罪の王がダンジョンに居るのは間違っているだろうか 作:ユーリ・クラウディア
ダンジョン14階層
集は剣を買った後すぐさまダンジョンに潜り荒稼ぎのついでに武器の感触を確かめている。
「ハッ!!」
集は余裕の表情で敵を屠って行く
実際モンスター達は集に蹂躙されているだけだ。
「この剣…分かって居たけど凄い性能だ…ヴォイドの身体強化無しでここまでできるなんて…」
集はステイタス無しの基本スペックだけでゴブリンやコボルト程度の相手は造作も無い。
そこにヴォイドの身体強化を上乗せする事とヴォイドによる圧倒的な攻撃力で恩恵無しでも17階層まで行く事が出来た。
そして現在ステイタスでは一般の冒険者であればこの14階層にソロで余裕を持つことなどほぼ不可能だ。
そこでこの剣だ。元々現状のステイタスでは余裕とまでは行かずとも其れなりにこの階層に通用していた。そこに剣のステイタスの中補正能力が上乗せさせる事で一方的なワンサイドゲームになっている。
「かなりドロップも手に入ったしこれだけあれば今月の家賃は何とかなるだろう、そろそろ帰るか…」
集がダンジョンに入ったのが昼時を若干過ぎたあたり、此処へ来るまでかなり時間が経過しているはずだ。それから更に狩りをしていた時間も考慮すると。
帰りも考えると朝日が昇る、とまでは行かないだろうが明け方近くなるだろう。
帰り道は殆どモンスターに会う事も無く順調に進んでいく。
「ん?」
6階層、戦闘音が聞こえて来た。
「アレは…」
白い髪の少年がボロボロになりながら戦っている。
このままだと少しだけ危険かも知れない。
しかし、集は手を貸さない。
それは、少年の目が微塵も揺らぎを見せていないからだ。
強くなりたい。その一心で己が全てを振るっているのだろう。
少したって戦闘が終わると少年はふらつきながら足を前に進める。
「大丈夫かい?」
と此処で集は少年に声を掛ける。
「貴方は…」
「ナイスファイトだったよ。君の強くなりたいと強く思う気持ちは本物だ。」
「…え?」
「その状態で上に上がるのは危険だ。一緒に行こう。」
「あ…え…っと、有難うございます?」
「ああ、どういたしまして。」
「へー、それで君はこんな時間にダンジョンで暴れまわってた訳か…」
「僕は不甲斐無いんです。弱くて…、だから僕は強くなりたい…」
「…君は何の為に強くなりたいの?」
「え?」
「君が強くなりたいのは分かった、悔しかったのだろう?じゃあ強くなってどうするんだい?」
「それは…」
「今すぐ答えを出さなくても良いよ。ただ、後悔しないようにこの答えをちゃんと考えてみて。」
「…はい」
「さて、到着っと、ホームは何処だい?良ければ送って行くよ。」
「い…いえ、此処までこればもう大丈夫です。有難うございました!!」
「そうか、それじゃあ僕はもう行くよ、気を付けて帰って。」
集はそのまま自分のホームに帰る事にした。
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「ただいま、ネメシス」
集はホームに入った。
「帰ったか。今日は一段と遅かったな…」
集を出迎えたのは一人の女神
容姿は女神と言うに相応しい程に美しい
集よりほんの少しだけ低い身長、大きすぎず小さすぎないバランスのとれたプロポーション。腰まで伸びた癖のない銀の髪。目は若干吊り上がって居るがそれが全体のバランスを崩さず寧ろ際立てている。
「ええ、とんでもない名剣がとんでもない安値で売られていたので買ってしまったんだけどそしたら今月の家賃が払えなくなりそうだったんでダンジョンで荒稼ぎしてきたのでこんな時間になってしまいました…すいません。」
「まあ構わんさ、それでは今日の分のステイタス更新をしてしまおう。」
「はい」
集は服を脱いでベットに横になる
女神はその上に馬乗りになってステイタスを更新する。
「よし、出来たぞ。」
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シュウ・オウマ
Lv.1
力E489→D512
耐久F356→F362
器用E495→D534
敏捷E492→D529
魔力G206→G222
《魔法》
【
・雷撃魔法
・詠唱 『罪を背負いし王の名の下に、汝に裁きの鉄槌を』
【
・強化魔法
・詠唱 『罪を背負いし王は、此処に罪を受け入れる』
《スキル》
【罪の王】
■ ■ ■ ■ ■・・・・・・
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まずステイタスの上りが一般よりかなり早いがそれはステイタス数値的に格上、更に長時間戦っているからだろう。
魔法は使うタイミングがあまりないのであまりので魔力の上りが悪い
魔法、まず【断罪】の方は相手に強力な雷撃を放つ攻撃魔法だ
次に【贖罪】これは全身に苦痛に襲われる代わりに使用中大幅なステイタス補正が掛かる。
と言ったか感じだ。
断罪はそこその使えるが贖罪の方はあまり使えない。使うたびに苦痛を伴っていては戦闘中に集中力を削り過ぎていざと言う時にミスをし兼ねない。ぶっちゃけどうしようもない時以外は使わないから殆ど無いも同然だ。
そして問題は【罪の王】だ。
スキルの内容が全く見えない。
どの様な効果があるのか分からない為どうしようもない早い所どうにかしなければ…
「相変わらず凄い伸びね…。どれだけ戦ったらこんな事になるのかしら…」
「アハハハ…」
「まあ、いいわ、それじゃあ今日はもう寝るとしましょう。」
「はい」
こうして集の一日が終わって行った。
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下界に降りて来て早数ヵ月
私は自身唯一の子について考えていた。
シュウ・オウマ、未だに謎の多い少年だ
下界に降りファミリアになってくれる者を探していた時に出会った。
彼もまた入れてくれるファミリアを探してた。しかし、どのファミリアも彼を見た目で判断して門前払いされて居たそうだ。
愚かな事だ…
弱い?冗談じゃない。彼は強い、ルーキーの中ではオラリオ史上かつてない程までに
そして、あの特異な能力…
詳しい事は聞けなかったがアレは神の領域に片足を突っ込んでいる…
アレは何なのだろうか…?
それにあのスキル…【罪の王】、神をして全く内容が分からない未知のスキル。
これらに比べればそれ程では無いが魔法も詠唱の短さに比べて効果が絶大だ…
スキル、魔法、不可思議な能力。そのどれを取っても他の神々の目を引く。
ステイタス、事スキルや魔法は対象の精神や歩んで来た道によって変動する。
彼は一体これまでどんな人生を歩んで来たのだろうか…?
まあ、そんな事はもうどうだっていい。
私は私の子である彼を全力で守る…それだけだ。
オラリオの夜は明けて行く
ただこの先の未来を暗示しているかのように分厚い雲に覆われ雨が降り注ぎ続けていた…。
最後の天気の件はアニメなんかを見ると晴れてんじゃねーかとか思いますが気にしないでください。この世界のダンまちでは雨なんです。多分ベル君が起きた頃には晴れてたんですよ…はい…。
はい、では前回言っていた集の発言、行動に差異があると言うお話ですが、答えはそんなに難しい事ではありません。
プロローグで涯のようになるといった彼は自身を変えるべく口調や行動と言った事を涯みたいに出来ないかとした結果、そんな事が簡単にできる訳もなく関係ない方向に飛び火してしまった訳なのです。
多分その内彼の口調や行動が一定化されると思います。
まあ、元に戻るのか、涯みたいになるのか、はたまた全然違うものになるのか、今は作者にもちょっと分からないです…
まあ、何でこんな設定なったかって言うと作者が集の口調をや行動をトレースし切れなかったからなんですが…。