パーティー襲撃事件より数日が経った、俺は爺さんに精神修行をみっちりさせられた、さらに準が爺さんに弟子入りした。準は今まで顔に出さなかったが、周りには才能豊かな人間だらけで、唯一竜兵が才能的には近いが、あいつも自分の才能の無さに挫けずに俺達の修行に混ざっていた、それを見て俺も負けてられないと感じたらしい。
そんなある日。
「おめぇらが真田の爺さんの孫か?」
ある日、家の同情に行くと釈迦堂刑部さんがいた、爺さんが検察局時代の仕事仲間の一人でこの人はこんななりでも警察関係者だったらしい、過去形なのもこの人が素行の問題で免職になった。
「のぶよ、これからこやつもウチに住むことになったからよろしくのぉ」
爺さん曰く、才能や能力はあっても度々問題を起こす釈迦堂さんをいつまでも庇えなかったので、川神鉄心は破門にしたらしいが、爺さんが「こやつを放って置いたらまたなんかやるじゃろ、わしの家で居候させながら、こやつの面倒をみよう」と言ったらしい、川神鉄心も心配だった部分もあり、爺さんに預けることにしたんだと。
「まぁよろしく頼むぜボウズども!」
釈迦堂さん自体も破門はいいが、これからどうするかなぁっと考えていたときに爺さんから声がかかってきた、仕事も紹介すると言うことで我が家に居候が増えた。
釈迦堂さんは辰子たち板垣家の才能に興味がわいたようで、ときたま辰子や竜兵に手ほどきをしているのを見て、こういった部分で原作要素が混ざったように感じた。ただこのおっさんはダメ人間だった、仕事の休みの日にはギャンブルに金を使い果たし、ドラえもんにギャンブルで勝てる道具をねだったほどのダメさ加減だった。
「よおぉのぶ、今日はあれか未元物質の操作訓練だったか?」
「そうだよ釈迦堂さん、どんな技も能力も使わないと鈍るからね」
「まぁよ、それは分かるんだが、なんでドラえもんの道具でこの敷地の外に力が漏れないようにするんだ?別にそれほどの力はださねぇだろ」
「釈迦堂さん…、あなたも知っているでしょ川神院には日本一の戦闘狂がいるでしょ?ただでさえ前回の事件で睨まれたし、たまに彼女の気配を感じるんだよ、これ以上刺激をして付き纏われるのは勘弁だよ」
「くっくっく、のぶの言ってるのは百代のことか?お前なら百代ともいい勝負が出来るだろ?」
「俺が自分を鍛えるのは我を通すためだ、自分の意見を通すには力も必要だと思ったから、だからこそ俺は自分が最強になるなんてことは考えたこともないし、する気も無い。だからこそ自分の力を誇示するのは嫌いなんだよ」
「そんなところは昌幸に似てんだな、あいつも才能あるのに必要が無いで一蹴したからな」
まぁ、それでも十分なぐらいの強さを持っているからな父さんは。最近になってあの父はどうして祖父の兵法始の巻である六式を使えるようになったんだろう、訓練してる姿なんて見なかったし、練度や威力では伯父さん達に負けるけどなぁ。
「お前の考えていることは分かるぜ、どうして昌幸が六式を使えるのか不思議なんだろ、真田の爺さん曰くお前さんの成長がすごくて父親としても息子に身体能力で負けたくないんだと」
いやそれで強くなるのは良いけど、数ヶ月であそこまで強くなるなんて、ウチの父はドンだけなんだよ!
そして俺は釈迦堂さんに未元物質の評価をしてもらいながら一日を過ごした。
「そういえばこの前のパーティー会場で起きた事件の話をしていなかったな」
「あぁ、会場に武装組織が着たんでしょ姉さん?」
「さすがは大和だなもうその情報を聞いているか、そこで私は面白い人物を見つけた!」
「なんだなんだその面白そうなやつって!」
「キャップも気になるようだな、そいつは真田家の人間だ!」
その苗字を聞いた瞬間、俺は嫌な感じがした、真田家、真田幸隆さんから始まった傑物一族であり彼の息子達は政治・警察・法曹界などで活躍をしている。ただ真田家というか真田昌幸さんとウチの父さんは壊滅的に仲が悪い、父さんが事業に成功すると昌幸さんはライバル会社の経営の相談役になり巻き返され続けている。今は父さんはヨーロッパで仕事をしているが、昌幸さんはアメリカで活躍しているので今は口で貶しあっているだけだ。
「でも姉さんやめた方がいいと思うよ、鉄心さんに幸隆さんと戦いたいってわがまま言って接触禁止されているんでしょ?」
「確かにそうなんだが弟よ、私は強いであろうあいつと戦ってみたいんだ!だがわたしはあいつのことを何も知らないので少し調べてほしい、仲良くなれれば戦えるかもしれないからな」
「分かったよ、それでその子の名前は?」
「真田信繁だ」
「どうしたんですかのぶ?今日は機嫌が良いですね?」
「おう!今日は久しぶりに父さん達と食事に行く約束してるんだ!」
「昌幸さん達、日本に戻ってきているんですか?」
「あぁ、知り合いの裁判で弁護を頼まれたんだって、それで今日の夕方に帰国するってさ、家族水入らずって事で爺さんや辰子達も来ないらしいけど、兄さんが亜巳さんを照会したいから連れてくるって」
「では、ドラえもんも、もちろん行くんですよね?」
「当たり前よ、父さん達もドラえもんは家族って扱ってくれてるんだし、昨日も二人でどこ行くのか楽しみにしてたんだ」
「では土日は七浜の家に泊まるんですか?」
「そうやね、土日は父さん達も休みだから遊びに行く予定だよ、お土産楽しみにしてろよ」
「えぇ、楽しみにしていますよ、ところで話は変わりますが、どうやら他校の生徒がのぶの事を調べているようです、私の
冬馬は原作でも合ったように知略では直江大和に匹敵していた、この世界ではウチの父と言う手本がいる分、原作より狡猾な部分とそれを隠して微笑みながら対応するなどの怖さも持っている。それに俺のことを調べているのは直江大和、頼んだのは川神百代だろうな。
「らしいな、俺も隣のクラスの矢沢から聞いたよ、おそらく川神百代が誰かに調べるのを頼んで、そいつが俺について探ってんだろ」
「なるほど、確かに先日の事件の際に川神百代さんも来ていましたね、そうすると調べているのは直江大和くんですね」
「まぁ、俺を探るだけならいい、だが仲間に迷惑をかけるようなら、どうにかするさ」
「分かりました、そうなった時は私も動きましょう、そういったのは迷惑ですからね?」
話し終わるとそれなりに時間が経っていたので、俺らは揃って帰宅することにした。
「お帰りのぶくん!」
家に帰ると屋根の上にドラえもんとドラえもんの好きなみぃちゃんが座っていた。
「ただいま!ドラえもん、父さん達は帰ってる?」
「昌幸さんは事務所で仕事が残っているけど、幸村さんは帰っているよ!」
真田幸村、ウチの母さんの名前だ、母さんは日本人とドイツのハーフでその容姿は某運命零の魔術師殺しの奥さんだ、戦国時代が大好きで特に真田幸村が好き過ぎて幸村という名前に改名したほどだ。
父さんが大学時代に知り合い、母さんのもうアタックで付き合いだし、大学卒業後に結婚したらしい、母さんの両親はアメリカで会社をいくつか経営している富豪で、母さんはお嬢様で両親の反対を押し切っての結婚だったが、アメリカでも有名になると父さんは認められたらしい。
「のぶ、お帰りなさい」
「ただいま母さん」
居間に行くと母さんがいた、爺さん達は出掛けてるらしい。
「義父さん達から聞いたわよ、この前パーティーで暴れたらしいわね、のぶが強いのは分かるけど危ないことをして心配させないでね?」
「分かったよ、母さん無茶はしない」
その後も俺は母さんと父さんが帰ってくるまでの間、最近の近況を話していた。