俺は...えっちゃんが欲しいんだよ。
7日目...
「ありがとうございます!」
ペコリとサクラが頭を下げる。
俺はその横に、ルシアは前に立ち面倒くさそうに頭をかいた。
「代金は...まぁもういいや。とっととこれ持って帰んな」
布に巻かれた剣をポイっと渡すのをサクラは慎重に受け止めた。
サクラが布を捲るとそこには純白の鞘。
「刀にしたのか?」
「サクラが刀がいいってね...まぁ最初から刀が適正だったし」
「ふーん」
サクラがウキウキしながら鞘から刀身を出すとほのかに桜色に染まった刀が見えた。
「桜色の刀って凄いな」
「作ってたらそうなった」
...なるものなのか?と疑問に思うが元よりこの世界は摩訶不思議アドベンチャーなのだ。
「これが私の刀...!」
「名前とか付けたらどうだ?チュンチュン丸とか」
「斬りますよ」
「すまん」
いいじゃないチュンチュン丸。
まぁ俺も神様から貰った刀に名前とか付けてないけど...
いや、桜セイバーときたらここはもう菊一文字しかないんじゃないのか?
「サクラ、菊一も「天空桜、この刀は天空桜です!」
無視されたお。゚(゚´Д`゚)゚。
私は悲しい(ポロローン)
「天空桜...実在するか不明の神剣の一つだね。知ってたのかい?」
「いえ...精神世界で戦っている時に聞いた言葉で...あれ?いつ聞いたんだっけ?アルさん分かります?」
「分かるわけないだろ」
精神世界に俺がいたわけではないし。
「まぁいいです。本当にありがとうございますルシアさん。このお礼はまた必ず」
「そういうのいらないから...早く帰んな。私は眠い」
ふぁー、と欠伸をするルシア。
この一週間で寝た姿を見てないしな...早く寝かせてあげるべきだろう。
「それじゃどうも。また来るよ...サクラが」
「アルさんも来るんですよ」
鋭いツッコミを入れやがるじゃあないかぁ...
さて、帰るかと思い後ろを向いた時だった。
「そうだ。ジョニィ...あんたの刀、それまだ鞘だ」
「へ?どういうことだ?」
「私にも分からなかったがその刀は...いや、これより先はあんたが理解すべきだね」
気になるじゃないか。
そんな少年漫画みたいなこと言われても困るんですけど!
あれかな?RAVEに出てきた天空桜みたいな感じで刀身が鞘だったりするのかな?
試しにやってみるがいつも通り真っ黒なままである。
「まぁ頑張るわ」
「そうかい。んじゃ今度こそ帰りな。私は寝る」
「ん、サンキュー」
「ありがとうございました!」
手をプラプラと振りながらテントに入ったルシア。そのわずか数秒後に寝息が聞こえ始めるのであった。
ガタンゴトンと汽車が揺れる。
時刻は午後10時30分。
パンクストリートで泊まることも考えたが幽鬼の支配者編がいつ始めるか不明なため一刻も早く帰る必要があったので帰ることにした。サクラは泊まりたがっていたが...ちなみに皆んな忘れてると思うけどエルザのお手伝いで渡された鎧も回収済みである。サクラに言われなかったら忘れるところだった。
修理を依頼したハートクロイツのおじさんの顔は死にかけていたりしたが御愁傷様と言うしかない...どうでもいいことだがエルザの鎧と剣の修理代でかかった金額なんと15万Jである。高い。しかも15万Jを軽く渡すエルザって何者...?
「何もなければいいんだけどなぁ...」
と言っても妖精の尻尾にいる限り100%以上の確率で何らかのイベントが起きる。
いっそのこと″青い天馬″とか″蛇姫の鱗″に入っとけばよかったかなぁ...。
「お団子ぉ...小豆...」
俺の鞄を枕代わりにしてグースカと眠るサクラが寝言をポツリと呟いた。
まぁ妖精の尻尾に入らなかったらこいつとも出会わなかったしな。
ぶっちゃけの話かなり好みのタイプである。
しかも弟子属性という新たな属性付きである。
こんな体験が前世で出来るだろうか?嫌、ないッッ!!
あと妹属性がついたら神。
死ねる。もう何も怖くない。
と下らないことを考えていたらいつの間にかマグノリアに着いていた。
俺の妄想力世界一ィィィィ!!と敬礼しながら席を立ち上がる。
周りに人がいないことを確認してやったので安心してください。見られてませんよ!
「何してるんですか...?」
しかし現実は残酷。
サクラが不審者を見るかのような目で俺を見ていた。
「一体いつから?」
「ついさっきです」
「そうか...ならもう一回寝ろ!そして忘れろ!喰らえ!首トン!」
サクラの首の後ろ目掛けて手刀を振り落とすが両手でがっしりロックされ、そのまま手首の関節を取られた。
「あいたたたたた!!ちょっ、関節はダメ!」
「アルさんがこうしろって言ったんじゃないですか!」
「分かった!何もしない!何もしないからァ!うでもげりゅぅぅ!」
痛がってるふりして何とか解放。
甘いなサクラ。ショートケーキよりも遥かに甘いぞ!
「写輪が「テイッ」ああぁぁ、目ガァ!目ガァアアァァァァ!!」
写輪眼で眠らせようと思ったら目突かれた。
これが日本だったら絶対失明してたわ...。
「おぉ...サクラ...いつの間に成長を」
「アルさんの考えてることなんてお見通しです!」
「く、くそっ...」
ひとの成長って怖いね、としみじみと感じながら今更ながら汽車を降り帰路を目指す。
駅から俺の家まではおよそ15分程である。
ギルドに鉄柱が刺さってるか刺さってないか確認するかは明日である。
そんなことより早く寝たい。あったかい我が家が待っている。セキス○イハウスが待っているのだ。
「アルさん...何か聞こえませんか?」
そうか?と答えながら耳に集中させる。
こういうことは大抵フラグだ。コナンだったら絶対殺人事件起きてる。
嫌だなぁ、と心底思いながら耳を澄ませると予想的中。近くで何かが倒れる音や、斬撃、みたいな音が聞こえた。
「行きましょう」
「だな...」
寝たいけど
と気持ちを隠し音が聞こえる方に走って行く。
予想していた通りの光景だった。
ジェットどドロイ、そしてレビィがガジルにボコボコにされていた。
「こりゃ行くしかないよなぁ...!」
何でこんな災難なんだよぉ⁉︎
と心の中で唱えながら飛び出す。
サクラが驚いた顔をしているが目の前で美少女がボコボコにされるのを止めない俺ではない。ジェットとドロイ?オマケだ。
というかガジル、お前自分の嫁になってんだよ。下手したら──
「結婚したのか...俺以外のやつと」
と東山源次になってしまう!
それだけは避けたい(白目)!
さぁ行くぜ!俺!相手は鉄の滅竜魔法使うけど当たるだけ当たれぇ!
「結婚したのか...俺以外のやつと?」
結婚して一年。大好きだった彼と再会したあなた。
「お前と結婚するのは...俺だと思ってた」
テレレレレレーンww
詳しくは東山源次で検索しよう!
次回からは幽鬼の支配者編!どうする主人公⁉︎