罪の王がダンジョンに居るのは間違っているだろうか   作:ユーリ・クラウディア

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集の発言や行動に原作との差異を感じるかもですけどちゃんと理由はあります。
その辺は次回の後書きにでも書きます。


それでは、本編どうぞ


新たな武器

「オウマさん!これはどう言う事ですか!」

 

ギルドのエントランスに怒声が響いた。

 

「良いですか!冒険者は冒険してはいけないんですよ!」

 

目の前に立ってプリプリと怒って居るのはハーフエルフの女性、名をエイナと言うそうだ。

 

「アハハ…、」

 

いのりを助ける為に向こう側に飛び込んでから早いもので既に半年が経過している。

如何やら向こう側は所謂異世界と言うやつだったらしく、最初僕は森の中で倒れていた。

そこから右手に格納されているヴォイドを使っていのりの位置を大まかに把握したところまでは良かった。

しかしヴォイドが指し示すその先はオラリオと言う街に存在するダンジョンの地下深くだという事が判明、即座にダンジョンアタックを仕掛けたが17階層で大量のミノタウロス+α集団に襲われて逃げ帰って来た次第だ。

ヴォイドで攻撃すれは倒す事は可能なのだが如何せん相手がエンドレイブ並みの動きと破壊力を有していて更に物量がとんでも無かったためどうしようもなかった…

その後街で色々と調べた結果如何やら神とやらが人類に力を授けてダンジョンを攻略しているらしいことが判明、取り敢えずその力とやらを手に入れる為に大量のファミリアに赴いた訳だが、どうにも体形や顔立ちから弱々しく見えたらしく『弱者は家のファミリアにはいらん!』と言った感じで全て門前払いされた。

そんなこんなで苦労しまくって何とか2ヵ月程前にやっとファミリアに所属する事に成功した。

それからというものダンジョンに潜り続けているのだがその時間が問題になって今説教されて居るわけだ。

 

 

「大体ロクな装備もせずに日に14時間以上ダンジョンに潜り続けるってどう言う事ですか!普通に死にますよ!?時間が時間だけに討伐数も頭が可笑しいレベルなんですけどそこら辺分かってますか!?しかも最近10階層以降のモンスターのドロップがチラホラ混じってるんですけど!?どうやったらこんな事になるんですかね!?」

 

現在の僕の装備は服装そのままにギルドで支給されているロングソードとダガー、ククリナイフ、後は剥ぎ取り用のナイフとドロップアイテム回収用の大目のバックだ。バックはポーターが使う物よりは遥かに小さいがそれでも普通の冒険者は此処まで大きい物は持たない。

 

まあ、そんな感じでどうやってエイナさんのお説教を潜り抜けるかを考えていたらそこに何やら真っ赤な何かが視界に入った。

 

 

「エイナさーーーーん!!」

 

「ああ、ベル君おか…え…り……?」

 

流石のエイナさんもこれには動揺しすぎて固まってしまった。

 

「アイズ・ヴァレンシュタインさんについて教えてくださーーーい!!」

 

赤いトマト…もとい返り血で真っ赤になった少年が此方に駆け寄って来た。

 

「ベル君!!どういう事なの!!」

 

「いや~、5階層でミノタウロスに襲われちゃって…」

 

「5階層にミノタウロスぅ~!?…って、そんな事よりベル君5階層にまで降りたの!?あれ程冒険者は冒険しちゃダメって言ったのに…。も~、オウマさんと言いベル君と言い、如何してこうも危険な事をするかなぁ…」

 

「オウマさんって誰ですか?」

 

「ああ、そこに座って居るの…が…って!?あれ!?居ない!」

 

「そこに座ってた人なら僕が来た時に帰って行きましたよ。」

 

「逃げられたーーーー!!!」

 

 

 

***********

 

 

 

 

「ふう…、何とかなった…。」

 

集はギルドから聞こえる叫びをBGMに帰路について居る。

普段ならまだダンジョンに潜って居る時間だが、今日は新しく武器を新調する予定だったので早くに切り上げて来たのだ。

現在集は命の危険がある時、誰かを助ける時、この二つ以外の時のヴォイドの使用を制限している。

と言うのもこの街に居る神の殆どが暇を持て余しているらしく。不用意にヴォイドの事を知られると好奇心お化けな神達に弄り倒されて、いのり救出に大きく遅れが出てしまう恐れがある為だ。なのでこの力を知って居るのは自身の主神だけだ。と言っても主神にも詳細は説明していない。何時かは言う事になるだろうが今はその時じゃないと判断した。

因みに右手には包帯を巻いて誤魔化している。。

 

 

そんな事に思考を裂いて居たら目的地に着いたようだ。

ダンジョンの真上に立つ塔バベルだ。

此処にはかのヘファイストスファミリアが店を構えていてまだ未熟な鍛冶師達が中心に商品を並べる場所なので時々掘り出し物が格安で手に入るそうだ。

 

「さて、僕に合いそうな手ごろな武器はっと…」

 

集が見るのは全て武器だった。

防御を全く考えず攻撃にのみ意識を裂いて居る。

というのも今までの戦場では防御に意識を裂くような機会が無かったからだ。

相手の攻撃一つ一つが致命傷に成りかねない物ばかり、防御は本当の強者の前では全く意味を成さない事を集はその身をもって体験して来た。

つまり何が言いたいかというと、攻撃は防ぐのではなく避けろというのが集の戦闘に置いての認識だ。

ヴォイドが使えるならその限りでは無いのだが生憎今は制限を掛けている。

 

「…!」

 

「おっと」

 

 

集は武器選びに集中しすぎて誰かにぶつかってしまった。

 

「すいません…此方の不注意でした…」

 

「大丈夫だ。此方こそすまんな。」

 

ぶつかった相手は長い黒髪を後ろでまとめポニーテイルにし、袴の様な物を着て上半身はさらしだけ、そして眼帯をしている女性だ

 

集はその特徴に覚えがあった。

 

「まさか、つ…椿・コルブランド…」

 

「おや、私を知っているのかね?」

 

「え…ええ、少し聞きかじった程度ですが…」

 

「そうか、邪魔をして悪かったな…私は此れで失礼するよ。」

 

「…」

 

集は去って行くコルブランドの背を見えなくなるまで眺めていた。

 

「…、強い…この街にはあんなにも強い人たちが居るのか…」

 

集はコルブランドの隙の無い動きに言葉を漏らした。

 

「さて、武器選びに戻るか…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふむ、先程の少年…なかなか面白そうだ…」

 

 

 

 

***********

 

 

 

「これは…」

 

アレから集は結構長い時間を掛けて見ていたが一つの武器の前で足を止めた

 

それは大剣に分類される剣

集がこれに目を奪われたのはそれがいのりのヴォイドと殆どサイズが変わらず、武器としての性能も掘り出し元と言って良いほどの物だというのと、製作者が椿・コルブランドになっている所だった。

 

「…こんな所になぜあの人の作った武器が有るんだ…」

 

それもそうだ

 

椿・コルブランドと言えばヘファイトスファミリアの最高峰。その武器には時に億単位の値が付く事だってある。こんな所に有って良い代物ではない。

 

しかも、付けられた値札には200万ヴァリスと明らかに武器の質とブランド度合から逸脱した安さの値段が書かれていた。

 

「…どうする?」

 

しかし、これを見つけてしまった以上買わない手は無い。

現在集の全財産は200万4200ヴァリス。寝る間も惜しんでダンジョンに潜り続ける事で異常な速度で得た金だ。

 

ぎりぎり購入条件は満たしている…しかしこれを購入すると今月の家賃が払えない可能性が出て来る。

 

「はぁ…仕方ない、今日はこのままダンジョンに籠ろう…」

 

結局集は剣の購入を決めた。

 

 

 

とそこに聞き覚えのある声が聞こえた。

 

「ふむ、やはり君にならその剣を託せられそうだ。」

 

集は急いで振り返る

全く気配がしなかった。

 

「さっきぶりだな、少年」

 

「コルブランドさん…」

 

「長いだろう?椿でかまわんよ。」

 

「…分かりました。では椿さんと…」

 

「よろしい。で、だ。君はその剣を購入するのだろう?」

 

「はい、これ程の物がこの値段で手に入るんですから。買わない訳にはいきませんよ…」

 

集は苦笑いをしながら答える。

 

「その剣は私が未熟な時に作ったのだが、少々特殊でな、相性の良い者だけが近づけるように結界を張っておいたのだよ。」

 

「特殊…ですか。」

 

「そう、素材にしたものが原因だったのか、その剣は如何やら担い手を選ぶようでな、今までそれを持てたのは私と主神のヘファイストス様だけだよ。」

 

「……性能の詳細は?」

 

流石にそのまでは集には分からないので聞いてみる。

 

「今の処所有者に重さを感じさせない。所持者のステイタスに中補正を掛ける。と言った所だ…後はひたすら硬くて切れる。ついでにデュランダル属性も着いてるぞ。」

 

「今の処?それに素材にしたものって何ですか?」

 

「そう、その剣の能力はまだ完全には把握できて居ないんだ。素材についてはダンジョンの物では無く地上に居た邪龍種の角を使ったんだ。」

 

「そんな貴重そうな素材、よく未熟な時に手に入りましたね…」

 

「ああ、アレは奇跡みたいな物だったな…しかも未熟にも関わらずとんでもない完成度で出来たのも本当に幸運だった。」

 

「そうですか…」

 

「それにしても邪龍種を素材にした武器と相性が良いとは、君は本当に面白い…君のどの部分をその剣は認めたんだろうな?」

 

「………」

 

集には心当たりがあった。

自身の王の権能

人の業、そして罪

 

人の邪なる部分を一身に背負っている為に剣は自身を認めたのだろう…

 

 

「まあいい、ついでだ、こいつ等もおまけで付けよう」

 

椿が出したのは真っ黒なセミロングコートと黒いナイフを数類、槍、ロングソード等だ

 

「それは…」

 

「お察しの通り、此れは全てその剣と同じ邪龍から作られた武具だ。その剣の担い手にまとめて渡そうと思っていた。勿論どれもこれもデュランダル属性も着いてるしそうでなくとも最高品質だ」

 

全てが黒一色で統一されたそれは何処か禍々しさを感じた。

 

「フッ、一人では持ち運べまい、此のポーチもやろう。」

 

椿が出したのは所謂マジックポーチというもので見た目以上に量が入ると言う物だ。

この量の武器が収納できるのならそれこそ一等地に豪邸を立ててもまだお釣りが来る。

 

「どうして此処まで…?」

 

集は疑問に思った。いや思わざるを得なかった。明らかに此処にあるものの総額は億を優に超える。それなのにまるで何ともないと言わんばかりにポンと出してくる。

 

「何、こいつ等には長い間担い手を見つけられずにホコリを被せてしまっていたからな。いい加減良い主の下に巣立って欲しかったのさ。」

 

「…そうですか」

 

「ああ、だから大切にしてやってくれ。」

 

「分かりました。僕は僕の大切なものに誓ってこの武器達を大切にします。」

 

こうして集は新たな武器を手に入れたのだった。

 




おかしい…
ヴォイド以外でこんなぶっ壊れ武器を出すきは無かったのに…

はい、とうい訳で集には暫くヴォイド抜きで頑張ってもらいます。
ギルクラの代名詞であるヴォイドを出さないギルクラクロスとかマジ何したいのか意味わからんですなw
いのりについては何時に成ったら出せるのか分からない…このままだと作品の終盤まで出てこないぞ…
エタっちゃった場合一生出ないワンチャンだぞおい…

まあ、頑張ります。
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