少佐、全米軍機の武装ロックをお願いします。出来ない場合は強制措置を行います」
ウォーケン「了解した。指示に従おう」
狭霧「伊藤少佐、何故自分を信用する?」
伊藤「確実に信用した訳ではないさ。ただ、あなたは信用できると思っただけだよ。たんにただ、勘だというのもあるんだけどな。それに……………」
狭霧「伊藤少佐?」
伊藤「ちょっと待て!イージス1、もう一度言え!」
同じ頃、黒鉄の元にも通信が入っていた。
黒鉄「了解、デルタ1に緊急連絡!現座標に降下しナイトメア隊、ブラボー大隊を除く部隊を搭載し迎撃に向かう。日本帝国全軍に対し緊急警報を鳴らせ!現在首都にいる部隊を除き動ける部隊は新潟方面に向かいBETAを迎撃せよと通信を入れろ」
倉間「ですがそれは他軍への越権行為になります」
黒鉄「大丈夫だ。将軍の許可はもらってある」
倉間「了解しました」
黒鉄は周辺にいる全戦術機に向け回線を繋げた。
黒鉄「コード991発生!新潟沿岸にBETA群上陸、数不明!統合軍権第1条に基づき、この場にいる帝国軍、斯衛軍は一時的に統合軍に属することを宣言する。各軍の指揮官は直ぐに部隊を纏めろ!国連軍、米軍も一緒に来い!弾薬、推進剤はこちらでもつ」
黒鉄の発した言葉に戸惑いを持つ者も多かった。だがその隙を狙って動き出し者がいた。悠陽を暗殺しようと動き出した機体が数機程いた。
だが、それはアーチャー隊によって一瞬にして壊滅した。コックピット部分を確実に貫いた。米軍の方にも1機動いたのがいたが、ランサー3の働きにより確保した。
黒鉄「ウォーケン少佐、そいつはあなたたち米軍に任せます」
ウォーケン「了解した」
黒鉄「全ナイトメア隊は緊急発進、ブレイド隊はこちらに合流しろ。デルタ1へ、ファング隊を緊急投下、BETAの侵攻を止めさせろ!アーチャー隊、直ぐに合流しろ!」
伊藤「黒鉄、デルタ1は後、5分後に到着!」
黒鉄「了解。補給したのち発艦してくれ」
伊藤「了解」
黒鉄は悠陽が乗っている戦術機に回線を繋げた。
黒鉄「殿下、お願いがあるのですが?」
悠陽「なんだ?」
黒鉄「将軍専用機を貸してもらってもよろしいでしょうか?」
悠陽「何故だ?」
黒鉄「戦闘には使いません。今ここで全軍を纏められるのはやはり将軍しか考えられませんので」
悠陽「分かりました。許可します。但し、誰1人と死なせてはなりません」
黒鉄「わかりました」
黒鉄はブレイド1に回線を繋げた。
黒鉄「ブレイド1、国連軍基地に行き将軍専用機を借りて来てくれ」
上丘「了解しました。えっ!それ大丈夫なんですか?」
黒鉄「許可は取った。頼むぞ」
上丘「了解。すぐに追いつきます」