ニセコイ~千棘の義弟~   作:舞翼

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こ、更新です……。明日投稿できるかは未定……。


第57話 セイジンシキ

 成人式当日、俺は『凡矢理市民会館』へ向かっていた。理由は、羽姉の迎えである。つか、『付添い』ではなく『送迎』にお願いしました。まあうん、かなり目立っちゃうしね。

 ともあれ、市民会館入口に到着すると、そこには晴れ着姿の羽姉と同級生が何かを話していた。

 俺は、マジかぁ、あの輪の中に入るのか……。と思いながら歩を進める。

 

「羽姉、迎えに来たぞ」

 

「あ、蓮ちゃん。お迎え御苦労さま」

 

 羽姉は、俺の右腕をギュっと抱きしめる。

 

「おう。……つか、皆の前で腕を組むな。目立つだろうが」

 

「こ、こんにちは。小学校で羽ちゃんと同じクラスだった、白野あきらって言います。お名前を窺っても?」

 

「ご、ご丁寧にありがとうございます。桐崎蓮です。羽姉がお世話になってました」

 

 俺は、ぺこりと頭を下げる。

 羽姉は頬を膨らませ、

 

「蓮ちゃん。子供扱いしないでよっ。これでも私、成人して大人なんだからねっ」

 

「……いや、ならいつもの言動を振り返ってみろよ。まあ、切り替えが上手いのは凄ぇけどさ」

 

 羽姉は、甘える時はとことん甘えるし、きっちりする所はきっちりしてる。まあ、ON、OFFが上手いって事だ。……てか、針の莚状態なんですが、俺。

 

「あの~。桐崎蓮くんと、羽ちゃんの関係って?」

 

「蓮ちゃんと私は、婚約者だよ。将来を誓った仲だよね。ね、蓮ちゃん?」

 

「まあそうだけど。でも、結婚とかは俺が成人してからだぞ」

 

「うん、わかってるよ」

 

「つか、羽姉。オープンで話しすぎだ。俺、羞恥に駆られてるからね」

 

 これが、穴があったら入りたい気分ってやつか……。てか、そこらに溜まってる男子、俺に嫉妬の眼差しを向けるな。まあ成人式を気に、羽姉に告白を!って奴が居たんだと思うけど。

 すると、あきらと自己紹介してくれて女の子が、

 

「羽ちゃんたち、夜の同窓会とかどうかな?色々聞きたいし」

 

「すんません。俺はパスで。羽姉は旧友との再会なんだ。行ってあげてもいいんじゃないか?」

 

「ん~……ん、そうだね。あきらちゃん、何時から開始なの?」

 

「えっと。今日の夜7時、『凡矢理ロイヤルホテル』のロビーに集合ってなってる」

 

「ん、りょうかい」

 

「それじゃあ、時間までに羽姉を送ります」

 

 とまあ、一連のやり取りをした後、俺と羽姉は『凡矢理市民会館』を後にした。

 

 

♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦

 

 ~公園~

 

 今、俺と羽姉はある公園のベンチに座っていた。

 ちなみに羽姉は、俺の右肩にこてんと頭を乗せている。

 

「……考え深いな、この公園は」

 

「……そうだね。私たちが結ばれた場所だから」

 

「そだな。てか、いつまで頭を乗せてるの?」

 

「んー、私が満足するまでかな?」

 

 ……うん、何で疑問形なの?羽姉ちゃんや。まあいいけどさ。

 

「でだ、どうだった?成人式」

 

「うん、楽しかったよ。昔の友達とも会えたしね」

 

 羽姉ちゃんは笑みを浮かべる。

 

「そういえば蓮ちゃん。(イエ)ちゃんが、蓮ちゃんを試したってホント?」

 

「本当だな。結婚について試されてな。ま、合格をもらったけど」

 

「さすが蓮ちゃんっ。大好きっ」

 

 俺に抱き付く羽姉。

 

「満面の笑みで抱き付くなって。まあいいけどさ」

 

 ……心臓鼓動がヤバイ。てか、羽姉。R-18展開望んでんの?でもまあ、俺の理性の化け物を舐めてもらっちゃ困る。

 羽姉は満足したのか、俺から離れる。

 

「うーん、蓮ちゃんの理性は鋼並みだよ」

 

「それなりに理性には自信があるが、一度タガが外れそうになった時もあった」

 

「あ、それ知ってる。小咲ちゃんを襲いそうになったんでしょ?」

 

「……そうだけど。何で知ってんの?」

 

 話を聞くと、羽姉、小咲、春ちゃんは、グループLINEで連絡と取り合ってるらしい。その時、この話題が出たとか。俺の私生活がダダ漏れになってるのは気のせいか?

 

「……ねぇ蓮ちゃん。キスして」

 

 ……いきなり大人びるのは反則だろ。てか、今の会話の流れから何故そうなった……。

 

「……お、おう」

 

 俺は羽姉の唇に、自身の唇を重ね、舌を入れお互いの舌を絡める。

 そっと離れると、お互いの唾液が、つーと伸びた。

 

「……蓮ちゃん。深いキス、上手くなってるね」

 

「……まあ、な。てか、羽姉が舌を入れてくるからな」

 

「ちょ、それって私のせいなのっ?」

 

「うん、そうだな」

 

「……蓮ちゃん。断言しすぎだよ」

 

 羽姉ちゃんは、しゅんとする。

 とまあ、これが成人式の帰りにあった出来事であった。




うーむ、甘く書けたかなぁ。最近、書く機会がなかったので……。
ちなみに作者は、R-18を書くのは無理です。てか、書く技量がないですね。スンマセン(-_-;)

ではでは、次回もよろしくです!!

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